No.586027

IS 2体の魔神皇帝

HIBIKIさん

PIXIVでは2話と3話として投稿した物です。駄文ですが楽しんで頂ければ幸いです、

2013-06-10 23:21:13 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1705   閲覧ユーザー数:1625

試合から一週間ほどが過ぎた。

セシリアは弾に惚れた様だ。

なんでも自分を始めてギリギリまで追い詰めた上に色々と考え直す

きっかけを作ってくれたからだとか・・・。

そんな中転入生がやって来るらしい。

 

一夏「興味ねぇ」

 

箒「何も言わないぞ」

 

弾「冷めてるなお前等・・・」

 

一夏「箒、放課後頼むな。流石にそろそろファーストシフトしても言い頃だからな」

 

弾「ってファーストシフトもしてないのかよ!?」

 

箒「おじい様が言うには私達の機体は『神を超え悪魔も倒せる機体』らしい。

  しかしファーストシフトに1年半もかかるとは思わなかったぞ」

 

弾はあまりの言い方に少し呆れたが箒の祖父の名前を知っていたので

あっさり納得できた。

 

弾「あの人なら作っちまうな」

 

女子A「そういえば隣のクラスに転入生が来るらしいよ」

 

弾「何処からなんだ?」

 

女子B「中国らしいよ」

 

弾(まさか・・・)

 

一夏、箒「Zzzzzz」

 

一夏と箒は話に興味が無いらしく昼寝をしている。

そんな時一人の女子が教室に入ってきた。

 

???「久しぶりね、弾」

 

弾「ゲッ!鈴」

 

鈴「ゲッってなによげって!!?」

 

千冬「教室へ戻れ」

 

鈴「だいたい一年ぶりに会ったのに何なのよ其の態度!」

 

弾「あー・・・えっと」

 

鈴と呼ばれた少女は後ろに居る般若のよな千冬に気がつかない。

 

一夏「姉貴」

 

一夏は千冬にチョークケースを投げ渡す。

 

鈴「ちょっと弾!きいて」

 

ドゴーーーーン!!

 

千冬「さっさと戻らんか馬鹿者が」

 

鈴「は、はい。弾!おぼえて(ガン)っ~!!」

 

鈴は教室へ戻っていった。

先程のドゴーーーーン!!は千冬が鈴に出席簿アタックを喰らわせた音で

ガンはチョークを眉間に当てたときの音である。普通はそんな音はしないのに・・・

まぁ最強のブラコンだからいいか・・・

 

千冬「さて授業を始める!」

 

そして昼休みとなる。

相変らず弾は頭の回線がショートしている。

一夏は居眠りはするがキチンと聞いていて理解もしている。

言っている方としては腹ただしいだけだが・・・

 

弾「そういや二人も今日は弁当だっけ?」

 

一夏「あぁ。もってことは」

 

弾「俺もだ。屋上で食おう」

 

箒「中庭でもいいだろう?」

 

弾「ん~・・・なら中庭に行くか」

 

校舎をでて少し歩いた場所で弁当を広げる3人。

箒は一夏の分の弁当を差し出す。一夏はそっけないが

礼を言い静かに食べ始める。

 

箒「から揚げが上手く出来たんだ」

 

一夏「あぁ。いつもより美味い」

 

弾「へぇ~。1個食っていいか?」

 

箒「一つだけな」

 

弾は箒からから揚げを一個だけ貰い食べる。

 

弾「ふむ・・・揚げ終えるタイミングもばっちりだな。

  あとこれは・・・・・・」

 

一夏「大根おろしか?」

 

箒「ほんの少しだがな」

 

弾「成程・・・勉強になる」

 

一夏「さすが定食屋の倅」

 

その後午後の授業も終え、放課後・・・

 

一夏「さて、行こうか」

 

箒「あぁ。私はあと20分も乗ればOKだ」

 

一夏「俺はまだだな」

 

弾「ゲームで言う経験値が足りねぇのか?」

 

一夏「そんな所だな」

 

