俺とシグナムでちょっとした話し合いの最中にハラオウン達が来た。
「おう、なんだ来ていたのか」
「おかげさまでな・・・・それより僕はKYじゃないぞ!」
「え?KYだよな?」
「うん、そうだね」←まだ根に持ってる
「ちょ!?フェイト?」
「そんなことより伸!来るの早いね」
「お前さんの妹が時間を指定してくれなかったのでな。」
「う、ゴメン・・・」
「まあ、いい・・・それより何時からだ?誕生日会?」
「6時からだよ。今5時だからあと1時間だね」
「なんで早く来たんだ?」
「飾りつけとか料理を手伝おうと思ったんだけど・・・」
「もう全部終わっちゃったみたいだね。」
「すごいで?伸君?料理の下準備を5~6人分の複数の作業を一人でこなしたんやで?」
「嘘!?」
「ホンマやで、おかげで下ごしらえが20分で終わったんや!」
「伸すごーい!!」
「日ごろの賜物だ・・・・つか、口動かす暇あるんだったら料理運べ。それがお前らの仕事だ。」
「はぁーい」
「わかった・・・あのさあ」
「ん?」
「似合っているかな?」
「服装のことか?似合っているんじゃないのか?少なくとも俺はそう思うが」
「あ、ありがとう(に、似合っているって言われた)」
「あ、ずっるーい。伸、私は?」
「お前も十分に似合っていると思うぞ」
「えへへ、そう(よかったぁ~フェイトにだけいい思いはさせないよ)」
「それよりさっさと料理運べ」
「う、うんそうだね」
「わかった~」
(む、シン・・・)
そう言って何故か顔を真っ赤にして厨房に向かっていった。あとユーリ、お前のその視線はなんだ?
「・・・やれやれ、顔を真っ赤にするくらいなら聞かなければいいのに・・・・・」
「貴方はもう少し女心を理解するべきね」
そう言ってきたのはプレシアさんだった・・・流石にあの姉妹のように礼を言ってくることはなかった・・・つか、若ぇ~
だが、その言葉はいただけんな。
「そうして欲しければもっと自分を知ってもらう努力するべきだな。」
「どういう意味かしら?」
「『自分はお前のことなんかよく知らないけどお前は私のことよく知っているよね?』なんて言われたらどう思います?それと同じことですよ。」
「言われてみればそうだけど・・・あなた本当に小学三年生?」
「アイツ等とは(前世も含めて)過ごしてきた人生の質が違うんですよ」
「そ、そう」
若干ひかれた・・・何故に?
「プレシア、お茶を入れてきましたが・・・・あら?君は」
「初めまして麻井伸と言います。」
「君が・・・アリシアを」
「ええ・・・どのような方法かは企業秘密ですが」
「その節はどうも・・・」
「ですからあの時は・・・」
「存じております。ですがあなたがアリシアを蘇らせてくれなければ私はここにはおりませんので・・・申し遅れましたが私はプレシアの使い魔のリニスと申します。」
「なるほど・・・そういうことなら」
「しかし、驚いたよ。どこか遠くにいると思ったら、まさかこんな近くにいるなんて」
「灯台下暗しという奴だ。」
「あっはっは!ホントそうだよ」
そして30分後にバニングスと月村姉妹がやってきた。
「あれ?伸君早いね」
「刃もじゃない」
「まあね、僕達そもそも誕生日プレゼントとか持ってきてないからね」
「え?そうなん?」
「あのなあ・・・今日誕生日だって言われて用意できる奴がいると思っているのか?」
「それもそうやね・・・・なら伸君と刃君の誕生日プレゼントは料理やね」
「え?アンタたち料理できたの?」
「うわぁ~前にも言ったこともう忘れている・・・」
「友達だと思っていたのに・・・・・鬱だ・・・死のう」
「ちょ・・・刃!?それは困るわ!謝る!!私が悪かったから!!」
「ねえ伸君、あの・・・服に合っているかな?」
「(コイツもか)普通に似合っているぞ。」
「あ、ありがとう(よかったぁ~)」
「服を選ぶのに2時間もかけたかいがあったわね」
「ちょ!?お姉ちゃん!」
成る程・・・
「久しぶりね。伸君」
「ええ・・・」
「伸、このブラウンシチューどうすればいいの?」
「それは、パーティ始まってからでいいだろ。弱火で時々焦げ付かないように混ぜておけ」
「わかったー」
「ううーいい匂い・・・ねえフェイト味見しちゃダメ?」
「だ、ダメだよ、姉さん。これはパーティの料理なんだから・・・」
「ええーいいじゃん味見くらい・・・ねえ、ちょっとだけ・・・」
「ダメだよ」
「「ケチ!」」
