No.527227 ソードアート・オンライン フェイク・オブ・バレット 第二話 武器商人と2人の武器やぎすけさん 2013-01-03 18:33:06 投稿 / 全3ページ 総閲覧数:2526 閲覧ユーザー数:2446 |
和人「菊岡の話だと入院棟の三階だったよな?」
大地「ああ、そうだ。」
指定された病室に入るとかなり元気な声が聞こえた。
安岐「おっす!桐ケ谷君、お久しぶり!そして、初めまして、双葉君。」
ニコニコと微笑んでいるのは、長身でスタイルのいい看護師で名前は安岐さん。
和人のリハビリの世話をしていたという人だ。
和人「あ・・・ど、どうも、ご無沙汰してます。」
そう言って頭を下げる和人。
あわせて俺も頭を軽く下げる。
安岐さんは和人の体を見回すと、やがて和人の肩からわき腹にかけて握り始めた。
和人「わ、わぁ!?」
安岐「お~、けっこう肉ついたねぇ。でもまだまだ足りないな~。ちゃんと食べてる?」
和人「た、食べてますよ。それよりなんで安岐さんがここに・・・?」
和人が訊くと、安岐さんは和人の体を放してから事情を説明してくれた。
案の定、菊岡の手回しだった。
和人「・・・あのやろう・・・」
安岐「それじゃあ、早速ネットに接続しますか。」
キリトと俺は安岐さんに心電図モニター用の電極を貼ってもらってからアミュスフィアをかぶると、仮想空間へ飛び込むためのキーワードを唱える。
和人&大地『リンク・スタート!』
虹色のリングをくぐって、俺たちは新たな世界へと飛び込んでいった。
降り立った場所で、まず目に入ったのは夕焼けのオレンジ色だった。
外がまだ青空だったせいか、少しだけ違和感を感じないでもない。
周囲に目を移すと、背の高いコンクリートと鋼鉄の建物がそそり立ち、無数の空中回廊がそれをつなぐ。あらゆる場所から照らされるネオンの光と照明、街灯が世界をより一層明るく照らし、ごちゃごちゃとした街づくりは、どこか電気街の裏通りを思わせる。
地面は鉄板で加工されていて、道行く者たちの靴音とざわめきがBGMとなっている。
混沌としているのにどこか統一性を持った世界には、未来的でも秩序を感じない。
今までファンタジー系の世界にいた俺たちにとって、そこはまさしく別世界だ。
キリト「すげぇ・・・」
デュオ「ああ・・・」
お互いにそう言ってから、顔を見合わせる。
そして、俺たちは同時にフリーズした。
デュオ「キリト・・・だよな・・・?」
俺の視線の先には、どう見ても少女にしか見えないプレイヤーがいる。
透き通るように白い顔、長い黒髪、線の細い顔立ちに、色の薄い唇。
だが、どこかキリトの面影がある。
キリト「お前がデュオか・・・?」
デュオ「ああ・・・まさか俺も女の子顔になってるのか!?」
キリト「いやそうじゃない・・・って!?お、女・・・!?」
俺とキリトは周囲を見回し、やがて近くのガラス窓に近寄る。
キリト「なんじゃこりゃ!?」
デュオ「冗談だろ・・・」
キリト同様に、俺も絶句していた。
なぜなら、黒髪の少女の隣に映っていたのは白い髭を生やした白髪の老人だったからである。
白いスーツとステッキが似合いそうな老人は、どこかの店の前にいつも立っているあの紳士そのものだったのだ。
デュオ「なんだか、恐れ多い姿になったな・・・」
俺は顔を引き攣らせていると、横から声を掛けられた。
?「よう、待ってたぜ。」
俺とキリトが声のした方を見ると、そこには一台の装甲車とその前に立っている黒人がいた。
デュオ「久しぶりだなドレビン。」
ドレビン「確かに久々だな。お前が
デュオ「そうだな。やっぱり、ここでも武器商人なんだな。」
ドレビン「もちろん。今じゃ
デュオ「なるほど。」
そこまで話したところで、後ろにいたキリトが割り込んできた。
キリト「デュオ、そろそろいいか?」
デュオ「ああ、なんだ?」
キリト「そいつは誰だ?」
ドレビン「おいおい、諸対面の相手に向かってそいつは無いんじゃないか?」
ドレビンは不敵な笑みを浮かべると、キリトを見て言う。
デュオ「悪いなドレビン、こういう奴なんだ。」
俺はドレビンに謝ってから、キリトに言う。
デュオ「こいつはドレビン。このGGOで武器の密売を行っている商人だ。昨日、呼んでおいた」
キリト「なるほど。ありがたい助人だけど、密売ってことはチート武器なのか?」
デュオ「いやそうじゃない。GGOを経営してる会社の武器製造や試作品のテストを担当するグループにコネを持ってるから、そこから武器を仕入れてる。」
キリト「そういうことか。」
キリトが納得したように頷くと、今度はキリトのことを紹介する。
デュオ「こいつはキリト。俺の相棒だ。」
ドレビン「ほほう~。人の接近を許さなかったお前に相棒が出来るとはね~。」
デュオ「黙ってろ。」
俺とドレビンは軽口を叩くと、ドレビンがパンと音を立てて手を合わせた。
ドレビン「さて、おふざけはこの辺にしてビジネスの話といこう。ちょっと来てくれ。」
ドレビンはそう言うと、装甲車を中に入っていった。
それに続いて俺とキリトも車内へ入る。
そこにはハンドガンからミニガンに至るまで大量の銃が置かれていた。
その他にも防具や弾薬、手榴弾やサプレッサー等のカスタマイズパーツまである。
ドレビン「依頼料はもらってるからな。好きなのを持っていって良いぞ。」
デュオ「サンキュー。」
俺たちはそれぞれドレビンのレクチャーを受けて、防具と【対光弾フィールド発生器】、迷彩(2人とも黒)を購入してから武器を選ぶ。
俺はとりあえず、メインアームに砲身の先が矢印のようになっているM82A2アンチマテリアルライフルを選んで、サブアームには銀色のリボルバー、コルト・パイソンハンターを選んだ。
長いライフルを背負い、左腰にリボルバーを収める。
隣ではキリトが真剣な顔で銃を睨んでいる。
デュオ「まだ決まらないのか?」
キリト「どうもしっくり来なくって。」
デュオ「剣しか使ったことないもんな。」
すると、俺の言葉を聞いたドレビンが驚くべきことを言った。
ドレビン「剣ならあるぜ。もっとも、剣というよりセイバーという感じだがな。」
ドレビンは荷物の中から白い筒状のものを取り出した。
ドレビン「こいつがこの世界唯一の剣。光剣、正式名称フォトンソードだ。」
ドレビンはそう言ってスイッチを入れると、ぶぅんと低い振動音とともに、青紫色のエネルギーの刃が1m強ほど伸張する。
キリト「おお・・・!!」
キリトは短く呟いて、それをまじまじと見ると訊いた。
キリト「黒いのはないのか?」
すぐさまドレビンは黒い筒を取り出すと、それをキリトに投げる。
キリトは飛んできた光剣をキャッチして腰に下げる。
キリト「俺の武器、これにする。」
結局、キリトの武器はメインに2本の光剣と牽制用のハンドガン、ファイブセブンとなった。
ちなみに近接用ということで、俺も光剣を買った。
あとがき
デュオの容姿はフライドチキンで有名なあの店のおじさんです。
ドレビンはMGS4のドレビンです。(ちなみにもう出す気はありません。)
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遅くなってすみません。
インフルエンザでダウンしてました。