No.550634

仮面ライダー 打ち砕け! 暗黒魔術師の野望 38

一文字は本郷からこの世界は1700年以上も前の古代中国『三国時代』であること、そして武将達がなぜか少女である事を聞かされ驚愕する。そして同時にこの世界がゲルショッカーに侵略されそうになっている事を知った彼は本郷と同じく戦う事を誓うのであった。

2013-03-02 23:41:14 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:1201   閲覧ユーザー数:1171

蘇った化石怪人 タルボナイト Aパート

 

 

ゲルショッカー三国時代支部本部改造手術室。

 

不気味な怪音が響く中、ある一人の凶悪な山賊の男に、改造手術が施されようとし

 

ていた。

 

(挿入曲:闇に蠢く者)

 

死神博士

「フフフフ・・・・人々のいう龍の谷から発見した龍の骨 だが、だがこ

れは龍の骨ではない  7500万年前、この大陸を支配していた恐竜タルボ

サウルスの骨だ」

 

死神は手術台の近くに置いていた化石について戦闘員と暗黒魔術師に説明しだす。

 

そして今度はブラック将軍が自身の持っている化石についてを説明し出した。

 

ブラック将軍

「そしてこれが、同じく龍の谷より発見した恐竜が生まれる以前より前に誕生し、海を泳いでいたアンモナイトの化石である」

 

そして、その化石に左慈が興味深そうに近づいた。

 

左慈元放

「ほう・・・これが化石か? 初めてみるな で、こんな石っこ

ろで何を作るきだよ?」

 

暗黒魔術師

「今からこの二つの化石を粉末状にして、特殊液体で溶かし、合成血液を

作りあげて・・」

 

死神博士

「そして、その血液をこの凶悪な男の血液と取り替えるのだ」

 

数分後、粉末状にされた二つの化石は混ぜ合わされ、そして特殊液体で

 

溶かされ合成血液になった。

 

ゲルショッカー科学戦闘員

「合成血液、完成いたしました。」

 

ブラック将軍

「よし、さっそく取り替えだ」

 

ゲルショッカー科学戦闘員

「ギイッ!」

 

科学戦闘員はブラック将軍から移植の指示を受けると、合成血液の入った点滴の針を

 

男に右腕に刺し、今度は男の人間の血を抜くための鍼を左腕に突き刺す。

 

そして、スイッチが入ると、合成血液が男の体に入り、赤い真っ赤な血がど

 

んどん抜けてガラスケースの中へとたまっていった。やがて、男の顔はどす黒

 

くなり、そして徐々に変貌していき、完全に怪人へと変貌していった。

 

その姿は8割が肉食恐竜タルボサウルス、右腕がアンモナイトの体の特徴を持っていた

 

怪人だったのだ。

 

そうこの怪人こそ、ゲルショッカー三国時代支部が新たに生み出した怪人

 

タルボナイトなのである。

 

タルボナイト

「グオオオオオオオッ!」

 

タルボナイトは起き上がると、雄叫びをあげ、右腕であるアンモナイトの無数の

 

触手を動かした。

 

 

そして手術室から全員出て、司令室に入ると、そこに用意されていたワイン

 

のグラスを全員手に持ち、ワインが全員のグラスに注がれると死神博士がこう

 

言い出す。

 

死神博士

「偉大なるゲルショッカー首領と、化石怪人タルボナイトの完成

を祝って乾杯・・・」

 

ブラック将軍

「乾杯ッ!」

 

ブラック将軍を筆頭に全員がグラスをゲルショッカーのシンボルマークに向ける。

 

すると、シンボルマークから首領がこう言い始める。

 

ゲルショッカー首領の声

「死神博士とブラック将軍、暗黒魔術師、左慈元放 そしてゲルショッカー三国時代支部のために乾杯だ・・・」

 

ブラック将軍

「いや・・・その乾杯はゲルショッカー最大の敵である仮面ライダーを始末し、

例の物を貴方に献上するまで全員御辞退させていただきます。」

 

どうやら、この辞退は全員で決めた辞退のようである。

 

ゲルショッカー首領の声

「聞こう。君達の計画をっ・・」

 

死神博士

「はいっ・・この三国から離れた『龍の聖域』と呼ばれる土地には龍の谷を遙かに凌ぎ、保存状態の良い恐竜の化石が眠っているといわれます。そこの化石を我々が見つけ、化石を発掘して新たな化石怪人に改造し、三国を一気に制圧するのです」

