No.572490

【東方】従者同士の恋愛事情・第2話Side:S

酔寝狐さん

第2話の咲夜視点です。
妖夢視点はこちら→http://www.tinami.com/view/570788

今回咲夜の交友関係に悩みました。
とりあえずこんな感じにしましたがこれが今後どう影響するかは不明。

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2013-05-03 19:10:55 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:824   閲覧ユーザー数:821

「生卵美味しいのにぃ。なんか勿体というか惜しい気が・・・。」

「こっちからしたら卵を生でっていう発想が信じられなかったわね。まだちょっと抵抗あるし。」

 

今日は先日とは逆に私が白玉楼に来て妖夢に洋食を教える日。

卵を生で食べるのを初めて見たときに凄く驚いた話しをしたら逆に驚かれてしまった。

どうやらこちらでは管理っていうのかな?が違うみたいで生でも食べられる様なんだけど、でもねぇ・・・。

でも妖夢が食べさせてくれるなら試してみてもいいかも?

もちろん「あーん」てやつね。

妖夢の部屋に入ってそんな妄想はおいといて目の前の誘惑に意識を切り替えた。

 

「ところで私の分はあるのかしら?」

 

部屋の隅に畳んである浴衣をめざとく見つけ聞いてみる。

 

ちなみにいつもは料理が終わったらすぐに帰るのだけど、今日はお嬢様がそのまま泊まってきてもいいと仰られたのでお言葉に甘えて・・・。

そして前から着てみたかった浴衣を妖夢に頼んで私の分も用意してもらったのだった。

 

ただ、人の里でお祭りの時に着るようなのとは違うらしい。

よくわからない。

でも着れるならいいわ。

というかお祭りの時にまた着せて貰えば良いしね。

 

「ちゃんと用意してありますから大丈夫ですよ。」

 

うん、用意してあるのは分かってるわ。

確認で聞いただけなんだから。

・・・あれ?意外にテンションあがってる?私。

 

浴衣を受け取り、いそいそとメイド服を脱ぎ着始める。

そして里で見たイメージを元に着てみる・・・けど・・・。

あれ?なんか違う?

妖夢の顔を見るとちょっと苦笑いしてる。

そして妖夢も私にわかるようにゆっくりと着替え始める。

それを見ながら着てみる。

 

んー・・・やっぱりなんかおかしい。

なんで?

もう降参。

 

「なんか難しい。もぉ妖夢着せて!」

 

妖夢の着替えの邪魔にならないように両手を広げてまるでどこかの宵闇妖怪の様に立つ。

いそいそと私に着付けてくれる妖夢。

そんな中。帯だっけ?を巻くときに妖夢の頭がちょうど私の胸の辺りに。

このまま手を回せば頭を抱きしめられるんじゃ・・・。

てか抱きしめたい!

んー、やっぱり人の作業を邪魔をするのはどうかよね。

ここは我慢。

 

・・・せめてつむじを突きたい・・・・

 

いやいや、それも我慢。

と葛藤をしてる内に着付けが終わった。

 

その着付けをしてくれた妖夢は一歩引いて確認。

なんか満足そう。

それは自分の仕事に満足してるの?

それはそれでいいけど、ここは「似合ってますよ」とかの一言も言ってよ!

仮にも彼女なんだからさぁ。

妖夢の鈍感。

 

まぁそんな所もかわいいんだけどね。

 

着替え終わったところでちゃぶ台を挟み、おしゃべり開始。

 

死に神がサボる為の新しい隠れ場所とか、永遠亭の子はなんでいつも落とし穴に落ちるのかとか、幽香とアリスの仲の進展とか。

 

そんな他愛の無い話し。

 

そんな他愛の無い話しでも楽しい。

世間話くらいならう美鈴とかとも話すけど、やっぱり好きな人と話すというものはやっぱり違うわね。

はしゃぐように喋る妖夢を見てて幸せな気分。

しかしそんな気分に水を差す物が現れる。

なんか足の感覚がおかしくなってきた。

うう、麻痺してきたような感じ。

なんで?

だれかの呪術?

 

足の痛みは増していく。

それに反比例して私の口数は減っていく。

その痛みに耐えきれずなんかもぞもぞしてしまう。

それでも妖夢に要らない気をかけてしまうかと思うとちょっと言い出せない。

でも痛い。

どうしよう・・・と思ってたらやおら妖夢が立ち上がる。

そして私の後ろに用があるようで回り込んで。

 

つん

 

「ぷぎゃっ!!」

 

思わず飛び上がりそうになるが足の感覚が無くなってて出来ない。

そして必然的にそのまま横に倒れてしまう。

 

ニヤニヤして近づいてくる妖夢

そんな顔もかわいいのね。

と思うのもつかの間それが悪魔の笑みに見えた。

事もあろうに私の足を突き始めたのだ。

逃げたいけど逃げられない

何てことするのよ!

(後に慣れない人が正座?をするとこうなってしまうらしいと教えて貰った。

・・・それなら最初から言ってよ)

 

「ちょっ!妖夢やめて!!ホントに辛いんだからぁ。」

 

それでも逃げようとする私を妖夢は容赦無く足をつかみながらつつく。

この子実はサドなの?!

 

と、その瞬間視線。

どこから?

敵意は感じないけど警戒はしないと。

本当は体勢を整えたかったけど足がこんな状態なので出来ず、まずは視線の元を探す。

そんな私を尻目に妖夢は私の足から手を離し、なんか大仰な溜め息を付く。

 

「はぁ~」

 

心当たりがあるのだろう。

私に告げてきた。

 

「紅魔館は盗み聴き人が居るように、白玉楼では盗み見する人がいるんですよ。ねぇ?紫様。でもって幽々子様?」

 

出てきた名前には勿論心当たりがあるけどイマイチわからない。

わからないまま視線の元を探してた私の目はあるものを見つける。

天井のちょっとした辺りの空間になんか妙なのが。

なに?あれ。

 

「紫・・・さん・・・?。あのスキマ妖怪って言われる?ああ・・・、でも・・・えと?」

 

あれが噂に聞くスキマというものなの?

で、紫という妖怪があれを操ってるって事?

でもあの妖怪ってこの幻想郷を守ってるのよね。

それがなんで?

って今盗み見って、つまり覗いてた?

 

とちょっと頭が混乱してる時に凝視してたスキマが大きくなった。

と思ったら何かが・・・?

お皿?

そのお皿の上には何か白くて丸いのが?

 

ますます混乱。

 

しかしそんな混乱な私の頭にはお構いなしにまた何かが出てきた。

というか落ちてきた。

今度は大きい。

てか人だ。

えーと、この子永遠亭のお使いで薬や薬品を届けてくれるウサギさんじゃぁ・・・?

名前は「鈴仙」さんだっけ?

そして続いて、今度は降りてきた。

えーと、こっちは・・・だれ?

 

どうでもいいけど何が始まるの。

てか今夜は妖夢と二人っきりと思ってたのにぃ・・・。

 

恨みがましくスキマを見ると今度は一升瓶が。

そして手をヒラヒラさせて消えた。

スキマも。

 

とりあえず誰か説明してよ。

というか妖夢は土足とかよりも二人っきりで無くなった事を怒ってよ。


 
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