episode108 発覚した事
セシリアはスターライトMK-Ⅳのレーザーと実体弾を交互に放ってバインドを撃ち抜いていった。
(こんな場所を襲撃するなんて・・・。ますますバインドの意図が分かりませんわ!)
セシリアは飛ばしていたビットを戻して後ろ腰よりミサイルビットを前方に出してミサイルを放ち、バインドに直撃させてバランスを崩してスターライトMK-Ⅳを放って撃ち抜いた。
(それに、どうやってこんなに戦力を・・・)
そしてセシリアの額から一筋の汗が流れ落ちる。
ラウラは二門になったレールカノンを放ってバインドを撃ち抜いて行く。
「ちっ!」
直後にバインドがロングライフルを放ってきて左非固定ユニットのシールドで防ぐと、そのまま背中のミサイルコンテナを展開してミサイルを放つとバインドを撃ち落していく。
更に前衛を突破して接近してきたバインドをワイヤーブレードを射出して切り裂いた。
(向こうは次々と戦力を出してくるが、こっちは数に限りがある・・・)
ラウラは周囲を見ると、戦闘不能になったISとその搭乗者が建物内に撤退していた。
(やはり量産型と未熟なパイロットではバインドに対抗できんか)
そのままレールカノンを放つと、マガジンが両方ともパージされた。
「マガジン装填!!急げ!!」
「了解!!」
と、後ろから自分の部隊の一人がシュヴァレツェア・レーゲンのレールカノンにマガジンを装填した。
遠距離砲撃が出来るのはラウラと副隊長のクラリッサだけで、数人が接近してくるバインドの迎撃で、その内二人はこうしてラウラとクラリッサの装填主になっていた。
(弾も後18マグ・・・これでは長く持たん。それにエネルギーも・・・)
ラウラは息を呑んだ。
シャルロットは接近してくるバインドの懐に入ると至近距離でショットガンを放ってバインドの胴体に風穴を開け、更に後ろから迫るバインドに回し蹴りを入れて吹き飛ばす。
そのまま高速切替でショットガンからアサルトライフルとアサルトカノンを展開して正確無比の射撃でバインドを次々と撃ち抜いていった。
「やらせない!」
シャルロットは左手のアサルトカノンを収納してシールドをパージし、リボルバーステークを出すとビームサーベルを振るうバインドの攻撃をかわして杭を腹部に叩きつけて炸薬を爆発させて杭を叩き込んだ。
「でぇぇぇぇえい!!」
その直後にバインドを蹴り飛ばしてアサルトライフルを放ち、その後ろに居たバインド諸共撃ち抜いて撃破した。
「まだまだ!」
そのままブースターを噴射して飛び出すとリボルバーステークを突き出してバインドに突き刺し炸薬を爆発させて杭を叩き込んで吹き飛ばした。
「おんどりゃぁぁぁぁぁ!!」
鈴は鮫鋭刃を振り下ろしてバインドを強引に切り裂いて近くに居たバインドに衝撃砲を放って吹き飛ばした。
「くそっ!衝撃砲じゃただ吹き飛ばすだけじゃないの!!」
そのまま後ろから接近してきたバインドを左手に持っていた鮫鋭刃を逆手持ちにして脇から後ろに突き出してバインドの胴体に突き刺した。
「うおりゃぁぁぁっ!!」
鈴は突き刺さったバインドを前に放り出して他のバインドにぶつけると一気にスラスターを噴射して飛び出し、すれ違い際に鮫鋭刃を横に構えてバインド二体を真っ二つに切り裂いた。
「っ!」
そして接近してくるバインドに左側の非固定ユニットの収束衝撃砲を放って牽制する。
(いくら稼動重視の甲龍だとしても、こんな状態が長続きすると限界が来るわね・・・)
少し息を荒げながら周囲を見回す。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
一夏は雪片重牙を振り下ろしてバインドを切り裂いた。
そのまま左腕の不知火をマグナムモードにして高出力ビームを放ってバインドを撃ち抜いていった。
(まずい・・・エネルギーが・・・!)