そして開放されているアリーナでマジンカイザーを展開する箒。

一夏もスカルカイザーを展開して箒と模擬戦をする。

 

箒「ターボスマッシャーパンチ!」

 

一夏「トルネードクラッシャー!」

 

2つのロケットパンチがぶつかり合う。

勝ったのはカイザーのターボスマッシャーパンチだった。

 

一夏「やっぱり今の状態じゃ出力はそっちが上か・・・」

 

箒「フフフ」

 

そして暫くは拳と拳の殴り合いだった。

そして20分もすると箒のカイザーはファーストシフトした。

 

一夏「之くらいにしておくか?」

 

箒「あぁ。そうだな」

 

一夏「弾は?」

 

弾「もう少し慣らす」

 

一夏と箒が部屋に戻った後、弾は鈴と何かがあったようだ。

翌日の昼休み・・・

 

弾「おい、鈴」

 

鈴「・・・」プイッ

 

一夏「何があった・・・」

 

箒「彼女に気に障ることでも言ったのだろう」

 

弾「ギクッ!」

 

一夏「・・・チビ(ボソッ)」

 

鈴「何ですって!?」

 

箒「地獄耳だな」

 

一夏は鈴を怒らせたと思う単語を小声でいうが反応からして違うと感じた。

箒は鈴の耳のよさを地獄耳と表した。

 

弾「だがら悪かったって」

 

鈴「知らない!」

 

一夏「・・・貧・」

 

鈴「あ?(ギロッ)」

 

一夏、箒((これか・・・))

 

鈴本人の体系の事なので呆れる一夏と箒。

そのまま食堂へ向った4人。

 

一夏「んで、このちびっ子は?」

 

鈴「何ですって!?」

 

一夏「テメェは自己紹介もできねぇのか?」

 

鈴「凰 鈴音。中国の代表候補生よ。文句ある?」

 

一夏「ある」

 

鈴「なによ!?」

 

一夏「・・・五月蠅い」

 

鈴「ング・・・」

 

箒「トレイ出てるぞ」

 

鈴「あ」

 

弾「席とっておいてくれ」

 

そして開いている席を見つけ、座り食べ始めた4人。

一夏と箒は日替わり定食、弾はチャーハン、鈴はラーメンである。

 

一夏「ガツガツ・・・」

 

箒「さて鈴だったか?弾とは何時あったんだ?」

 

鈴「ん~と。小学校4年生の時ね。私の名前から解ると思うけど

  そのせいで」

 

一夏「いじめにあっていた。それを弾が助けたとか?」

 

鈴「何で知ってるの!?」

 

一夏「知らないぞ」

 

弾「言っておくけど俺は一度も話した事は無いからな」

 

鈴「じゃぁ何で?」

 

箒「おそらく勘だろう」

 

一夏「あぁ。勘だ」

 

鈴「まぁいいわ。それより弾。アンタクラスの副代表だって?」

 

弾「あぁ。こっちの一夏が代表だ」

 

鈴「ふ~ん。まぁいいわ。再来週のクラス対抗戦は私が勝つから」

 

鈴は無い胸をはる。

 

一夏、箒「・・・・・・(プルプル)」

 

其の仕草が可笑しかったのか一夏と箒は笑いを必死に堪え震えている。

鈴はそれに気が付かない。弾も必死に笑いを堪えているというのに。

 

鈴「? じゃ、そういうことだから覚悟しておきなさい」

 

一夏「そっちがな」

 

そう一夏が返すと鈴はトレイを戻し食堂を去る。

そして3人とそれを見ていた数人の女子は・・・

 

「「「「「「「アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」」」」」」

 

一夏「あのちびっこいので胸張られてもなぁ。アハハハハ」

 

箒「いろんな意味でちょっと可哀そうだった。ククク」

 

弾「あの体系であの仕草はなぁ、アハハハハハ」

 

この笑っているメンバーには先程の鈴の仕草などが笑いのツボだったようだ。

失礼だぞお前等・・・

其の週末、一夏と箒は光子力研究所にいる兜十蔵、と箒の姉、篠ノ之束に

呼び出された。そんなわけで現在バイクで移動中である。

 

