ジリリリリリリリリリリリッ
「・・・ん、う~ん・・・」
目覚ましの音が鳴り、眠りから眼を覚ます。
「ふぁぁ~、よく寝たぁ~・・・って、なんだこれ?」
膨らんでいる横のシーツがもぞもぞと動いていた。
「なんでここに・・・?」
シーツを捲りあげると、隣で気持ち良さそうにアリスが寝ていた。
・・・いつの間に入って来たんだ?はぁ…とりあえず起こすかな。
「お~い、アリス起きろ~」
僕はアリスが潜っているシーツを軽く揺する。
「う、う~ん・・・」
アリスは唸り声をあげてもぞもぞとシーツから顔を出す。
「おはよう。」
「うぅ~ん・・・」
半分寝惚けながら、アリスはゆっくりと体を起こす。
「今から朝ご飯作るけど、食べる?それともまだ寝ておく?」
「うぅ~、食べる・・・」
「じゃあ、朝ご飯出来たら呼ぶからその時にリビングに降りてきて。」
「ふぁ~い・・・」
手を振りながらおぼつかない足取りで、自分の部屋に戻っていった。
「さて、おはよう、イース。」
「おはようございます、マスター」
机の上に置いてあるイースに挨拶をした後、イースを首に掛け、服を着替えてから朝食を作る為にリビングに向かうのだった。
「メニューは、簡単に焼き鮭に玉子焼き、漬け物に味噌汁の和食にしようかな。」
まずは片方のフライパンを火にかけて、油をひき、鮭を作る。
そしてもう片方のフライパンで玉子焼きを作る。
味噌汁は鍋に水を入れて沸騰してから、だしの素と味噌を入れ、かき混ぜた後に豆腐などの具を入れて完成。
「よし、こんなもんかな。」
さて・・・完成したしアリスを呼ぶかな。
「アリス~、ご飯出来たよ~」
『は~い、今行くよ~』
返事が聞こえて来た後、階段を降りてくる音が聞こえてきた。
「う~ん、いい臭い~」
「もう出来てるから、席について。」
「はーい!」
アリスは返事をしたあと、席に着く。席に着いたのを確認してから僕も自分の席に着く。
「じゃ、いただきます。」
「いただきまーす。」
僕とアリスは朝食を食べ始めた。
それから食事を終え後片付けを済ませると、携帯の電話が鳴った。
誰だろうと思い、携帯を開きディスプレイを見ると、昨日の女の子のなのはちゃんからメールが来ていた。
一体どうしたんだろう・・・?とりあえず見てみよう。
メールの内容を見ると、どうやら昨日のお礼がしたいらしく、翠屋に来てくれないかと言う内容だった。
・・・特にする事も無いし、行ってみようかな。
「アリス、僕は出掛けるけどアリスはどうする?一緒に行く?」
ソファに座りながらテレビを見ているアリスに声をかける。
「うん、私も一緒に行く!」
「じゃあ、行こうか。」
テレビの電源を消し、戸締まりを確認したあと玄関に向かい靴を履き、扉を開けて外に出る。
「そういえば、どこに行くの?」
「ん、喫茶点・翠屋だよ。」
玄関の鍵を閉めたあと、僕たちは翠屋に向かうのだった。
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朝のできごと