益州を守れ! 袁紹軍怒りの大進撃 Fパート
そして益州の地では袁紹、袁術軍も呂布軍に加わり、蜀軍と激戦を繰り広げていた。
愛紗
「我が名は関羽! 我切り捨てるは益州の平和を乱す者なりっ! 我を恐れぬ者だけ
かかってこい!」
「ほざくなっ!」
一人の袁紹の兵士が愛紗に斬りかかろうとしたが
愛紗
「はっ!」
(ザンッ!)
「ぎゃああああああ!」
愛紗に挑んだ者は偃月刀であっという間に切り裂かれてしまう。
鈴々
「おりゃおりゃおりゃっ! その程度の腕では燕人 張飛の首はとれないのだ!」
(ドガッ!)
「ぐえっ!?」
鈴々は蛇矛で袁紹、袁術軍の兵士をなぎ払い、
星
「常山の昇り龍、趙雲が相手だ! 神のごとき我が一撃しかと見よ!」
そして星はお得意の龍牙による突きで袁紹、袁術の兵士を攻撃した。
星
「はいはいはいはいー!」
「ぎゃっ!」
「ぐわあっ!」
辺りには星に倒された袁紹の兵士が転がっている。
そして呂布の兵士に益州の軍は一人に二人かがりで挑んでいるが、それでも
兵士を止めるだけで精一杯の様である。
呂布兵士
「どうした? 益州の兵士の力はこんなもんかよ!?」
益州の兵A
「ぐっ! なめるなっ! ここは我らの安息の地ッ! 絶対に侵入はさせねえよ!」
益州の兵B
「例えお前らが強くても、俺達には守るべきもんがいるんだよ!」
益州の兵A
「呂布には守るべきものがないのかよ!」
呂布兵士
「守るべき者?・・・・・・・呂布将軍は守るべきお方を守ることができなかったわ!」
この様に呂布軍と益州の兵士は戦いを繰り広げていた。
中々決着はつきそうにないが、本郷の命令はある意味では正しかったといえる。
もし、並の兵士より強力な実力を誇る呂布の兵士に一人で挑んでいたら、一瞬で
倒されていたのだから。
そして本郷猛、一文字隼人がサイクロン号で呂布を探していると、
本郷猛
「彼女達はっ!?」
一文字隼人
「どうした本郷!?」
本郷猛
「あれが袁紹達だ!」
一文字隼人
「あの女の子達がか!?」
本郷猛
「なるほど・・・白蓮のいうとおりだ。酷い怪我だな」
本郷は改めて麗羽達の顔の怪我のひどさを見て、彼女達の怒りの大きさを
理解した。
一文字隼人
「女にとっては顔が命というが、あそこまでやられたら怒り狂って当然だな
ゾルめ・・・・惨いことしやがって・・・・」
本郷猛
「とにかく彼女達と話をしてみよう・・・・聞く耳を持つか分からんが・・・」
一文字隼人
「分かった・・・」
(ブウウウウウウウン・・・)
本郷と一文字は話し終えると、袁紹達の元へとむかっていった。
(ブウウウウウウウン・・・)
猪々子
「んっ? 麗羽様・・・・何か変な音が聞こえませんか?」
麗羽
「変な音ですって・・・・・?」
猪々子
「ええっ・・・・何かこうブウウウウウウウンって
変な音が・・・」
斗詩
「ああっ!」
麗羽
「どうしましたの斗詩?」
斗詩
「れ、麗羽様っ! あ、あれをっ!」
麗羽
「えっ?」
麗羽は斗詩が指を指す方向を見ると、向こうから本郷猛、そして見慣れない男が近づいて
きたのだ。
(ブウウン・・・ブウウン・・・ブウウウウン・・・)
麗羽
「あらっ・・・・本郷さんじゃないですの?」
本郷猛
「久しぶりだな袁紹・・・・・・・董卓の乱以来だな」
麗羽
「まさかこんな形で再会するとは思いもしませんでしたわ。
早速ですけど、私達がここに来た目的は既に分かっていらっしゃるんでしょ?」
本郷猛
「ああ・・・君達の目的は公孫賛の首だろ?」
麗羽
「そうですわ・・・・あの女、私を『家柄だけの無能人領主』と侮辱したばかりか
この子達を暴行して怪我を負わせたのですわ!」
本郷は斗詩と猪々子の方を見る。ここまで怪我を負わされれば、誰だって怒り狂う
だろう。
本郷猛
「酷い話だ・・・怒り狂うのも理解出来る」
麗羽
「ご理解頂いて感謝いたしますわ。 なら、大人しく公孫賛さんをこちらに
引き渡しなさい。 そうすれば、黙って帰ってあげてもよろしくてよ?」
本郷猛
「それはできない・・・」
麗羽
「な、何故ですの!?」
麗羽は唯一益州を救う手段として、公孫賛の引き渡しを要求した。
公孫賛さえ討てれば、後は黙って引き上げたのに・・・・
それを本郷が拒んだのだから理解できないでいたのだ。
本郷猛
「公孫賛は怪我の治療を終えて、安静にしてなければならない。
それに君達は何かおかしいと思わないか?」
猪々子
「何がおかしんだよ!?」
本郷猛
「君達が幽州を襲った時、どうして公孫賛がこの地に逃げたって分かった?
