No.566752

リリカルなのはSFIA IFエンド

たかBさん

リリカルなのはSFIA IFエンド
やったねフェイトちゃん、家族が増えるよ。

2013-04-16 16:25:05 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:7306   閲覧ユーザー数:6315

 IFエンド やったねフェイトちゃん、家族が増えるよ。

 

 オリ主の高志がとある人物との信頼度が一番高いとこうなる。

 いわゆるIFエンドです。

 

 

 アリシア視点。

 

 お兄ちゃんと再会したヘリの中でのこと。

 

 「あ、あの~。抵抗しないんでお願いが一つあるんですけど…」

 

 「…なに?」

 

 アリサ、目が怖いよ。

 フォワード陣の皆も怯えているからやめてあげて。

 

 「あの、一人ほど連れて行きたい人がいるんですけど…」

 

 「…誰?」

 

 「俺の娘」

 

 ・

 ・・

 ・・・。

 

 

 

 

 

 

 「「「あ“っ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 「「「「ぴぃっ?!」」」」

 

 私とアリサ。そしてティアナの三人が凄んだ声を出しながら目の前の『傷だらけの獅子』を睨む。

 その余波を受けてなのはちゃん達はもちろん、彼も怯えていたけど私はそれどころじゃなかった。

 娘ってどういうことなのさ!?

 

 

 フェイト視点。

 

 アサキムにやられた後、目を覚ますと見覚えの無い女の子が私の目の前にいた。

 身長はキャロよりも小さい。もしかしたら私の身長の半分も無いくらいの女の子だ。

 

 「む~?」

 

 私が目を覚ましたことに気が付いたのか首を横にしていく。

 その長い黒の髪を二つの緩いおさげにした赤い瞳の女の子。パジャマのような服装はいつも眠そうな彼女の表情によく似合っていた。

 

 「・・・あ、あの、君は?誰かな?」

 

 「…む~?」

 

 もしかして言葉が分からないのかな?

 状況を確認するとここは機動六課の医務室。すぐ傍にはお姉ちゃんが椅子に座ったまま寝ていた。

 私は戦闘後すぐにここに運ばれたようだった。でも、目の前の女の子は誰?

 医務室のベッドから這い出ようとしたけどやめた。病衣だったから。その・・・。いろいろとはみ出てるし・・・。

 

 「…マーマ?」

 

 「わ、私は君のままじゃないよ」

 

 「パーパ知らない?」

 

 「パパ?ご、ごめんね。私は君のパパを知らないから…。君のパパはどんな人なのかな?」

 

 「パーパ。ガオー。ガオーなパーパ」

 

 が、ガオー?

 動物なお父さんなのかな?と、次の質問を投げかけようとした瞬間に医務室の扉が開いた。扉の向こう側から入ってきたのは親友のなのはだ。

 

 「し、失礼しまーす」

 

 「あ、なのは」

 

 「よかった。目が覚めたんだね」

 

 「…(ぷいっ)」

 

 なのはが私にむかって歩いてくるのを見たおさげの女の子はなのはの顔を見るなり顔をそむけた。

 

 「あうっ。そんなに嫌わなくても…」

 

 「パーパ。苛めた」

 

 「わ、私がやったわけじゃ…」

 

 「パーパ。いじめ…た」

 

 「ごめんね。友達を止められなかった私も悪いよね。だから泣かないで!」

 

 「むぅうううう」

 

 涙目になっていく女の子を相手になのはまで涙目になっていく。

 

 「あ、あのさ。なのは。この子は誰かな?」

 

 「あー。その子はレシーって言って、その…。高志君の、娘?みたいなものかな?」

 

 「あ、そうなんだ。…え?」

 

 「む?」

 

 「えええええええええええええええ?!」

 

 医務室に私の悲鳴がこだました。

 

 

 アリサ視点。

 

 六課の会議室で私達は六課。ゼクシス総出で事情聴衆をしていた。

 

