第1章 黄巾賊討伐・独立編 09話『江東動乱 後編 -天の御遣い 北郷 一刀- 』
突然現れた見知らぬ軍勢に、孫呉陣営、劉ヨウ陣営の兵達は驚天動地の事態となっていた
この事態を予期しほくそ笑む者、兵達の動揺を収拾すべく駆け回る者、静かに事態の推移を見守る者と様々な反応を示してはいた
しかし孫呉陣営の本陣にいる孫呉首脳陣に至っては、この間何事もなく、淡々と報告と事実を受け止めていただけであったのだ
「祭殿・楓殿・珊瑚・子虎・瑠璃は至急 手分けして兵達の動揺を鎮めるべく奮闘せよ」
「よかろう」
「わかった」
「承知致しました!」
「承知!」
「・・・うん」
と冥琳の指示に対し、兵達の動揺を収拾すべく駆け回る者達は散り、本陣を後にするのであった
そうとは知らない事態を予期しほくそ笑む者ー劉ヨウは自身が切った切り札”山越”の軍勢が到着したことに大満足していた
これで戦況は覆り、孫呉の者共も尻尾を巻いて逃げ帰るだろうと・・・事実、城から見た孫呉の陣営の兵達は大混乱の様子である
何進!孫呉の者共 覚えておれ! いつかこの度の恨み晴らさないでおくものか!・・・ともう勝った気でいる劉ヨウであった
劉ヨウがご機嫌な横で静かに事態の推移を見守る者ー太史慈であった
というのも・・・劉ヨウが喜んでいる様子を見れば、あの”山越”の軍勢は劉ヨウが呼び寄せた軍勢なのであろう
一度太史慈は江東を見回った時に、数度対戦した事があった為だ
しかし、太史慈はこの事態に何一つ納得がいかなかった
孫呉が急襲してきたのにも、こちらにも原因があった事が大将軍・何進の書簡より判明した
孫呉の言いがかりも甚だしいと言ってしまっては身も蓋もないのだが・・・
私闘と位置づけられた戦いに、全く関係ない異民族である”山越”の軍勢を援軍に呼ぶなどと・・・
この戦の大義は孫呉側にあり、負けなければ何をしてもいいのか!?
拙者の矜持に合わないと不満を感じ、静観に徹していたのであった
忠誠をとるべきか義をとるべきか・・・太史慈の心は奥深くの迷宮に迷い込み囚われ、心を容赦なく蝕んでいった
この戦で拙者の取るべき正義とは一体・・・何処にあるのだろうと・・・
「やけに早かったようじゃのう 数日はかかると思っておったのに・・・」
劉ヨウは太史慈の苦悩の様子に気にとめた風もなく、自身の外交力に酔っていた
静止した軍勢から出てきた3名の女性ー中央に
南米のアマゾネスを思わせる風貌をした”山越”を取りまとめる首領、頭目とされる各部族を纏める女性達なのであった
孫呉の部隊まで、三里ぐらいのところで軍勢を停止させる”山越”頭目達
劉ヨウは孫呉が尻尾を巻いて帰る様を、間近で見ようと玉座から城壁傍までやってきていた
しかしいくら待てども、その位置から全く動こうとはしない山越の軍勢である
「何をしておる! 早く孫呉の者共を追い払わんか!」
と山越の軍勢は全く動かぬ様子に・・・痺れを切らせた劉ヨウは大声で喚きだす
「まず手始めに、そこにいる孫堅を血祭りにしろ!!!」
と劉ヨウが叫んだように、どうやら緋蓮が族長の傍にいたようである
「あら 劉ヨウって意外に視力がいいのね 見つかっちゃったわ」
と山越の3人の頭目達と笑い合い、少しも悪びれずあっけらかんとしたものだった
「フン あいつはさっきから何を喚いているんだ?」
「教えてやろう! この戦いにおいて我々”山越”は”劉ヨウ”側にも”孫呉”側にも参戦する意思はない!」
と劉ヨウへ向けて言い放つ
「なんだと! それでは貴様達は一体・・・此処まで何しに来たのだ!」
劉ヨウは唾を辺りへ撒き散らしながら、怒鳴りつけていた
劉ヨウの疑問は正鵠を得ていた 要請された孫呉を倒しもしないのに、数万の兵を率いてここまで来る馬鹿がいるものか!?・・・と
「ああ~ お前が遣した使いが持って来た書簡ならココにあるぞ?」
と書簡をヒラヒラと振っている
「お前の疑問に答えてやろう! 私達は”恩人”・北郷 一刀を迎えに来ただけだ」
と
