No.572542

魔法少女リリカルなのは -九番目の熾天使-

第二十七話『ミッション・コンタクト』

2013-05-03 21:46:52 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:19993   閲覧ユーザー数:6932

 

 

 

 ――――それから四年後

 

 ミッドチルダ臨海空港

 

「で、本当に大丈夫なのか? 正直、持っている状態でドカンッ、ってはのゴメンだぞ? さすがの俺でも死ぬ」

 

『大丈夫だよ。確かに暴走する危険はあるが、余程の事が無い限り起きないよ……………多分』

 

「おいコラ、今『多分』って言ったよな!?」

 

『はっはっは、何の事か分からないなぁ』

 

 こいつ、後で絶対に締め上げる!

 

 さて、今更だが俺はミッドチルダの臨海空港に来ている。ジェイルからの依頼でとあるロストロギアが空港に送られるから受け取りに行って欲しいと言われた。

 

 そのとあるロストロギアが『レリック』という高魔力結晶のことらしい。俺が地球に居た頃に起きた事件でジュエルシードという物を覚えているだろうか? あれも高魔力結晶だった。

 

 ま、ジュエルシードみたいに不安定じゃ無いからその分救いがあるがな。そもそも俺にとってはジェイルの頼み事はサブミッションでしかない。本来の目的は別にある。ま、それは後で分かることだ。

 

 ちなみに、俺は現在指名手配中らしい。しかし、昔と比べて体も成長したので当時の写真を見ただけじゃ俺が煉とは分からない。

 

 いや、それでも名残はあるんだがな。主に目つきや瞳の色とか。ま、流石にそれは変えられないからどうにもならないか。瞳の色に関してはカラーコンタクトで誤魔化しが出来るので問題無い。

 

「さて、それじゃあ受け取りに行きますかね」

 

 俺は空港の中を歩いて行く。

 

 レリックはジェイルによると管理局の腐った上層部から手に入れることが出来たらしい。ジェイルはそいつの命令で動いているようだが、本人としては一刻も早く縁を切りたいそうだ。

 

 俺を受け入れたのも奴等との決戦に協力してもらう為らしい。もちろん、自分の好奇心もあるみたいだが…………8:2の割合で好奇心が勝っていたようだが。……閑話休題。

 

 俺が受け取りに行く場所は空港の地下だ。そこにレリックを保管しているらしい。

 

 しかし、どうも嫌な予感がする。こういう時の嫌な予感という物は大抵は的中するものだ。

 

 まさか……な?

 

 俺は不安に思いつつ空港の中を進む。だが、その時に事件は起きた。

 

【高エネルギー反応を感知。下です】

 

「は?」

 

 って、まさかおい!?

 

 ドォオオン!!

 

 爆発が起きたのだ。それもかなり大きな。爆発の影響で建物が揺れ、悲鳴を上げる。さらに火災が発生し、あたりが火に包まれる。

 

 さらに周囲には瓦礫が落ち、人々が悲鳴を上げている。

 

「だ、だれか助けて-! 主人が、主人が瓦礫に埋もれて出られないの!!」

 

「シェリー?! 何処なのシェリー!!」

 

「に、逃げろ!」

 

「ママー!! ママ-!! ふぇえええええん!!」

 

 阿鼻叫喚。まさにこの一言に尽きる構図が目の前に広がる。それと同時に俺は過去の記憶が呼び出された。

 

 

 ―――私達は何もしていないのに

 

 ―――どうして私達がこんな目に

 

 ―――何で? どうして?

 

 ―――テロリストのORCAがやったんだ

 

 ―――許さない、絶対に許さない!

 

 ―――ORCAの悪魔め!

 

 ―――私達は何の罪の無いのに

 

 ―――悪い事は何もしていないのに

 

 ―――ただ平和に暮らしていただけなのに

 

 ―――どうしてこんな目に遭わなければいけないの?

