141:春蘭日記・五つ目
某月某日
今日は霞に連れられて蜀の競馬場へ行った
競馬場では予想が当たった雪蓮が酒を飲み、その勢いでケンカをしたため追い出されていた
一方では予想が外れた祭が酒を飲み、その勢いでケンカをしたため追い出されていた
迷惑な限りだ
華琳:それで?町で霞と酒を飲んでケンカして謹慎中に外出した理由が書いてないわよ
142:器用な二人
華琳「いいかげん、私の本を読んだ人はいないかしら?」
風「どうしました、華琳様?」
華琳「風、あなたは私の本読んだわよね?」
風「……ぐー」
華琳「寝た振りはやめなさい」
風「おお!」
凪「どうなさいました?」
華琳「凪!あなたは私の本読んだわよね?」
凪「…」
華琳「?」
華琳「凪…起きてる振りをしてもなにも変わらないわよ」
143:在りし日の夢
春蘭「私も昔は馬鹿な夢を見たものだ」
桂花「つっこんだ方がいいかしら?」
春蘭「昔は『隠密行動に優れて政治や数字に強く趣味で思想に関する本を書く達人然とした武士』を本気で目指していた」
桂花「もしかしてつっこんで欲しいのかしら?」
春蘭「でも今では現実を思い知った」
桂花「へえ?」
春蘭「今の私の夢はせいぜい『玉乗りが得意で音楽に明るく手先が器用で兵法書を片手に歌って踊れる天下無双の武人』といったところだ」
144:たかが食器されど食器
一刀「天の国では食器が違うと味が変わるって言われてるんだ」
一刀「だからもう食器で味を変えるしかないんだ」
145:なんにでもなる本
沙和「お鍋おいしいのー」
真桜「たまにはこういうのもええな」
華琳「沙和、真桜」
沙和「華琳様!どうしましたなの」
華琳「あなたたちは私の本を読んで……いや…いいわ」
沙和「華琳様の本ですか?ええと…たしかこの辺に…」
華琳「だいじょうぶよ」
沙和「で、でも…今の私たちがあるのはあの本のおかげなの」
華琳「ええ、それは今のあなたたちを見ればわかるわ」
華琳「私の本を鍋敷きにするのはやめなさい」
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