「これでもまだ・・・貴様に従うと思ってはいまいな?」
と
潘臨が、先ほど劉ヨウへ向けて言った一刀が”恩人”という言葉と
以前の緋蓮や王林の会話、そしてその後に急いで船で何処へ向かったのか・・・を思い出してほしい(序章 第7話)
7話文章におけるあの●●とは”山越”へと派遣していたのであり、代表者とは潘臨・費桟・尤突の三人の頭目達を指していたのだった
”農法”に関しては、この後に経緯と共にご説明することとして・・・
序章のこの当時から、一刀は孫呉の今後に頭を悩ませていた
というのも、正史で曹操が華北を制した時期と、孫呉が江東を制した時期、どちらが早いかというと孫呉の方が早いのである
曹操が完全に華北を制するのは、207年までかかるのである 赤壁の戦いが208年であることからも察することができよう
その間の孫呉はというと、孫策から孫権への主権の移動 呉の内政、江東の豪族の融和、山越の制圧、にかかりっきりとなってしまう
それは孫権が死ぬ間際まで解決される事はなかったのである
その孫呉が大陸を制する上での障害を、江東の民達が安心して暮らせるように、何としても早期に解決しておきたかった一刀である
先ずは自身と藍里が偵察と称して山越へと自ら出向いた
その時に子供が川で溺れており、助けたのが山越頭目・潘臨の娘であったのだ
後にこの事を述懐する度に、たまたまだよと一刀は苦笑しつつ言うが
一刀が訪れなければ、娘は溺れて亡くなっていた可能性が高い
自分の娘がその時川辺に居た事、果実を取ろうと木に登り枝が折れ、川に落ちて溺れた事も
藍里が見つけ一刀が救った事も・・・そう全ては、そういう星の巡り合わせの下に生まれてきたんだと・・・
それを良い方向へ導くのも、悪い方向へと導くのも全てはお前次第だ・・・
と潘臨は、その時一刀の心の臓のある胸を、指先でつつき語って聞かせていた
その潘臨の言葉を聞いた一刀は、思い切って切り出したのだ
「その縁に
この先、孫呉は江東へ十中八九進出するでしょう その時、山越と敵対することになる
それはそれは長い長い間、恨みが恨みを悲しみが悲しみを呼び込み負の連鎖を引き起こし、
誰にもいつ果てるとも判らない・・・凄惨な殺戮が行われようとしています」
潘臨は本来ならそんな馬鹿なこと・・・と一笑に付す処であるが、一刀のあまりの真剣さに茶化すのを辞めて聞いていた
「俺はそんな未来を目指したいんじゃない! 孫呉だって・・・山越の皆だってそうじゃないんですか? 潘臨さん・・・」
一刀に運命と語っていたことと一刀の真摯さが、”山越の頭目”としての潘臨にその場から逃げる事を赦さなかった
「そうだな 母である前に、私は一族の運命を背負っている事は確かさ
”仮”にお前のいう事が本当ならば、江東にやってくる孫呉と”山越”の誇りを賭けて争う事になるだろうさ
全て北郷 お前の想像通りの戦いとなろう しかし説明だけではどうにも解せない事がある
極論を言うとだ 異民族である私達が多数死のうが長期に苦しもうが、孫呉が幸せであればどうでもよかろう?
先の未来を知っているのならば尚更、邪魔な者達を楽に殲滅できる方法を考える方が建設的だと思うが?」
「全ての命を救ってみせるなんて大言壮語な理想はもっていません・・・
それでも俺は・・・この手で多くの救える命があるのならば・・・
どんな困難が待ち受けていようとも、最後まで可能性を捨てたくはありません
どうか孫呉と山越の和平実現の為に、後世により多くの命を育む為にご協力戴けませんでしょうか」
と一刀は少しの躊躇もなく異民族である潘臨に頭を下げていた 一刀の行動の一つ一つが潘臨にとっては困惑の元であった
「ふふっ これは一刀様 独特の価値観なのでしょう
事実、私達孫呉内部におきましても、今回の提携に関してかなり懐疑的であり
先ほど仰られた通り、殲滅させる方がというご意見もございました
人は戦いの歴史の上に築きあげられたと言えない事もありません
ですが一刀様は、人は協調と調和の歴史の上に築き上げられたともおっしゃられておられます」
