No.564701

異端の魔導士

第十六話

2013-04-09 23:26:09 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3045   閲覧ユーザー数:2749

 

 

 

 

『《おい、近坊。こいつ等はナギのガキにアスナだよな?》』

 

近右衛門「《ふぉっふぉっふぉ、鋭いのぅ。その通りじゃよ。尤も、アスナ君の記憶は封印されているがのぅ》」

 

『《封印? まあ、詳しくは聞かん》』

 

明日菜「ん?それよりあんた誰よ?ここは女子校よ?」

 

 

今更俺に気づいたのかよ

 

 

木乃香「ほえ?キー君か?」

 

 

あ、そう言えば木乃香も居たんだっけ

 

 

『ああ、そうだ。久しぶり、と言うべきか?』

 

木乃香「ほんまやね~」

 

明日菜「ちょ、ちょっと木乃香。知り合い?」

 

近右衛門「ふぉっふぉっふぉ、明日菜君、木乃香。キラ君は今日から2-Aに編入する生徒じゃよ」

 

明日菜「え!?こいつ男じゃないですか!」

 

近右衛門「共学化へのテスト生じゃよ。前々から検討しておったんじゃ」

 

 

でたよ、近坊の口からでまかせ

 

 

明日菜「そ、そうなんですか?」

 

近右衛門「そうじゃ、お主らはこれからクラスに行ってこの事を伝えて来て欲しいのじゃ。頼めるかのぅ?彼も直ぐに行かせるから。それから、転校生が男なのは秘密にな」

 

木乃香「分かったえ~」

 

明日菜「ちょっと木乃香!」

 

ネギ「あ!待ってくださーい!」

 

 

慌ただしく入ってきて慌ただしく出ていった

 

 

近右衛門「ふう。ではお願いしますぞ」

 

『はあ、面倒な事に成りそうだ。近坊、玉藻頼むわ』

 

 

玉藻を近坊に預け、ボヤキながら教室に向かった

 

 

 

 

~2-A前廊下~

 

 

『はあ、ホントに面倒だ』

 

 

扉の上に黒板消しトラップが仕掛けてある

 

 

ネギ「入ってきてください!」

 

『お呼びがかかったし、行くとしますか』

 

 

がらっ!

 

 

スコーン!

 

 

取敢えず、ドアを開けて落ちてきた黒板消しを、眼に着いたニヤ着いていた奴に飛ばしておく

 

 

グイ!

 

 

次に気づかなかった足元に張られていた縄に掛かる。しかも裏拳で飛ばしたため後ろ向きに倒れ、上から水入りバケツが降って来て、玩具の矢まで飛んできた。びしょ濡れになる訳にはいかないので、取敢えず五回ぐらいバク転をしてすべて躱す

 

 

『っと、危なかった』

 

「「「「「「「「「「「おぉ~~~~!!って!えっ!?男!?」」」」」」」」」」

 

 

驚きの声が響く。てか耳が痛い

 

 

『あ~言いたいことは大体わかる。あと声デカい』

 

まき絵「ハイハイハイハイ、質問!! しつも~~~~ん!!」

 

 

そんな声が周りからは聞えてくる。内心『面倒臭ぇなぁ・・・』と思っていたが、学校と言う所はこう言う場所なのだろうと納得した。それに2~3程度の質問ならば問題ないとも思っていたのだろう

 

 

まき絵「何歳なの~~~~!?」

 

桜子「何処から来たの!?」

 

ハルナ「ねえ、どうして男子なのに女子校にいるの?」

 

 

等々、最早収拾がつかなくなりそうだが…

 

 

和美「は~いストップ!」

 

 

1人の生徒が静止する

 

 

好奇心に満ちた眼に、赤い髪

 

 

クラスの生徒を黙らせると何処からかメモとペンを取り出しキラに向き合う

 

 

和美「クラスを代表して私が質問させてもらうよ」

 

『ああ、耳は二つしか無いからあんなに一遍に質問されて困ってたんだ』

 

和美「先ずは手始めに生年月日と、身長・体重・血液型を」

 

『1989年9月22日秋分の日生まれで今年15歳。140cm20㎏。血液型はABでRH-。血が足りなくなるとヤヴァイ』

 

和美「確かに。では好きなものは?」

 

『甘いものと辛いもの全般と缶コーヒー。食べ物以外だと読書と音楽』

 

和美「何処から来たの?」

 

『〇〇から』

 

和美「何人?」

 

『一応ドイツ人』

 

和美「一応とは?」

 

『両親がドイツ人なんだが、生まれも育ちも日本だから』

 

和美「成程。では、彼女は居る?」

 

『居ない』

 

和美「過去には?」

 

『居ない』

 

和美「特技は何?」

 

『料理と楽器演奏』

 

 

 

等矢継ぎ早に質問が飛んでくる。その質問(尋問?)に答えながら、俺は改めてクラスを見渡した

 

 