 

ブラック将軍

「だが、当然の事ながら、仮面ライダーが邪魔してくる恐れもある。

まずは手始めにこの女・・・」

 

ブラック将軍がモニターを指さすと、そこにはある女性が映し出されていた。

 

それは、朱里と雛里の恩師であり、名を司馬徽 字を徳操。人々から水鏡先生と

 

呼ばれる女性だった。

 

暗黒魔術師

「この女性の名は司馬徽徳操。 

人々から水鏡と呼ばれる人物です。」

 

死神博士

「我々の調査で、この女が最近、聖域を守る者より『龍の牙』と呼ばれる化石を入手したことが分かりました」

 

ゲルショッカー首領の声

「『龍の牙』? なんだそれは?」

 

ブラック将軍

「はい・・・それは・・・」

 

ブラックが首領に龍の牙とは何の化石なのかを説明する。それはタルボナイトの

 

もとになったタルボサウルスより遙かに強力な力を持った恐竜の化石であった。

 

死神博士

「『龍の聖域』の位置は我々にも特定できませんでした。『龍の聖域』発見の

為にはそこにあった化石から改造した化石怪人の案内が必要なのです」

 

ゲルショッカー首領の声

「よろしい・・・。では、タルボナイト 今すぐこの女から龍の牙を奪い取り

に行くのだ!」

 

タルボナイト

「グオオオオオオオオッ! お任せ下さい首領」

 

タルボナイトはそういうと、すぐに戦闘員を連れて司馬徽の元へと向かう。

 

 

そして、ここは山奥に構えられた司馬徽の屋敷。司馬徽は時々、近くの村を

 

訪ねては、子供に勉強を教えてたり、調合した薬を使って病人を治療したりし

 

て生計を立て生活していた。

 

夜、寝ていると彼女は何かの気配に気づいて目を覚ました。

 

水鏡

「・・・・・・・何かしら? 今、物音が聞こえた

様な・・・まさか・・・泥棒?」

 

彼女は一瞬身震いするが、ここには貴重な薬草、そして最近入手したアレがある。

 

盗まれる訳にもいかないので、彼女は寝台から飛び起きると、すぐに貴重品がある

 

倉庫へと向かった。

 

倉庫内へと入った彼女は明かりを使って周りを見るが誰もいない・・・。

 

水鏡

「変ね?・・・・気のせいだったのかしら・・・」

 

彼女は念のため、アレが入っている箱を探し出して、盗まれていないかを確認する。

 

水鏡

「良かった・・・無事ね・・・」

 

彼女は安心して小屋から出ようとしたその時・・・・

 

タルボナイト

「グオオオオオオオオッ!」

 

水鏡

「きゃあああああああああああっ!」

 

小屋から出た直後、目の前に怪物が現れ彼女は思わず悲鳴を上げる。

 

そして・・・・

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギギイッ!」

 

覆面の男達も現れ、彼女の前に立ちはだかった。

 

タルボナイト

「お前が司馬徽徳操だなっ!?」

 

水鏡

「そ、そうですけど、い、一体誰ですか? 貴方はっ!?」

 

タルボナイト

「俺はタルボナイトだっ! 水鏡先生 貴方が持っている『龍の牙』を

大人しく我々に渡していただきたい」

 

水鏡

「龍の牙・・・・何の事ですか?」

 

タルボナイト

「惚けるな! 貴様が最近『龍の聖域』の者より『龍の牙』を譲り受

けたことは既に知っている!大人しく渡せ!」

 

タルボナイトが合図すると戦闘員は、彼女に迫ってくる。

 

水鏡

「えいっ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!」

 

このままではまずいと思った水鏡はとっさに一人の戦闘員に体当たりして、

 

隙を作るとそのまま屋敷から出て森へと逃げ出す。

 

タルボナイト

「ええいっ! 逃がすな! 追えッ! 追えええっ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイイイッ!」

 

戦闘員は合図を受けると逃げる彼女を追い始めた。

 

水鏡

「ハアッ・・・・ハアッ・・・ハアッ・・ハアッ!」

 

彼女は後ろを振り返らず、止まらず必死に走り続ける。

 

もし、捕まれば龍の牙を奪われるだけでなく、自身の命もないだろう。

 

そして、怪人達をかなり引き離した彼女は気づかれない様に、茂みの方に隠れる。

 

隠れていると、そこにタルボナイトと戦闘員が現れた。

 

タルボナイト

「グオオオオッ! 逃げ足の速い奴め! 探せ! 探すんだ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイッ!」

 

そしてタルボナイト達はそのまま行ってしまう。

 

水鏡

「どうやら・・・逃げ切ったみたいね・・・あの化け物・・・

この『龍の牙』を狙っていたみたいだけど、何でこれを欲しがっているのかしら?

