No.53208

【詩】希みの涯(ノゾミノハテ)

透真さん

「真・恋姫†無双」より、魏の王・曹操こと華琳をイメージして詩を書きました。
宜しくお願いします!

2009-01-20 20:43:04 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4343   閲覧ユーザー数:3635

 

希みの涯

 

 

 

耳鳴りするような静寂の中

見上げた天(そら)は あの日の蒼

望む全てを 果たした先で

希(こいねが)う笑顔は もう居ない

 

たったひとつを 分かち合った

たったひとりの ひと

あなたの欠けただけの世界は

こうも泥濘(ぬかる)んで こうも空しくて

 

抱き締めて早く すぐ傍で

陽だまりのような 言葉を聴かせて

今 ここで膝をついてしまったなら

二度とは起てそうにない

 

希みの涯で もがくように

あなたを叫ぶよ 魂の聲(こえ) 

 

 

たったひとつの 願いだけが

紡いだ絆なら

あなたの懸けた祈りは ほら

穢(けが)れを知らない程に 眩(まばゆ)くて

私だけ 置き去りにしてる

 

くちづけて早く その熱で

この身を捉(とら)える震えを 溶かして

描いてきた夢 数え直す度に

あなただけ 零れていく

 

赦(ゆる)される筈(はず)ない嘆きに

寄り添い眠るの ただ独りで 

 

 

抱き締めて早く すぐ傍で

陽だまりのような 言葉を聴かせて

肺腑を灼く この痛みに任せても

想いは 消せそうにない

 

希みの涯で もがくように

あなたを叫ぶよ 魂の聲 

 

 

 
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