No.566608

恋姫無双・異端録7 黄巾前哨戦編1

fryttoさん

手直し多すぎぃぃ
やっと落ち着いた第7話です。

2013-04-15 23:39:04 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1005   閲覧ユーザー数:885

紹介された鍛治屋に向かった一刀が直面した問題は金だった。

「ほぅ。・・・ふむ。負けに負けて、食料1石、もしくは1,200銭といったところかの。

武器。作るんじゃろ?たまらん武器をこれから作っておいてやるからの。用意するといい。」

任せておけばいい。と思春には言われたものだが。

「どんな武器が必要か・・・お分かりになるのですか?」

思わず一刀は質問していた。鍛治屋、それも刀匠が開く鍛治屋に入るのだ。

武器を求めてるのは確かにわかるだろう。しかし、武器と一口に言っても剣から弓まで種類はたくさんある。

「鉞じゃろ?それも大鉞じゃ。筋肉のつき方を見ればわかるからの。」

そう事も無げに言う刀匠に一刀は

(ねぇよ・・・なんか規格外の人多いな・・・)

と、思いながらも

「お見事です。・・・恥ずかしながら素寒貧でして。もしよろしければ稼ぎ口など教えていただけませんか?」

多少の恥ずかしさはあったが、見栄を張るよりは・・・と刀匠に訪ねた。

「おぉ・・・。思春殿から聞いておるよ。そうじゃな。口入れ屋に顔を出してみるといい。持ち歩ける量の銭なら邪魔にはなるまい。稼いでくるといい。武器は此処にあるのを貸してやろう。何。遠慮することはないよ。彼女らの紹介だしの。それに、調整の代金は後で貰うしの。」

刀匠は武器棚に立てかけられたやけに月牙が大きい戟刀を一刀に渡しながらそういった。

どうやら、金のないことは見抜かれていたらしい。

「ありがたく、お借り致します。それでは口入れ屋に行ってみます。」

大鉞の意匠について相談したあと、一刀は鍛治屋を後にした。

 

(なんつーか。凄いもんだな。)

口入れ屋に着いた一刀が見た物は竹簡や木札によって作られた依頼書の山だった。戦乱の時代らしく、荒事には事欠かないらしい。依頼書を見ているとひとつの依頼が目にとまった。

(指名手配・・・か。どれどれ・・・旅商人を数名で襲ってる。報奨金は1,500・・・ほかと比べて高い・・・数が多いのか賊の腕が高いのか。他のじゃ時間かかりすぎるしな。これにするか)

やはり、稼ぐのに手っ取り早いのは武働きだ。口入れ屋の主は一刀が一人で依頼を受ける事に驚いていたが、依頼を受ける旨を伝えると、哀れな人を見るような目で依頼書を一刀に寄越した。

(あの目・・・自殺志願者でも見るような目だった。厄介な相手じゃなけりゃいいなぁ。)

なんて希望を心に浮かべながら、一刀は書かれた依頼書を持って街の外に出て行った。

(旅商人を襲うということは街道・・・から少し離れた場所か。)

襲われることが多いとされる夜の街道を一刀は歩いていた。

すると、道の先に火の手が上がっているのが見えた。

(手配書の賊か!)

そのことに気がついた一刀は走り出していた。

 

燃えていたいたのは荷馬車だった。燃えている馬車の周りに3人の男の影があった。近づく一刀に一人が気がついた。

「な、なんだテメェ!」

一番年嵩の男が剣を抜きながらそう誰何した。一刀はそれに答えず辺りを見回す。

(あれは・・・死体か。)

一刀は何も言わず軽く腰を落とし背に留めた戟刀を外し脇構えに構える。

それを見た賊は残りのふたりに命令した。

「へっへへ・・・こっちは3人だぜ・・・!おい!チビ!デク!こいつもぶっ殺しちまえ!」

そう言うと、チビとデクと言われた人間が剣を抜き放ち迫ってきた。

一刀は迫ってくる小さいのを逆袈裟に一撃で切り捨てると返す刀を持って

大きいのを切り捨てた。

「お・・・オラは生きたかっただけなのに・・・」

大きいのが絶命の瞬間そう呟いたのを一刀は聞いた。

(・・・・・・っ!)