 「つまり、プロジェクトF.人工的に優秀な魔導師を作り出すのと似たような物でスフィアリアクターを人工的に作り出せないかの実験で作られた人工生命体。それが、この子なのね?」

 

 そこに一年前に諜報活動していた高志が発見。保護したのはいいが…。

 同じ遺伝子という事もあり、接触するとすぐにスティグマが刻まれたため高志は保育園に彼女を通わせながら活動を行っていた。

 

 「んー?」

 

 首をかしげながら私達を見ている女の子。レシーは会議室に用意された椅子に座って頭をかしげていた。

 何を言われているか分からないんだろう。

 

 「そして、その元となる遺伝子。高志君の遺伝子が使われたわけなんだ」

 

 「むー?マーマ?」

 

 クリクリと頭を撫でられながら管理局本部から帰ってきたすずかを見るレシー。

 ・・・はっ。

 

 「そうだよレシーちゃん♪(にやり)」

 

 ニコニコ笑顔の裏に私は見た。

 外堀から埋めていこうという意図を…。

 

 「れ、レシー。私がお母さんになってあげてもいいわよ」

 

 「パーパ苛めたからいや」

 

 そ、そんな・・・。

 そりゃ、確かにこれ以上ないくらいにぐしゃぐしゃのボロボロにしちゃったけど…。

 

 「タカシ大丈夫?!本当に大丈夫!?」

 

 映し出されたモニターには腕はひしゃげ、兜の部分は砕け散り、足はありえない方向にひしゃげた。

 

 「大丈夫ですよ、フェイト。…中に人はいませんよ」

 

 「怖いよ!リニス!」

 

 中身?それなら一応無事よ。一応ね。

 と、考えていたら高志が松葉杖をつきながら入ってきた。

 

 「あ~、やっと戻って来れぐふっ!」

 

 「パーパ!」

 

 レシーのロケット頭突きが急所(みぞおち)に当たった。効果は抜群だ。

 

 「…おう。レシー。元気にしていたか?」

 

 「うん♪マーマも見つけた♪」

 

 「ママ?」

 

 高志が頭にクエスチョンマークを浮かべているとすずかが手を振って答える。

 

 「はーい。ママだよ~♪」

 

 「にゃあっ?!す、すずかずるい!れ、レシー。私もお母さんになってあげるよ~」

 

 「や」

 

 ガーンッ!

 

 と、擬音が出てきそうになるくらいにアリシアは落ち込む。

 高志がボロボロになるまで苛め抜いたのもアリシア、アリサ、ティアナの三名である。

 レシーにはこの三人が苦手になっていた。

 

 「というか、レシーのママは決まっているんだけど…」

 

 「「「誰ですか!?」」」

 

 高志の発言で皆の視線が彼に集まる。

 

 「え、いや、その…。レシーは俺ともう一人の女性の遺伝子で出来ておるからレシーの母さんは…」

 

 高志の言葉を待っているとぐしゃぐしゃになったガンレオンの整備をしていたプレシアさんが会議室に入ってきた。

 

 「皆。来てるわね」

 

 「っ」

 

 その時、レシーがプレシアさんを見た瞬間に背筋をピンとさせた。プレシアさんから何かを感じ取ったかのように…。

 

 「あら、この子がタカが言っていた保護した」

 

 「マーマ!」

 

 ドスッ。

 

 高志の傍から弾かれるようにジャンプしてプレシアさんに抱きつく。

 ただ勢いが強すぎてプレシアさんは思わず咳き込んだ。

 

 「ドむん!?」

 

 ちょっと強すぎたかもしれない。

 て!?

