建機型神姫も腕組みをして何度も頷いている。
「そう言われると、なんだかひどいことしてるみたいじゃないか。」オーナーは釈然としない面持ちだった。
「でもまあ、ここに来たってことはバトルロンドやる気になったのね。」
「ラビィがやりたそうだったんでね。よくパーツを磨いてるし」
「健気な意思表示ね。当然のことながら、武装神姫はバトルロンドやりたがるからね」
「やっぱりそういうモンか」
「そういうモン。けど、ラビィちゃんは流石ね。兎型は起動したてのとき、結構好戦的みたいなのよ。なのに、リモコン扱いで我慢してるなんて。健気だわ。」
やりとりを聞いているうちに疑問が湧いてきた。
「私は兎型らしくないのですか」
「と、いうよりウサギっぽくないな」オーナーが言った。
「それは、兎型みんなそうよ。ラビィちゃんはほかの兎型に比べるとクールな感じだけどね。」
「気にすンなって。変わってる神姫も結構いるもんだぜ。アンタ、なかなか面白いと思うけどな」
「政の言うとおりよ。気にすることないわ。神姫のAIはCSCや環境で結構変わるから。酉さんも気にしてないでしょ」
「気にするもなにも、初めての神姫だしな。騒がしいのよりは今のほうがいい」
少し安堵した。
「で、今日は対戦してくんでしょ。準備は出来てるの。」
「してきた。ラビィに確認してもらったしな」
「はい、問題ありません。」今朝確認したとき不備はなかった。
「公式戦に出る前に言っとくけど、まず、負けるわよ」
「いきなりイヤなこというね」
「大事なのよ。武装の選び方とか、対戦相手の傾向がわからないとなかなか勝てないの。」眉根を寄せて真剣な面持ちで言った。「負け続けで嫌になってやめてくご新規さん、結構多いのよ。」
「結構難しいんだ。」
「始めたばかりだと、神姫の純正装備しかない場合も多いし。ベテランの餌になりやすいの。」
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