益州を守れ! 袁紹軍怒りの大進撃 Aパート
死神博士、ブラック将軍はアジトに戻るとそこでは暗黒魔術師が
地獄大使とゾル大佐に次の指示を出していた。
暗黒魔術師
「おやっ? もう戻ってきたんですか二人とも? お早いお帰りですね?」
ブラック将軍
「何だ? 次の作戦会議をしているのか?」
暗黒魔術師
「はい・・・次は我々が手を下さずとも本郷がいる益州の地を攻め落とすいい
方法を思いつきました」
死神博士
「何ッ? してその方法とは?」
左慈元放
「今説明するぜ・・・・あんたらは袁紹ってやつ知ってるか?」
ゾル大佐
「袁紹? 三国志においても家柄だけでほぼ無能人だった奴をどう利用
するのだ?」
ブラック将軍
「その様な人物、何の役にもたたんと思うが・・・」
どうやら袁紹こと麗羽の無能ぶりは悪の大幹部の間でも有名なようだ。
暗黒魔術師
「まあ聞いて下さい。 ゾル大佐、貴方は変装の名人で敵内部に侵入して
内部分裂を起こすのが得意でしたね?」
ゾル大佐
「そうだが、それがどうした?」
暗黒魔術師
「貴方にはある人物に変装してもらいます。この人です」
暗黒魔術師がスクリーンをだすとそこにある人物が写っていた。
それは・・・・
地獄大使
「誰だこいつは?」
暗黒魔術師
「この人の名は公孫賛伯桂。袁紹と仲の悪い武人で、三国志にも名を残しています」
ブラック将軍
「公孫賛? そんな奴三国志に出たか?」
死神博士
「知らんな・・・」
公孫賛こと白蓮は余り知られていないせいか、大幹部達もその名を初めて知った様
な顔をしていた。
左慈元放
「知らないなら教えてやるぜ。この公孫賛は見かけは平凡そうだが、異民族からは常に白馬に乗って戦っている事から『白馬将軍』と恐れられているそうだ。後、この時代では卑しい身分とされた商人を重用したことで、そこそこの利益を上げたんだと」
ゾル大佐
「何とっ! 一応そんな優れた武人がいたのに今まで知らなかったとはこのゾル一生の不覚っ・・・」
ゾルは優れた人間を見出す才能があるが、今までそんな武人がいた事を知らないこ
とを恥ずかしくなったが、一応気を取り直し暗黒魔術師に聞く。
ゾル大佐
「それで、この公孫賛とやらに化けて、何をすれば良いのだ?」
暗黒魔術師
「彼女に化けて、袁紹とその部下達を半殺しにしてください」
地獄大使
「すると、どうなる?」
左慈元放
「当然ながら半殺しにされた袁紹達は怒り心頭になって、何も知らない公孫賛
の幽州を攻めるだろう だがここで公孫賛に死なれては困る。そこでこの改造
人間アリイモラが兵士に化けて公孫賛を助け、わざと逃がす。そして奴を本郷
と一文字のいる益州までむかわせるんだ するとどうなると思う?」
左慈が指さした方法にはアリとイモリを合成した改造人間アリイモラが待機して
いたのだ。
アリイモラ
「ギイイイイイインッ!」
地獄大使
「そうか・・・そうなると袁紹も公孫賛を追って本郷のいる益州まで行くな」
暗黒魔術師
「はいっ・・・・そうなると大戦は必然。劉備は親友の公孫賛を守る為に戦い、
袁紹は何も知らない公孫賛の首を取るために戦う事になります。上手くいけば、
共倒れになるでしょう手負いで怒り狂う者ほど手強い者はありませんからね。地
獄大使、アリイモラの指揮は貴方に任せましたよ」
地獄大使
「任されよう」
ゾル大佐
「そして、その後に我がゲルショッカーが守りの無くなった益州を攻め落
とし、怨嗟の声を集める 実に素晴らしい作戦だ!」
暗黒魔術師
「では、さっそく作戦開始です。 そしてこれが公孫賛が利用している茶屋の
場所です。そこに我々のネズミを潜り込ませました」
暗黒魔術師はその地図を渡すと、ゾルはその茶屋へと向かった。
その頃、何も知らない白蓮は非番のこの日、いつも利用する茶屋で
団子を食べていた。
白蓮
「う~ん・・・やっぱりここのお団子は美味しいな♪」
そして、最後の団子を食べ、お茶を飲むと勘定を置いて帰る準備をする。
白蓮
「さて・・・そろそろ帰らないと・・・店主・・・勘定ここにおいておくよ」
店主?
