No.581278

真・恋姫無双~白き牙を持つ者~ 番外編

tokkeyさん

この物語は、作中に出てくる人物のお話です
白ちゃん以外の恋姫視点のお話がメインです

さて、今回の主役は??

2013-05-29 14:32:49 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:5073   閲覧ユーザー数:4463

~ 第??話 †華は雄牙(ゆうが)に咲く† ~

 

 

私には年の離れた兄が居た

武道の厳しい家に生まれた私は物心ついた時から武道を教え込まれた

そんな中でも常に私を気遣って優しくしてくれた兄

私が10歳になった位の時に兄は家を出て行った

何で私をおいていっちゃうの!?

小さいながらにあの時は兄を恨んだものだ

暫くは兄を倒すことを考えて生きてた時期があった

それほどまでに裏切られたショックは大きかったのだが

中学3年を過ぎた辺りで兄からの手紙が私宛に届いた

読まずに破り捨ててやろうと思っていたが、中身を見て私は泣いてしまった

家を出て行きながらも兄は常に私を心配しており

何より出て行った理由を知ったからだ

その後位からだろうか、兄が連絡用といって私に携帯電話を送ってくれた

兄は常に色んな場所に行っているため時差などがあったが

私がメールを送ると必ず返事をくれたし、時間がある時は電話もした

仕事の内容までは教えてくれなかったが、兄が何をしているかは大体分かっていた

実際に会えない辛さはあったが、それでも兄が生きているという事が

私にとっては何よりも幸せな事だった

 

そんな事に終わりが訪れたのは突然だった

高校卒業もあと僅かという時に、なんとなく見に行った

地元の博物館で行われてた中国の魏呉蜀時代の遺産展というのを行った

【たまたま】展示品の一つが触っても良いという【銅で作られた鏡】を触れたら

突然光り始めて、私は意識を失った

 

 

意識を失う前に聞こえてきた会話があった

 

 

「ちっ・・・奴の臭いだと思ったら違うじゃねーか!」

 

「まぁまぁ・・・落ち着いてください」

 

「くそっ!今度こそこの牢獄から出れると思ったのに」

 

「ふふっ私は・・・と居れるからいいんですけどね?」

 

「それ以上近づくなよ!?絶対近づくなよ!!」

 

「やれやれ、・・・は照れ屋さんですね」

 

「てめぇ・・・ぶっ殺す!!!」

 

「いいですよ!・・・の愛の鞭はいくらでも受けますよさぁ!さぁ!!さぁ!!!」

 

「すまん、俺が悪かったからこの女をどうするか考えてくれ」

 

「しょうがないですねぇ、御褒美はもらいますからね?」

 

「殴る位で勘弁してくれ」

 

「それで今回は手を打ちますか・・・

 さてと、この女は適当に力を与えて放りだせばいいでしょう

 幸い、あの・・・は女性の力は強い世界ですからねぇ」

 

「それだと他の・・・達にバレた時が危険じゃねぇか?」

 

「大丈夫ですよ、彼が外史を開いてからは何故か色んな人間が紛れ込む状態らしく

 今更一人程度故意に送ったとしても問題ないでしょう」

 

「てめぇがそういうならいいか・・・

 すまねぇな女、俺らの勝手な都合で送ることになっちまって

 恨むなら・・・テメェの親戚に言ってくれよ」

 

「そういうことです、貴方に何も恨みはありません

 せめてものお詫びです、あの世界を生き抜くだけの力をあげますよ

 それでせいぜい生き延びて人生を謳歌してくださいね」

 

 

そんな自分勝手な会話が聞こえた後に私は意識を失った

 

 

 

 

次に目覚めた時、私は荒野の真ん中で寝ていた

 

一体ここはどこ?私は確か博物館に居たはず?

私は何が起きてるか分からずにただパニックになっていた

そんな私の元に二人の女の子が馬に乗ってやってきた

 

この出会いこそが私がこの世界で生きようと決めるきっかけになったのは間違い無い

その女の子こそ、この世界の私の拠り所

董卓(とうたく)字は仲穎(ちゅうえい)真名は月(ゆえ)様だ

そして、彼女の親友

賈駆(かく)字は文和(ぶんわ)真名は詠(えい)だ

 

彼女達は何も知らない私に色々な事を教えてくれた

私は記憶喪失ということにしてごまかしておいた

意識を失う前に聞こえた会話の通り、私には普通の人より武が優れていた

私が扱う獲物も私が寝ていた場所に一緒に転がっており名は金剛爆斧(こんごうばくふ)

薙刀を使っていた私には最初扱いにくいものだったが

この世界に慣れる様に、この獲物にも慣れていった

 

 

この世界に慣れたと同時に私は今までの自分を捨てる意味で

髪を短く切り、服装もこちらの民族に合わせたものにした

最初は露出が多すぎたので恥ずかしがったが、なれてしまえば気にならなかった

武でも私に勝てる人間がほぼ見なかった為、技量よりも力押しに頼るようになった

その結果猪武者だの言われるようになったが

月様の為に戦ってると思えば、なんと言われようと気にならない

私はあの子の為に戦い生きるのだと・・・

 

 

だけど・・・

この大陸に来て数年、時折懐かしい気配を感じる事があった

何時だったか月様と詠の二人が森に散策に行くといって

森の近くで待機してた時に特にその気配が強くなった時期もあった

 

その気配が、ここ数日また一気に強くなり

私は鍛錬に没頭することであえて見ない振りをした

だって・・・こんな所に兄がいるわけないんてないのだから

 

そういえば、先日最近将として軍に入った太史慈(たいしじ)が

近々自分の師匠がやってくると言ってたな

あの子はまだまだ若いが強さ的に私と匹敵する、その師匠なのだから楽しみだな

ふと、自分が戦うことで忘れたいと思ってる事に気づき苦笑いをした

 

やれやれだなと思って兵士達の鍛錬を見ていた時に

それは突然にやってきた

 

 

「なんでいるんだよ・・・綾音(あやね)」

 

 

それは私が誰にも教えていない、この大陸で神聖な真名に当たる名前

それを知っている人物がやってきた

私は突然呼ばれた事にびっくりしながら振り返ると

 

 

それは私が本当に会いたくて仕方が無い人物で

 

私が心の底から大好きだと言いたかった人物で

 

私が何よりも信頼していた人物

 

 

【島津龍臣(しまづたつおみ)】

 

 

その人物と同じ雰囲気を持ち、白い髪の変な仮面をつけた男だった

 

 

「誰だ!私の真名・・・を?

 あれ・・・その雰囲気おにい・・・ちゃん?」

 

 

見た目は私が知っていた頃の兄とは似ても似つかないほどだったが

私が間違えるはずが無い、そこにいるのは【お兄ちゃん】だ!!

 

 

私はこの大陸にこれて本当に良かったと思える日になった

 

 

~あとがきっぽいもの~

 

 

話を進めようと思ったら、華雄さんこと妹ちゃんの過去話になりました

なんというかもうちょっと書けたような気がしなくもないんですが

何か気になる事があればコメントをお願いしますっ!

できる限り質問には答えるつもりです!

ちなみに妹ちゃんは転生じゃないので18歳の時にこの大陸に来て

それから数年経ってますので、白ちゃんの1~2歳ほど下です

実際問題、年齢などについてはそこまで気にして書いてないので

深く突っ込まれると時系列がおかしいことになりそうです・・・

まぁお姉様方は永遠のお姉様ということに変わりないので!

じゃないと時空を超えて何かとんで・・・(この先は文字が途切れてるようだ)


 
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