 

『(しかしすごいクラスだなここは)』

 

 

 

 

 

 

さよは幽霊

 

刹那は半妖

 

絡繰茶々丸はアンドロイド

 

キティは俺と同じ真祖の吸血鬼

 

長瀬楓は忍者(しかも不忍(しのばず)

 

真名は半魔のスナイパー

 

木乃香はナギ以上の魔力持ちだし

 

アスナ・ウェスペリーナ・テオタナシア・エンテオフュシアと同一人物の神楽坂明日菜は魔法無効化(マジックキャンセル)能力もち

 

宮崎のどかや綾瀬夕映の魔力は相当な物だな。ガトウ並みにある

 

俺を質問攻めにしてる朝倉和美には霊感がある

 

気配遮断が超人並みの和泉亜子と村上夏美(てか気配遮断だけなら魔法世界でも指折りじゃね?)

 

隠れ魔法認識者の千雨

 

魔法生徒の祐奈と春日美空

 

魔族のザジ・レイニーディ

 

 

此れだけでも普通じゃないのに、担任は魔法先生で編入した俺は人間外生物(真祖の吸血鬼で狗族・烏族・猫族・龍族の混血で(まあ、転生する際に頼んだんだが)魔界や地獄にまで知り合いがいる)。更に言うならクラス全員魔力若しくは気力の量が裏で達人と呼ばれる者や高位の魔法使い達の少なくとも三倍はある

 

 

なんか近坊の作為を感じるな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みに一部の人物達は―――――――――

 

 

エヴァ「(ん?あいつ、どっかで見た事が有るような。後で茶々丸に連れてこさせよう)」

 

 

一人目は吸血鬼の真祖、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。彼女は数百年会っていなかったのでキラの事はうろ覚えだった

 

 

刹那「(な!何で御師匠様が此処に!?)」

 

 

二人目は思いがけない人物の登場に困惑している侍のような退魔士、桜咲刹那

 

 

真名「(あれ?何でお師匠がここに? う~ん、お師匠が言うルチ将軍って100%学園長の事だよね。ま、後で聞いて見れば分るか)」

 

 

三人目は久しぶりに師匠に会った凄腕スナイパーのマナ・アルカナこと龍宮真名

 

 

楓「(ほほう、外見とは違って中々面白そうな御仁でござるな)」

 

 

四人目は自身は否定しているが、周り公認の忍者。長瀬楓

 

 

古菲「(ムムム………あの身のこなし、かなり出来るアル)」

 

 

五人目は会話五秒で中国人と分かる喋りかとをする中国人の古菲。因みに、麻帆良で開催される“ウルティマホラ”の優勝者である

 

 

 

更にどうでも良い余談だが、刹那・真名・楓・古菲の四人で四天王なんて呼ばれていたりする

 

 

 

千雨「(おいおい!あれってキラだよな!?何で見た目が変わってないんだ!?)」

 

 

六人目は隠れ魔法認知者で、魔力耐性の高い長谷川千雨

 

 

超「(ムム、何でここに居るアルか?師匠)」

 

 

七人目は謎多き天才少女、(チャオ)鈴音(リンシェン)

 

 

ザジ「………………………」

 

 

最後に無表情のままキラを見つめる少女。ザジ・レイニーディ

 

 

感情が一切合切表に出ていないので何を考えているのかは解らない。この変わり者の揃う2-Aの中でも、とりわけ変わり者の一人である

 

 

 

 

祐奈「って、キラくん!?」

 

『うん? お前は確か、明石祐奈だったか?』

 

祐奈「そうだよ~覚えててくれたんだ」

 

 

そこで何故祐奈がキラの顔見知りなのか知らないものはしきりに質問を飛ばす。まあ、普通に麻帆良に来た時に互いの親経由で知り合ったと言って置いた

 

 

ネギ「あ、あうううう………そ、それじゃあ、じゅ、授業を“キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン”あ………終わっちゃった………」

 

 

一生懸命授業をしようとしたネギ。しかし無常にも授業終了の鐘が鳴り、この一時間は俺への質問だけで終わってしまったのだった

 

 

 

 

 

 

 

~放課後~

 

 

あの後は更に質問攻めにされてへたっていた。体力は全然余裕、しかし精神的に疲れた。取敢えず近坊の所へ行こうとすると

 

 

茶々丸「キラさん、少し宜しいでしょうか?」

 

『うん?あんたは確か、絡繰茶々丸だったか?』

 

茶々丸「はい、そうです」

 

 

絡繰茶々丸に声を掛けられた

 

 

『で?何の用かな?』

 

茶々丸「はい、マスターがお呼びですので来て頂けないでしょうか?」

 

『いいよ?暇だったし』

 

茶々丸「それは良かった。では案内します」

 

 

俺は茶々丸の後に着いていった

 

 

 

 

後書き

 

 

誤字脱字等ありましたらご指摘願います

 

 


 
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