No.567480

新たな仲間

十河さん

久しぶりの壊すものと守るものです。

とりあえずこの壊すものはあと数話で終わらせるつもりで行こうかと思います。

2013-04-18 21:09:16 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:1962   閲覧ユーザー数:1872

ドロシーの支配から解放された奏が新たに仲間入りを果たした。

 

「改めて自己紹介させてもらいますね。・・私は柊奏です。この度は皆さんのおかげでドロシーの支配から解放できました。・・本当にありがとうございます。」

「あのときは一杯一杯だったからよく見てなかったけど、本当にお姉ちゃんそっくりだね~。私びっくりしちゃった。」

 

改めて自己紹介をした際一夏は千冬そっくりな事に驚く。

そんななか奏は自分の話を始める。

 

「・・かつて唯くんと同じ病院にいましたが唯くんが脱出したのと同時に私も脱出しました。そして亡国企業に拾われてMとして過ごしていましたがママ・・ドロシーが送り込んできた刺客によって亡国企業は壊滅、捕らわれた私はドロシーの器としてこの身を使われていました。そして・・。」

 

奏は自分が唯と同じく千冬の血からドロシーの手によって作られた。

そしてレムの指示により医局員からあらゆるクスリを打たれ、指先からホーミングレーザーを放つバスタノール、周囲1mに電撃を放つブレイカノンといった超能力が使え、さらに副作用としてテレパシーや近距離テレポートが使えるドロシーが造り出した人間・ガレリアンと告白。

 

「以上が私の真実です。・・もし私が怖いのなら離れてくれても構いません。人にはない力を持っていてその矛先が自分に向けられるのが怖い・・。それが・・普通なのですから・・。」

 

奏の声の最後の辺りは震えていた。

自分は人とは違う、人の姿をした化け物。

そんな想いが奏の中を支配していた。

「何言ってんのよ。」

「確かにお前は人にはない力があるかもしれない。」

「けど僕たちにはわかるよ。君が本当に優しいって。」

 

全員がその事実を拒む所か受け入れた。

 

「私は・・ここに居てもいいのですか・・?私は・・人じゃないんですよ・・?」

「かなちゃんは人間だよ。そうやって涙を流せる事は自分の罪を自覚してるっていう証拠なんだよ♪」

「え・・?私、泣いてますか・・?」

 

束の指摘を受けるまで奏も知らず知らずに涙を流していた。

ここにいる全員は奏を歓迎、唯の過去を知る唯一の人物なので何があったのかをたまに聞いてくる。

そして優しくて礼儀正しく、友達も少しずつ増えていってるようだ。

奏も唯に好意を持っているようで一夏たちは捕らわれていたとき近くにいた奏をライバル視している。

そして夏休み序盤から中盤に変わる頃、IS学園都市では最近こんな噂が立っている。

 

フラッと男が現れ、魅力に取りつかれた女の子を抱きまくり、捨てていくというものだ。

 

「単なる噂じゃないのか?気にする事はないだろ?」

「でも、その男は光る何かを持ってるんだって。それで導かれるように体を預けるようになるっていう噂みたいだよ。」

「・・確かにそれは変だな。調べるか。・・シャル、奏、付いてきてくれ。」

「うん。」

「わかりました。」

 

ということで唯と奏、シャルロットで調査をすることになった。

鈴はプロトバースに変わった。

理由はシンプルでよく使うのはクレーンアームとブレストキャノンだから余らせるのはもったいないとの事。

一夏と箒がバースの持ち主になった。

その二人は束がデータを取りたいということでアリーナで模擬戦をしている。

学園近辺

 

夏休み前以上に賑わいを見せている。

二手に別れて探索するも何も発見出来ずにいた。

合流してさらに一通り回った所で休息を入れる。

 

「うーん、変な所は無かったがそっちは?」

「僕たちも別の場所を回ったけど何もなかったよ?」

「やっぱり噂だったのでしょうか?」

 

奏がそう言った瞬間、引き寄せられるかのように女性がある場所へと向かっていく。

 

「何だろ・・。」

「・・シャル!奏!後をつけるぞ!シャル、これ使え!」

「うん!」

 

近くにいた女性も何かに取りつかれたように集団に混じっていく。

三人もライドベンダーで女性の後を追う。(奏は免許を持っていないのでシャルの後ろに乗っている。)

 

廃倉庫

 

そこにいたのは・・。

欲望を溜め込み、今まさに弾けようとしている卵を持った伊藤誠だった。

 

「ははは!こいつはいい!こいつさえあれば・・!」

 

それを外から唯たちが見ていた。

 

「あいつ・・。すっかりヤミーの虜になってるな・・。二人は避難誘導を頼む。」

「任せて。」

「わかりました、唯くん。」

「あとは・・これでよし。・・!変身!」

 

唯は誰かにメールを送った後、体から紫メダルを出してそれをつかみ取り、ドライバーにセットしてスキャン。

 

(プテラ!・トリケラ!・ティラノ!)

