???side
「ここは…」
「トビア!気がついたか!」
(誰だろう…って!)
「キンケドゥさん!?ベラ艦長とパン屋を開いたんじゃ…それにここは?」
僕――トビア・アロナクスはカリスト兄弟の野望、「神の雷」計画を阻止するべく「クロスボーン・ガンダム」を駆りその計画の要となる「コロニーレーザー」の破壊に成功した…が、その爆発に巻き込まれ意識を失った。そして目を覚ますと同時に今に至る。
「トビア、落ち着いて聞いてくれ。まずここは――俺達の元いた世界じゃない」
「は、はぁ!?キンケドゥさん、何を言って…」
「ここは俺達の元いた世界―――宇宙世紀じゃない。信じられないなら外を見てくれ」
キンケドゥさんはかなり真面目な顔で僕を見ながら言った。
「わ、わかりました…」
そして部屋のカーテンを開くと驚くべき光景を目にしたのだ。
「!…ここは地球の森…ですか?」
森…その一言で表すには充分すぎた。が
「よく見ろ…所々に見たことの無い機械がある。少なくとも俺が地球にいた頃にはこんな機械はなかった。」
「確かに…でもどうして…」
キンケドゥside
ドシィィィイイン!!
俺が「わからない」と言おうとした瞬間にこの部屋の外から轟音が鳴り響いた。
「っ!?なんだ!?」
「凄い音だ!…(音?こんなに大きな音が何故…キンケドゥさんは今まで知らなかったような反応をした…もしかしたら!)キンケドゥさん、もしかしたら…!」
トビアの言いたいことはよく分かっていた。
「ああ、この「音」の正体が分かればこの世界の事が少しでもわかるかもしれない!」
ただ何故彼らは「音」だけにこんなに執着したのだろうか…「普通」の人間なら怯えるはずだ。だが、彼らは「ニュータイプ」。
直感が知らせた…いや、「何となく」そう思ったのだろう。
「準備はいいか、トビア?」
「はい、キンケドゥさん!」
???side
「なんだぁ…ここぁ?」
俺は今どこかも解らない宿のなかにいてそして、外では雪が降っている。
そういや俺はあの男の弟に撃たれて…クソッ!思い出すだけでも胸糞悪ぃぜ…!
「とりあえずじっとしていても仕方がねぇ…ここら辺を調べるとすっか…」
何故か誰一人と会わずに宿から出た…ただ、本当にここぁ…どこなんだ?地球にはこんなところはねぇ…まさか
「死後の世界だったりしてなぁ…ハハッ」
暗い路地に入った。人が見えてきたところだ…そろそろ話でも聴くとすっか。
「すみません…可笑しな事かもしれませんがお聞きしたい事があるのです…」
「んだよテメェ…ここがどこかわかってんのか?あぁ?」
ッチ!…ヤクザか?宛になりそうにねぇな。
「それが…ここがどこか解らないのです」
あー…臭ぇ臭ぇ。
「そうか…じゃあ教えてやる!ここはルウィーのギャングロードだ。一番強いやつがヘッドってのがここの理屈だぜ…おっさん、あんたはこの事を聞いちまったからな。返すわけにはいかねぇ…おとなしく「俺の」部下になってもらうぜぇ!」
一番強いやつがヘッド…なるほど、なら
「俺がヘッドに相応しいってなぁ!」
俺は早速そいつ(ヘッド)に殴りかかった。だが流石はヘッドだ…一筋縄じゃいかないらしいなぁ…
「やるってんのか!?いいぜ、行くぜ、野郎共!!」
「「「「「「「おおおぉぉぉぉおお!!!」」」」」」」
なんだ?またうじゃうじゃ沸いてきやがった。こりゃちとマジぃぜ…こんなときにファングや武器がありゃなぁ…
「ッ!?なんだぁ!?」
急に俺の腰と手が光だした。
…まさかこんなに都合が良いこたぁあると思わなかったぜ。腰にはアルケーガンダムについていたGNファングが、右手にはGNバスターソードがあった。俺は戦い慣れしてるからなぁ…こんなに嬉しいこたぁそうそうねぇぜ。
「ヘッド、なんですかコイツ…」
「怯むな、やれ!」
ハハッ、ハハハハハッ!!もう人数なんて関係ねぇ…ただ、殺るだけだ!!
「行けよ、ファング!!!」
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