No.550120

IS-インフィニット・ストラトス ネクサス ペンギンと登校ーA penguin and going to school ー

ザルバさん

翌日の朝、箒は目を覚ますと頭痛に襲われた。今更なんですがオリジナルストーリーって意外とムズくなってくるんですよね。展開事態は決まっているんですけど。

2013-03-01 21:27:12 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3059   閲覧ユーザー数:2980

 翌日の朝、箒は目を覚ますと頭痛に襲われた。

(な・・・・なんだこの頭痛は?それになんか酒臭いし・・・・・・・はっ!)

 箒は昨晩のことを思い出した。

(そうだ!私は一夏に告白しようとして・・・・・・・)

 箒はため息を吐き、肩を落とす。

(・・・・・・・・一世一代の決心をあの場でしたのに・・・・・・)

「ん・・・・・箒さんおはよう。」

「あ・・・・・お、おはよう。」

 ルームメイトの鷹月が箒に朝の挨拶をし、箒は返答する。

「き、聞いていいか?鷹月。」

「なに?」

「昨日の私はどんな様子で帰ってきたのだ?」

「そらもう織斑君にお姫様抱っこされてがっしり一夏君に捕まって眠っていたわ。」

「そ、そうか・・・・・」

「織斑君から聞いた話だけど店員の人がテーブルを間違えてお酒を盛ったらしいわよ。」

「そ、そんなぁ・・・・」

「あら?もしかしてその時折斑君に告白しようと思ったとか?」

「っ!」

「あら、図星だったのね。冗談で言ったつもりなんけど。」

「・・・・・・・・」

「まあまあ、また機会はあるから頑張りなって。」

「あ、ああ・・・・・。ありがとう、鷹月。」

 

 箒は学食へ向かおうとしているとセシリア、鈴、シャルロット、ラウラの四人と出くわした。

「おはよう・・・・」

「おはようございますわ、箒さん。」

「あんたなんか元気ないようだけど大丈夫?」

「ああ、昨日ホテルの店員にお酒を盛られてな・・・」

「それで元気が無いんだ。」

「で、一夏との食事はどうだったんだ?」

「それは・・・・その・・・・」

 四人は箒に顔を近づける。

『どう(でしたの・だったの)』

「い、一夏が格好良かった。」

『・・・・・は?』

「し、仕方ないだろう。一夏と向かい合わせで、しかも一夏はスーツを着ていたんだぞ。いつもの食事とは違う。」

「まあそれでしたら・・・」

「仕方ないか・・・・・」

「まあ、一夏ってきっちりしたスーツが似合うしね。」

「まあそういうことならな。」

 四人は納得し、箒と共に食堂へ向かった。

 

「あ、お、おはよう。」

 食堂で簪に出くわした五人は挨拶をする。

「い、一夏君は?」

「いや、まだ見てないが。」

「そ、そう。」

「ねえ、一緒に食べない?」

「え・・・・」

「ほら、一人で食べるのもなんだし・・・」

「う、うん・・・そうする。」

 箒達は簪と共に食事を手に取りテーブルに座る。

「ねえ簪。」

「な、なに鈴?」

「あんた、一夏を好きになったでしょ。」

 簪は食べ物を喉に詰まらせる。

「げほっ、ごほっ、ぐほっ!い、いきなり何を言うの!」

「いや、あんたの目が一夏を思いっきり見つめてたからそうなんかなって。」

「・・・・・・・・・悪い?」

「へ?」

「一夏君を好きになって悪い?」

「うんうん、あたしたちも好きになったもんだし別にとがめる気はないわよ。」

「そ、そうなんだ。」

「で。」

「で?」

「一夏のどこを好きになったの?」

「そ、それは・・・・その・・・・・私を変えてくれたところとか、強くしてくれたところとか、強く押してくれたところとか・・・・・・・」

「ふ~ん。」

「へ、変かな?」

「うんうん、全然おかしくないよ。」

「むしろ納得しますわ。」

「僕は一夏の優しいところが好きだし。」

「私は一夏が強いことだな。」

「まあ人それぞれ好みはある。」

「そ、そっか。」

「まあこれからよろしくな。」

「・・・・うん。」

「でもこれを楯無さんが知ったらどうなるんだろう?」

「お、お姉ちゃんも一夏君のことが好きだと思うよ。」

『え!』

 簪の言葉に一同驚きの声を上げた。

「お姉ちゃん子供っぽいところあるから・・・・・」

「それが本当だと厄介よね。」

「ですわね。」

「だがその前に誰かが一夏を我が者にしたらいいことだ。」

「そうだね。」

「うむ。」

 六人は俄然やる気を出した。

 