(プットティラ~ノザウル~ス♪)

 

唯がプトティラに変身したと同時に卵が弾けてサイマキエイヤミーが生まれる。

「何でここにいるの?・・寒い!」

「夏なのに何でこんなに寒いの!?」

 

オーズは冷気を発して女性たちは元に戻る。

 

「みんな、こっち!」

「急いでください!ここは危険です!」

 

正気に戻った女性たちはシャルたちの誘導に従い逃げる。

伊藤はオーズを睨み付ける。

 

「てめぇ・・よくも俺の邪魔をしやがって!」

「懲りないな。少しは心を入れ換えて清く正しい男女関係を築いているものだと思っていたが。」

「殺す・・!行け!」

 

BGM:Power To Tearer(歌:織斑唯&ラウラ・ボーデヴィッヒ)

 

オーズはやれやれと頭を振り、プテラヘッドの羽を広げて羽ばたき、空中からヤミーを攻める。

 

「うおらぁ!」

 

テイルディバイダーでヤミーを叩き落とし、オーズはゆっくりと着地。

そしてドライバーをスキャン。

 

(スキャニングチャージ!)

 

「はぁ!」

 

両肩のワインドスティンガーが伸び、ヤミーを突き刺して拘束、プテラヘッドを羽ばたかせて冷気を送り付け凍らせる。

そして地面に手を突っ込みガブリューを手に取りメダルを食べさせる。

 

(ゴックン!)

 

バズーカモードに組み換え、銃口に禍々しい紫色のエネルギーが溜まる。

 

(プットッティラ~ノヒッサ~ツ♪)

 

「消え失せろ!」

 

必殺技・ブラスティングフリーザとストレインドゥームのコンボ技を受けヤミーは爆散。

「俺の・・化身が・・。」

「いたぞ!逃がすな!」

 

伊藤は膝をつくと同時に警官隊が中に入り込み拘束。

 

「おい、何しやがる!俺が何をした!?」

「貴様には強制ワイセツなどの容疑がかかっている!」

「だったらあの仮面ライダーも・・っていない!?」

 

オーズは穴の開いた天井から逃げ、唯の姿で伊藤の前に現れる。

 

「伊藤。」

「お前は・・織斑唯!・・ん?」

 

脇に女の子二人を連れて。

この二人は先ほど唯がメールを送って呼び出したのだ。

 

「世界に言葉!助けてくれよ!俺は無実なんだって警察に言ってくれよ!」

「「・・・。」」

 

世界と言葉と呼ばれた女の子二人は伊藤に近づき、一発ずつビンタを食らわせる。

 

「な、何を・・。」

「誠、あんた最低ね!私たちに飽きたらず他の人も抱くなんて!もう二度と私たちの前に姿を見せないで!」

「誠くん、私はあなたの事が大嫌いです。・・さようなら、もう二度と会う事はないでしょう。」

「ま、待ってくれよ、世界、言葉!」

 

伊藤は警察に引っ張られて連行される。

二人は唯の元へ戻ると共に歩き出す。

 

「あんなやつ放っておいて行こう、織斑くん。」

「ええ、・・あんな人を好きになった私たちは間違ってました。わざわざ呼んでくれてありがとうございます。」

「いや、気にしなくていい。お前たち二人はこれからいい人が見つけられるさ。」

 

伊藤は欲望のままに体を貪った結果、彼女や友達に見放され己の身を滅ぼした。

外に出るとシャルロットと奏が待っていた。

 

「西園寺さん、桂さん。よかったら一緒にお茶しませんか?」

「僕たちが奢るよ。」

「え、いいんですか?」

「お友達のケアも大切な事ですから♪」

 

世界と言葉は少し考える。

ほとんど関わりのない自分たちのためにここまでしてくれるのだ。

その好意を受け取らないと失礼だと感じた二人はその誘いを受けることにした。

 

「じゃあお言葉に甘えてご馳走になろうかな♪」

「決定だね。・・行ってくるね、唯。」

「ああ。(さすが奏だ。相変わらずケアが上手だな。)」

 

女子四人は街中を歩き出す。

唯は奏のケアの上手さに感心。

病院に捕らわれていた頃も助けられた。

もし奏が専用機を持つことになればシャルロットと並んで強敵になる可能性がある。

視野を広く持ち、周囲が動きやすくできる環境を作りフォローを怠らないサポートの達人・・それが唯の知っている柊奏である。

姉と同じワンオフを持ち、成長著しい一夏

世界唯一の第四世代の持ち主である箒

オールレンジ攻撃が可能で最近ではビット展開中でも動けるようになり、まだ不完全だがフレキシブルができるようになったセシリア

燃費のいい龍砲を持ち、接近戦もこなす鈴

第二世代のカスタムだがラピッドスイッチと周囲を見渡せる視野の広さを持つシャルロット

AICを持ち、軍属で高い身体能力を持ち、さらに千冬の教えを受けたラウラ

接近重視のセカンドLと狙撃重視のセカンドGを使い分け、その特性を完全に把握した簪

 

豊富な専用機持ちの個性的な面々を自分以外でフォローできるのは奏しかいないと唯は考えている。

そんなことを考えているとバッタカンが唯の足元にやって来た。

 

『ゆいにゃん、早く戻って!あいつが・・。』

 

束がそこまで言った所で通信が切れる。

 

「束!くそっ!」

 

唯はライドベンダーを急いで走らせる。

目的地は束の研究所・・。

 

(もう何も失いたくない・・!奴らを倒すためなら・・!この身が人でなくなっても構わない・・!)

 

そう考える唯の目は紫に光り、さらにグローブの下はグリードの物に変わっていることに気づいていなかった・・。

 

(・・ボクってバカだね。唯から既に大切な物を貰ってたよ。何でこんな単純な事に気付かなかったのかな・・。せめて唯に・・。)

 

ユリの覚悟は決まった。

いよいよ唯の過去のケジメも佳境に入る・・。

ユリは何かを考えました。

 

次は襲撃者とWバースの戦いから始まる予定です。

 

感想待ってます。


 
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