No.543482

真・金姫†無双 #23

一郎太さん

前回のあらすじを、幼女が説明するよ!

ふ、ふぇぇ…ぜんかいのあ、あとがきなんでしゅけど……このさいとに、あくせすしてくだしゃぃ……
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2013-02-12 23:16:09 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:9615   閲覧ユーザー数:6923

 

#23

 

 

長沙の街を出てから、しばらくが経過した。いくつかの必需品を乗せていた荷車には、道中で捕まえた動物の肉や(なめ)した革、山菜や木の実などが積まれている。

 

「馬でも貰ってくりゃよかったかなー」

 

そんな事を呟く俺は、汗だくだ。暑い。というより、熱い。平原の少し先の方には、大きな街の影が見えている。

 

「街に入る前に、汗でも流してくるか。ちょうど森もあるし、小川くらいなら見つかるだろ」

 

そしてその街の向かって左側には、涼しげな陰を落とす森。この辺りは長江の流域だ。支流のひとつくらいならあるかもしれない。むしろ、なければ困る。ぶっちゃけ臭い。汗臭い。という訳で。

 

「――――なんだ、コイツ?」

 

森にやって来てみれば、予想(=願望)通りに涼しげな音をサラサラと流す小川を発見。その畔に、倒れた小娘もついでに発見。服は着ているのに、身体半分が水に浸かっているところを見ると、溺れてしまったらしい事がうかがえる。

 

「てか、こんなけったいな服着てりゃ、そら溺れるわな」

 

身体が冷え過ぎても拙かろう。俺はその少女の身体をズルズルと川から引き摺り出し、仰向けに転がす。

 

「んうぅ……」

「生きてたか」

 

身体を襲った振動に、少女はわずかに声を洩らすが、眼を覚ます様子はない。

 

「そういやコイツ、どっかで……」

 

整った顔立ち、長い髪の毛先だけカールした様、ぷにぷにすべすべのほっぺ。いや、最後はこの年代なら当然だろうが、先の2つに、俺は既視感を覚える。

 

「ま、いっか。おーい、起きろー」

「うぅぅ…蜂蜜ぅ……」

「あ?」

 

ぺしぺしと頬を叩けば、なんとも欲の混じった声。いや、本能と考えれば、ある意味当然か?

 

「ちょっと水飲んでるかもなー」

 

その可能性も考慮して、俺は少女の腹に手を当てる。そのまま滑らせて横隔膜の辺りに指先を揃えて添えると、一息にそれを押し込んだ。

 

「ごぷっ!?」

 

その衝撃により、少女は水を吐き出す。

 

「おぉう、おもしれぇ」

「ごぷっ、ぷぴゅっ……」

 

何度かそうしてやれば、その都度噴水の如く水が噴き出てくる。そして。

 

「 」

「ヤベ、やり過ぎたか……?」

 

少女は先ほどよりも青い顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

「――――そうかそうか、お主が助けてくれたのか!」

 

数分後、目を覚ました少女に状況を軽く説明する。言葉遣いからして、どっかの令嬢だろうか。

 

「まぁな。それより、なんでこんなトコで溺れてたんだ?」

「うむ、よくぞ聞いてくれた!」

 

火を焚いて、その傍に突き刺した棒に少女の服を引っかけて乾かす。子ども用の下着姿だが、まったくそそらない。少女も、別段その事を気にした様子はない。確か、貴族とかは着替えも家来がやってくれるとかだし、裸を見せること自体は、変な意味ではなく慣れているのかもしれない。

 

「最近、蜂蜜の仕入れが悪くてな?街のどこを探させても見つからないのじゃ」

「ほぅ?」

 

商売に関する事には、興味を惹かれる。

 

「じゃから、妾は考えた。見つからないのならば、見つかるまで探せばよいと!」

「どっかのマリーさんみたいだが、割かしいい事言ってるな」

 

少女は岩に座り、俺もパンツ1丁で身体を洗う。冷たい水が、火照った身体に心地よい。

 

「それで、妾は見つけたのじゃ!」

「蜂蜜を?」

「うむ!あそこじゃ!」

 

少女が立ち上がり、上方を指差す。つられて見上げれば、そこには大きな蜂の巣。

 

「あぁ、アレだな」

「そうじゃ。妾は頑張って、木に登った。そしてあと少しというところで……枝が折れたのじゃ」

 

そして蜂の巣のすぐ下の枝が、途中で折れている。

 