「毎度ありがとうございました・・」
代金を受け取り、白蓮が帰ったのを確認するとその店主の顔つきが変わり
そして、団子が置いてあった皿に隠してあった録音機を外すと、奥にいる
ゾル大佐の所まで持って行った。
店主?
「ゾル大佐・・・公孫賛の肉声です」
ゾル大佐
「よしご苦労・・・後はこの録音機を再生するだけだ」
ゾルは録音機を再生すると、そこから先ほどの会話が再生された。
白蓮
『さて・・・そろそろ帰らないと・・・店主・・・勘定ここにおいておくよ』
店主?
『毎度ありがとうございました・・』
ゾル大佐
「ふむ・・・・こういう声か・・・さっそく準備だ」
ゾルはそういうと用意してあった変装セットを取り出し、眼帯を外して顔にメイク
を施し骨格を調整して女の体型を作り、今度は公孫賛の服
を着ると・・・
店主?
「おおっ・・・まさに公孫賛そのものです これなら、あの袁紹を騙せるでしょう」
白蓮?
「ふふふふ・・・・みていろ・・・」
その頃、董卓の乱で連合軍を組織して適確な指揮を出していた(戦場には出て
いないが)袁紹こと麗羽は、献帝より刺史の地位を与えられ予州を治めていた。
そして、自身の功績を認められた麗羽は以前よりも、収入が増えさらに贅沢
な暮らしをしていた。
麗羽
「お~ほっほっほ! これも反董卓連合を組織して、適確な指示を各軍に
出していたおかげですわね! まあ、唯一悔しいところは董卓をあの本郷
猛に倒された所ですわ。本当なら董卓の首は私がはねて、洛陽の人を救った
英雄になるはずでしたのに・・・」
どうやら事情を知らない麗羽は雑魚や猛者を他の武将に片付けさせて肝心の
董卓を自分で倒し、洛陽から人望を得る事が目的だったようだ。
猪々子
「まあ、いいじゃないですか麗羽様・・・・その変わり献帝様から刺史
の地位を与えられたんだし・・・」
斗詩
「そうですよ・・・これ以上の贅沢がどこにありますか?」
麗羽
「それもそうですわね これ以上は高望みという物ですわ お~ほっほっほっ!」
麗羽が馬鹿笑いしていると、一人の兵士が慌てて入ってきた。
よく見るとボロボロだ。
「ご、ご報告申し上げます!」
麗羽
「あら、どうしたのですの? そんなに慌てて・・・それにその身なりはどうしたんですの?」
「突如、幽州の公孫賛が単騎で白馬に乗って・・・城内に侵入・・・グエッ!?」
その兵士が何か言おうとした時、突如その兵士は何かに蹴飛ばされ、
それと同時に白馬に乗った白蓮?が入ってきた。
白蓮?
「ふふふふ・・・見つけたぞ袁紹・・・」
麗羽
「公孫賛さん・・・・何のつもりですの? 馬に乗って私の城に入るだなんて
場合によってはただじゃ済みませんわよ!」
白蓮?
「前から、その傲慢な態度が気に入らなかったんだ・・・今日は貴様を焼
き入れるためにやってきたのだ・・・袁紹覚悟しろ!」
白蓮?は普通?の剣を袁紹に向けて、突如宣戦布告をする。
麗羽
「何ですって!? 貧乏普通領主の癖に生意気ですわ! 斗詩、猪々子! やっておしまい!」
猪々子&斗詩
『あらほらさっさー! 』
斗詩と猪々子はいつの間にか用意していた武器を手にすると白蓮?に向かっ
て行く。しかし・・・・
白蓮?
