『プロローグ』
<現代>
季節は春、桜が鮮やかに咲き誇っている中、
ある道場で今、一人の青年と一人の老人(男)が模擬試合を行おうとしていた。
老人「いくぞぉぉぉおお!!!一刀ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!!!」
青年「ちょ!?まxt」
気合を十二分に力を加え老人が振りぬく・・・・
・・・・・真剣を。
青年「あぶねぇぇえ!!!」
間一髪、一刀と呼ばれた青年は避けることができた。
嫌な汗が溢れ鼓動が早くなっている中、一刀は老人に向かって、
一刀「何すんだよ!!!じぃちゃんっ!!!」
怒っていた。(あたりまえである。)
一刀の言葉を聞きながら老人もとい一刀のじぃちゃんはボソリと呟いた。
じいちゃん「・・・ふむ、ダメだったか。いや、まだ始めたばかりだ。」
一刀「はぁ?何が?というか、真剣で孫を斬ろうとして謝罪なしですか・・・。ひどくね?」
じいちゃん「ん?何をへたり込んでおるんだ一刀。ほら、もう一回やるぞ。」
一刀「誰のせいだとおもってるんだよ!!てか、もう一回!?本格的に殺す気!!??」
殺しにかかっているじいちゃんに対し一刀は待ったを掛ける。
一刀「だいたい、何で真剣なの!?殺すつもりなの!?てか、そうだろ!!」
じいちゃん「落ち着け、一刀。何も殺そうとはしていないわい。」
一刀はその言葉を聞いてとりあえず何かしらの理由があるとみて理由を尋ねることにした。
一刀「なんか、理由があるの?」
じぃちゃん「ふむ、それはじゃな―――――――。」
<過去>
あれは、お前がまだ7つの頃だった。ワシは道場でいつもやっている朝稽古の途中じゃった。もうそろそろ終わりにでもしようとした時、お前がひょっこり道場を覗いていたのを見つけての、
じいちゃん「ん?一刀か?」
一刀(幼)「ビクッ!」
じいちゃん「何か用か?」
一刀(幼)「え、と、えと、な、ないけ、ど・・・。」
じいちゃん「―――興味があるなら見ていくか?」
一刀(幼)「い、いいの?」
じいちゃん「かまわんわい。存分にみていくとええ。」
一刀(幼)「う、うん!!」
そういってお前に稽古を見せることになってんじゃ。それでの、まぁ、孫が見ていてイイとこ見せたいを思うのが祖父ってもんじゃろ?だからの、一つ技を見せたんじゃ、
じいちゃん「(・・・よし)――――ハァァアア!!」
鋭い風切り音を鳴らしながら連続で斬る。が、その一筋一筋、暴力的なものでなく、まるで桜の花びらが舞っているような風にすら見えた。事実、その技はまさに花びらが舞う軌道そのものであるのだ。
一刀(幼)「・・・・・・(ぽかーん)」
じいちゃん「ふむ、まだまだ鈍ってはおらぬな。どうじゃった?・・・一刀?」
一刀はプルプル震えながらそして、目をまるで宝石のように輝かせながら、
一刀(幼)「じぃちゃん!!す、すごい!すごいよ!!!かっこいい!」
じいちゃん「そ、そうか?ま、まぁ~それほどでもあるかいの~。」
一刀(幼)「うん!!すごいよじぃちゃん!!!」
あの時、お前があんなに褒めるもんで嬉しくてたまらなくての、もっといいとこを見せたいと思っての?それで、お前に剣を教えようと思ったんじゃ。
じいちゃん「よし!それじゃあ、お主にも剣を教えてやろう!!」
一刀(幼)「ほんと!?やったー!」
じぃちゃん「竹刀・・・は無理じゃし、そうじゃのこの木の棒でよいか。ほれ、これを使いなさい。」
一刀(幼)「うん!えへへ、やぁ!(ブン)とりゃ!(ブン)」
じいちゃん「ふふふ(ニコニコ)」
素直に木の棒を受け取り、一生懸命に振るお前を見てほんわかしていた時じゃ、
お前はふと振り回すのをやめ、何か考え事をしたんじゃ、そして、
一刀(幼)「・・・・よし、――っすぅぅううううう。」
一刀(幼)「――――――やぁあああ!!」
じいちゃん「!?」
風切り音が鋭く鳴る。そして、空気を連続で斬る。その軌道は花びらが舞っているようだった。
ほんわかだったのが驚愕に変わった。
ワシは驚いた。口を閉めることを忘れ、呼吸をも忘れていた。目の前の現実が信じられなかった。
一体どうゆうことなのか、この場にもう一人誰かいたなら問いただしていたかもしれない。
まだ、ワシが混乱しているとき、
一刀(幼)「じぃちゃん!いまのどうだった?うまくいってた?ねぇ?じいちゃん!」
じぃちゃん「―――――ハッ!?」
一刀「ねね、どうだった?ねぇったら。」
じいちゃん「あ、ああ素晴らしかったぞ(恐ろしいぐらいに)だ、だがどうしてできたんじゃ?」
一刀(幼)「どーしてっていわれても、みたから?」
じぃちゃん「い、一度見ただけでああも完璧に・・・。」