「川に落ちてしまってな。妾は泳げぬし、服もどんどん重くなっていくし……そこで、お主が身を挺して妾を救ってくれたのじゃ」

「いや、人の話聞いてた?」

「お主は命の恩人じゃ!何か礼をせねばのぅ」

「それはありがたいんだが、その前にひとついいか?」

 

俺は先ほどから気になっていた事を告げる。

 

「あの蜂の巣な?」

「うむ。大きくて、たっぷりと蜂蜜が詰まっているのであろうのぅ。あな口惜しや……」

「いや、アレ、雀蜂の巣だから」

「雀…蜂……?」

「そ、スズメバチ。あいつら肉食だから、蜂蜜はないぞ?」

「なっ!?」

 

俺が明かした衝撃の事実に、少女はへなへなと座り込む。あれだよね。正座を崩したような座り方って、可愛いよね?

 

 

 

 

 

 

「なんという事じゃ…せっかく、久方ぶりの蜂蜜を楽しめると思うたのに……うぅぅ……」

 

そして現実を知った少女は、またひとつ大人になるのでした。

 

違くて。

 

「蜂蜜…妾の蜂蜜が……」

 

さめざめと泣く少女に、俺はさらなる現実を突きつける。

 

「蜂蜜ならあるけど?」

「……えっ?」

「一昨日だったかな。別のトコで、ミツバチの巣を見つけたんだよ。んで、蜂蜜を集めといた。荷物の中にあるぞ」

「そ、それはまことか!?」

「あぁ」

 

身体を洗い終えた俺は服を着直し、荷物を漁る。そして、ひとつの小壺を取り出した。

 

「ほら、入ってるだろ?」

「お、おぉ……」

 

口を縛っていた布を少しずらせば、少女は小さな鼻をひくつかせ、蜂蜜の匂いを手繰る。

 

「のぅ、お主や……その蜂蜜を妾にくれぬか?」

「んー、どうしよっかなー?俺だって売る為に集めたんだしなー」

「金か?金なら払うぞぇ!」

「いくら持ってる?」

 

ふひひ、俺の中の商人(あきんど)魂が目を覚ましちまった。

 

「……え?いや、その、今は持っておらぬが、城に戻ればいくらでも払ってやる!じゃから、その蜂蜜を妾に舐めさせてたも!」

「なんだ、持ってないのか」

「城に帰ったらあると言っておるじゃろ!」

「それも嘘かもしれないしなー」

「本当じゃ!頼む…蜂蜜を妾に……っく、ひっく」

 

あらら、泣き出しちゃった。

 

「仕方がないなぁ。それじゃ、あげるよ」

「い、いいのか?」

「あぁ。こうして出会ったのも、何かの縁だ。お近づきの印という事で」

「おぉ……そうか!そうじゃな!こうやって出会ったのも、何かの運命(さだめ)やもしれぬな!」

 

別に、同情とかそういった類の理由ではない。ただ単に、この少女が金を持っていそうだからだ。言葉遣いや話す内容から、この娘の家は相当な金持ちらしい。よって、恩を売っても損はない。そういった理由からである。

 

「感謝するぞ!その証にお主に妾の真名を許そうぞ。これからは、妾を美羽と呼ぶがいい!」

「そうかそうか。ありがとな。じゃぁ、俺の事は一刀と呼んでくれ」

「うむ、これからよろしく頼むぞ、一刀!」

「応」

 

……これから?いや、長居する気はないぞ?

 

 

 

 

 

 

美羽の服も乾き、着直しても問題はなくなった。

 

「着せてたも!」

「へいへい」

 

何枚もある豪奢な服を、寝ぼけた雛里を着替えさせる心境で手に取れば、

 

「――お嬢様ぁああ!見つけましたよぉおおおおお!」

 

茂みの奥がガサガサと鳴った。かと思えば、1人の少女が飛び出してくる。美羽は幼女。こっちは少女。これ、大事。年の頃は、亞莎や明命とかよりかは、少し上のほどであろう見た目だ。白と紫陽花色の上衣に、赤のミニスカートとニーハイ。頭には変な帽子が乗っている。なんだ、コイツ?