「フフフフ・・・・甘い!」
猪々子
「なっ!?」
斗詩
「えっ!?」
何と白蓮?は二人の攻撃を軽く避わし、二人の後ろに回ると斗詩を蹴り飛ばした。
白蓮?
「はっ!」
斗詩
「きゃあ!」
(ドゴンッ!)
蹴り飛ばされた斗詩は壁に激突し、そのまま気を失ってしまう。
猪々子
「斗詩っ! くそっ! よくも、アタイのダチをっ!」
怒りに燃える猪々子は白蓮?を斬り付けようとしたが
白蓮?
「ははははははっ!」
猪々子
「えっ!?」
何と白蓮は攻撃を素早く避わしつづけているため、攻撃が当たらない。
麗羽
「猪々子! 何をしていますの! 早くその不届き者を倒しなさい!」
猪々子
「分かってますよ! でもこいつ、無茶苦茶速くてアタイの攻撃が全然当たらないんです!」
それもそのはず。その白蓮?はゾル大佐が変装した偽物。そしてその正体は素早い
攻撃を得意とする黄金狼男であるため、人間の攻撃を避けるのは朝飯前なのである。
怒りにまかせて攻撃を繰り出してきた猪々子は体力が限界になり、そして・・
猪々子
「はぁ・・・はぁ・・・はあ・・・もう駄目だ・・」
日頃鍛錬を怠って遊んでいたせいか、体にガタがきてしまった。
この時を待っていたかのように白蓮?は
白蓮?
「今だっ!」
猪々子
「えっ!?」
何と白蓮?は猪々子の大剣を普通の剣で受け止めると、左手の拳で
猪々子を思いっきり殴り飛ばした。
猪々子
「ぐはあっ!」
殴り飛ばされた猪々子は地面に倒れ、頭を強打し気絶してしまう。
白蓮?
「ハハハハハハッ! この程度とはな・・・・やはり主が無能人だと部
下も無能人ということか」
麗羽
「斗詩! 猪々子! よくも・・・よくもやってくれましたわね公孫賛さん!」
大切な部下である二人を傷つけられた麗羽はついに玉座から立ち上がり、
袁家由来の宝剣を手にした。
麗羽
「あなたは私が直々に引導を渡して差し上げますわ!」
白蓮?
「ならかかってこい 無能人領主・・・」
麗羽
「キィー! もう許しませんわよ!」
麗羽は怒り心頭になって、その白蓮に斬りかかっていった。
しかし
白蓮?
「ハハハハハッ! どうしたどうしたどうした!? 無能人領主!
それで精一杯か!」
麗羽
「キィー! なんて素早いですの! 私の華麗な攻撃が全然
当たらないなんてっ!」
麗羽は見かけは無能人ポイッが一応名門の出身であるため、幼い頃から
厳しい剣の鍛錬もやらされていた。
故に剣の腕は公孫賛よりも上で一対一での闘いで負けるはずがないのだ。
だが、目の前にいるのは公孫賛の偽物。
麗羽では勝てるわけがない。
白蓮?
「そろそろこちらの番だな・・・」
麗羽
「えっ?」
白蓮?がそういったその時、白蓮?の膝蹴りが麗羽の腹部に命中してしまう。
(ドゴンッ!)
麗羽
「ぐはあっ!」
余りの衝撃で、麗羽は思わず怯みしゃがんでしまうと今度は頭をつかまれ
顔を思いっきり殴り飛ばされてしまう。
麗羽
「ぐうっ!」
そして倒れ込むと一方的に蹴りを入れられ、もう立てなくなってしまった。
麗羽
「うっううううう・・・・」
白蓮?は頃合いだと判断し、撤退する前に
白蓮?