一夏「なんなんだろうな。ジジィと姐さんから呼び出しとは」

 

箒「嫌な予感がする・・・」

 

一夏「俺もだ」

 

研究所に到着すると十蔵の弟子の一人の弓教授が出迎えた。

 

弓「オォ2人共来てくれたか」

 

一夏「ジジィ達の呼び出しなら駆けつけるぜ。それより如何したんだよ。

   この慌しい雰囲気は?」

 

弓「それは博士達と話そう。ついて来てくれ」

 

弓教授に連れられやってきたのは地下のとある格納庫だった。

 

一夏「此処は確か・・・」

 

箒「あぁ。確かにそうだ」

 

十蔵「二人とも、来たか」

 

十蔵と弓、一夏、箒以外は誰も居ない空の格納庫。

そう空なのだ。

 

一夏「なんでアレが無いんだよジジィ!?まさか・・・」

 

十蔵「あぁ、情けない事だが盗まれた。・・・亡国企業の残党にな」

 

亡国企業は数年前、束達と千冬によって壊滅させられた死の商人達だ。

そして盗まれた物とは・・・

 

箒「そんな・・・Zが・・・」

 

一夏「姉貴の相棒が盗まれるとはな・・・」

 

弓「それだけじゃない。じつは量産型のグレートマジンガーも一機盗まれたんだ」

 

箒「量産型とはいえグレートを?」

 

本来のグレートマジンガーは第2回モンドグロッソの時に何者かによって破壊され、

千冬は前大会の時使っていたマジンガーZで2連覇をなした。

なので千冬はZに並々ならぬ愛着を持っていた。

 

一夏「姉貴が聞いたら犯人捜すっていってどっかに飛び出してるな・・・」

 

束「暫く私も臨時講師として学園に行くから」

 

箒「カイザーも狙われるかもしれないと?」

 

束「う~ん・・・可能性は低いと思うよ。箒ちゃんのカイザー、

  ファーストシフトしたでしょ?それでいっくんやちーちゃんも操縦できなくなったから」

 

箒「私以外を拒絶すると?」

 

十蔵「そういう風にプログラムしたからの。一夏のスカルはもってのほかじゃ。

   ファーストシフトもしないのに一夏以外を病院送りにしたりしたからの。」

 

弓「だが油断は出来ないからなるべく早くファーストシフトをさせてくれ」

 

一夏「あぁ。わかったぜおっちゃん」

 

弓「それと機械獣を亡国企業残党が何体か所持しているとの噂もある」

 

箒「確かに油断できませんね」

 

格納庫から出て研究所の食堂へ向う一夏と箒。

十蔵達は研究室へ戻り、束はIS学園へ向う準備の為、自室へと戻った。

 

一夏「ばっちゃん、カツどん大盛りと味噌ラーメン大盛りね」

 

箒「私は和定食で」

 

おばちゃん「あいよ。それにしても一夏君はよく食べるね」

 

一夏「ばっちゃんの飯は美味いからな。箒の味も好きだけど」

 

おばちゃん「惚気かい?」

 

一夏「まぁな」

 

箒「い、一夏!?」

 

照れて真っ赤になる箒。

そして注文の品をもって席に着く。

一夏はガツガツと食べ、箒はゆっくりと食べている。一夏は食べ方は悪いが廻りに物を飛ばしたりしていない。

周りの職員はまるでわが子を見るように二人を見ている。

此処の職員達にとって一夏と箒はわが子当然に扱われているのだ。

 

一夏「ご馳走さんと・・・」

 

箒「ご馳走様」

 

食器を片付け、束の準備完了を待つ二人。一夏は獣医師漫画を読んでいる。

箒は一夏の膝枕でスヤスヤと眠っている。

 

所員A「先輩、あの二人は一体・・・」

 

所員B「あぁ、あの子達か?そういえばお前さんは最近入った新入りだったな。

    女の子は兜博士のお孫さんの箒ちゃん。んで男の子が其の彼氏の一夏君。

    2人共カイザーのパイロットだ」

 