誰かに教えられたのか?」
斗詩
「はい・・・・兵士二名が公孫賛さんが劉備のいるこの益州まで逃げたって
私達に報告を・・・」
本郷猛
「そこがおかしいんだ」
麗羽
「何ですって・・・・?」
本郷猛
「何故その兵士が公孫賛がこの地まで向かった事を知っているんだ?
どこに逃げるか分かるわけがないのに・・・」
猪々子
「い、いわれて見れば・・・」
斗詩
「逃げるだけなら、私達が手を出せない国を選ぶ可能性があるような・・・
なぜここに逃げたって・・・・」
猪々子、斗詩は本郷にそう言われ、何かおかしいと思い始めた。
本郷猛
「分かってて当然だ その兵士は公孫賛がこの益州に逃げるよう誘導
したんだ」
麗羽
「本郷さん、貴方何が仰りたいのですの?」
そして麗羽が本郷にこう聞くと彼はこう答える。
本郷猛
「分からないのか? 君達は騙されたんだ 君達を暴行したのは
公孫賛そっくりに化けた偽物だ 恐らく敵は公孫賛をわざと逃がして
君達が益州を攻めるように仕向けたんだ」
猪々子
「ええっ!?」
斗詩
「偽物っ!?」
本郷猛
「俺達の敵に仲間あるいは敵に変装して、内部分裂を起こすことを得意とする奴が
いる 君達はその敵に利用され、この益州を攻めるように仕向けられたんだ」
麗羽
「・・・・・・・・」
麗羽は黙って本郷の話を聞いていたが
本郷猛
「とにかく、俺は君達とは戦いたくない。この益州に攻めてきた敵とはいえ
君達は暴行された被害者だ その怒りの大きさは良く理解できる だが、公
孫賛ははっきりと君達を暴行していないと否定したんだ まずは彼女の言い
分を・・・・」
麗羽
「お黙りなさいっ!」
猪々子
「れ、麗羽様っ!?」
本郷の話を聞いていた彼女だったが、黙っていられなくなったのか
急に声を出す。
麗羽
「さっきから黙って聞いていれば、味方、敵に変装できる偽物が私達を暴行したですっ
て!? でたらめをいうのもいい加減にして下さいましっ!」
麗羽は本郷への怒りをあらわにした。
当然だ。戦場において敵からそんな事を聞かされても安易に信じる事ができるわけがない。
それに
麗羽
「ここは戦場なのですわ! 敵のいう事を簡単に信じられると思いますの!?
仮に貴方の話が事実だったとしても、それを証明する証拠はあるんですの!?」
麗羽のいう事は一理あった。確かに戦場において敵の言葉に安易に耳を貸しては
自分どころか味方の命もない。
本郷猛
「証拠か・・・・・・・ない」
麗羽
「ないですって? それじゃ話になりませんわよ!」
本郷猛
「だが信じてほしい 俺のいう事は本当・・・」
麗羽
「お黙りっ! これ以上は問答無用ですわ!♯ 証拠がない以上
貴方の言葉に貸す耳はございませんわよっ! 斗詩、猪々子!