見ると白式のエネルギーゲージがイエローゾーンとレッドゾーンの境目近くに来ていた。
「一夏!」
と、箒が両足の展開装甲を展開してエネルギー刃として振り上げてバインドを切り裂くと、一夏の元に近付く。
「これを受け取れ!」
箒は紅椿の単一能力『絢爛舞踏』を発動させて白式のアームに触れて発生させたエネルギーを白式に送った。
「すまねぇ、箒!助かった!」
一夏はエネルギーが回復した事を確認すると箒に礼を言ってすぐにバインドの元に向かって行き、雪片重牙を振り上げてバインドを切り裂いた。
「っ!」
すると遠くより高出力ビームが飛来し、一夏はとっさに不知火をシールドモードにして砲撃を防いだ。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
そして遠くから高速でバインドが接近してきて対艦刀を振るう。
「くっ!」
一夏はとっさに雪片重牙を前に出して攻撃を受け止めた。
「久しぶりだな、オリジナル!」
「お前は!」
一夏はバインドを押し返した。
「あの時以来だな」
そのバインドは専用機持ちタッグマッチの時に現れた一夏の闇から生まれたデスティニーバインドであった。
「そうだな・・・」
一夏は雪片重牙の柄を両手で持って身構える。
「どうした?早くGの力を使って見せろ」
「生憎だが、今は使えない状況なんでな」
「ほぅ。偉く余裕じゃねぇか」
「別に余裕を持って言っているわけじゃない」
「そうかい。まぁ、どうでもいいがな!」
闇一夏は対艦刀を振るうと一気に接近してきた。
一夏は雪片重牙を振るって刃を交えた。
「一夏!」
箒はとっさに一夏の援護に向かおうとしたが、箒の前に二本の角を持つバインドが立ちはだかった。
「くっ!」
バインドは日本刀型ビームサーベルを振るい、箒はとっさに雨月と空裂を前に出して攻撃を防ぐ。
「行かせないつもりか!」
箒はそのままバインドと押し合いに入った。
ナターシャは銀の福音の光の翼から光の羽を周囲に放って多数のバインドを撃ち落した。
(シャドウがこれだけの数で現れるなんて・・・)
直後に接近してくるバインドを追加装備された左腕のレーザーブレードを振るって切り裂いた。
(でも、こんな何も無い場所になぜ現れたの・・・)
そして近付いてくるバインドを脚部後部のスラスターを使っての回し蹴りをして吹き飛ばすと光の翼を上に上げて収束荷電粒子砲を放ってそのまま複数のバインドを飲み込んで撃破した。
(シャドウの目的って・・・)
「オラオラオラオラァッ!!」
近くではイーリスがバインドを連続で殴りつけていくと、右手を真っ直ぐに伸ばして手刀のようにして突き出して胴体を貫いた。
「こいつを受けな!」
そして貫いたバインドをそのまま蹴り飛ばして後ろに居たバインドにぶつけてそのまま爆発に巻き込ませた。
しかしその直後に別方向からバインドが飛び出してビームサーベルを持って接近してきた。
「ちっ!」
イーリスはバインドの攻撃をかわすと、そのまま右手を勢いよく振るってバインドの顔面を殴りつけて吹き飛ばした。
「ちっ!」
隼人はビームマグナムを放ってバインドを三体連続で撃ち抜くと空になったカートリッジが排出された。
「くそっ!これで最後か・・・」
そのままマグナムを収納してハイパーバズーカを展開した。
(状況は芳しくないな。何とか施設の方に接触されてないが・・・)
考えながらも接近してくるバインドにハイパーバズーカを放って弾頭を直撃させて撃破する。
(だが、開始時より戦力が落ちている。エネルギー切れかバインドに撃墜されているんだろうな)
直後に飛んでくるビームを左腕のシールドを展開してフィールドを張ってビームを弾いた。
(だが、分からんな。なぜやつらがこんな何の変哲も無い場所を襲撃するなど・・・)
隼人は左腕のシールドを背中にマウントすると左腕のビームトンファーを展開して接近してくるバインドを切り裂いた。