はっ! そういえば、明日朱里と雛里が帰ってくるんだったわ! あの子達が危ない!」

 

水鏡はそういうと、朱里達がいる街まで走り出す。

 

 

翌朝、朱里と雛里は鈴々、一文字隼人に連れられて恩師である水鏡の所

 

まで向かっていった。

 

ちなみに義勇軍は董卓の乱で人々を救った功績で新しく皇帝となった献帝

 

より、益州の土地と兵を与えられそこに引っ越したばかりであった。

 

色々と仕事があったのだが、朱里、雛里は早めに仕事を終わらせ、一文字はこの

 

世界に来たばかりなのでまだするべき仕事が決まっておらず、鈴々は仕事を終える

 

と愛紗から「朱里、雛里が一度恩師の元へと報告に帰るそうだ。護衛としてついて

 

行け」と言われ一文字と一緒についてきたのである。

 

朱里

「♪~ 水鏡先生に会うの久しぶりだね雛里ちゃん」

 

雛里

「うん・・・・水鏡先生元気かな?」

 

鈴々

「そういえば、水鏡先生ってどんな人なのだ?」

 

朱里

「はいっ・・・水鏡先生は身寄りのない私達を引き取っ

てくれて、知識だけじゃなく愛情も与えてくれたんです。」

 

雛里

「そんな水鏡先生を私達は本当のお母さんの様に思っているんです。」

 

一文字隼人

「そうか・・・本郷から聞いたが、君達は軍略にかけては優秀らしいな?

それは、その水鏡先生に教えられたことなのか?」

 

朱里

「はいっ! いつか私達の知恵を世の中に役立たせたくて、水鏡先生に

教えてもらったんです。」

 

現代人である一文字は少し複雑な思いをしたが、彼女達から望んだ事だ

 

とすぐに割り切る。

 

一文字隼人

「そうか・・・それにしても、いい天気だな」

 

鈴々

「本当なのだ! 本郷お兄ちゃんも桃香お姉ちゃんも愛紗も星も一

緒に来れば良かったのに・・・・」

 

朱里

「仕方ないですよ。ご主人様はお仕事が終わった後、治水工事の視察に出なければいけませんでしたし、桃香様はお仕事をサボって遊んでいた分、今日中にやらないといけない仕事がありますからね それに愛紗さんは・・・・」

 

 

その頃、益州の執務室

 

桃香

「ふえ~ん! こんなに仕事があるなんて思わなかったよ~!」

 

桃香は山積みにされていた書類を一つ、一つ片付けていたが一向に終わらない。

 

桃香

「もう・・・ダ~メ~・・・ちょっと休まないと死んじゃう・・・

・・・そうだ・・・こっそり遊びにいって息抜きをしようと♪」

 

桃香はそういうと机から離れて、音を立てないようにソロリソロリと

 

扉の方まで向かい出ようとしたが

 

(ギイイイイッ)

 

愛紗

「どちらにいかれるのですか桃香様?」

 

桃香

「あ、愛紗ちゃん!?」

 

何とそこには今日は休みのはずの愛紗がいたのだ。しかも青龍偃月刀を持って。

 

彼女は笑みを浮かべていたが、眉間にしわが寄っており、明らかに怒っていた。

 

桃香

「ど、どうしたのかな~? 今日は愛紗ちゃんお休みだったんじゃ・・・」

 

桃香は彼女が怒っている理由は見当がついているが冷や汗を流し、愛

 

紗に訪ねてみると・・

 

愛紗

「ご主人様から『桃香が仕事をサボって街へいくかもしれないから、終わるまで

見張っててくれ』って治水工事の視察に行かれる前に私に命じられたのです」

 

と彼女は答えた。ちなみにそう命じたのは前にも何回か仕事を

 

サボっていたからだ。

 