所員A「あのじゃじゃ馬の?凄いですね」

 

所員C「此処では所員たちの子供みたいな物さ。

    俺を含め大抵の所員は30代後半からのメンバーが多いからな」

 

所員A「俺26なんすけど・・・」

 

所員B「なら弟と妹とでも思っとけ」

 

一夏「そういえばさ○○サン(所員Cの名前)」

 

所員C「ん?如何したんだい?」

 

一夏「○×遊園地のチケットが4枚余ってるんだけどいる?」

 

所員C「良いのかい?」

 

所員D「貰っておけよ。この前も倅と娘が行きたいって言ってたって

    小言いってたろ?」

 

一夏「俺達の分はあるし。ほら」

 

一夏は懐から2枚のチケットを見せる

 

所員C「そうかい?ありがとう。今週末から何日か非番だから連れて行ってやろう」

 

一夏「あぁ」

 

所員Cはチケットを受け取ると嬉しそうに鞄にしまった。

すると束がやって来た。

 

束「お待たせ~。じゃ、いこっか」

 

一夏「んじゃ」

 

箒「一夏~♪」←お姫様抱っこされながら寝ている

 

そして束と箒は車で、一夏はバイクでIS学園へと戻っていった。

 

所員A「途轍もない親近感が・・・」

 

所員B「それが一夏君クリオティーさ」

 

一夏達は学園に戻ると一夏は箒を連れて自室に戻り、束は暫く滞在するので千冬の部屋へ向った。

 

一夏「機械獣か・・・全く厄介な・・・」

 

束「いっくん?」

 

一夏「人間殺す覚悟しておいた方が良いかもな」

 

一夏の決意に束は何もいえなかった。

 

 

弾はあれから鈴と一言も喋る事が出来なかったそうだ。

流石に怒りすぎだと一夏達も思ったのだが弾によると一月続く事もあるそうだ。

 

一夏「まるで山火事だな」

 

弾「あ、それ言えてるな」

 

クラス対抗戦当日の第一試合で鈴の一年二組と戦う事になった二人。

タッグでの戦いになる。

 

鈴「サァ弾・・・カクゴシナサイ!!」

 

一夏「無茶苦茶怒ってるな」

 

鈴「当たり前でしょ!!」

 

一夏「俺は男だから解らん」

 

鈴「なんですって!?」

 

一夏「まぁ弾は好きにしろよ。決着着くまで手は出さないでおく」

 

鈴「ふ~ん。気前良いじゃない」

 

一夏「いやアイツの自業自得ってことでな。ま、頑張れやちびっ子」

 

鈴「ちびちび言うな!!」

 

弾「火に油注ぐなよ!!」

 

一夏「ハッ。このほうが面白い」

 

弾(戦闘狂かテメェ・・・)

 

そして各々ピットに向う。そしてISを展開する。

 

弾「ったくお前のスカルカイザーはおっかねぇな」

 

一夏「知るか」

 

そしてピットから出る。鈴は一夏のカイザーを見て驚いている。

 

一夏「其のリアクション飽きたぜ」

 

鈴「アハハ・・・皆そうなんだ・・・」

 

一夏「ま、俺は隣の娘っ子を相手にしてるから思う存分弾をいたぶれや」

 

鈴「言われなくても!!」

 

弾「おい一夏!何物騒な事言ってんだ!!」

 

2組副代表「男なんかに負けるもんですか!!」

 

一夏「テメェ・・・男だからって見下してんなら・・・」

 

2組副代表「男なんて所詮私達女の奴隷よ!」

 

一夏「ブッコロス!!」

 

試合開始のブザーが鳴ると2組副代表は近接用ブレードを展開し突っ込んでくる。

 

2組副代表「之で終わりよ!」

 

一夏「テメェガナ!!」

 

一夏は逆に牙斬刀で近接用ブレードを破壊しそのまま切りつける。

其の衝撃は凄まじく、2組副代表のISのSEは残り1割となっていた。

絶対防御があるとはいえ衝撃までは殺せず、相手はあばら骨に罅が入っているようだ。

 