と藍里は微笑みを湛えながら、潘臨の戸惑いに対する問いに答えていた
「そうか・・・それでお前達は・・・はるばる遠いこの地まで遣って来たのか」
「はい! その通りです!」
「はい!」
と潘臨の呟きに一刀と藍里は即座に反応する
潘臨の娘が母の袖を軽く数度引き、それに気付いた潘臨が視線を合わせ互いに見つめ合う
娘の言いたい事がわかったのだろう軽く数度頷いた潘臨は
「大陸の者達は未だに信用できん・・・しかし娘を救ってくれた恩人のお前達の言は信じようと思う」
「ありがとうございます 潘臨さん」
「やりましたね 一刀様」
と一刀と藍里は二人顔を見合わせ喜びを分かち合う
「まだ喜ぶのは早い・・・後二人の族長、頭目とも話をつけなくてはならない お前達同席してくれるか?」
全てはこの時から、山越と孫呉の交流の切欠を掴めたとも言える
しかし交流とは名ばかりで、その道程は長く厳しいものとなる
藍里は山越に残り潘臨と共に、二人の頭目、費桟・尤突とも粘り強く交渉し
渋々ではあるが・・・一刀との交渉内容だけは聞くという段階に入り
この事をすぐさま書簡に認めて、一刀へと送ったのである
その書簡に応じて、廬江にいた蓮華達と急遽別れ
一刀と雪蓮の代理として緋蓮、一時藍里と交代する琥珀の三人が山越までやってきたという訳である(序章 第7話)
その際に一刀は”孫呉”と”山越”との平和的解決方法の提案として
3人の族長達や皆を納得させる為に、同じ広さの田畑で今後4年間の農作物の収穫高を競ってほしいという内容であったのだ
山越側の条件指定は、農作物の対象は米と”いも”・・・ということであった
山越では焼畑農法による、現地住民の需要を賄う程度の畑や、米の栽培だけであったのだ
狩猟民族であったと言えなくもない生活様式であったことが理由で、米といもと限定することとなってしまっていた
山越側が何時もの通りに、日当たりの良い場所に焼畑で作った農地や田を
1里ほど離れた日当たりはこちらも良いものの・・・斜面部という条件の悪い場所に一刀は畑や田んぼを切り開き作った
この地を知り尽くし、経験のある山越側がどう考えてみても有利であった
これは天=一刀の世界の知識が一番試されたケースといえよう
一刀の家があった鹿児島では、爺ちゃんは専業農家の傍ら剣術道場を営み、両親は共働きであった
一刀や和葉が幼かった頃には、よく畑や田んぼの手伝いをし、大きくなれば修行の一環と強制的に手伝いをさせられていたのが
今回功を奏した結果とも言える 何でもやっておくものだな~と爺ちゃんに感謝する一刀であった
とはいえ・・・そんな簡単に思い通りにいくはずもなく、初年度は山越側の圧勝 一刀の方はというと・・・収穫0という有様であった
他の二人の族長や山越の人々もそれ見たことか! こんな勝負に4年も費やすのは馬鹿げていると紛糾していた
何が天の御遣いだと馬鹿し嘲笑すらしており、矛先は潘臨達”母娘”にまで向けられていた
一刀が皆の罵倒を尻目に黙々と作業に徹している中
最初は信じて疑わなかった藍里でさえも・・・一刀の遣り方に疑問をもつようになっていた
この間暇さえあれば貝殻をすり潰し、森に入っては土を採取してきて、その上に大量の落ち葉を撒き踏み固めを繰り返し
山のように幾層も重ねた”盛り土”を作っていただけで、あとは最初に灌漑施設を作っていただけで
畑や田んぼを使った栽培等は一切行っていなかった
ひたすら、数ヶ月放置しておいた盛り土と米ぬか、クズ大豆、すり潰した貝殻、その他にも数種類(ゴミとも思えるような詳細が不明)
を混ぜ合わせ、また放置するという行為を延々一刀は繰り返させていた
さすがに・・・一年めがこれでは・・・藍里も到底納得がいかなったので
秋の夕焼けが映える日に不満が爆発し、小屋の縁側で休んでいた一刀に詰め寄り直談判したのである
「一刀様は山越の皆様に大言壮語を吐きながら、もう諦めておしまいになられてしまったのですか!?