この者は逆賊公孫賛を庇い立てする不届き者ですわっ!やっておし
まいなさい」
斗詩、猪々子
「あらほらさっさっ!」
麗羽に命じられ、斗詩、猪々子は本郷と一文字の前に立ちはだかった。
本郷猛
「くっ・・・やはり無理があったか・・・・この子達は怒りで冷静な
判断ができないようだな」
一文字隼人
「それに、偽物が暴行したという証拠もないのに信じろって言うのが
無理があるからな」
そして本郷は麗羽達のかなり後ろで恋と戦っている星の姿を見た。
本郷猛
「んっ!?」
どうやら兵士を守る為に恋と一戦交える事になったようだ。
一人では呂布に勝てない事を知っていながら・・・・
本郷猛
「っ!? 星っ!」
一文字隼人
「どうした!?」
本郷猛
「星が呂布と戦っている」
一文字隼人
「あの赤髪の女の子が呂布っ!? まずいぞ本郷っ!」
隼人も呂布の強さを三国志に関する資料を見てたまたま知っていた為
青ざめた顔をした。
本郷猛
「ああっ! すぐに助けにいかなければっ! 今のところ呂布と戦えるのは
俺達だけだ!」
一文字隼人
「だがそうはいかねえ見てえだぜ」
一文字がそういうと斗詩と猪々子が武器を構え今にもこっちに向かって来そうな
雰囲気だ。
一文字隼人
「本郷っ! ここは俺に任せて早く星を助けに行けっ!」
本郷猛
「すまんっ・・・一文字」
本郷はそう言うとサイクロンを走らせ
(ブオオオオオンッ!)
本郷猛
「トオオオオオオッ!」
ジャンプして麗羽達の上を通り過ぎると恋と星の元までむかっていった。
麗羽
「なっ!?」
斗詩
「と、跳んだ!?」
猪々子
「あ、ありえねぇ!」
麗羽達は唖然とした顔をしたが
麗羽
「逃がしませんわよっ! 斗詩、猪々子追いな・・・」
一文字隼人
「おっと! そうはいかないぞお嬢さん方!」
(ブオオオオオンッ!)
一文字は彼女達の前に出て、その行く手を阻んだ。
麗羽
「誰ですの!?」
一文字隼人
「俺は一文字隼人。ここからは俺が相手だ」
麗羽
「フンっ! 見たところ本郷さんと同じ乗り物に乗っているようですけど
貴方みたいな人が私達を相手に戦うと仰いますの?」
一文字隼人
「ああ・・・そうだ。 まあ俺は怪我してる女の子相手に暴力は振るいたくはな
いが、君達を止めるためだ。悪く思うな」
猪々子
「なめるなっ! アタイラを女だと思って馬鹿にしてるな!」
猪々子は隼人に挑もうとするが
一文字隼人
「フンッ!」
(ピュイイン!)
猪々子
「な、何だっ!?」
斗詩
「な、何をする気ですか?」
突如彼が訳の分からない動きをし出したことに動揺し、唖然としていると
彼は両腕を右の方向に水平に出し、ポーズをとる
そしてゆっくりと弧を描きながら、両腕を今度は左側に持って行って
左手の拳を天に向け、右手を左に向け拳を握る。
そしてそれと同時に彼の腰に真紅のベルトが現れ
斗詩
「あ、赤と銀の腰巻きっ!?」
一文字隼人
「俺達はこれをベルトと呼んでいる・・・変・・・身ッ!」
するとベルトに描かれていたライダーマークのシャッターが開き
中から風車が顔を現した。
一文字隼人
「トオオッ!」
猪々子
「と、跳んだっ!?」
斗詩
「しかもあんなに高くっ! 人間じゃあり得ないよ!」
それと同時に彼は高く跳び上がり、ベルトの風車から出る凄まじいエネルギーを
浴びると仮面ライダー二号に変身して、麗羽達の前に着地した。
(ピュイイイイン!)
麗羽
「なっ!? 何者ですのっ!?」
麗羽はその仮面の人物は今の男が変身した姿だと分かっていたが
あえて彼に尋ねた。
仮面ライダー二号
「正義の味方・・・仮面ライダー二号」
その名前を聞いた途端、顔を青ざめた。
猪々子
「か、かめんらいだあっ? !! アタイ聞いたことがありますよ」
麗羽
「仮面らいだあって何なんですの? 猪々子」
猪々子
「はい、噂では『天の御遣い』の真の姿で、人々を苦しめる悪と戦う戦士で
これまでに多くの敵を体術だけで葬ってきたそうです。その武は人間よりも
遙かに上だとか・・・」
麗羽
「な、何ですって!? 何でそんなのが私達の目の前にっ!?