(それに、やつらの動きも妙だな・・・)
「っ!」
するとバインドが颯の背後から迫って来ていた。颯は激しくCファンネルを動かしているために接近に気付いてない。
「颯!後ろだ!!」
隼人が叫ぶが、颯が気付いた時はもうバインドは目の鼻の先に居た。
「くっ!」
隼人はとっさに飛び出そうとしたが、その瞬間バインドを二つのビームが撃ち抜いた。
「っ!?」
すると複数のビームが複数飛来してバインドを撃ち抜いていった。
「なんだ?」
隼人はビームが飛んでくるほうを見ると―――――
「・・・あれは」
遠くより三つの機影が戦域に飛んで来ていた。
中央に居る機体は全身真っ白であり、頭部には二本の角を持ち、黄色いツインアイを持っていた。両肩にはライフルを持つバインダーを搭載して右手には大型のビームライフルを持っていた。その形状はどこか見覚えのあるものであった。
残りの二体も全身白かったが、どこか見覚えのある機体であった。
(白いガンダムAGE-2・・・しかもこれまたレアな『フルアームド』仕様か。ってことは・・・アーロンなのか・・・?)
白い機体はアーロンが使うダークハンドに酷似しており、残りの二体もアーロンの重臣二人が使っていたISとほぼ同じ形状をしていた。
(偽装しての戦線に参戦ってわけか?それとも、何か別の目的があるのか)
(既に戦闘が開始されていたか)
アーロンは砲撃しながら戦域に侵入した。
(しかし束も考えた物だ。ダークハウンドの改修前のAGE-2に戻し、お蔵入りになっていた『ダブルバレット』を搭載した『フルアームド』にして多少の偽装を施した。残りの二体も同様の作業で偽装を施した)
束が考えたのは・・・海賊風な外見を取り除けばいいと言う何とも軽い考えであった。
(まぁでも、ありがち間違ってないな)
「お前達はバインドを各個撃破。その後自身の判断で撤退しろ」
「「了解!」」
そうして三方向にそれぞれ散ってバインドの撃破に入った。
「あれは・・・」
輝春も新たに参戦してきた機体に気付いていた。
「アーロン達か・・・?」
「さぁな。だが、何となく似ているな」
「そうだな」
(まぁでも、戦力が増えた事に変わりは無い。今はありがたい)
隼人はハイパーバズーカを放って弾頭を直撃させてバインドを撃破する。
直後にスラスターを噴射して飛び出すと左腕のビームトンファーを振るってバインドを切り裂いた。
更に頭部のバルカンを放ってバインドを牽制してハイパーバズーカを放って弾頭を直撃させて撃破する。
隼人はハイパーバズーカのマガジンをパージして左手に新しいマガジンを展開して装填する。
「っ!」
すると背後からバインドがビームサーベルを振り被って襲い掛かってきた。
「ちっ!」
隼人はとっさに振り向こうとしたが、その瞬間遠方からビームが飛んできてバインドを撃ち抜いた。
「っ!」
隼人はとっさにビームが飛んできたほうを見ると、一体の機影が飛んで来ていた。
(来たか・・・)
すぐにその機体の正体に気付く。
そうして遠くよりビームが飛んで来てバインドを撃ち抜くと、その機体が隼人の前に来る。
それは隼人が残骸から作り上げたIS・・・ストライクRであった。
「来たか、マドカ」
「・・・・」
「聞かせてもらおうか、マドカ。お前の答えとやらを」
「・・・・」
「・・・私にもよく分からない。なぜ私がこうしているのもな」
「・・・・」
「ずっと・・・お前の事ばかり考えていた。お前と戦いを交えた時から・・・」
「・・・・」
「分からなかった。こんな気持ちになったのは初めてだから・・・何も分からなかった」
「・・・・」
「だが、分かった事はある」
「それは?」
「神風隼人。私は・・・お前と・・・・・・共に居たい」
「・・・・」
「この命が続く限り・・・お前と共に戦いたい」
「そうか。それで良いんだ」
「・・・・」