一夏「オラァ!!」

 

そして牙斬刀を地面に突き刺し、何度も殴りつける。

SEが0になっても(一応手加減して)殴り続ける一夏。

 

一夏「テメェみたいな人間が一番気にくわねぇ!!」

 

暫く殴りつけた後ピットに投げ捨てる一夏。

 

一夏「手加減はした。暫く眠ってろ」

 

千冬はピットの一つにある管理室で苦笑いをしていた。

本来なら一夏を攻めるのだが試合開始前の発言から

自業自得だと割り切ったらしい。

 

千冬「まったく2組の副代表は何を考えているんだ・・・」

 

真耶「アハハ・・・最近の風潮に染まっていたんですね」

 

千冬「ISは本来土木及び宇宙開発用なだけなのにな・・・」

 

真耶「○○○○(国の名前)が兵器使用をしようとしなければ良かったですね。

   本当に・・・」

 

千冬「どの国にも権力を欲しがる人間は居ると言う事だろう」

 

真耶「嫌な世の中ですね・・・」

 

千冬「全くだ」

 

「「はぁ~」」

 

己等何呑気に・・・弾は鈴の猛攻からひたすら逃げていた。

 

鈴「いい加減に当たりなさい!!」

 

弾「殺す気の攻撃になんか当たれるか!!」

 

一夏「お~頑張れ鈴」

 

弾「助けろよ!!」

 

其の時アリーナのバリアが破られ、爆発が起きる。

爆発の方向を見ると頭に鎌を付けた髑髏のようなロボットと2本首のロボットが居た。

 

一夏「機械獣・・・チッ、面倒な事になった」

 

鈴「ねぇ、なんなのあれ・・・」

 

一夏「機械の獣、機械獣だ。普通のISの武装じゃ手が出ない。鈴と弾は下がってろ。俺がやる」

 

鈴「あんた死ぬ気!?」

 

一夏「多分あいつ等は今俺か箒のカイザーしか対抗できねぇ。早く下がれ!」

 

鈴「なんでアンタの(ドン)グッ・・・」

 

一夏「さて、相手はガラダK7とダブラスM2か・・・」

 

一夏は鈴を当身で気絶させ弾と一緒に下がらせた。

一夏はブレストリガーで2体を狙い撃つがファーストシフトしていないせいか

威力が無く、其の装甲で弾かれている。一夏は舌打ちするとトルネードクラッシャーパンチを

使う。しかしパワー不足のせいなのか装甲を多少凹ませるだけだった。

其の時ダブラスM2の頭部からレーザー光線が発射され、スカルカイザーを直撃する。

 

一夏「おわぁぁぁぁぁ!?」

 

軽く吹き飛ばされた一夏。しかし直ぐに起き上がりトルネードクラッシャーパンチを使って

牙斬刀を取り寄せる。

 

一夏「ったく早くファーストシフトしろよなってリミッター?!

   姐さん何時の間に!?」

 

一夏は余りにもパワーが出ていないので武装の出力ゲージを見ると

本来の5%ほどしか出ていないのがわかった。

あくまで武装の出力のみにリミッターが掛かっていたので

先程の戦いで2組の副代表をあっさり倒した事には納得できた。

 

一夏「ちぃ!道理でパワー不足過ぎるわけだ。箒、来てくれ!」

 

箒『既にピットに居る。しかしシャッターが閉まっている。

  之ばっかりは千冬さんの許可なしでは破壊できない!』

 

一夏「あの馬鹿姉貴のことだ。許可しても後で説教だろうな」

 

千冬「ヘックシ!」

 

真耶「こんな時にクシャミですか!?」

 

千冬「生理現象だ!仕方なかろう!」

 

真耶「だれかに噂されたんじゃないですか?」

 

千冬「そうかもな(一夏だったら良いな・・・アァ~お姉ちゃんは心配だぞ)」

 

真耶「はぁ~」

 