「ちょ・・・姉さんだけじゃなくレヴィまで!?」
前から思っていたが傍から見れば妹のほうが姉をやっているよな・・・とりあえずシチューの危機は妹のほうが何とかしてくれるだろう。てかしてくれ
そして、6時になったのだが一向に主役である高町がやってこない。その後も10分経っても来ない。流石に不審に思ったのでサーチャで探し始めてみた。
そして、30分後
「流石におかしくない?」
「う、うん。そうだね。」
「まだ寝とるんかな?」
と、みんながざわめき始めた。
「伸、いい加減言ってやったらどうだ?」
「そうだな。」
「なに?アンタ、アイツが今どこにいるか知っているの?」
「ああ、さっき見つけた」
「何処にいるん?」
「家の裏口の前」
「なんでアイツがそんなところにいるんだよ?」
「今現在絶賛バカ男共の奴に絡まれている。会話内容からしてどうやら二人とも高町の家を張っていたらしい。それも、話からして三時間も前から」
『ま た ア イ ツ 等 か!!』
「しかも三時間って・・・」
「よっぽど暇なんだね。」
「まだ冬の寒さもそれなりに残っているというのに・・・」
「そもそもなぜあの下郎どもはそこに居るのだ?」
「おそらく家で誕生日会が行われたらそのまま直行、そうじゃなければ外に出てくる高町をつけるなりなんか適当なこと言って同行するとつもりだったか・・・・いや後者はありえないからおそらくバレたんだな
「まったくあの愚か者どもは・・・」
「そんなことよりさっさとなのはを助け出さねば」
そう言って木刀を持つ高町兄と父
「あーその心配はない。」
「なに!?」
「すでに手は打っている、まあ後は待ってください・・・」
「?」
そして、数十分後
「皆さんお待たせしました。ごめんなさーい」
「ほらな?」
「一体君は何をしたんだ・・・」
「それは本人に聞け・・・」
「なのは、一体何があったんだ?」
「えーと、いきなりビームが降ってきたの。」
「は?」
「だから降ってきたの・・・ビームが」
「そんなことが・・・」
「それよりさっさとはじめるぞ・・・もう七時だ」
「それもそうね・・・じゃあ始めるわよ!!」
バニングスのその声に『おー』という声で答えてパーティが始まった。
そして桃子さんがケーキ(どういう風に言ったらいいのかわからんが、とりあえず店の厨房のオーブンにはまず入りきらないほど巨大なものと言っておこう)を持ってきて、バースデーソングを俺以外が歌い高町が蝋燭の火を消し、桃子さんが切り分けたケーキを全員に配り、用意された料理と共に食べはじめた。
「初めまして僕はユーノ・スクライア、なのはやフェイト達の友達だよ」
「なるほど・・・あの時のフェレットか・・・・麻井伸だ」
「知っていたのかい?」
「ああ、アレには俺も少なからず関わったからな。」
「そこの二人!今からゲームするで!」
そう言われ顔をそっちに向ける。そしてこれから八神から放たれるゲームの内容があのような悲劇を生み出すとは・・・・
「ゲームは王様ゲームや!ルールは単純!!毎回くじで選ばれた王様がお題を言っていき、それをクリアできなかったら負けて抜けていき、最後に王様ともう一人が残った人が優勝や!因みにお題クリアしても気絶とかしたらアウトやで」
「ほう、面白そうだな。子鴉」
その時、俺は見てしまった。
ものすごく嬉しそうにこちらを見る桃子さんの姿が。もうこの時点で解ってしまった・・・・・彼女の意図が・・・まさかとは思うがコレを最初に提案したのも彼女じゃあるまいな・・・・
「それじゃあ、くじ引いて」
そう言って割りばしくじを引いていく・・・・そして
「あら、私が王様だわ」
いきなり引き当てたのはやはりというかなんというか桃子さんだった。
「それじゃあ・・・お題は・・・5番が女装をする!あ、女の子だったら男装ね♪」
「誰や?5番は?私は9番や」
「・・・・・俺だ」
『ええええええ!?』
そう・・・・5番は俺
そう言って驚いたのは高町、高町兄、バニングス、月村妹、テスタロッサ家(使い魔含む)、八神家(守護騎士含む)、ユーノ及びハラオウン家、マテリアル+ユーリの22人
そして・・・・
『ぶっ!!』
そう言ってふきだしたのは高町父、刃、高町姉の三人
因みに月村姉は面白そうにこちらをみていた。おそらくこの人は桃子さんと同じタイプなのだろう
そして俺は―――
「・・・・服は?」
「もうばっちりたくさん用意しておいたわ!」