稲を植えず、何も育てず・・・これでは私達を信用してくださった潘臨さんや娘さん達に申し訳が立ちません!」
とそれは凄い剣幕で近寄り難い雰囲気でさ・・・藍里を怒らせるのはご法度だよ
と一刀が後でこの時の藍里の様子を思い出し苦笑する程であった
藍里に苦労と心配させていたことに・・・ようやく気付いた一刀は、自身が行っている事を事細かに説明し出したのだった
一刀がした藍里への説明とはこうだ
焼畑と違い、一刀が畑や田んぼとした場所は、急斜面を利用し畑や田んぼにした場所なので、土地の栄養状態が良くない
なので一年間は腐葉土で堆肥を作り、田や畑に混ぜ合わせ十分に栄養を蓄えさせる必要があった為であると
では・・・なんでこんな不利な条件にしたのかと、小1時間問い詰めたかった藍里であったが、すぐに一刀が理由を言ってくれた
「藍里 同じ好条件でやった処で、人は負けを認めようとはしないものさ タマタマだったとか言われちゃうのがオチだよ
誰が見ても納得できるくらいの差が出せなければ、そもそもこのような事をやる意味すらないよ」
藍里は一刀の説明に一応の納得はしたものの・・・春の最初の頃は見たこともない灌漑施設も出来て
これからどんな事が始まるのかドキドキしていた藍里であったが
談判した後の秋の間中、来る日も来る日も・・・やっている事といえば、未だに土を混ぜ耕し放置することだけ・・・
これで果たして誰が見ても判る程の成果があげれるのか・・・藍里の中で疑問が更なる疑問を呼んでいたのだった
しかしそれも藍里の杞憂であった ・・・というのも、二年目の春を迎えると一刀は一斉に動き出した
苗を小分けにして育てあげるのと並行して、灌漑施設の水を次々と開放し水を張り、孫呉の将皆を呼び寄せてのどろんこバレー大会を催し
藍里に再びお叱りを受ける一幕もあったりしたが、其処に育った苗を植え、ボロを着飾った変な人形?とかも田に突き刺したり
糸に合わせ貝殻を巻きつけたり・・・と藍里の理解不能な行動も数々見られたが・・・
秋、斜面にある田一面が黄金に染まる光景を目の当たりにして
藍里は自身の目はなんと曇っていたのであろうかと驚きを隠せないでいた・・・
私はなんと失礼な事を一刀様に申し上げていたのだろう・・・
何故最後まで信じる事が出来なかったのかと悔やんでも悔やみきれなかった
それからの藍里は、一刀の行動に対し全てに何か理由がある事を悟り
その後は絶対の忠誠と信頼を寄せるようになっていた
一刀が急斜面に作っていた田んぼや畑とは、今でいうところの”棚田”や”段々畑”であり
一刀は、芋だけでなく季節により育てる品目を替えつつ、さらに育てる項目に緑茶の栽培まで実験的に手がけていたのだ
この風景こそ、もう戻る事は出来ない古き良き日本を漂わせる、一刀の幼い頃の記憶にある鹿児島を匂わせる風景であった
一刀達は”棚田”を作るべく
春には盛り土を混ぜ耕し、苗を小分けにして育てる ある程度成長した時点で、一面に水が張られ苗を移し替える
夏には苗が青々と成長し顔を覗かせ、太陽が畝(うね)で囲まれた水面に反射し、辺り一面煌きを放つ
秋には斜面を金色の稲穂が頭を垂れ、今年の稔りに感謝し収穫を喜ぶ
冬には土を休ませ、春の訪れをじっと待ち続ける
一方”段々畑”には、”いも”だけではなく、勝負に関係のない菜種・緑茶・果樹を試験的に栽培していたのである
そしてこの試みは後々見事成功し、つぼみと花茎,若葉を食用とする”なばな”や明かりを灯す菜種油
大陸に緑茶ブームと果実酒ブームが巻き起こり、山越の人々の雇用と産業の創出にも繋がるのであった
余談としてこの後、一刀は周辺の温泉の掘削も行い、”秘湯”と呼ばれる”温泉の行楽地”までも、この地に作ってしまうこととなる
そのため一刀の死後、山越の人々は社を建立し神格化され、愛紗と共に商売繁盛・又子供が多かった事からも子孫繁栄の神様としても
後世まで崇められることとなる
話を元に戻すとーーー
二年目の棚田と段々畑の収穫高は、山越側とほぼ同じとなっていた(余分な作物も作っていたので実質一刀側が上)
三年目では、焼畑側の土の栄養の能力が落ちてきたのであろう 孫呉側の勝利となり
四年目となる締めくくりの年では、周囲は不作・飢饉・蝗害の兆候すら出ていた為、山越側でも御多分に漏れず収穫は雀の涙
一刀側も多少の収穫減とはなったが、山越側ほど深刻な状況とはなっていなかった為
勝負は一刀の『二勝一敗一分』となり、『一刀の勝利』ということで幕を下ろすことと相成った
四年めの不作・飢饉時には、一刀と藍里による要請により、王林が山越側の不足分の食糧の手配し、