正直言って、一刀がやったものは寸分違えなくワシの技と同じものじゃった。そう、寸分違えずにだ。
ワシはお前にはとんでもない剣の才能があると分かった。ならば、この才能を使わないのはもったいないだろう?そうだろう?での、本格的に剣を教えようと思った時にじゃ、
一刀(幼)「ねえ、ねえ、じいちゃん。さっきのってなんてわざ?」
じいちゃん「ん?ああ、あの技か。あの技はな、”桜華”というんじゃ。どうじゃ?かっこいいだろ?」
一刀(幼)「おうか、・・・かっこいい!」
じいちゃん「そうじゃろ~。それでの一刀、お前さえ良ければ剣をもっと教えたいんじゃがどうじゃ?」
すんなり受けると思ったんじゃ。だがのお前は
一刀(幼)「・・・・・・・・いいよ。」
首を横に振った。断ったんじゃ。
じいちゃん「な、なぜじゃ?一刀?楽しくなかったのか?」
一刀(幼)「ん~ん、たのしかったよ。でも・・・」
なんとしてでも一刀に剣を教えるべきだと思っていたワシは絶対に引く気はなかったんじゃが、
一刀(幼)「・・・じいちゃんのけんをもっとみたいから。おしえてたらけんみるのすくなくなるから。」
・・・ボディにストレートが入ったわい。
だが、それでもまだ諦めるわけにはいかない!絶対に教えないと!まだダウンはしていない!
一刀(幼)「それに、じぃちゃんともっといろんなことしてあそびたいから・・・。」
アッパーが決まった確実に。
そんなこと、言われたら何も言えるわけがないじゃろ!!
まぁ、こうして剣を教えるのはまだいいとなってしまったんじゃ。
<現代>
じいちゃん「―――――――ということじゃ。」
一刀「どうゆうことだよ、結局、理由がわかんねぇじゃん。」
一刀はじいちゃんに対し文句を言ったが、何か様子がおかしいのに気付いた。具体的にいうと怒っているような、
じいちゃん「理由?それはの・・・・・・」
じいちゃん「今のお前にあの時の才能がないからじゃぁああああ!!」
そう言い真剣を振り落す。
一刀「あぶねぇ!!?」
じいちゃん「なぜじゃ!どこに置いてきた!いや、どこに隠した!!あの時の才能をどこへやったぁぁあああ!!」
一刀「しらねぇよ!?身に覚えが一切ねぇよ!!てか、なんでそこから真剣への理由になったんだよ!」
じいちゃん「フッ、簡単なことじゃ。死ぬまで追い詰めれば自己防衛するために隠れた才能が出てくるはずじゃい。」
めちゃくちゃである。
一刀「いやいや!?おかしいよ!?なにがおかしいかと言われたら全部だよ!100%だよ!?」
じいちゃん「じゃが、死ぬ間際を見せたのに出てこんとは、もはや打つ手なしか・・・。はぁ、あの方法が使えればのう・・・。」
一刀「あー無視ですか・・。てか、ほかにも方法があったんかよ。なんか、できなさそうだけど。」
じいちゃん「ん?まぁな。じゃが、確実に無理じゃのう。」
一刀「なんで?どんな方法?」
一刀がそう問うと、
じいちゃん「簡単じゃよ、お前があの頃に戻ればよい。」
それは無理だな。一刀は心の中でそう思った時だった。
???「また、老いぼれが何か馬鹿なことを言ってますねぇ・・・。」
じいちゃんとの模擬試合の口論をしている中、突如、別の声がじいちゃんの言葉に答えた。
???「まったく、また一刀を困らして。恥ずかしくないんですか?ねぇ~?老・い・ぼ・れ。」
じいちゃん「アァ!?煩いわい!!老いぼれはお主もじゃろうが!!」
ああ、救世主が来てくれた。助かった・・・。
一刀「助かったよ・・・。ばぁちゃん。」
ばぁちゃん「いいのよ。この老いぼれの手綱は私にしか出来ないしね。」
じいちゃん「どうゆう意味じゃ!!」
確かにじいちゃんと渡り合えるのはこの世でばぁちゃんだけだと思う。会話的にも実力的にも。
そんなことを考えていると。
ばぁちゃん「だいたい、何が剣の才能ですか。あの時の一刀には柔術の才能の方がありましたから。」
じぃちゃん「はぁ~!?剣の才能の方があったわい!!」
ばぁちゃん「柔術です!」
じいちゃん「剣!!」
そういえば、柔術もその頃、少しやってたな剣に比べて記憶が少し残っていた。じいちゃんのと同じような展開でそれで柔術をやったんだったかな?技もやったはず・・・。確か・・・
一刀「・・・・”水月”だったけ?」
独り言だったんだが、どうやらばぁちゃんとじぃちゃんは聞こえたらしく
ばぁちゃん「そう!一刀覚えてるのね!!ほら!老いぼれ、あなたの剣は覚えてなく私の柔術は覚えている!フッ、勝ちね!」
じぃちゃん「クッ!ま、まだ勝負は終わってないわ!!」
ばぁちゃん「あら?もしかして、武で勝負をつけると?ええ、そうよねこの前は引き分けだったもの。・・・決着つけないとね。」
やばい・・・。ガチだ。と、止めないと不味い!