 

 「マーマ、マーマ!」

 

 「ちょ、ちょっと…。なんなの、この子?」

 

 ぐりぐりと頭を擦りつけるレシーにプレシアは困惑している。

 

 「ま、まさか…」

 

 「…うん。レシーは」

 

 は、ははは。

 まさか、プレシアさんとフラグを立てるなんて・・・。

 

 「俺とプレシアの遺伝子を掛け合わせて作られた人造スフィアリアクター候補なんだ」

 

 スフィアリアクターの高志のすぐ傍にいたのはプレシアとアリシア。

 その中でも元高ランクの魔導師。そして、プレシアはアリシアを守る為にありとあらゆる方法でアリシアの情報を管理局に渡さなかった。

 高志はというと常にボロボロになるので血液のサンプルや抜け落ちた毛などサンプルは十分だった。

 その為、研究所が手に入れることが出来たのはプレシアが管理局を抜ける前のデータだけだった。

 タカシ本人だけのクローンだと出来上がるのが低ランクの魔導師。なので、スティグマを刻む可能性が高く、かつ、高志のスフィアと強い関係性をもつプレシアの遺伝子を掛け合わせた存在。それがレシーだった。

 

 「た、タカシ!私はまだ認めていないよ!私はタカシがお父さんだなんて認めてないから!」

 

 「フェイトちゃん!落ち着いて!」

 

 「…義理の娘?禁断の愛を狙うしかないの?あ、でも、義理だからいいの?」

 

 「落ち着いてください!アリシアさん!フェイトさん!」

 

 「無理してバルディッシュを起動させようとしないでください!」

 

 「…親権を奪い取るには」

 

 「ティア!何を調べているの!?」

 

 「部隊長権限でその子の親権は私が引き取る!」

 

 「職権乱用が過ぎるわよ!レシーは私が貰い受けるわ!父娘(おやこ)共々、立派なバニングス家にしてあげるわ!」

 

 「駄目だよ、アリサちゃん。この子は月村で引き取って高志君が書いた歌を歌ってもらってアイドルにするんだから。『次元の妖精』として…」

 

 「落ち着いてください主はやて!」

 

 「駄目だ!アリサとすずかもそうだがはやての目もやべえ!」

 

 「リアクター候補だったならなら私が手ほどきしよう」

 

 「リインフォース?!ちょっと暴走してるわよ!」

 

 「お姉様!ビークールです!」

 

 「こうなってしまっては…。取るべき方法は一つですね」

 

 リニスさんはこの会議室を越えて六課の施設区域全体を覆うほどの結界を張る。

 そして、それを確認した六課の全員の意志は一つになった。

 

 

 

 「「「「「始めよう!最初で最後の本気の勝負!」」」」」

 

 「「「「「少し頭を冷やそうか!」」」」」

 

 「皆、私の台詞を取らないでぇえええええ!」

 

 ある者はレシーの親権を奪う為に。

 ある者は暴走した友人を止める為に。

 そして、己のアイデンティティを取り戻すために武器を持つ。

 

 「皆、ちょっと待ってぇえええ!俺、今、ガンレオンが無いから、ぎゃあああああああ!」

 

 

 ザフィーラ視点。

 

 会議室を中心に様々な光がはじけ飛ぶ。

 その一時間後。爆心地付近に『傷だらけの獅子』がこんがり上手にやけた状態で見つかったという。

 

 「パーパ。大丈夫かな?ワンワン?」

 

 「大丈夫だろう、たぶん。一応非殺傷設定だからな」

 

 結界を張っていなければ六課自体が吹き飛んでいただろう戦闘にいち早く逃げ出したザフィーラはレシーを連れて逃げ出していた。

 

 その翌日からレシーのお母さんになった人は『傷だらけの獅子』を手に入れるという噂が立ち、レシーは六課の女性陣のアイドルになったとか、どうとか。

 

 とにかく。

 『傷だらけの獅子』の女難はまだ続くようだ。

 

 

プレシアとの信頼度が一番高いとこんなエンディングになります。

ちなみにレシーは東方プロジェクトのちっこいパチュリーさんがモデルです。


 
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