 

 ―――おかあさん……

 

 ―――大丈夫よ、きっと大丈夫……大丈夫だから……

 

 ―――けほっけほっ…………おかあさん……

 

 ―――…………くるしいよぉ

 

 

 

 

 ソレは嘗て俺が起こした事。何億という人々を汚染された大地に引きずり下ろし、絶望の淵に追いやった事。

 

 絶望する母親の腕に抱かれ、子供は汚染され大気で苦しそうに咳き込んでいた。その時の人々の瞳は今でも覚えている。

 

 憎しみ、怒り、悲しみ、そして絶望。

 

 全ての負の感情が交じっていた瞳をしていた。そして俺は耐えきれずにその場から逃げ出した。

 

「あ……」

 

 気がつくと俺の手は震えていた。アレを思い出したから。しかし決して後悔してはいけない。……でも、それは最良ではなかった。

 

 だからだろうか? 俺が今、人を助けているのは。

 

「誰か手を貸してくれ!」

 

 瓦礫に閉じ込められた人を助け、炎に閉じ込められた子供を助ける為に炎の海に飛び込んで救出し、怪我をした人の応急処置をした。

 

 何故そうしたかは分からない。気がついたら体が勝手に動いていた。別にこのまま放っておいても局員に助けられるはずなのに。それなのに俺は助けようとしている。

 

 贖罪のつもりだろうか? 何億という人々を間接的に殺した事への贖罪のつもりか? 馬鹿馬鹿しい。そんなことしても俺の罪は消えないというのに。だけど、助けずにはいられなかった。

 

 やっぱり俺は甘いのか? 悪には成りきれないのだろうか? ……いいや、そんなことは無い。俺は悪であるべきなのだ。今更に偽善者を気取ってももう手遅れなのだ。元より、そんな心算は毛頭も無い。

 

 だけど、今だけは……偽善者になろう。

 

「ここは危ない。せめて火が回っていない所に逃げるんだ!」

 

 ある程度落ち着くと俺は助けた人や周りに居た人を集めて安全な場所へ誘導をした。

 

【マスター。離れた場所に二つの生命反応を感知。取り残されたと推測します】

 

 ルシフェルの報告を聞いて俺は躊躇うことは無かった。

 

「お、おいアンタ! 何処に行くんだ!?」

 

 最初に手を貸してくれた壮年の男性が俺を呼び止めた。

 

「まだ取り残されている人が居るみたいだ。だから助けに行く!」

 

「アンタ一人じゃ危険だ。俺も行く!」

 

 男性が行くと言っているが逆に足手纏いになってしまう。

 

「いや、俺一人で行く! 貴方達はそこで救助が来るのを待っていて下さい!」

 

「お、おい!?」

 

 再び呼び止めようとするが俺はそれを無視して走った。

 

「ルシフェル、反応は何処だ!」

 

【この先を真っ直ぐに行き、突き当たりを右に曲がって下さい。そして20m先を左です】

 

 ルシフェルの言葉と共に視界にマップが表示された。

 

 俺は全力でルシフェルが示した場所へ走る。本当はセラフでもいいのだが万が一管理局に見られたら厄介だ。何処で見ているか分からないからな。

 

 そして俺は生命反応があった場所へ着いた。

 

「何処だ?」

 

 着いた場所はホールのようでかなり広い。そして周りは火が立ちこめている。すると、微かに鳴き声が聞こえた。

 

「ぐすっ……ひっく……お姉ちゃん……どこなの……?」

 

 声がした方向を見ると女の子が像の前で泣いていた。よかった。まだ無事なようだ。

 

 ピシッ

 

 しかし、そこで嫌な音がする。音が聞こえたのは女の子の後ろからだ。そしてその子の後ろには大きな像が建っている。

 

 マズイ。

 

 俺は全力疾走した。周りの火が酸素を奪って息が苦しい。でも今此処でスピードを落とすわけにはいかない。

 

【二つの魔力反応を感知。魔導師です】

 

 さらに運が悪いことに管理局であろう魔導師がこちらに近づいているようだ。だけどこのまま放っておく訳にはいかない。

 

