大学、京都秘封倶楽部。
少人数による活動。
寂しい活動の終わり。
二人他愛ない話。
帰り道。
「なんだか私達、もっと前から知り合ってたぐらい仲いいよね」
蓮子は微笑みながらメリーに話した。
呆れたように鼻で笑い
「そうね」
メリーも蓮子に微笑みにつられ笑う。
「遠い昔。私達が生まれる前、でも私達がいた時代に私と蓮子は出会ってたのよ」
少しの間を起き、さらに「多分」と、付け加えた。
言葉には少し悲しそうな、でも嬉しそうな、そんな複雑さが混じっていた。
「なにそれ、メリーってそういうの信じるタイプだっけ」
メリーは首を振る。
笑っていたはずのメリーの顔はとても悲しそうな顔をしていた。
「らしくないかな、でも」
独り言。
「そんな可能性があるぐらい」
そっぽを向くメリー。
「そのぐらい、仲いいよね。私達」
振り返り、満面の笑みを浮かべるメリー。
そこには少し涙が浮かんでいた。
「そうよね」
そっとメリーを抱き寄せた。
そこには優しさがあり、心地いい友達以上の何かが合った。
「大丈夫」
どこか来る自信なのか、蓮子はそう言った。
蓮子も「多分」と付け加えた。
「なにそれ」
訝しげな顔をする。
「大丈夫」より、「多分」の方に向けそう思ったのか。
「便利な言葉でしょ。多分、って」
意地悪な笑みが浮かぶ。
「安心した」
お互いは無垢な笑いを浮かべていた。
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
ネタ作りに