彼らは生きるのに必死だったのだ。自らが生きるためなら他から奪ってでも生きる。それは別に否定しない。極限まで差し迫ったなら自分だってそうする可能性がある。だが・・・と一刀は考える。

(所詮、力で奪うものは更なる力によって奪われる。)

 

「チビ!デク!・・・テメェッ!」

賊は頭に血が上っていた。チビとデクは小さい頃から一緒だった。出会ったのは路地裏だった。身寄りのない彼らは年嵩の彼を兄貴と呼び慕っていた。頼るべき親も学も無い彼らは窃盗や強盗で食いつなぎ、次第に旅商人を襲うようになった。人を斬り続けることで上達し、並大抵の相手じゃ敵わなくなった剣の腕もソレに一役買っていた。

「生きたいだけなんだ!俺らには他に何もねぇ。もうコレしかなかったんだ・・・ソレの何が悪いんだ!」

賊は剣を構え直すと一刀に斬りかかった。

 

自らが生きるために他者を傷つける。それはきっと立場が変われば、誰もがやることなのだろう。

そこまで考えたとき、賊が切りかかってくるのが見えた。条件反射だった。

一刀は剣を振りかぶってくる腕を切り落とすと、そのまま賊の首を刎ねた。

首を刎ね飛ばした賊の目は驚愕に見開かれていた。その目と目があったとき

賊の怨嗟の声が聞こえた気がした。

そこから先はよく覚えていない。どうやら口入れ屋に無事に帰り、首を引渡し討伐報告を行ったらしい。気がついたら宿に戻ってきていた。

 

人を殺した。別にこれが初めてではない。戦に出たことはそれこそ片手じゃ収まりきれないほどだ。だが、あまりにも簡単に殺したことに疑問を持つ声がする。それは賊の怨嗟か、自らへの非難か。埒があかない。と感じた一刀は早々に寝ることにした。

 

夢を見た。そこは東京の郊外によくある一軒家のリビングだった。そこに殺したはずの賊と自分がいた。まるでテレビを見ているかのようにノイズが走り場面が切り替わっていく。

 

「なんで俺を殺したんだ。俺たちが生きるのがそんなに悪いことなのか!」

「生物としてお前たちの行動は確かに正しかったのかもしれない。誰だってそうする可能性がある。だけどソレは人としては間違ってる。だから討たれることになる。」

─ザッ

「俺たちにはコレしかなかったんだ!コレしか考えられなかったんだ!」

「違うな。それは違うぞ。それは目を閉じていただけだ。今言っても詮無いことだが・・・」

─ザザッ

「チビ・・・デク・・・俺達・・・間違ってたな。」

「・・・」

 

 

なにかの夢を見た。その感覚は一刀の中にあった。

起きるその瞬間まで、その夢の内容を覚えていた気がする。

だが、目が覚めた一刀はその夢の内容を思い出すことはなかった。

(なんか夢を見てた気がするんだよなぁ。・・・なんだっけなぁ。・・・まぁ、いいか。)

思い出せない気持ち悪さは多少あったものの、迷いのないスッキリした顔で一刀は宿を後にし

刀匠の元へ向かった。

はしがき。

 

もはや暗号文と化している後半。

ノイズが走ってるので、賊との会話は一部です。

あれです。夢の中の出来事なので大分ファジーです。

なんか対話して吹っ切れた。くらいに考えてください。

書いてて自分でもよくわからなくなってきたところです。

 

思考ベースは天正時代の一刀で平成時代の一刀の知識がパイルダーオンしてマジンゴーなので

こんな感じかな。と。

 

次回もよろしくお願いします。


 
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