 そして像がひび割れ、足元から崩れて倒れていく。倒れていく先には女の子がいる。

 

「くっ、間に合え!!」

 

 俺は足に全ての力を入れて女の子に向かって飛び込んだ。

 

 倒れていく像。そして伸ばされる俺の手。

 

 だが、俺の方がコンマ数秒速かったようだ。

 

「あうっ!」

 

「ぐっ!」 

 

 間一髪で女の子を助けることに成功した。

 

「はぁはぁはぁ……だ、大丈夫か?」

 

「あ、う……うん。大丈夫。えと、ありがとう」

 

 女の子はぎこちなくお礼を言った。見たところ怪我も殆ど無いようだ。良かった。

 

「何処にいるのー!? 返事をしてー!」

 

 しかし、聞き覚えのある声が俺の耳に入った。

 

【声紋照合中……照合完了。高町なのはと一致しました】

 

「っ!」

 

 マズイ。あいつと鉢合わせになるのだけは頂けない。ならば、逃げるしかない。

 

「君は此処でいるんだ。すぐに助けが来る。いいね?」

 

「う、うん」

 

「良い子だ」

 

「あ、あの!」

 

 俺は女の子にここへ置いて逃げる。呼び止められたが無視して走った。その際に天井から瓦礫が振ってきた。それを前転の要領で躱した。その時に何か悲鳴のような物が聞こえて後ろを振り返った。

 しかし瓦礫と炎で何も見えない。さっきの女の子に瓦礫が降ってきたのかと焦ったが

 

【生命反応を感知。女の子は無事です】

 

 ルシフェルの報告で安堵した。さて、無事を確認できたので俺はセラフを装着する。そしてECMスモークを展開して姿を隠し、女の子がいる方向へ集音をしてみた。

 

【生命反応が消えました。残念ながらその男性の方は……】

 

「そう……。くっ、もう少し早くに出撃できたら……」

 

「うぐっ……ひぐっ……」

 

 高町が悔やんでいるような言葉と泣いている女の子の声が聞こえた。おそらく俺が瓦礫の下敷きになって死んだと勘違いしたのだろう。

 生命反応が検知されないのはECMスモークのおかげだ。あれは光学迷彩だけでなくあらゆるレーダーにも探知されないからな。

 

「……泣かないでスバル。今はここから出なきゃ。レイジングハート!」

 

 そして高町はここから脱出するために天井に穴を空けた。相も変わらず凄い威力だ。 

 

 さて、高町達が脱出し終えたのだ。俺もここから脱出しよう。残念ながら目的の物はこの状況下では探せない。ジェイルに文句を言われそうだが不可抗力だから仕方ない。

 

【膨大な魔力反応を感知。脅威レベル大。全エネルギーを防御フィールドに優先】

 

「なに?」

 

 今から脱出しようという時に突然のルシフェルから警告が来た。しかも脅威レベル大と来たもんだ。そのレベルは高町のSLBに匹敵する程の魔力量ということになる。

 

 結論、ヤバイ。

 

【来ます】

 

 そして誰か分からないが魔法を使ったようだ。目の前の床や壁、さらには炎までもが一瞬で凍り付いていく。突然、世界が絶対零度にでもなったような錯覚が目の前に広がっていく。そして俺に当たり、フィールドが凍り付いていき、俺を中心に球状の氷が出来上がった。

 

 勿論中身である俺は無事だ。しかし、目の前には警告画面が出ている。

 

【警告。フィールドエネルギーが98%減少。危険です】

 

 98%!? それって殆ど崩壊状態に近いじゃないか!