「行けるな?」
「問題ない」
そうしてマドカは近付いてきたバインドをトリケロスのビームサーベルを振るって切り裂き、そのままバインドの撃破に向かって行った。
(この命が続く限り、か。やはり彼女は・・・・・・そう長くない命なのか・・・)
隼人はマドカの言葉の真意に気付いていた。
『神風!これはどういうことだ!』
と、千冬が怒鳴るように通信を入れてきた。
「はて?何の事でしょうか」
『とぼけるな!なぜやつがここに居る!』
「俺だって驚いていますよ。どうしてストライクRがここにいるのか」
『・・・・』
「それに、どうして織斑先生はあれに彼女が乗っていると分かるのですか?」
『・・・・』
「どちらにしても、戦力が増えた事はこっちとしても助かるものではありませんか?」
『神風・・・お前は――――』
すると通信が遮断されてノイズが走る。
(通信妨害か。まぁ、ある意味助けられたな)
隼人は左腕のビームトンファーを振るってバインドを切り裂いた。
(しかし――――)
隼人は何か違和感を感じていた。
(何か嫌な予感がするな。それに警備は全体的に万全なのか)
それに加えてバインドの動きにも違和感があり、不安が過ぎっていた。
(・・・そういえば、センターの地下には被災時に使う搬入ルートがあったな)
隼人は考えながらも接近してくるバインドにハイパーバズーカを放って弾頭を直撃させて撃破した。
(織斑先生から事前に建物と周囲の状態を把握するようにデータを受け取っていたが・・・)
隼人は覚えたデータを思い出した。
(通路は様々な方向にある・・・。中でも秘密裏に使うルートも――――)
そして隼人はハッとする。
(そうか・・・。やつらはこの混乱した状態をそう簡単に逃すはずが無い。と、なればそこから侵入する可能性は高いな)
隼人はすぐにバンシィのセンサーをフル稼働して半径5キロ圏内をスキャンする。
(やはりバインドと違う熱源が別ルートからセンターに向かっている!あまり当たって欲しくない読みが当たったな)
隼人はすぐにここから地下通路に侵入できる所を探す。
(あそこしかないのか・・・)
隼人が見る先には、港にある地下通路に繋がる入り口のみであった。
(だが、このまま行くと怪しまれるしな。それに通信は出来ない状態だ)
直後に襲い掛かってきたバインドを左腕のビームトンファーを振り上げて切り裂いた。
(一芝居打つか)
そうして隼人は頭部バルカンを放って牽制すると、地下通路の近くまで後退する。
それからハイパーバズーカを放つもバインドは避けてロングライフルを放ってきて、隼人はすぐに横に飛んでかわし、ビームは地下通路の入り口の扉を破壊した。
「よしっ!」
隼人は離れた所で再度入り口前に出ると、背中にマウントしていたシールドを左手にして取り出し、一旦手放して腕の側面に装備した。
「さぁ来い!」
すると隼人の挑発に乗るかのようにバインドがビームサーベルを手にして飛び出し、隼人にビームサーベルを振り下ろして来た。
隼人は左腕のシールドを前に出して攻撃を受け止めると、そのまま押されるフリをして地下通路へとバインドと一緒に入って行った。
「ありがとうよ!演技に付き合ってくれてよ!」
そしてバインドを押し返すとハイパーバズーカを放ってバインドを撃破した。
「っ!」
しかし予想以上に爆発が大きかったために隼人はそのまま後ろに吹き飛ばされる。
「とにかく、地下通路には侵入できた。後はやつらが通る場所に待ち伏せるか」
隼人はそのまま地下通路を通って行った。
後書き
最近コメントが全然ありませんね。一言だけでも書いていただければ嬉しいんですけど。
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トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!