【注意】これは『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』第2話、『新しい部を結成して修羅場』のパロディです。未見の人はネタバレの可能性があるので注意してください。
【親友との会話で修羅場】
カオル「まさか鋭太がねー……」
鋭太「あっ……?」
と、俺、季堂鋭太は親友の遊井カオルに対して食事をしながらそう言う。
遊井カオル。中3からの付き合いの、俺の親友。中世的なルックスと穏やかな物腰もあって、男子にも女子にも人気がある。まさに、人間関係の達人とも言うべき人物なのである。
カオル「恋愛アンチ宣言してた鋭太がさ。夏川さんと付き合うなんて……。本当、意外だよ」
鋭太「俺だって意外だよ」
何せ本当はただの脅迫なのだ。恋愛なのではない。
カオル「学校中その話題だらけだよね」
鋭太はそんな学校中の様子を肌身で感じて、ちょっとだけ夏川の気持ちが分かった気がする鋭太。
カオル「なんだったら、別の話題でこの空気を換えるかい?」
鋭太「たとえば?」
カオル「僕と鋭太が付き合うとか、さ」
鋭太「ぶっ……!」
鋭太は思いっきりむせた。何を言い出すのだ、こいつは。確かにカオルは男性にしてはかなり女性的な、中性的な顔立ちとは言えども男子と付き合ったら、ルールの3に違反してしまう!
カオル「ねぇ、鋭太。異性では出来ない快楽に身を委ねて……」
鋭太「謹んで遠慮する」
【新しい部で修羅場】
千和「あぅ! あぅ! あぅん!」
鋭太「本気で噛むな!」
俺は真涼に言われて、千和を無理やり茶道部の部室へと持ってきた。まぁ、どんな事をするかは分からないが、とりあえず今の状況を変えてくれると信じて。連れてくるのは少々疲れたが、どうでも良かった。
鋭太「おい、真涼! 連れてきた……ぞ」
鋭太は言葉を失う。そこには制服を脱いでいて、そして今から和服を着ようとしている夏川真涼の姿がそこにはあったからだ。言葉を失う3人。
真涼「……リテイク、お願いします」
鋭太「あぁ」
そう言って廊下に出て扉を閉める鋭太。
千和「がぅ!」
鋭太「痛ってー!」
鋭太は千和に噛まれて悲鳴を上げるのだった。
【ジョジョで修羅場】
とりあえずバスケ部の坂上先輩を落とすためにうちのクラスの坂上弟を落とすことにした俺達、『自らを演出する乙女の会』、略して『自演乙』。
真涼「後、邦楽をけなしまくる事。これもギターを弾く者だったら当たり前」
鋭太「……偏見すぎだろ」
千和「あたし、邦楽なんか聞いた事無いし、歌手も知らないし」
真涼「歌手じゃなくてアーティスト。……ご心配なく。好きなアーティストは誰かと聞かれたら、『ジョジョの奇妙な冒険』第4部に出てくるスタンドの名前を言っておけばなんとかなると、ノートにはあります。
ねっ? 鋭太君?」
鋭太「しらねぇよ」
つーか、ジョジョについて書いた覚えもないのだから、答えようがないのである。
千和「じょじょ、って焼肉屋さん?」
真涼「……!」
それを聞いた真涼は千和にものすごい勢いで近づく。何だか少し怖い。
真涼「ジョジョの奇妙な冒険を知らないって言うの!」
千和「し、知らない……」
真涼「あなたがモテない理由が分かりました」
そう言ってわざとらしく俺に抱き着く真涼。む、胸が当たってるんですけれども!
千和「あっ、こら!」
真涼「ジョジョも知らないような北京原人だからです。
ジョジョは偉大です。あれこそこの世で唯一存在して良い漫画。全ての漫画の終着点。全てが洗礼されていて、なおかつ全てが均衡を持って取られている漫画!
あぁ、なんてことでしょう! この世の人種は2種類に分けられる! ジョジョを知る高貴でエレガントな人間と、ジョジョを知らない野蛮で鳥頭な人間に……」
千和「失礼よ!」
……全くだ。と思う鋭太であった。
【迫って修羅場】
鋭太「だから。千和は止めないよ」
と、鋭太は千和について真涼に話し終えた後、真涼はがっかりした感じで溜息を吐く。
真涼「分かりました。さっきの答えが」
鋭太「えっ……?」
真涼「鋭太君が春先さんと現在進行形である理由が、です」
そう言って急に腰を下ろして目線を合わす真涼。急に前に来られて鋭太は驚いて後ろへ退く。
おもむろに胸を押し付ける真涼。その感触に驚く鋭太。
真涼「だけど忘れないで」
鋭太「はっ?」
真涼「忘れないで。鋭太君。今のあなたは私の彼氏よ」
鋭太「ふぇ、偽彼氏(フェイク)じゃねえか……」
そう、あくまでもフェイク。他の男が鬱陶しいから作った防波堤。鋭太はそう言う役割のはずだ。
真涼「偽彼氏(フェイク)よ。だけど私のには違いないわ。だから、私の目の前で他の女に優しくしないで。じゃないと……コロスヨ?」
鋭太「……! お前、どこまで本気なんだ?」
真涼「全部ですよ。全部、嘘」
と笑う真涼。いや、と言うかあの眼は本気で人を殺す時の瞳な気がする鋭太であった。
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『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』の第2話の二次創作です。
どうかごゆるりとお楽しみください。