桃香

「そ、そんな~ご主人様の鬼~!」

 

愛紗

「なにが鬼ですか!? 桃香様が仕事をサボったせいで仕事の納期を

何回遅らせなければならなくなったと思っているんですか! おかげで

皆迷惑しているんですよ!♯」

 

桃香

「うっ!」

 

正論なので、桃香は何もいえない

 

愛紗

「本来なら、桃香様一人に仕事をしてもらうところですが、もう時間も余り

ありませんので、私も手伝います。さあ、執務室に戻って下さい!」

 

桃香

「ふえ~ん!」

 

(ズルズルズルッ・・・)

 

桃香は愛紗に引っ張られ再び執務室に入り、仕事をするはめになった。

 

 

朱里

「今、愛紗さんは桃香様の見張り兼仕事の補助をしていますし、星さんは今日は新兵の軍事教練をする日ですからね」

 

鈴々

「それなら、仕方ないのだ」

 

雛里

「でもご主人様は治水工事の視察が終わったら、こっちにくるらしいですよ」

 

鈴々

「それは良かったのだ♪ それにしても一文字お兄ちゃん」

 

一文字隼人

「何だい鈴々ちゃん?」

 

鈴々

「お兄ちゃんもサイクロンを持っているのにどうして乗ってこな

かったのだ? 鈴々、乗りたかったのに」

 

一文字隼人

「ああっ・・・あれに乗ってきたら朱里、雛里が置いてけぼりになるだろ?

だから乗ってこなかったんだ」

 

朱里

「そうですよ・・・鈴々ちゃんだけサイクロンに乗せてもらおうなんて

不公平です!」

 

その時、彼らの前方から誰かが寝巻姿で走ってくるのが見えてくる。

 

しかも何やら慌てているように見える。

 

一文字隼人

「ん? だれかくるぞ?」

 

雛里

「えっ? あ、あれって?・・・」

 

朱里

「あっ!? す、水鏡先生っ!?」

 

彼女達は前方から走ってくる女性を見て驚いた。何とそれは自分達の

 

恩師だったのだ。

 

朱里

「水鏡先生~! どうしたんですか? そんな格好で!?」

 

朱里は思わず彼女の元へとよろうとするが・・

 

水鏡

「朱里、雛里? 来ちゃ駄目っ! 逃げてっ!」

 

雛里

「えっ!?」

 

水鏡が何故そう言ったのかと思ったその時

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギギイッ!」

 

(挿入曲:ショッカー襲来!)

 

突如ゲルショッカー戦闘員と・・・

 

タルボナイト

「グオオオオオオオッ!」

 

怪人が姿を現し、彼女達を取り囲んだ。

 

 

朱里

「ゲ、ゲルショッカー!」

 

水鏡

「しまった追いつかれたわ!」

 

タルボナイト

「追い詰めたぞ!水鏡先生ッ! さあ、大人しく『龍の牙』を

渡せ!」

 

水鏡

「お断りします!絶対渡しません」

 

タルボナイト

「グオオオオッ!なら、殺してでも渡してもらう! まずは

この小娘らからだ!」

 

一文字隼人

「そうはさせんぞっ!」

 

タルボナイト

「貴様は一文字隼人ッ!? どうしてここにっ!?」

 

一文字隼人

「そんなのどうでもいい! 貴様もゲルショッカーか!?」

 

タルボナイト

「その通り! 俺は恐竜タルボサウルスとアンモナイトの化石から改造され

たタルボナイトだ!」

 

一文字隼人

「何ッ!? タルボナイト!?」

 

タルボナイト

「俺はその女から『龍の牙』を奪えと指令を受けて行動している。

邪魔をするな!」

 

一文字隼人

「『龍の牙』? それは何だ!?」

 

タルボナイト

「貴様が知る必要はない! かかれっ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイッ!」

 

ゲルショッカー戦闘員は一斉に短剣を取り出すと、一文字に向かっていった。

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイッ!」

 

一文字隼人

「ハアッ!」

 

(ドガッ!)

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイッ!」

 

一文字は戦闘員を殴り飛ばし短剣を取り上げると、襲い来る戦闘員を

 

次々切り倒していった。

 

一文字隼人

「セアッ! フンッ!」

 

(ズバッ! ズバッ!)

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイイイイッ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイッ!」

 

一文字隼人

「ハアッ!」

 

(カキンッ!)