其の時一夏にダブラスM2の腹部ミサイルとガラダK7の鎌が直撃して

爆発の後、黒煙が上がる

 

箒「一夏・・・」

 

弾「一夏!!」

 

千冬「一夏ぁぁぁ!!行かなければ!!」

 

真耶「ちょっ織斑先生!?」

 

『トルネードクラッシャー!!』

 

黒煙の中から拳が一つ飛び出し、ガラダK7の鎌を一つ破壊した。

そして拳は黒煙の中へと戻っていく。

箒はホッっとしており、其の外のメンバーは何が起こったのか解らない。

千冬は色々と考えすぎて目を回している。

 

箒(あの機体に生体反応は・・・有るだと!?しかも人間の!?)

 

黒煙が晴れるとスカルカイザーが姿を現した。

しかし何故かボロのマントを羽織っている。

 

一夏「ったく、やっとファーストシフトしたか」

 

箒『一夏、あの機械獣、有人機だ!』

 

一夏「わかった」

 

箒の通信で少し驚いた一夏だったが直ぐに戦闘時のテンションに戻る。冷静に戦いながら敵の分析をする一夏。

 

一夏「・・・脳改造されてるな」

 

箒『な!?洗脳だと!?』

 

千冬『惨いな・・・箒、お前も出るか?』

 

箒『出ます!』

 

一夏(よし。一対一になるか)

 

箒もカイザーを展開した。しかしピットの隔壁が何時まで経っても解除されない。

 

一夏『まだかこの野郎!!』

 

真耶『こうなったら篠ノ之さん!破壊しちゃってください!』

 

千冬『責任は我々で取る!』

 

箒「了解!!光子力ビームはやめてターボスマッシャーパンチにしておくか。

  ターボスマッシャーパーンチ!!!」

 

ターボスマッシャーパンチによって破壊される隔壁。

外に出て一夏のスカルカイザーと並び立つ。

 

一夏「あの機械獣、俺達の知って居る奴より装甲やパワーが桁違いみたいだ。

   気をつけろよ。おれはダブラスM2をやる」

 

箒「わかった。しかし鎌が一つ無いのだが・・・」

 

一夏「イライラしたからぶっ壊した」

 

箒「・・・そうか」

 

一夏はイライラしている事を隠そうともせず感情丸出しで言ったので

箒は気にしないことにした。

 

一夏「行くぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

一夏は牙斬刀を振りかざしながらダブラスM2に突撃していく。

箒はガラダK7の出方を見る。ガラダK7は頭の鎌を手に持ち接近戦を仕掛けてきた。

 

箒「ギガントミサイル!!」

 

腹部からギガントミサイルが発射されガラダK7は武器を無くした。

 

ズバッ!!ドーーーーン!!

 

何かを切る音と爆発音が聞こえ、其の方向を見る箒。

ダブラスM2は中央部分から左右対称に切り裂かれ、操縦者と思われる

女性の死体が見えた。ガラダK7は不利と判断したのか逃げていった。

 

箒「一夏・・・」

 

一夏「洗脳されていたとはいえ人間殺すのは気持わりぃな・・・」

 

箒「・・・だが」

 

一夏「解ってる。やらなきゃやられていた。だが殺した事だけは覚えておく。

   それが俺なりの殺した奴への礼儀だ」

 

箒「私にもそのような事が出来るだろうか・・・」

 

一夏「それはお前にしか解らん。お前はお前なりに戦えばいい。俺はそう思う」

 

千冬『織斑、篠ノ之。今日はもう休め』

 

一夏「・・・」

 

箒「一夏、部屋に戻ろう」

 

一夏は頷いて、部屋に戻っていく。

 

真耶「織斑先生・・・」

 

千冬「・・・情けないな。私達は」

 

真耶「彼に・・・人殺しをさせてしまった事ですか?」

 

千冬「・・・それも有るが規則のせいで動けないというのがな」

 

真耶「いざとなったら規則なんかクソくらえです」

 

千冬「フフフッ、今度からそうするか」

 