それに天の御遣いとは本郷さんの事じゃありませんの?」
仮面ライダー二号
「俺も天の御遣いだ」
麗羽
「では何故『正義の味方』を自称する貴方が私達の邪魔をするのですのっ!?」
猪々子
「まあ、幽州の次に益州も焼き払おうと思った
アタイラも立派な悪党だからでしょうね♪ 」
猪々子は呑気な顔をしていたが
斗詩
「文ちゃん呑気にいっている場合じゃないよ」
仮面ライダー二号
「そこのお嬢さんの言うとおりだ さあ、かかってこい
何なら三人かがりでもいいぞ」
麗羽
「何ですって!? あなたの実力がどんなものか知りませんがいいでしょう
相手してあげますわ! 斗詩っ! 猪々子っ!(*`Д´*)」
猪々子
「ええ~っ!? 仮面ライダーに闘いを挑めっていうんですか?(゜´Д`゜)」
猪々子は本能だけで仮面ライダーの強さに気づいて戦うのを嫌がるが
麗羽
「お黙りっ! あそこまでバカにされて黙っていられませんわ!
さっさとお行きなさいっ!(*`Д´*)」
仮面ライダー二号
「別に馬鹿にしたつもりはないんだが・・・」
麗羽
「いいえ今の言葉 馬鹿にしたのと同じ事ですわっ!
さっさとお行きなさいっ!」
麗羽の言葉を聞いて二人は仕方なく
斗詩&猪々子
「あ・・・あらほらさっさ~っ!」
二号に闘いを挑むことにした。
そして・・・
仮面ライダー二号
「(相手は怪人じゃないからな・・・・力を加減しないと
この子達を殺しかねない・・・)」
そして猪々子が大剣を二号に振り下ろし、斗詩がハンマーで
横から攻撃しようとする。
猪々子
「おりゃああああああっ!」
斗詩
「光になりなさあああいっ!」
二人の攻撃は今まさに二号に命中しようとしたが
(ピタッ)
猪々子
「なっ!?」
斗詩
「嘘っ!」
麗羽
「何ですって!? (°0°)」
なんと二号はそれぞれ片手で二人の攻撃を受け止めたのだ。
しかも・・・
猪々子
「(な、なんて力だ・・・・全然動かない)」
斗詩
「(私の攻撃を受け止めるなんて信じられない)」
二人はこれ以上武器を押し出せないことに驚愕し一度離れることにした。
猪々子
「あらよっと!」
斗詩
「はあっ!」
幸い二号は武器を止めていただけであったので、大した傷はなさそうだ。
もし武器を取り上げられていたら、完全に破壊されていたであろう。
猪々子
「麗羽様、噂通りこいつ強いですっ! アタイラだけじゃ勝てません」
斗詩
「どうか麗羽様、お力をお貸し下さい」
目の前のライダーの実力を知った麗羽はこの二人だけでは勝てない。
その事を知り、一瞬身震いするが
麗羽
「分かりましたわ 公孫賛の首を取るにはまずこのお方を倒さなければならないよう
ですわね!」
斗詩
「れ、麗羽様!」
麗羽
「二人ともっ! 行きますわよ~!」
猪々子
「突撃だあああっ!」
そして三人は仮面ライダー二号に向かっていった。
仮面ライダー二号
「今度は三人同時か・・・・いいだろう 相手をしてやる!」
そして二号も三人に向かっていき、三人を殺さない程度の力で
戦いはじめた。
そして、本郷は今恋との再会を果たそうとしていた。
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戦いが始まる前、本郷は謎の軍勢の正体を探るため星の部隊に先に突撃するよう命じ、星は前方の敵目指していった。しかし、謎の部隊の正体は何と恋の部隊であり恋は星の部隊がある程度近づいた所を見計らい兵士に旗をあげるよう命じる。そして恋の思惑通り『呂』の旗を見た星の兵士達は動揺し、恋はそのチャンスを見逃さす自分の兵士達に突撃命令を出す。そして本郷は星だけを突撃させたのは完全な失策だったと判断し彼女の部隊を救うため自分達も突撃するのであった。