「私の顔をよ~く覚えておくのだな 家柄だけの無能人領主
ハハハハハハハハッ!」
そういうと、彼女は白馬に乗ってその場からいなくなり、それと
同時に麗羽も意識を失ってしまう。
数時間後、意識を取り戻した麗羽はおきあがりはじめた。
麗羽
「うっうううう・・・・わ、私は一体? そうだ!あの貧乏領主に!
はっ! 斗詩! 猪々子! しっかりしなさい!」
彼女はすぐさま、部下である斗詩と猪々子に駆け寄った。
まだ顔や体に激痛が走っているがそれどころではない。
斗詩
「うっううう・・・・麗羽様・・・」
猪々子
「麗羽様・・・・・ご無事ですか?」
どうやら、酷い怪我だが生きているようであった。
麗羽
「それはこちらの台詞ですわ! 二人とも 良かったですわ!」
斗詩
「あっ! 麗羽様!」
麗羽
「どうしたんですの斗詩?」
斗詩
「お、お顔がっ・・・・」
麗羽
「えっ・・・!?」
麗羽は斗詩からそういわれたのが気になり、手鏡をみてみた。
すると
麗羽
「な、何なんですの!? この顔は!?」
麗羽は自分の顔をみて驚愕した。 顔が殴られたことで内出血を起こし
あちこち青く腫れ上がっていた。しかも出血もある。
しかも、それだけではない。
斗詩
「あうっ!」
猪々子
「痛ててっ!」
斗詩、猪々子は突如激痛に襲われ、斗詩は後頭部を、猪々子は口元を
触ってみるとそこから出血をしていた。
斗詩
「痛いよ~・・・」
猪々子
「痛ててっ・・・」
それを見た麗羽は一瞬だまり、頭を下に向けるとガタガタと震えだした。
麗羽
「許しませんわ・・・」
斗詩
「えっ・・・・・!!」
斗詩は顔をのぞき込むと、麗羽の目は怒りの炎で燃え上がっていたのだ
そして、顔を上げるとこう言い出す。
麗羽
「絶対に許しませんわよ!・・・・・あのクソ貧乏領主がっ! 私達をここまで
酷い目に合わせるなんて・・・」
麗羽は理不尽に自分だけでなく斗詩、猪々子までここまで酷い目に合わされた
事に怒り、白蓮?に対する憎しみが彼女の心を支配した。
これがゲルショッカーの策だと知らずに・・・・
麗羽
「斗詩! 猪々子!」
斗詩&猪々子
『はいっ! 』
麗羽
「今すぐ出陣の準備です! 私の城に侵入し、貴方達と私を暴行したあの
逆賊公孫賛の首を取りに行きますわよ!」
斗詩&猪々子
『あらほらさっさ!!』
斗詩、猪々子も暴行された怒りからか、いつもよりも力強い返事をした。
そして、彼女達は応急処置を終えると、武装して兵の出陣を命じた。
袁家の兵士達は彼女達の顔を見て驚き、主が公孫賛?に酷い目に合わされた
と聞くと全員怒りだし、士気が高まっていった。
こうして袁紹こと麗羽の軍はゲルショッカーに利用されているとは知らず、
もの凄い勢いで何も知らない白蓮がいる幽州まで向かっていった。
Tweet |
|
|
1
|
0
|
追加するフォルダを選択
昨夜の戦いで水鏡をさらわれた本郷、一文字は彼女を救うため作戦を開始する。そして夕方死神博士より指定を受けた場所に『偽龍の牙』を持っていった朱里、雛里はそれをブラック将軍に渡し水鏡を救出する事に成功した。しかし本郷達が恐れていた通り死神博士は用のなくなった朱里、雛里、そして水鏡を殺害するようタルボナイトに指示する。間一髪一文字、本郷が割って入り仮面ライダーに変身するとタルボナイトと死闘を繰り広げそして一文字の予測した通り水が弱点であったタルボナイトが弱体化し、そしてダブルライダーはこの強敵を撃破するのであった。