なんだか千冬と真耶さんが過激になっている気がする・・・

其処へ束がやってきた。

 

束「ちーちゃん!機械獣は?」

 

千冬「箒と戦った一体は逃げた。一夏と戦った奴は真っ二つにされて残骸が残っている。

   どうやら洗脳した人間を操縦者として使っているようだ」

 

束「そんな・・・酷い・・・それじゃぁいっくんは」

 

千冬「束・・・それは箒が何とかしてくれる」

 

束「ん。でも覚悟はしていたみたい。」

 

千冬は束のこの一言に驚いた。

覚悟をしていたとはどういう事かと聞くと

相手が亡国企業の残党だと言う事を十蔵や弓、束から聞いていた事を教えた。

マジンガーZが盗まれたことは隠して。

 

千冬「そうか・・・奴等ならやってもおかしくないからな。

   それに機械獣は元々奴等の幹部の一人だったとある博士によって

   作られたらしいしな」

 

亡国企業の残党は自分達の目的の為ならば非道な脳改造やらなにやらと

なんでもする。この事を一夏と箒は千冬や十蔵達から聞いていたので

機械獣が出てきた時点で亡国企業が絡んでいると思い、人殺しを覚悟していたのだ。

其の後、機械獣の操縦者の女性の脳を調べると何かのチップが埋め込まれており、

亡国企業のエンブレムが刻まれていた事から残党の仕業という事がわかった。

一夏と箒、弾、鈴には2,3日光子力研究所での休養をするように言われた。

鈴「でも私にまで休養が出るとは思わなかったわ」

 

箒「そういえば2組の副代表はどうなったんだ?」

 

鈴「あの子はカナダの代表候補生だったんだけどあの発言で

  代表候補生を降ろされて帰国させられたわ。無論学園は自主退学ね」

 

箒「随分厳しいな・・・厳重注意でよかったのでは?」

 

鈴「カナダは男女平等がモットーでやってるからあの発言は不味かったんじゃない?

  下手すれば女尊男卑の連中が力を付けるかもしれないし」

 

弾「あ~、確かに無茶苦茶言ってたな」

 

鈴「それにしても静かね」

 

弾「まぁ此処まで田舎に有る研究所だし、周りに騒音を出す物が無いからな」

 

箒「田舎で悪かったな!」

 

弾「あ、えっと、良い意味で田舎ってこと」

 

箒の剣幕に怯える弾だった。

ふと鈴は一夏が居ない事に気がつく。

箒に聞くと訓練所だろうという。

 

鈴「こんな時まで訓練?」

 

箒「というかスカルカイザーの慣らしだろう。私も後ですることになっている。

  見てみるか?」

 

鈴「見るわ!」

 

弾「どんな動きするんだろうな一夏の奴」

 

箒「まぁ見てみろ」

 

箒は近くのモニターの電源入れ、訓練室の映像を出す

其処には数十もある的に囲まれたスカルカイザーが映っていた。

的は大きさが直径30Cmほどものもから50Cm程の物までがある。

それが次々と動き出した。

 

鈴「あの動いている的を撃つの?」

 

箒「あぁ。私の訓練はまた違うけどな」

 

一夏は軽く精神統一をすると、ブレストリガーで次々と的を破壊していく。

的は右左ランダムに動き、更に上下のランダム運動も入っているので

当てるのがなかなか難しい。

 

鈴「凄い・・・」

 

弾「全部命中してやがる・・・」

 

箒「死に掛けるほど特訓していたからな」

 

鈴「マジ?」

 

箒「マジだ。まぁ私も死に掛けとまでは行かないが厳しい修行を繰り返したな。

  素手で熊を倒したり刀で滝の水を斬ったり」

 

鈴「いや普通出来ないでしょ?」

 

箒「千冬さんは普通に出来ていたぞ?汗一つかかなかったしな。

  しかも10歳の時には出来ていたらしいからな」

 

弾&鈴((化け物だよそれは・・・・))

 

