続いて第八十四話!!
次回からようやく最終章に突入します!!
まぁ、最終章と言ってもさらに二部か三部に分割されるのですがww
っていうかようやく最後の部分かけた…… だってあれ、閑章入る時に書いたもんだぜww
まぁ、彼女はゲスト出演みたいなんのでww っていうか口調どんな感じか忘れたので間違ってたらすみません。今調べようがないというか……
とりまどうぞ!!
「……何をするつもりなんだ?」
オリヴィエは今までの攻撃とは何か違う様なものを感じ、聖王のゆりかごからの砲撃も止めて様子を見ることにした。
その収束はこの辺りの物を全て破壊するほどの魔力が感じられるほどで、それなのにさらに大きくなっていくため、まともに食らえば聖王のゆりかごも被害が及ぶのではないかと思い始めた。
「……そちらがそのような気でいるのならば、こちらも本気を出さないといけないようだな!!」
だからこそ、それに対抗すべきとオリヴィエは動き出す。あの攻撃がどのくらいの威力があるのかは分からないとしても、こちらも本気を出さなければ聖王のゆりかごが破壊されるという可能性も考えられたから――
オリヴィエは聖王のゆりかごの先端に聖王のゆりかごが持てるすべての力を収束させる。聖王のゆりかごに搭載されてる攻撃で一番使いたくないものであったが、使用しなければこちらに勝ち目がないとオリヴィエは思い、やむを得ず使用することにした。
互いに収束され、その収束は見ているものを恐怖にさせるほどであった。
そして、同時に放たれるのであった――
「ラグナロク・ダークネスっ!!」
「フィンブル・ウィンタぁぁぁああああああああああああああああ!!」
フィンブルウィンター――またの名をフィンブルの冬とラグナロク。世界の終りである発端と世界の終末の日を迎えた、神話における出来事の名前。
それぞれの出来事にて発生させた総威力の攻撃を衝突させてしまえばどうなってしまうだろうか。神のみぞ知る答えが今、明かされる!!
「くっ、これでもダメか――」
衝突の結果だが、お互いに攻撃を相殺させ、聖王のゆりかごも闇の書の闇も何一つ傷つかずだった。
オリヴィエは次の攻撃を模索しようとするが、その前にこの世界が大きく揺れている事に気づいた。
「……ん? なんだこの揺れは?」
上空にいるというのに、揺れをかなり感じるという事はあまりにも異常だった。普通の地震が起こったとしても、上空で地震の揺れを感じることはないし、感じたとしても地震と思わないはずだった。
それなのに上空に居る聖王のゆりかごにも大きな揺れを感じるのはおかしすぎる。しかもラグナロク・ダークネスとフィンブル・ウィンターの衝突の直後と考えると、オリヴィエは嫌な予感がよぎった。
「ま、まさか――次元震!?」
たった一発で次元震を起こす羽目になるとはオリヴィエは思いもしていなかった。こうなってしまえば戦っている場合ではなくなってくる。
だけど、あの状況で最低でも相殺させるのが一番有効だったのも事実だ。だからこそ、逆にどうして次元震を起こす羽目になったのかと考えた。
そして闇の書の闇が『ラグナロク』と名のつく攻撃をしてきたことを思い出し、オリヴィエはある答えを導き出した。
「……まさか、神話の出来事が衝突したことが原因か!?」
しかも、よりによって世界の終りである発端となった『フィンブルの冬』、世界の終末の日を迎えることになった『ラグナロク』。そんな二つの出来事を力として放ち、衝突させてしまえば次元震を起こす事なんて当然に近かった。
そう、ラグナロク・ダークネスとフィンブル・ウィンターの衝突が齎す意味――それは世界の終り、正確にはこの周辺にある次元世界の終りを迎えるという事となってしまったのだ。
「すっかり忘れてた……。今私が戦っていたものが元は夜天の書だという事を……」
オリヴィエは右手で顔を覆い、自分の失態に気づいてしまった。
夜天の書も元をたどれば聖王家の物であった。聖王家は神話の力を受け継いでおり、それぞれの力として使用することが出来た。
だからこそシグナムがレヴァンティンを使い、目の目に居る闇の書の闇がラグナロクを使用することが出来き、ティルヴィングと聖王のゆりかごに搭載されてあったフィンブルの冬――英語で言うフィンブルウィンターも使えたのである。
そして、この次元震は多分この世界ではなく、近くの次元世界も影響を受けているはずだとオリヴィエは思い、今更逃げたところで逃げようがない状況だと思っていた。
「……ごめんみんな。私はもう、戻れそうにない」
そう――この戦争は誰の勝者もなく、次元震によって終焉を迎えようとしていた。オリヴィエが最後にやってしまったミスによって――
闇の書の闇はそれでもこちらを攻撃してくるかもしれないが、ここで戦ったところで意味がないという事はオリヴィエは分かっていた。この次元震はもはや止めようがないのだから――
「なんか、急に疲れが襲ってきたな……。少し寝ようかな? こんなところをクラウスに見られたら怒りそうだけどな」
戦意を失ったオリヴィエは、何もかもどうでもよくなっていた。何をしたって意味がないのだから、後は自然の流れに任せようと思ってしまったのである。
そしてオリヴィエは一度クラウスの事を思い浮かべて苦笑するが、そのまま眠ってしまうのだった――
その後はどうなったのかは分からない。オリヴィエの記憶がここで途切れ、現在では旧暦462年に起きた大規模次元震として歴史だけが残されていた――
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「だけど今、そのオリヴィエ聖王女が見ることが出来なかった平和は子孫に受け継げられ、表面上の平和である管理局を変えようとしているわけか……」
現代に戻り、聖王教会のある一室、先ほどベッドから起き上がって座っている彼女は窓を見ながら独り言を言う。
彼女は一ヶ月くらい前まで意識が回復することがなく、彼女が意識を回復した時は聖王教会内でかなり慌てていたものだ。
この事は聖王教会内だけに留めており、理由はその時にはなのはが指名手配になっており、シルフィアという名前に何か引っかかっていたからだ。
その結果、聖王教会が思っていた通りナノハがオリヴィエの子孫であり、管理局に彼女の意識を取り戻したことを報告しておかなくて正解だと思っていた。意識を取り戻したと今管理局に言えば、何かしてくる可能性があり、当の本人である彼女もその事に関しては賛成であった。
「……だが、今回に関しては私は静観しておいた方が良いか。またいつ意識を失う可能性だってありえるし、意識が回復しただけでも奇跡なのかもしれない。不安定なのは変わりないのだから。それに参戦したところで邪魔になるだけだと思うが」
そして彼女は今の状況を動こうとしない。静観し、どのように世界を変えて来るのかをこの聖王教会から見届けようと思っていた。
多分今回の事は歴史上に載り、後世に伝えられていくであろう。彼女にはこの後何が起こるのかはなんとなく分かり、その歴史に刻まれる瞬間を見届けようと思っていた。
「――今はそのオリヴィエ聖王女の子孫がどのように世界を変えるのか、じっくり見ていようではないか。聖王オリヴィエ・ゼーゲブレヒトの末裔、ナノハ・ゼーゲブレヒト」
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J・S事件から八年後、高町なのははある青年に会った。
その青年はなのはに関わりがある人物だった。
だがなのはにはその記憶が消されていた。
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