 

【ECMスモークを解除。『Chaser』展開】

 

『Chaser』を展開した後、俺はそのまま真上に順次射出していった。天井に穴が開き、さらに次の階の天井にも『Chaser』によって穴が開いていく。そして星が煌めく夜空が見えた。

 

「さて、さっさと逃げますかね」

 

 俺はブーストを噴かして数mほど上昇した後、垂直になるように飛行形態になって再びブーストを噴かして姿勢を維持する。姿勢が安定したらクイックブーストから一気に上昇する。

 

 一瞬で星空が目の前に広がった。ミッドチルダの夜空はとても美しい。地球に比べて遙かに空気が綺麗だからだ。

 

【後方より魔導師と思わしき反応が接近していきます。数、3】

 

 おっと、感傷に浸っている場合じゃなかった。

 

「付いてこれるかな?」

 

 追ってくる三人の魔導師は分かっている。一人は高町なのは。もう一人はフェイト・テスタロッサ。そして最後の一人が……

 

『そこの所属不明機! 直ちに速度を落としてこちらの誘導に従ってや!』

 

 先ほどから何度も呼びかけてくる少女。

 

 白と黒を基調とした騎士のような服。

 

 十字架を模した金の杖。

 

 そして三対の漆黒の翼。

 

『ああもう! こちらに従わんと本気で落とすで!』

 

 そう、俺が世話になりそして決別した者。八神はやてその人だ。

 

「っ……! 従う気が無いと取ったで!」

 

「は、はやてちゃん……バラバラにしちゃダメだよ?」

 

「せめて捕獲出来る程度に抑えてね?」

 

「そんなん分かっとるわ! 二人はウチを何やと思っとるんかい!」

 

 敵を目の前にしてお喋りとは……随分と余裕だな。 こんなので大丈夫なのか?

 

「落ちろ!」

 

【敵、攻撃を開始しました】

 

 そして彼女達から放たれる魔力弾。それは真っ直ぐに俺の方へと向かって行く。様子見ということだろう。だが、素直に当たってやるほど俺はバカじゃない。

 

 迫る魔力弾をロールで躱してやった。

 

「っ! やっぱり避けてもうたか!」

 

「じゃあ、これなら!」

 

 今度はテスタロッサが撃ってきた。数は十。その全てが誘導弾だった。まあ、まともに迎撃や戦闘するつもりはない。今回の目的は既に達成出来たのだから。

 

【ECMスモーク、展開】

 

「「「なっ!?」」」

 

 突然消えたことにより標的を失った魔力弾は霧散し、三人は絶句する。

 

 その間に俺は巡航速度で退避した。 

 

 今はこれで良いのだ。今回の目的は彼女達と接敵すること。勘の鋭い彼女達の事だ。色々と関連付けるだろう。

 

 そしていずれは俺の存在に気づくだろう。その時がミッションの始まりだ。

 

 最高で最低なミッションの、な。

 

 

 

 

 

 

 

 時は少し遡る。

 

 

「フェイトちゃん、そっちはどうなんや?」

 

『うん、こっちは無事に救助したよ、はやて』

 

 突然臨海空港に火災が発生したと聞いて緊急出動した私達。来た時には粗方の市民が非難が完了していたけど、まだ取り残されている子供がおったらしく、フェイトちゃんとなのはちゃんに救助を頼んだ。その間に私は現場の指揮を執ることにしたんや。

 

 でも、出動するには時間が掛かってしまったのは間違い無い。そのせいで犠牲が出てしまった事も。

 

「そっか。なのはちゃんは?」

 

『うん。女の子を一人救助出来たよ。でも、市民がもう一人いたんだけどその人は……もう……』

 

 暗い表情で言うなのはちゃん。そのことから察することは出来た。

 

「そっか…………ごめんな、なのはちゃん」

 

『ううん、はやてちゃんは悪く無いよ。悪いのは……』

 

 身動きが取りづらい組織図。それが今回の犠牲を出してしまった原因でもある。だから私は決めた。必ず自分の部隊を立ち上げるって。

 

「取りあえず今はこの火災を終わらせんとな。」

 

 手っ取り早く広域魔法で済ませてしまおう。

 

仄白(しろき)雪の王、銀の翼()て、眼下の大地を白銀に染めよ。()よ、氷結の息吹(アーテム・デス・アイセス)!」

 