「フフフフ・・・・よかろう。」
「ちょ!?伸君!?」
それを聞いた俺は大層笑っていた。ここらで見せてやってもいいだろうからな―――
さてどうなることやら・・・とりあえず『茜雫』後は任せた。
Side:茜雫
数分後・・・・
「お待たせしました」
私が出てきたとき皆が私を見て凍りつきました。
そして・・・・
『誰!?』
そう言ったのが大半・・・そして
「え、ええ!?茜雫ちゃん?」
その姿を見て驚いているこの前私を見たことのある人達でした。
「ちょ・・・ちょい待ち!!て、ええ?なんで茜雫ちゃんが?」
「あら?知らなかったの?茜雫ちゃんの正体は伸君よ♪」
「「「「「「え、え、え、えええええええええ!!!!???」」」」」」
「い、いややなぁそんな冗談・・・なあ茜雫ちゃん?」
「あの・・・本当なんです」
「嘘や!!うちは認めへんで!!あの可愛くてつい愛でたくなる衝動に駆られたくなる茜雫ちゃんが伸君だなんて・・・・」
「あ、うう・・・で、でも・・・」
思わず泣きそうになってしまいました。そしたら・・・
『おい・・・・貴様何俺のプリンセスを泣かしている?』
「え?ちょ・・・どこからや今の声?」
その声は私の腕から聞こえてきました。その声は―――
「ゼ、ゼイオンさん」
私は思わず縋る声で話し掛けてしまいました。
「それってもしかして君のデバイス?」
『それ以外に何がある?それより貴様・・・ここから生きて帰れると思うなよ?』
※ゼイオンさんの声はcv中田譲治さんです。
「ちょ・・・こわ!謝ります!ごめんなさい!私が悪うございました。」
『初めからそうであればいいのだ(もとよりここにいるのは伸ではないからな・・・男の娘茜雫だ!!)』
「でも、性格・・・ていうより人格が変わりすぎやろ!!」
『だから言っているだろう!!』
「「「「?」」」」
『ここにいるのは
「「「「そういう問題!?」」」」
「じゃあ、次の王様を決めましょうか♪」
そして再びくじが引かれました。そして――――
「あらー、また私が王様だわー♪」
偶然にも王様は桃子さんでした
「じゃあ・・・・4番の人ちょっと来て」
えっと・・・私の番号は・・・あ、私ですね。
「あ、はい」
「そう♪じゃあ・・・・て、いって・・・・・だったら」
「え、えええ!?」
桃子さんが言ったことに思わず顔を赤くしてしまいました。
「ダメなら脱落よ♪」
「うう・・・分かりました・・・」
でも恥ずかしいよ・・・
「それじゃあ、・・・10番そこに立って」
そう言って立ったのは、すずかさんでした。
恥ずかしいですけど私は意を決して――――
「すずかちゃん。大好き!!」
そう言いながら抱き着きました。
Side:すずか
私は今、ものすごく驚いています。だって茜雫ちゃんの正体が伸君だっただなんて・・・でも、確かにあのシチューの味は茜雫ちゃんのソレを思わせるのがあったなぁ・・・・でもそれって私たち男の子に料理が負けているってことだよね・・・・うぅ・・・ノエルに頼んで料理の練習もっとしよう・・・・
そしてゲームが再開されました。そしてまたも王様は桃子さんでした
「えええ!?」
桃子さんがし・・・茜雫ちゃんに耳打ちしたら真っ赤になっちゃいました。そして―――
「それじゃあ、・・・10番そこに立って♪」
10番は私なので、そこに立ちました。なんだか茜雫ちゃんがもじもじしています。正直に言わせてください・・・・か、かわいい・・・とても。
そしたらいきなり―――
「すずかちゃん。大好き!!」
そう言って抱き着いてきました。
て、ええ!?いやあの嬉しいんだけどって、これは桃子さんに強要されたからであってそれにしても髪いい匂いだな・・・じゃなくて、これは本音ではなくてそもそも彼女の中身は・・・て、ちょっと待って、つまり今伸君に抱き着かれているのと同じであって・・・いやでも・・・あ、あ、あ・・・・・・・・
次に意識が戻った時、私は何故か自室のベットに居ました。
Side:茜雫
抱き着いたらすずかさんがトマトみたいに真っ赤になって気絶してしまいました・・・
「ちょ・・・・ちょっとあんなん反則やろ?わたし絶対耐えられへんで」ヒソヒソ
「お、落ち着きなさい!!あれは伸よだから問題ないわ・・・・多分」ヒソヒソ
「で、でも、あの可愛さは・・・・」ヒソヒソ
なんだかいろいろ言っていますが私には聞こえませんでした。だって恥ずかしかったんですもん!!