 

一文字は間一髪戦闘員の攻撃を受け止めると、鈴々にこう言う。

 

 

一文字隼人

「鈴々ちゃん! 今のうちにその人と朱里ちゃん、雛里ちゃんをつれて逃げろ!」

 

鈴々

「分かったなのだ!」

 

鈴々が水鏡先生と朱里達を連れて逃げだそうとしたとき、目の前の戦闘員を払いの

 

け、タルボナイトと戦う為、変身することにする。

 

一文字隼人

「フンッ!」

 

(ピュイイン!)

 

彼は両腕を右の方向に水平に出し、ポーズをとる

 

そしてゆっくりと弧を描きながら、両腕を今度は左側に持って行って

 

左手の拳を天に向け、右手を左に向け拳を握る。

 

そしてそれと同時に彼の腰に真紅のベルトが現れ

 

一文字隼人

「変・・・身ッ!」

 

するとベルトに描かれていたライダーマークのシャッターが開き

 

中から風車が顔を現した。

 

一文字隼人

「トオオッ!」

 

それと同時に彼は高く跳び上がり、ベルトの風車から出る凄まじいエネルギーを

 

浴びると仮面ライダー二号に変身して、着地した。

 

(ピュイイン!)

 

鈴々は逃げている時、一文字が変身した姿を初めて見て、立ち止まる。

 

鈴々

「あれが一文字お兄ちゃんが変身した仮面ライダーなのか?」

 

鈴々が見た仮面ライダーは手袋、ブーツが赤であるのが特徴であった。

 

朱里

「鈴々ちゃん! 逃げますよ!」

 

鈴々

「お、応なのだ!」

 

鈴々が再び逃げ始めると二号はタルボナイトと睨み合い始める。

 

仮面ライダー二号

「・・・・・・・・」

 

タルボナイト

「グオオオオオッ」

 

まずは二号がタルボナイトに向かっていく。

 

仮面ライダー二号

「セアアアッ!」

 

(バキッ! バキッ!)

 

二号は殴りかかるが

 

タルボナイト

「何だ?それで攻撃しているつもりか?」

 

なんと二号の攻撃は効いていないみたいだ

 

仮面ライダー二号

「何ッ!?」

 

タルボナイト

「ホントの攻撃はこうやるんだ! グオオオオオッ!」

 

(ドゴンッ!)

 

何と二号ライダーは一撃のパンチで殴り飛ばされ木に叩き付けられた。

 

二号がぶつかった木々は衝撃でいくつも倒れてしまう。

 

仮面ライダー二号

「くっ!」

 

そして今度はアンモナイトの触手を伸ばしてきた。

 

仮面ライダー二号

「ハッ!」

 

二号は間一髪かわし、代わりにアンモナイトの触手は木々に絡みつき

 

木々は徐々に枯れ始めてしまう。どうやら養分を吸い取られてしまったようだ。

 

もし、これが命中していたら血液を吸い取られていたのかもしれない。

 

仮面ライダー二号

「危なかった・・・・」

 

そして二号は再びタルボナイトに向かっていく。

 

仮面ライダー二号

「セアッ! セアッ!」

 

二号はタルボナイトに蹴りで攻撃する。

 

(バシッ! バシッ!)

 

タルボナイト

「グオオオオオオオッ!」

 

若干効いているようだが、致命傷にはならなかった。

 

タルボナイト

「己っ!ライダー 焼け死ね! グオオオオオオオオッ!」

 

(ゴオオオオオオッ!)

 

今度はタルボナイトは口から火炎を吐き出し、二号に浴びせようとする。

 

仮面ライダー二号

「ハッ!」

 

何とかかわしたが、ダメージを受けずにすんだ。

 

そして、再びタルボナイトに向かっていくが、

 

タルボナイト

「グオオオオオッ!」

 

(バシッ!)

 

仮面ライダー二号

「グハアッ!」

 

何とタルボナイトは左に体を反転させ、アンモナイトの触手を鞭の様に振る舞い、

 

二号をはね飛ばした。

 

仮面ライダー二号

「くっ! なんて力だ! こいつ今までの改造人間とは違うっ!