普通の人の喧嘩ならここまで、焦らないが、一刀は焦っていた。なぜならそれは、この二人が化物だからだ。
戦争時、じぃちゃんは日本刀一本で生きて帰ってきたらしい、それも戦果は戦車20台ブッタ斬った(自称)らしいからだ。ばぁちゃんも戦争時、柔術で生き残ったらしい。本人曰く、銃弾を受け流し、戦車も何台か投げたそうだ。まぁ、二人とも自称だから信じていなかったが、・・・・3年前、じぃちゃんとばぁちゃんは、大喧嘩をし、ついには決闘をすることになった。俺たち家族は止めたが、結局止めれず。そして・・・
決戦の舞台だった山が形を変えた。でこぼこだった山が富士山みたくなったんだ・・・。
つまり、この二人に勝負をさせてはいけない。しかも、ここでやろうとだなんて・・・俺が死ぬ!
一刀「や、やめなよ二人とも。ほ、ほら、またお父さんやお母さんに叱られるよ?」
じぃ・ばぁちゃん「・・・・・・・・・・。」
駄目っぽい!嗚呼、なんて短い人生だったんだろ俺。せめて、たくさんの可愛い女の子といちゃいちゃしたかったなぁ・・・。
じぃ・ばぁちゃん「・・・じゃの(ですね)。」
一刀「・・・え?」
なんか、知らんけど助かったー!ありがとうー!
じいちゃん「一刀、試合は終わりじゃ。・・・それでの、お前に渡すものがある。」
一刀「?、渡すもの?」
なんだろ?と思っていた時、じいちゃんが持っていた真剣を鞘にしまうと、
じぃちゃん「ほれ、受け取れ。免許皆伝じゃ。」
一刀「え・・・ええ!?」
な、なんで?そんな免許皆伝って俺まだまだなのになんで!?
じぃちゃん「不思議そうじゃの。まぁ、お主の実力はまだまだワシの足元にすら及ばんがな。だが、お主はもうすでに北郷流剣術の奥義もできておる。ならば、もう免許皆伝じゃわい。」
一刀「そ、そうなの?でも、この刀は?」
じぃちゃん「免許皆伝祝いじゃ。結構なものじゃぞ。」
ばぁちゃん「クッ、そう来ましたか・・。私の時は何もあげれませんでしたからね・・・・。一勝一敗ですか。」
一刀「・・・・・・・・。」
しばらく、俺はなにも言えなかった。俺は剣、柔術つまり武術というのが好きである。特に剣が好きだ(じぃちゃんには内緒)。俺はまだまだひよっこだが一人の武術家だ。そんな、俺が剣の化物のじいちゃんに認められ刀までくれた。俺は―――――
一刀「ッツ!!ありがとう!!じぃちゃん!!!」
―――狂喜した。
・・・一刀は部屋に戻った後、ずっと刀を見ていた。その姿はまるでずっと欲しかったものを買ってもらった子供のようだった。
一刀「・・・・・綺麗だな。これが人を斬るものなのか。綺麗な花には棘がある、みたいだな。たぶん、言葉合ってないけど。」
ふと、学校の宿題があったのを思い出し一刀は刀をしまい、机へとむかった。すると、何か机に見当たらないものがあった。
一刀「ん?何だこれ?」
手にとってよく見てみる。
一刀「鏡?」
その時、突如として鏡から光が溢れる。光が一刀を包み込みそして、
その部屋にはもう誰もいなかった。
<???>
???「・・・ん、ん~。」
赤髪の少女は目覚める。何かを感じ取ったのかは不明だが、目覚める。瞼がとろりとしている中、いつも通り空を見つめる。
だが、空はいつもと少し違っていた。
???「・・・流れ星?」
―――続く
あとがき!
やぁ、どうでした?初めてのことだったんですがなんとか書けました。
まぁ、うp主はダメダメなんで間違っているとことか誤字があったらお知らせください。
あと、三国志の知識皆無です。←重要
よければ、いろいろコメントで教えてください。
質問もおkです。
それでは、またいつか会いましょう。
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どもども、初投稿です。そもそも、初小説です。
この小説には一刀がチートもといオリキャラはたまた、オリ展開などが含まれております。そうゆうの無理!という方にはオススメできません。
あとうp主は至らない点がありすぎているので寛大な心で見ていただけたらとおもっております。
それでは、新たな外史の扉を開きましょ~。