 四つのキューブ状の魔力弾が空港を囲むように着弾し、瞬時に凍結させていく。その時、若干他の魔導師達を巻き添えにしてしまったけど、空中だと殆どダメージが無いから大丈夫だと思う。

 

 ウチが終わったと思って一息吐こうとすると

 

「はやてちゃーん!」

 

 なのはちゃん達が駆けつけてくれた。救助した女の子達は無事に避難させたみたいや。

 

「これで終わり?」

 

「うん、油断は出来んけど大丈夫な筈やで」

 

 そう思ってやっと来た地上部隊に指揮権を譲ろうとした矢先、

 

【マスター! 空港から魔力反応です!】

 

「「「えっ!?」」」

 

 なのはちゃんのデバイス、レイジングハートが魔力を検知したみたいや。でも、それはおかしい事や。だって、民間人は全員避難が完了した筈やから。

 

 ドォォン!

 

 そして爆音が響いたかた思うと黒い何かが飛び出してきた。

 

「な、なんや!?」

 

【魔力反応はアレから出ています】

 

 だけど迷っている場合じゃ無い。

 

「取りあえず追いかけるで2人共!」

 

「うん!」

「分かった!」

 

 私達は謎の黒い飛行体を追いかけた。そして何とか追いつくと警告して呼びかけた。魔力反応が出ているということは人が乗っているかも知れないからだ。

 

「そこの所属不明機! 直ちに速度を落としてこちらの誘導に従ってや!」

 

 …………返事が無い。無視されたみたいや。その後何度も呼びかけたが無視された。

 

 うん、ちょっとカチンと来たかも?

 

『ああもう! こちらに従わんと本気で落とすで!』

 

 だから思わず言ってしまったのは仕方の無いことだと思うんや。いっその事バラバラにしてやろか?

 

「っ……! 従う気が無いと取ったで!」

 

「は、はやてちゃん……バラバラにしちゃダメだよ?」

 

「せめて捕獲出来る程度に抑えてね?」

 

 そう思っているとなのはちゃん達に釘を刺された。……何で分かったんやろ?

 

「そんなん分かっとるわ! 二人はウチを何やと思っとるんかい!」

 

 取りあえず一発だけ撃つことにした。

 

「落ちろ!」

 

「……思いっきり落ちろとか言ってるし」

 

 なのはちゃんが何か言っているようやけど私は聞こえない。

 

 ま、初弾は様子見や。どうせ回避されるやろうな。

 

「っ! やっぱり避けてもうたか!」

 

 案の定避けられた。それにしてもあの黒い飛行機、何処かで見た気がする。確か四年前に……っ! そうや! 四年前のなのはちゃんが大怪我した事件に現れた機体や! あれから何の情報も無かったからすっかり忘れとった。

 

 だけど、それなら何で空港から出てきたんやろ? もしかして今回の事件ってあの機体が……。

 

「じゃあ、これなら!」

 

 今度は私の代わりにフェイトちゃんが撃った。十数個の魔力弾が全方位から襲いかかる。これなら避けようが無い。でも、私達の表情はすぐに驚愕した。

 

「「「なっ!?」」」

 

 消えた。目の前にいた筈の機体が跡形も無く消えたんや。私達は慌てて探査魔法を使った。

 

【敵影ロスト。申し訳ありませんマスター。逃がしてしまったようです】

 

 けれど何も見つけられなかった。それはフェイトちゃんも同じやった。一体どういうことやろか? 急に目の前から消えるなんてそんなことを可能にする技術や魔法は存在してない筈。ならばどうやって……。

 

「……考えても仕方ないな。なのはちゃん、フェイトちゃん、戻ろっか?」

 

「……うん」 

 

 取りあえず今は戻ろう。

 

 でも……あの機体、どことなくあの人が使っていた機体に似ていた。形は全然違うけど、雰囲気が似ていた。

 

 もしかしたら、何か手懸かりがあるかも知れない。

 

 あの機体について調べ直さんといかんな。

 

 

 


 
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