思春が指定場所まで荷の配送と護衛をする至れり尽くせりな状況で、孫呉側から食糧を融通してもらう事態に陥っていた山越
初期の頃には、散々馬鹿にしていた二人の頭目及び山越側の民衆も
この事態に二人の頭目を始めとした山越の皆は、一刀や藍里に土下座謝罪し心を入れ替え
一刀や藍里に堆肥の作り方など真摯に教えを請い
一刀から”焼畑農法”の欠点(森林破壊による獲物の減少と水産資源の生態系崩壊と枯渇を招く)を指摘された為
森林の木を間引いて陽を森の中に入れ、広葉樹林の木をより太く大きく成長させていったのである
もちろん間引いた木は有効活用され、割り箸など飲食業界や積み木や人形などのおもちゃ類と、多岐に渡り加工され販売されていった
肥料を使った斜面を有効活用できる”段々畑”や”棚田”を次々に導入していったのである
そして孫呉が江東を支配すると、藍里を所長とする『農業試験場』も建てられ、孫呉中・大陸中の農業の発展にも寄与する事となる
一刀の言葉通り、山越の広大な森林帯は動物達にとっての楽園となり、日本の古き良き自然と共生する原風景が
視界一面を占める展望が後世に残る事となった
後々この辺り一帯を、大陸”初”となる『動植物森林保護区』と国立公園に指定され、観光客や学者達の聖地となる
”山越”と”孫呉”の友好の架け橋となった一刀を、山越の皆は”恩人”と感謝の念と敬意を込めそう呼び
『山越の父』と後世山越民族の血を継承した呉の民達から誉め称えられることとなる
ちなみに5年目となる今年はというと・・・
稲は順調に育っており、試験的に行っていた菜種・緑茶・果樹共にお陰様で”豊作”となりそうだとの報告を
この後一刀に会った時に話をする予定なのだとか・・・
そうした事情を一切知らない劉ヨウ達は、金品を送り遇してやったものを・・・
と山越の裏切りに怒り心頭であった 今更愚痴を言った処で詮無い事なのである
全てのカードを使い切ってしまった劉ヨウとしては、ここに来て万策尽きた格好となったのも事実であった
それからの劉ヨウは、病気と称して自室に閉じ篭ってしまい・・・
数日後には、置手紙にて後事を全て太史慈に託して、何処へか行方をくらませていたのだった・・・
警戒していた明命によりお縄になっていたのはご愛嬌であろう すぐ冥琳の指示により放逐された劉ヨウ一家である
その後、太史慈は兵全員の命の無事と開放を条件に、雪蓮に和議・降伏条件を提案
孫呉首脳陣はこれを承諾し、包囲を解除後、粛々と秣陵城へ入城を果たす
柴桑、豫章一帯から秣陵までの一帯を孫呉は独立と共に手中にしたのであった
用意周到に山越をも味方に取り込んでいた孫呉に対し恐れをなして
この事態をいち早く聞きつけた江東の各豪族達は、早急に『呉郡の四姓』の筆頭・王林に取り成しを求め
この際、色々な条件を突きつけられ・・・各豪族達は泣く泣くその要求を全て受け入れ、王林の恐ろしさに改めて舌を巻くこととなる
この王林の手腕により戦わずして、呉から会稽に至る諸豪族を次々に傘下に引き入れることに成功し
孫呉は見事、有力軍閥勢力への返り咲きを果たす事となった
冥琳の神算鬼謀は一刀の補助を得て、か細い糸を無事手繰り寄せ全工程を無事に達成
江東動乱が終結したとほぼ同時期に、青州黄巾党の乱も終結を迎えることとなり、孫呉にとって最高の結果を導き出したのであった
青州黄巾賊の征伐を終えた華琳達は、青州の中心”斉国”へと帰還していた
今は華琳の仮の執務室となっている扉を勢い良く開け放つ桂花
「華琳さまぁーーーーーこの度の青州黄巾党征伐の祝う大将軍からのご使者が参られました
それと孫呉が江東を制し、袁術からの独立を果たしたようでございます!」
「そう・・・やはり・・・」
一刀が青州に来ていたのは、孫呉抜きでも青州に黄巾党を抑えておける又は殲滅できる道筋をつけておく事
その事により、江東動乱にこちらの軍閥からは手出し出来なく縛り上げていたのね
この劉ヨウからの要請書簡が物語っている・・・と視線を手元に握っている書簡に移すも・・・
もう用済みとばかりに書簡に火を付け、近くにあった香炉の中へ捨ててしまう
それどころか・・・荊州黄巾党殲滅で功と名を知らしめ、張三姉妹の仕置きにまで裏から手を回している用意周到さ・・・
すべての筋書きは、周瑜が立てたであろうことは間違いないであろう・・・
後漢王朝軍・全てが周瑜の描いた台本に見事踊らされた事になる
踊っていなかったのは、関係なかった馬騰等ほんの一握りだけ・・・
桂花は華琳の思考を一時停止させる驚愕の事実を報告する