 

「おぉっ!七乃かや!迎えに来てくれたのか!苦しゅうないぞ!」

「ってなんで下着姿なんですか!?というかそっちの男!なにお嬢様を脱がしてるんですか!?まさか、お嬢様の未成熟な身体に欲情し、その隆起した【自主規制】をお嬢様の穢れを知らぬ【検閲済】にぶち込もうとしてるんですか!?その上お嬢様の幼い身体に女の悦びを教え込み、あまつさえ肉奴隷にしようという魂胆なんでしょう!なんて非道い人ですか!お嬢様!お嬢様の貞操はこの七乃がお守りしますからね!」

「「 」」

 

なにやら失礼な事を捲し立てられ、俺も美羽も閉口する。いや、勃起してないですよ?

 

「覚悟ぉぉおおっ!」

 

そして腰の剣を抜き、斬りかかってきやがった。

 

 

 

 

 

 

※※※

 

ここで、少々補足しておこう。

一刀が美羽に優しくしているのは、見目麗しい幼女であるという事もあるが、金を持っていそうだからという理由がある。商売の為ならば、彼女に近しい人間に対しても礼節を払うつもりであるし、そこから利を得ようという算段だ。

だが、忘れてはならない。彼は商売人である以前に、1人の人間である。どれだけ金儲けの気があろうと、謂われない暴言を吐かれ、さらには殺されそうになったとあれば、当然己の身を守り、その怒りを防御から攻撃に乗せ変えて返す事もある。要するに。

 

※※※

 

「――――ずびばぜんでじだ」

「おぉぉ…七乃の顔が原形を留めておらぬ……」

 

ムカついたので、とりあえずボコっておいた。七乃と呼ばれた少女は形容しがたい顔(表情ではなく、物理的に)で、土下座の真っ最中だ。

 

「美羽」

「なんじゃ?」

「状況を説明してやれ」

「うむ。七乃や、妾は別に襲われておらぬぞ?」

「……え?」

「簡単に言うと、はちはちみつみつ」

「ぺろぺろうまうまという訳ですか……」

 

よく分からない遣り取りであったが、少女は理解したようだ。

 

「これは失礼をしました。私は、お嬢様の側近をしております、張勲と申します」

「七乃の顔が元に戻った!?」

「ま、お笑い編(ギャグパート)ですし」

「だな。…ん?」

「…えっ?」

 

それはいいとして。

 

「で、張勲ちゃんよ。根拠なき罪を被せられたんだが、この落とし前、どうつけてくれるつもりだい?」

「そこはホラ、無罪放免という事べげっ!」

「ざけんな」

 

厚かましい事を言う張勲の顔を踏みつける。

 

「いたた……女の子の顔を踏むなんて、どういう教育を受けてきたんですか。これだから童貞は」

「あ?」

「いえ、なんでもないです、ハィ…」

 

これまた理不尽な汚名を被せられそうになったので、睨み付ける。縮こまった。

 

「そうですねぇ……お嬢様の未熟なちっぱいに欲情するくらいですし、相当溜まってるんでしょう?でしたら、不肖、この七乃がお兄さんの獣欲を受け止めて差し上げましょう。いいんですよ、盛っても?それで入れる前に『ゔっ!?』とか出しちゃうくらい童貞臭を醸し出してもいいんですよ?ほらほら、お姉さんが見ていてあげますから、その粗末なものをどうぞ上下に扱きあげべがぱっ!?」

「それ以上アホな事抜かすと、本気で犯すぞ」

「すみませんでした、ハィ…」

「段々と顔の回復が速くなっておる気がするのぅ…」

 

ま、ギャグだし。

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで、美羽と七乃(何故か真名をもらった)と一緒に、冒頭の街へと向かう。

 

「――はーい、ここがお嬢様のお部屋でーす」

 

そして案内されたのは、街のど真ん中に聳える城。その中でもひと際大きな部屋。

 

「太守の部屋。つまりは妾の部屋じゃ」

「え、美羽って太守とかやってんの?」

「なにをいまさら。お嬢様は、ここ南陽を治める袁術様ですよ?名家袁家の御方なのです」

「マジ?じゃぁ、袁紹の従妹な訳だ」

「麗羽を知っておるのか?」

「前に、商売した」

「ほぅ、あの高慢な麗羽相手に商売か……お主もなかなかの度胸じゃのぅ」

「美羽も本人がいないトコでかますなぁ」

「ふはははは!もっと褒めてたも!」

 

いや、褒めてないし。

 

「でも、道理でどっかで見たと思った訳だ。確かに似てるな」

「ま、似てはおっても妾の美には勝てぬがな」

「流石はお嬢様!背も胸も負けてて、同じなのは馬鹿さ具合なのにそれに気づかない!よっ!大陸一の幸せ頭!」

「ふははははー!」

 