一夏の方はスカルカイザーの訓練が終ったようで所員達からあがって良いと言われている。

一夏はスカルカイザーを待機状態に戻し、訓練室を出て行った。

箒は一夏を迎えに行った。鈴と弾は用意されていた部屋に戻って弾は鈴にISについて

教えてもらう事にした。弾はまだまだ授業についていけないからだ。

しかし操縦の事となると鈴は勘や感覚でやれというので弾からすれば全く役に立たない。

以前セシリアに操縦のコツなどを教わった時は論理やら細かい事を色々と言われ続け

頭の回線がショートした弾だった。しかしこの二人は座学の時は全く問題ないので

弾にとっては解らない事の多い座学に関しては有難かった。

一方一夏と箒は大雑把に動きを見せてから同じ動きをさせ、それを昇華させていく感じで

弾は操縦に関しては一夏と箒を頼る。しかし座学では教え方がスパルタ気味なので遠慮している。

座学の教え方がスパルタ気味なのは一夏と箒にも自覚がある。

話が逸れてしまいましたね。

 

暫く鈴に解らない場所を教えてもらっているといつの間にか夕方になっていた。

 

弾「ってもう5時半かよ」

 

鈴「気がつかなかったわ」

 

弾「飯食おうぜ」

 

鈴「そうね」

 

食堂へ行くと一夏と箒が既に夕食を食べていた。

一夏は相変らずの大食いで箒は普通の量を静かに食べている。

 

鈴「あの二人なんか両極端ね」

 

弾は苦笑だけして注文をする。

鈴はまたラーメンだ。

 

弾「好きだねぇ」

 

鈴「なによ?」

 

弾「ただ単によくラーメン食べるなって思っただけだ」

 

鈴「栄養はおかずで補ってるわ」

 

弾「そうかいしかし一夏の奴、カツどん親子丼味噌ラーメンに

  とんこつラーメン、チャーハンにハンバーグにオムライス・・・」

 

鈴「体の何処に入ってるのかしら?」

 

弾「一夏七不思議の一つだよな・・・」

 

一夏が食べ終えるのと同時に箒も食べ終わる。

鈴と弾は完全に夫婦だなと錯覚している。

そんな事を思われているとは全く気がつかない二人は図書及び資料室へ行き一夏は本を読み始め

箒は膝枕で眠り始めた。

 

一夏「何だ弾?」

 

弾「お前等此処じゃぁいつもそうなのか?」

 

一夏「そうだが?」

 

弾「完全に恋人同士だなって思ってな」

 

一夏「俺は夫婦のつもりだが?」

 

弾「・・・もう付いて行けん・・・」

 

鈴「右に同じく」

 

風呂に入った後、廊下を歩いていると・・・

 

所員A「あぁ~鬱血しちまったよ。どうしようか・・・」

 

所員B「う~ん・・・」

 

一夏「如何したんだおっさん」

 

弾「おっさんって・・・」

 

所員C「じつはコイツが以前手術した場所が鬱血しちまってさ」

 

一夏「たしか研究所のどっかに蛭の研究してる人いたっけ?」

 

弾「光子力研究所なのに?」

 

所員A「あぁ、2つの研究やってる奴も居るんだ。たしかに蛭の

    研究やっている奴は居たが・・・」

 

弾「まさか患部に蛭を使うんじゃ・・・」

 

弾はまさか使うんじゃないだろうなと思いながら一夏に聞く

 

一夏「当たり前だろ。蛭はヒルジンって血の凝固する働きを抑える

   物質を血を吸う際に出すからな。丁度いいだろ?

   というかこの治療法は実在するし」

 

所員A「そうか、試してみるよ」

 

後に所員Aの鬱血した患部は元に戻ったとか・・・

そして休養を終えて学園に戻る一夏達。

 

千冬「すこしは休めたか?」

 

一夏「あぁ」

 

箒「ゆっくり出来ました」

 

鈴「一応・・・」

 

弾「まぁ確かにゆっくり出来ました」

 

千冬「そうか。明日からまた勉学に励めよ」

 

「「「「はい(う~い)」」」」

 


 
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