「それと劉ヨウが参戦要請した山越ですが・・・孫呉の味方をもした由
首領と思われる人物の近くに孫堅がいたそうです 孫堅が仲介したのでしょうか?」
「その報告事実なの? 桂花」
と桂花の報告に、にわかには信じ難い華琳であった
「はい! 劉ヨウ側に忍ばせていた斥候よりの詳細な報告でしたので間違いはありません!」
「山越側に我々の斥候は入っていないでしょう?」
「それは・・・はい・・・無理です」
「桂花を責めている訳じゃないのよ? おそらく最後の・・・孫堅の仲介は違うでしょうね
首領達の周りに孫堅一人であったという事は、すでに山越が安全な場所であったという証拠よ
単に呼びに行ってたとか・・・そんなところじゃないかしら?」
「じゃぁ・・・一体誰が・・・」
と華琳の言葉に驚愕し二の句が告げれなくなる桂花だった
「そんな柔軟な発想・・・やはり天の御遣いと噂されている一刀とみて間違いないでしょうね おそらくは・・・」
「ええっ・・・そんな! あんなブ男がですか!?」
はぁ 桂花にも困ったものね 相手が男っていうだけで、そこで思考を止めてしまうなんて・・・と呆れ果ててしまう華琳であった
それにしても、異民族である山越をも取り込むなんて芸当 一朝一夕では・・・それに孫呉の誰一人説得なんて無理でしょう
孫呉の中心部にいるのは間違いなくこの三人ー孫呉を実質率いている孫策、孫呉の道筋を立てている周瑜
・・・そして核心に鎮座しているのは、すべての不安要因を”成”にとひっくり返す事が出来る天の御遣い・北郷 一刀で間違いない
異民族である山越を味方に引き込むなんて芸当 普通であるなら劉ヨウのように、いい様に利用され捨てられるのがオチだわ・・・
大抵の者達は考えすら及ばないわ 私でさえも・・・異民族なら利用はしても殲滅したでしょうし・・・
ならそんな神懸り的柔軟な思考 革新とも呼べる思慮を孫策や周瑜では到底無理よね おそらく私と同じ考えでしょうし・・・
ウフフ やはり私の眼に狂いはなかったようね・・・桃香や孫策に目をつけていたけれど・・・
間違いないわ! 私が大陸を統べる最大の不安要因は貴方! 北郷 一刀 唯一人!
そして北郷がいる孫呉こそ・・・今後、大陸の覇道を目指す私の最大の障壁となるでしょう!
この凝り固まった自身の思考が、後々誤りであった事を悔いることとなる華琳であったが
今は、自身の覇道の最大の敵が現れたことに愉悦を憶え、喜びに身体を打ち震わせていた
一刀が我が陣営にいたならば・・・とふと思わずにはいられない
きっと我が傍・・・いえ隣にいたことでしょう・・・と少しの間、一抹の寂しさを漂わせた華琳であったが
一刀・・・我が眼前に貴方を敗北に跪かせ、必ずや我が手中に・・・配下として見せるわ!
我が大陸を統べた後、体制を長久に維持する”民の象徴”拠り所として・・・
大将軍・何進からの使者を迎える為、執務室から桂花と共に玉座へと向かう華琳であった
しかし青州における領土を固辞した事から、何進に伺う為使者はトンボ帰りという慌てようであった
その後、華琳の領土は黄巾賊討伐前とほぼ変わらない陳留と濮陽に跨る?州一帯と定められた ※えん州の漢字に注意
「桃香さ~ま~ 朱里ちゃ~ん 江東一帯は孫呉が制したみたいでしゅ はぅ・・・」
喜びの余り本陣近くに来客がいたことに、遅まきながら気付き語尾を濁してしまう雛里
「雛里 元気そうだな」
「雛里殿 お邪魔している」
「白蓮さまに星さんでしたか ご無沙汰しておりましゅ はぅ」
「雛里かみかみなのだ そんなに急がなくていいのだ!」
と親しき人達であった為、ほっと一安心し挨拶する雛里であったが・・・鈴々にカミカミ具合を指摘されるも一向に直らず・・・
「一刀さん 元気かなぁ? ねぇ 愛紗ちゃん!」
「一刀様・・・」
「荊州では大活躍だったということでしたし 大丈夫ですよ 愛紗さん」
「そうそう! 元気だしなよ? 愛紗ちゃん!」
「朱里 桃香様・・・そうだな」
と愛紗が不安そうになるのを朱里と桃香の二人で元気づけている処へ
雛里と鈴々に先導された白蓮と星が劉備本陣へとやってくる
「先ほど雛里より、孫呉が江東を制したそうでござるな 一刀殿にとっても孫呉独立は悲願であったろう」
「ほら! 愛紗ちゃん よかったね」
「桃香さま・・・はっはい!」
「そうか・・・ 一刀 よかったな」
と我が事のように喜びを見せる愛紗、星と白蓮の3人であった
そこへ何進の使者と名乗る使いの者がやってくる
「おぉ 公孫賛殿もこちらへおいででありましたか ちょうどよかった