あぁ、確かに袁紹の従妹だ。

 

「お嬢様がお馬鹿さんなのはいいとして」

「何か言ったかや?」

「いいぇ、何も?こんな人でもお嬢様の恩人ですからねぇ。何か褒賞をあげなければなりませんよ、お嬢様」

「途中に大変失礼なお言葉が聞こえてきたんだが?」

「気のせいですよ」

「俺を美羽と一緒にすんな。このまま潰すぞ」

「痛いですよー。一刀さーん。私の顔が砕け散りそうで怖いでーす」

 

ギチギチとアイアンクローを掛けるが、たいして堪えた様子はない。むしろ、ちょっと喜んでないか?

 

「ふふふ、一刀さんに散々ヤられて、自分の隠れた嗜好に気づいたのです。今の私は、痛みすら快感に変える事が可能なのですよ」

「あぁ、ただの変態か」

「ぷぎゃっ」

 

社会のゴミはゴミ箱に。適当に七乃を投げ捨てる。蛙が潰れたような声を上げるが、その表情は恍惚としている。

 

「そうじゃのぅ。一刀よ、何か欲しい物はあるか?妾にかかれば、なんでも用意する事が出来るぞ?」

「なんでもいいの?」

「うむ。高貴な妾に、二言はないぞ」

「じゃ、太守の座、ちょーだい」

「……へっ?」

「あぁ!自分で言い出した事の重大さがわかっていない、そのお馬鹿加減が可愛すぎる!お嬢様が可愛すぎて生きるのが辛い!」

「じゃ、死んでろ」

「あぁんっ!痛いけど気持ちいい!むしろ痛いのが気持ちいい!」

 

うるさいのがしゃしゃり出てきたので、思い切り胸を鷲掴む。嬌声が上がった。

 

ヤバイ、ガチMだ。

 

 

 

 

 

 

「冗談だ」

「な、なんじゃ、冗談か……」

「とりあえず、今は思いつかないからまた今度でもいいか?」

「うむ。思いついたらいつでも言うがよい」

「おう、ありがとな」

「ふはー、くすぐったいのじゃ!」

 

頭を撫で、ほっぺをぷにぷにとつまめば、目を細めて身をよじる。あぁ、この純粋さが今は心に滲みる。

 

「お嬢様!そんな簡単に身体を許してはいけませんよ!一刀さんも、女の子に触りたいなら私を触ってくれればいいのに。むしろ叩いてください!」

「お前、頼むからちょっと黙ってろ」

「んんっ、その汚物を見るような眼がまた堪らないです!」

 

メンタルでもそっち(M)に行っちまったか。どうしよう、コレ。

 

「じゃぁ、お前に命令してもいいか?」

「め、命令ですか!?やだっ、凄いゾクゾクします!なんなりとどうぞ!」

「それじゃ、命令な。まず正座」

「はいっ」

 

即座に床に座る。

 

「手を後ろに」

「はいっ」

 

言われるまま、両手を後ろに回す。

 

「待機」

「はい!あぁ…その手の縄が私の被虐心をくすぐります……さぁ、早く!早く私に縛めを!」

 

めんどくせぇ。めんどくさいが、七乃の腕を縛る。ついでに足首も縛っておく。これで動けまい。

 

「ああぁ……これだけで濡れてしまいます……やめて、お嬢様!こんな穢れた私を見ないで!」

「見ないでと言うておる割には、嬉しそうな表情じゃな」

「そういうのが好きなんだろ。ほら、美羽。こっちにおいで」

 

理解し切れていない美羽を呼び寄せ、俺は適当な椅子に座る。

 

「ほら、ここ」

「おぉ、一刀の膝か。苦しゅうないぞ」

 

俺が脚をぽんぽんと叩けば、美羽は後ろ向きでぴょんとそこに飛び乗る。

 

「背面座位ですか!?初めてはやっぱり正常位では!?あぁ、でもそういう形式を無視した、愛のない欲望のみをぶつけられるのも素敵かも……」

「お前、いいから黙ってろ」

「ハァハァ…」

 

黙りはしたが、荒い息は止まらない。

 

「美羽のほっぺはぷにぷにだなー」

「うー、くすぐったいのじゃぁ」

「ハァハァ…お嬢様が私以外の人に触らて、あんな楽しそうに……そこに私は入れないのですね……なんという寝取られ…………それがまたいい!」

 