これが恐竜の力を持った改造人間の力なのか!」

 

自分だけではこの怪人に勝てない。そう判断した二号は鈴々達が

 

充分安全な所に逃げたのを確認するとそろそろ頃合いだと判断し、

 

撤退することにする。

 

仮面ライダー二号

「来いっ! サイクロン!」

 

ライダーはベルトにあるダイヤルを回すと

 

(ポンッ!)

 

そこにサイクロンが姿を現す。

 

仮面ライダー二号

「トオオッ!」

 

二号はジャンプするとサイクロンに飛び乗った。

 

タルボナイト

「逃げるかライダー!」

 

仮面ライダー二号

「逃げるのではない! 戦略的撤退だ! もうあの子達も逃げ切ったしな!」

 

タルボナイト

「何ッ!? しまった おとりだったか!」

 

タルボナイトは戦うのに夢中で肝心の水鏡を逃がしてしまったことに気づく。

 

仮面ライダー二号

「次は必ず貴様を倒す! そして『龍の牙』は何か分からんが貴様らには

絶対渡さん!」

 

二号はそういうとサイクロンを朱里達が逃げた方向まで走らせる。

 

(ビュオオオオオオオオ!)

 

タルボナイト

「己っ! 陽動だったとは! 覚えていろ二号!」

 

タルボナイトはそう叫ぶが既に二号の姿も確認できなくなっていた。

 

 

その頃、朱里達は必死に益州まで走っていた。

 

朱里

「ハアッ! ハアッ! が、頑張って下さい!水鏡先生! もうすぐ益州です」

 

水鏡

「ええっ・・・ありがとうね。二人とも・・・

ええっとそっちの子は?」

 

鈴々

「自己紹介は後なのだ!」

 

水鏡

「そうね。今は逃げるのが先決ね」

 

鈴々

「あっ! あそこに人がいるのだ!」

 

鈴々は目の前に歩いている黒いマントらしき物を羽織っている老人が

 

いるのに気づいた。

 

雛里

「あのお爺さんが歩いている方向は怪人がいる方向です。止めないと!」

 

朱里

「すいませ~ん! そこのお爺さ~ん!」

 

朱里に呼び止められるとその老人は歩くのを止め立ち止まる。

 

死神博士

「フフフフフフフフ・・・・」

 

朱里

「!!」

 

朱里、雛里、鈴々、水鏡は思わず言葉を失う。その老人からは生気が感じられず

 

まるで死人の様な雰囲気が漂ってきた。

 

死神博士

「何か・・・ご用かな? お嬢さん方・・・・」

 

死神にそう言われた瞬間、朱里は本能的に危険を察知し、雛里、鈴々の手を

 

とると

 

朱里

「(ゾクッ!) い、いいえっ! 何でもありません! 失礼しました!

水鏡先生! 行きましょう!」

 

水鏡

「ええっ!」

 

彼女も本能的に何か危険を察知したのか、そのまま走り去ってしまう。

 

そしてその老人に見えないところまでいくと、鈴々はこう言った。

 

 

鈴々

「さっきのおじいちゃん もの凄く不気味だったのだ!」

 

朱里

「鈴々ちゃん、ちょっと失礼でしょう・・・・でも確かに不気味だったね

まるで、死人にでも遭遇したような・・・」

 

雛里

「それにあの人・・・どこかで見たような気がします。」

 

雛里は前にゲルショッカーに誘拐されていたとき、死神博士の

 

顔を見ていたが、誘拐されたショックではっきり思い出せないでいた。

 

朱里

「それよりも、早く益州に行きましょう! そしてこの事を

ご主人様に報告するんです!」

 

鈴々

「合点なのだ!」

 

そして彼女達が益州まで戻っていた時、彼女達が逃げた方向を見た死神博士は

 

タルボナイトに指令を出していた。

 

死神博士

「タルボナイトよ・・・タルボナイトよ・・・あの小娘達はあの女を連れて

益州まで向かった。 ただちに追跡し、必ず龍の牙を手に入れるのだ!」

 

死神は通信機でタルボナイトに指令を送る。

 

タルボナイト

「分かりました。死神博士 タルボナイトの名にか

けて必ず龍の牙を手に入れて見せます」

 

そして、タルボナイトは逃走した朱里達を追って益州まで向かい始めるのであった。

 

果たして、ゲルショッカーが狙う龍の牙とは一体何か!?

 

(ル・ル・ル~ルルルルッ!『アイキャッチ 新一号&新二号』)


 
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