先にお伝えしますと、幽州西部晋陽近くまでの領土をお認めになられました
「すごぉ~~~い 白蓮ちゃん おめでとぉ~」
と桃香の祝福を始めに、周囲から次々にお祝いの言葉が述べられる事態に頬を赤らめ照れる白蓮であった
晋陽近くというように、幽州の東西全域をほぼ統べることとなったと喜ぶ白蓮であったものの・・・
人材不足はさらに深刻の度を増したという・・・苦労が報われる日は来るのであろうか・・・
「さて本題に参りますと・・・曹操殿よりの口添えにより
此度の青州黄巾賊討伐の功として、平原の相として赴任せよと大将軍・何進様よりの命である」
「承知致しました 大将軍・何進様には良しなにお伝えくださいませ」
「うむ しからば御免」
と伝え終えると、使者は早々に立ち去ってしまった
「朱里ちゃん ところで”相”って何?」
と笑顔で聞いてくる桃香に周囲にいる皆がズッこける・・・
「相とは・・・昔でいうところの太守ですね 桃香様」
「私 平原国の太守様になったんだ・・・」
「おめでとうございます 桃香様」
と愛紗を始め皆からの祝福を受ける桃香
それからの劉備本陣では、白蓮や星も交えて飲めや歌えの大宴会となった
翌日の劉備本陣では、酔いつぶれた者達の死屍累々・・・といった表現が当てはまる光景となった
「美少女達があられもない姿で寝転がる・・・絶景かな!」
と満足げに朝から酒を飲みながら、ニヤニヤし呟く星を除いてであるが・・・
華琳が領土を固辞した最大の理由は、見栄っ張りの麗羽に対する”気遣い”であった
本陣の炎の中に消えた偽・張三姉妹の御首級を挙げたということになっていた華琳は
すでに”張三姉妹”と”青州兵”という実利を得ていた為である
何進の側近である麗羽は元の冀州に加え、この度の功により楽安国 斉国 北海国を加増
さらに華琳の辞退により済南国、斉国を加える一大領土となった
度々黄巾賊の進入を許し、長期化させた事による功罪相殺で、陶謙は東莱郡と砂金の支給のみ
美羽は荊州の一部の割譲だけで、度々黄巾賊に領土を蹂躙されており、しかも孫家の独立というマイナス面の方が大きかった
その事に加え従姉妹である麗羽が、この度の功で一大勢力となった為、袁”本家”の面目丸潰れとう惨憺たる内容となったのである・・・
この状況に対し、美羽は未だに納得できないのか・・・七乃に詰め寄り
「何故なのじゃ! 七乃!」
「さ? さぁ・・・」
「どうしてなのじゃ 七乃!」
「どうしてでしょうねぇ・・・お嬢さま」
と大層お冠の美羽であった・・・
「何故なのじゃ! 七乃!」
「さ? さぁ・・・」
「どうしてなのじゃ 七乃!」
「どうしてでしょうねぇ・・・お嬢さま」
・
・
・
という遣り取りを数度繰り返した後、笑顔を浮かべたまま七乃の”延髄ちょっぷ”が美羽に炸裂し
”へぶっ”という叫び声を最後に・・・袁家の面目丸潰れ、孫家独立という忌まわしい記憶を
遠い星の彼方へ飛ぼしてしまった美羽であった
倒れたお嬢さまもステキと頬を染める七乃と不動の文鎮こと紀霊であった
”延髄ちょっぷ”から立ち直った美羽は
「七乃!紀霊! おウチ(寿春)へ帰るぞよ?」
「はい お嬢さま~」
「ハッ」
と今日も元気に寿春への帰路につく 汝南袁家は今日も平常運転のようで幸いである・・・
独立を果たした孫呉は、先ず始めに秣陵を”建業”と地名を改め、そこに首都を築く事を宣言した雪蓮
建業の街作りの総現場監督に一刀、補佐として蓮華が指名されたのである
その街造りの作業中の出来事
「兄様 嬉しそうに書簡に目を通されてますがいかがなされました?」
「ん? ああ 青州で短い間だったけど、お世話になっていた皆の勢力が
今回の黄巾党の乱で功をあげ、恩賞をもらって大きくなったみたいなんだ
それでね その報告と礼の書簡をわざわざ届けてくれたみたいなんだ」
「そうなのですか ところで兄様 送り主は女性の・・・方?」
「ん? そうだけど? 関羽って強くて凛々しい女性だよ 蓮華は知ってるかな?
聞いた事がないと首を横にふる蓮華
「仕方ないよ これから聞く事になる名だと思うよ
随分俺の事を心配してくれたみたいなんだ さて帰ってから愛紗に返信するかな」
と愛紗からの書簡を、大事そうに懐へ仕舞い込む一刀に
か・ん・う・・・といったわね もうすでに真名まで許しているとは・・・この泥棒猫! 兄様は渡さないんだから!!
そういえば・・・兄様の国では 呪い人形なるものに釘を打ち込む習慣があったとか・・・
一度詳しく・・・コホン・・・それとなく兄様に聞いて試してみようかしら?