勘弁してくれ。

 

 

 

 

 

 

お言葉に甘え、1泊だけした。

 

「――また遊びに来るよ」

「待っておるのじゃ!」

「ちゃんと勉強するんだぞ?」

「うむ!」

「それから蜂蜜水は飲み過ぎないように。太るからな」

「が、頑張るのじゃ……」

「あと、七乃の縄を解いておいてくれ」

「覚えておくのじゃ」

「いい子だ。それじゃ、またな」

「さらばじゃ、一刀!」

 

そんなこんなで、袁術とのコネと従順な変態ペットを手に入れ、俺は街を出た。

 

「さて、次は誰に会うのかにゃー」

 

ガラガラと重たい荷車を引きながら。

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

前夜。

 

「七乃」

「はいっ!伽ですか?伽の時間がやって来たんですね!」

「あぁ。という訳で、もっかい縛るぞ」

「はぁぃ」

 

どうやら、美羽と七乃は毎晩一緒に寝ているらしい。瞼を擦り始めた美羽を部屋に運べば、七乃もついてきた。という訳で、束縛。うっとりとした表情しやがって。

 

「じゃ、お前はここな」

「いやん!」

 

手足を縛り、部屋の入口の外に放り投げる。言葉とは裏腹に、これまた嬉しそうな表情。

 

「お前はそこで、美羽の喘ぎ声でも聞いてるんだな」

「あぁ!酷いです!私も混ぜてください!でも……これもアリ!」

「おやすみー」

 

バタンとドアを閉めるが、かすかに荒い息と喘ぎ声が聞こえてくる。マジ勘弁。

 

「それじゃ、寝るか」

「ぅむ、おやすみなのじゃぁ……」

 

寝間着に着替えさせた美羽を布団に寝かせ、俺もその隣に横になる。

 

「みゅぅ……」

 

すりすりと抱き着いてくる美羽は雛里を彷彿させ、暖かな気持ちになる。

 

だが。

 

「――寝たな」

 

美羽が完全に寝入った事を確認すると、俺はそっと寝台から降り、扉に近づく。

 

『なかなか聞こえてきませんね……まさか、口枷とか!?あぁ…なんて素敵な……痛みに涙を流すも声を出しきることは出来ず、その苦しみの中で快楽を感じ始め、その快楽を拘束の快楽と誤認してしまうのですね!でも、その勘違いが身体に刻み込まれ、もはやそれでしか悦べなくなるお嬢様…………羨ましいです!』

 

七乃は妄想の世界にトリップしているようだ。これなら大丈夫だろう。

 

今度は窓へと移動し、音を立てないように開く。そして、外に飛び出した。

 

「――――あったあった。これだな」

 

目的の物は、美羽の――実際に仕事に使われているかは分からないが――にあった。

 

「これが軍の資料で、こっちが税収か。で、作物の生産高に――」

 

明命を借りたのもこれが条件だったし、スパイのお仕事。これくらいあれば、冥琳も怒りはしないだろ。

 

「――――こんなもんか」

 

その内容のすべてを、ある程度簡略化しつつも書き写し、資料はすべて元の位置に戻す。

 

「さて、戻るかね」

 

 

 

 

 

 

このページは本編とはまったく関係ありません。

悪しからず。

 

 

 

Nice Boat!

 

 

 

書き始めた時点で、絶対におかしいという事は分かっていた。

 

よって、『おまけ その2』はなかった事に。

 

この外史の七乃たんは、キャラ崩壊の状態で留めておいた方が、絶対にいいと思うんだ。

 

さーせん(´・ω・`)

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

美羽たんとのフラグを立てたよ!

 

 

七乃たんとのフラグを回収したと思ったら、なかったことにされたよ!

 

 

はい、一郎太です。

 

 

前回の2つ目のAAなんだが、みんな知らないのか、知ってて釣られた振りをしてたのかわかんないけど、

 

 

ぶっちゃけ、焦った。

 

 

というかア〇ヤ!

 

 

アンケなんかしてんじゃねーよwww

 

 

余計にあのAAがみんなの怒りを駆り立ててしまうだろうがwww

 

 

まぁ、楽しんでいただけるなら幸いです。

 

 

ではまた次回。

 

 

バイバイ。

 

 

あ、#21に王冠がついてた!

 

 

感謝感謝です。

 

 

 

 


 
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