「は~い、じゃあ次行くわよ♪」
『ヤバい!!この人にだけは絶対に王様をやらせたらダメだ』
それがこの場にいる全員の共通認識でした。しかし―――
「あらー、また私が王様だわ♪」
「なんでや!いくらなんでもおかしいやろ!!三回連続同じ人が王様って・・・」
「なんだかわからないけど私には箸の番号が透けて見えるのよ・・・」
初耳です・・・そしてなんですか・・・その無駄にすごい透視能力は・・・
そして今回も私が辺り今度は「大っ嫌い!!」て言うということでした。因みにそれを言われたのは、はやてさんでそしたら「あかん、私もう生きていく自信ない・・・・鬱や・・・死のう」て言いだして守護騎士さんの皆さんと刃が必死に止めていました。それでも立ち直りきれなかったらしくリタイアすることを条件に私が慰めました
そして次は―――
「あ、私が王様です」
「ホント!?」
「取りあえずこれで地獄を一つ越えたわね。」
「ぬう・・・なぜ王たる我が引き当てられんのだ!!」
「王様落ち着いてください。」
「そうだよ!次は当たるかもしれないじゃん!!」
「それじゃあ・・・6番の人が2番の人の料理を食べる」
「ふむ、私だな・・・・して2番は・・・」
どうやら6番はシグナムさんのようです。
「はーい、私でーす♪」
2番はシャマルさんでした。
「茜雫!リタイアする!!」
速攻でシグナムさんはリタイア宣言しました
「なんでよーーーーー!!」
「お前はシーフード○ードルですら紫色の謎の物体にしたではないか!!」
その後はシャマルさんの声が木霊しました。というよりカップラーメンですらそうなるシャマルさんの料理って・・・
その後は桃子さんが主に私を使っての攻撃あるいは私がピンポイントでの指定での脱落が多かったです。なかでも「13番が4番の短所を言いまくる」13番がプレシアさんで4番がアリシアさんだったときは悲惨でした。プレシアさんが暴走して自分にめがけてサンダーレイジを放とうとしたくらいですからしかもそれを止めようとしたリニスさんとフェイトさんに命令されたアルフさんが巻き添えを食らって三人がリタイア・・・他にも「1番(ユーノ君)が7番(リンディさん)の淹れたお茶を飲む」やシャマルさんの料理絡みで結果的に残ったのは私と桃子さんだけでした。
そして王様さんも一回当たりその時は「6番(レヴィ)と8番(シュテル)がドドリアンボムを食べる」という命令をしたりしました。当然両方リタイアしましたが・・・ちなみにフェイトちゃんとアリシアちゃんの脱落原因は・・・何故かあったウエディングドレス(サイズもぴったし)で「結婚して?(上目づかい)」と言い。そしたらプレシアさんが「なら早速式場の準備をしましょう!!」と暴走してリニスさんに鉄拳制裁を食らっていました。
そしてアリサさんは刃君とのポッキーゲームの強制(私命令)によりアリサさんが脳震盪が起こるまで顔を横に振り続け気絶しました。因みに刃さんはシャマルさんが入れた『ゴールドスライムの色をしたトマトジュース』を飲んでノックダウンしました。それでも飲みきるまで眉一つ動かしませんでしたが・・・・・・
そして最後は桃子さんが「1番(リンディさん)と4番(シャマルさん)がそれぞれ料理とお茶を出す」というお題でした。結果は・・・・とりあえず出てきた物はリンディさんが料理は普通の卵焼き、お茶がなんかやけにテカっているバブルスライムを直接入れたような緑茶。シャマルさんが水となんかはぐれメタルのような物体で、なのはさんがこれについて尋ねたら「チョコレートケーキよ♪」と言っていました。お味はご想像にお任せします。
こうして、波乱に満ちた誕生日会は終わりました。(チャンチャン)
余談ですがあの変態達は後日インフルエンザにかかりました。馬鹿でも菌は移るんですね。
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第四十二話:衝撃の誕生日会(後編)