 六人は小駆除を終え、廊下を歩いていると一夏を見かける。

「あ、いち・・・・・」

 皆は声をかけようとするがそれを止める。

 理由は一夏の後ろを小さな子供のペンギンが追いかけているからである。

 箒、セシリア、シャルロット、ラウラ、簪は鈴をじっと見る。

「まさかこういうことをするとは。」

「流石に対応が早いですわね。」

「驚いたよ。」

「見事だ。」

「すごいね。」

「ちょ、ちょっとアンタ達私がやったとでもいうの!」

「それ以外どう考えろと?」

「「と?」じゃないわよ!「と?」って何よ!」

「じゃああれは鈴の仕業じゃないんだね。」

「当たり前よ!第一どうやってあんなことをしろと!」

「まあそれもそうか。」

「じゃあ一夏がやっているのか?」

「う~ん・・・・・・・・・・・・・」

「それはないね。」

「で、でも一夏君に聞いてみる価値はあると思うよ。」

「そうだな。一夏。」

 箒は一夏声を掛けると、一夏は振り向く。

「ん!箒、それに皆も!」

 互いに挨拶を交わすと簪が一夏に尋ねる。

「い、一夏君。う、後ろにいるペンギンは一夏君が連れているの?」

「へ?」

 一夏は後ろを振り向く。

「どうやら気付いていなかったようだな。」

 一夏は鈴を見る。

「あ、あたしじゃないわよ!」

「じゃあこういうことをするのは・・・・・・」

 一夏が考え込んでいると楯無が声を掛けてくる。

「皆おはよう。」

 一夏以外は「おはようございます。」と返答するが一夏はというと。

「おは容疑者。」

「おは容疑者!?新しい!」

 一夏はペンギンのことを楯無に説明する。

「流石の楯無お姉さんでもここまでは出来ないわ。」

「そうですか。」

「でも一夏君だから納得だわ。」

 楯無の言葉に一同納得の表情をした。

「なんで皆して納得してるんだ?」

 

「で、どうしてここにいるんだ?」

『さあ?』

「さあって・・・・・・・・・」

「だって仕方ないでしょ。」

「そうだね。」

「う~ん。」

 一夏は小さいペンギンを持ち上がるとペンギンは「きゅうっきゅうっ」と両手をパタパタさせて可愛く反応する。その光景に一同心が和む。

 

 一夏達はそのままペンギンを抱えたまま教室へと向かった。

「皆おはよー。」

「あ!織斑君がペンギン連れている。」

「かわいー!!」

 一夏は皆に事情を説明する。

「とういわけでついてきちゃったわけだ。」

「そういや前に鳥を引き寄せちゃった時があったけど、その時は予想外すぎたよね。」

「というかおりむーは何でもありだね~。」

「でも部屋にペンギンってシュールだよね。」

「学校にいる時点でシュールだよ。」

「いっそのこと猫や鳥も呼んだら違和感無くなっちゃいそうね。」

「呼ぶか。なんてな。」

 一夏は窓際に腰を掛けると鳥と猫が集まってくる。

『呼ぶな!!』

 

「で、でも河にアザラシがいるくらいだしペンギンもあり・・・・・・・かな?」

「あー、アザラシはTVみたな。」

「地域で人気者になっていましたわ。」

「人気っていってもどんな感じなのかな?」

「あをのに変えたかんじじゃないか?」

「どういうこと?」

「アザラシの「あ」を「の」に変えると・・・・・」

「変えると?」

「アザラシが―――――」

「のざらし。」

『!!』

「誰かかまってあげて!!」

 

「そういえば野生のペンギンが魚を捕獲しているところを見たこと無いんだけど、どんな感じなんだろう?」

「確かにそうだね。」

「お腹を空かせて待つ家族のために前人前例を使って超高速で坂に目掛けて突っ込む。」

「魚を鮮やかに獲物を取るのだな。」

「魚は散る。」

『ご飯が――――!?』

「捕獲しなさいよ!!」

「これが本当の海鮮散らし!」

「もう食べるところがないですわ!?」

 

「ペンギンが空を飛ぶ映像とかもあったね。」

「ああ、本物みたいなヤツだったな。」

「そんなのがあるんだ。」

「走りながら勢いをつけて飛ぶやつだっけ?」

「それは可愛いですわね。」

「大勢のペンギンが・・・・」

 皆は可愛いペンギンをイメージする。と、そこをのほほんさんが。

「ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン。」

「ウァ―――――――――!?」

「ハチドリ飛びなの!?」

「怖いよ!?」

「だが確かもっと勢いよく飛ぶやつだったのではないか?」

「そうそう。勢いよく飛ぶ感じで―――」

「シュンシュンシュン。」

「え、何それ?」

「気?」

「バシュン。」

『!!』

「それもうペンギンの形をした何かだろ。」

 

「皆さん少しいいですか。」

 山田先生が教室の扉を開けて入ってきた。

「えー、今日用務のおじさんが弱ったいたペンギンの面倒を見ていたら行方不明という連絡がありました。それで今朝見かけた人はいますか?でも皆さん行く方向が大抵決まっていますからあまりいないかも―――――」

 山田先生の言葉に皆は手を上げる。

「ええ!学園中にはびこっているんですか!」

皆して一夏を指差した。

「なんか登校中に懐かれちゃって。」

「そ、そうだったんですか。檻の中で面倒見ていたのにどうやって出たんでしょうね?」

「それは――――」

「シュン、シュンシュンシュン。」

「バシュン。」

「え?え?」

「ドゴン。」

「どういう、どういうことですか!?」

 


 
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