「うにゃ? 愛紗どうしたのだ?」
「いや なに・・・急に寒気がしたのだが・・・気のせいだろうか」
「愛紗ちゃん 風邪? 季節外れの風邪は気をつけないと・・・」
「桃香様 お気遣い痛み入ります 鈴々心配かけたな」
「大丈夫ならいいのだ!」
・・・と物騒な蓮華さんの思考が、平原にいた愛紗まで届く程の”漏れ”をみせていたようである・・・ガクブル
ここに後年の蓮華と愛紗の確執が生まれた瞬間であった・・・というのは”冗談”であるが
その後、嫉妬に燃えた蓮華の相手をした思春が、そのとばっちりをモロに受けたという・・・
回りまわって後日、思春からグチグチと
思春に窘められている間、どうしてこんなことになったんだ?と首を傾げ不思議に思いつつも土下座し反省させられる一刀であった
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募集期間は2週とし、投票の機会は最大”2回”あります(前回と同様に1週毎にリセット)
下記に17名います(泣ので、コメント欄に1位~10位までの順位付けをお願いいたします
例:01位:緋蓮 02位:祭 03位:冥琳 04位:藍里 05位:紅 06位:王林 07位:瑠璃 08位:思春 09位:明命 10位:小蓮
といった具合に、コメント欄にカキコ、よろしくお願い致します<(_ _)>
注意※【雪蓮と蓮華は抜いて御投票くださいませ】
候補キャラ名: 緋蓮(孫堅)・小蓮・祭・楓(程普)・思春・明命・太史慈・瑠璃(凌統)・珊瑚(朱桓)・子虎(徐盛)
冥琳・穏・亞莎・藍里(諸葛瑾)・琥珀(魯粛)・紅(張紘)・王林(張昭)
1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
10点 09点 08点 07点 06点 05点 04点 03点 02点 01点
と点数化し総得点の”『上位5名』”を第一章の拠点キャラと決定致します
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■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン)
春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し
『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた
優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた
容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である
祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか
○張紘 子綱 真名は紅(コウ)
呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程昱(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる
張昭と共に『江東の二張』と称される賢人
※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。
呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です
容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである
髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが
その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである
服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている
○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)
普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う
発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する
このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される
※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです
容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている
背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている
○張昭 子布 真名は王林(オウリン)
呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる
張紘と共に『江東の二張』と称される賢人
妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか
容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである
眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から
姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている
○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)
緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名
祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする
部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている
真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・
容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている
均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである
○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ)
荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると
知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる
以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま
呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている
容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女
(背丈は朱里や雛里と同じくらい) 真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます
○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族
槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人
部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす
容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ
胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている
○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)
弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人
『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが、一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で
徐々に頭角を現し、後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる
容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである
二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える
○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)
朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される
その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される
天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為、未熟であった一刀の補佐に転属させられる
初期には転属させられた事に不満であったが
一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に
後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している
容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである
服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・
と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)
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【あとがき】
常連の読者の皆様、お初の皆様 こんばんは雪月でございます
江東動乱の前編・中編・後編とお届けすることが叶いました いかがでございましたでしょうか?
次話は今回の終りに建業に触れましたように、独立を果たしたその後をお送りいたします
その後の流れと致しまして、拠点話を挟んでから、第二章へと続く事となります
拠点につきましては、最初にカキコしました通りです
前回と同様にヒロイン枠として、”雪蓮”と”蓮華”は”確定”と致しますので、投票からは”除外”となります
(もし書かれてあった場合、その順位を抜いて計算いたします)
それにしても いや~マズいですね これ半端なく人数多すぎ・・・
K●EIの無双7の人数状態に匹敵してますね・・・こちらの方が人数少ない筈なのですが!
全編終っても一度も拠点書けないキャラが出てきそうな予感・・・たっぷり
なのであまりに出ない場合、会員様限定作品として出そうかなと今は思っております
募集期間は2週とし、投票の機会は最大”2回”あります(前回と同様に1週毎にリセット)
下記に17名います(泣ので、コメント欄に1位~10位までの順位付けをお願いいたします
例:01位:緋蓮 02位:祭 03位:冥琳 04位:藍里 05位:紅 06位:王林 07位:瑠璃 08位:思春 09位:明命 10位:小蓮
といった具合に、コメント欄にカキコ、よろしくお願い致します<(_ _)>
候補キャラ名: 緋蓮(孫堅)・小蓮・祭・楓(程普)・思春・明命・太史慈・瑠璃(凌統)・珊瑚(朱桓)・子虎(徐盛)
冥琳・穏・亞莎・藍里(諸葛瑾)・琥珀(魯粛)・紅(張紘)・王林(張昭)
1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
10点 09点 08点 07点 06点 05点 04点 03点 02点 01点
と点数化し総得点の"上位5名"を第一章の拠点キャラと決定致します
人数多いのでこれでも0点が出そうな予感・・・
いっそ17位までつけてもらうべきか・・・どうか・・・
皆様の手間だけ増えそうなので、今回はやめておきます
それでは次回更新までヾ(*'-'*)マタネー♪
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常連の皆様&お初の方もこんばんは いつもお世話になっております
この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております
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