5月17日
再び酒を手配し、厳顔殿を訪問して蜀の面々で特異な『ぷれい』をされている方はいないかを伺ってみたところ、真面目くさった顔でそんな事を聞かれるとはのうと目をまるくされながらも御教示頂いた。
『そうじゃなあ、王累という娘がおるんじゃがあれは大概じゃの。魏にも縛られて興奮するという輩がいるとは聞いているが、あの娘は宙吊りにされたままするのが好きな変態じゃと黄権が言うていたな。
あとは鄧芝かの。あやつは至極に口戯が好きなようで御館様のものなら一晩中でもしゃぶっていられます、それだけで何度でも絶頂出来ますとか豪語しておった。それにその舌技に余程の自信を持っておって、孫権の前で御館様のを絶妙にアレして感心させたと聞くぞ。まあ実演を依頼する孫権も孫権であるし押し切られる御館様も御館様だがの』
とのことだ。しかしそれとは別に
『張任という娘がおるんじゃがこれがどうしても桃香様と合わないらしくてな、「私は御嬢様(劉璋)の臣であり劉備の臣ではありません」と言って聞かんのじゃ。旧蜀ではとびきり優秀な娘なんじゃが季玉よりも下の官位にしかできんから使い道が無くてなあ。本人に聴いてみたら「御嬢様の旦那様でしたら私にとっても主人です、如何様にでもお仕え致しましょう」と言うんで、こっち(中央)で何ぞ御館様直轄の仕事を用意してやれんか?』
と依頼を受けた。劉備様の御了解を頂いた上で御本人の資質を確認させて頂き、検討させて頂きたいと回答して辞した。
次は呉だ、子敬に聞いてみよう。
5月20日
子敬と飲みに行きがてら例の件を聞いてみた。
『えー…それやっぱあの人じゃないの?ちょっとあたしの口からは言い難いんだけど』と思い当たる人物は居るようだが教えてくれず、ちょっと考えてから周泰殿に聞いてみるように言われた。またそういえばと言いながら、
『幼平と言えば、ローションプレイが一番上手いのは幼平と公奕(蒋欽)みたいよ。あと子布(張昭)さんはムッツリ、超ムッツリ!なんか昼間は一刀様の前じゃ殊更自分は真面目ですやらしい事なんか嫌いですみたいな態度のくせに「一緒に御伽したけど乱れっぷりは凄かった」
って子綱(張紘)さんが言ってたわ』
と付け加えてくれた。
張昭殿は一度お会いした記憶では謹厳実直を絵に描いたような方だったはずだが、そういった方でもそのようになるものなのか。
ふと思い出して元直と同じように、貴女はどうなのかと聞いてみたところ、
『私?んー…深夜の職場で声を殺してするのがドキドキするわねぇ。一回目はそうゆう所でこっそりして、二回目は寝所でゆっくりしてもらうのが好きかな』
という。呉の職場の面々も迷惑なことだろう。
5月22日
周泰殿に面会し、先の子敬の件を伺ってみた。言いよどんでいるようなので子敬に言われた通りに「詰まらない物ですが」と経費で購入した猫の縫い包みを差し出したところ、
『それは思春殿のことだと思います!最近の思春殿は必ず一回目は一刀様を死角から押し倒し、一刀様を押さえつけて馬乗りになってなさいます!それで、二回目は「ふん悪かったなかわりに次は私を好きにすればいいだろう」というようなことを言って今度は自分の手足を一刀様に縛らせて
後ろからされるのがお好きです!そして三回目は正面から一刀様にしがみついて、接吻したまま「一刀、好き!好き!」と何度も言いながらされます!思春さんは何と言っているか聞かれていないと思われているようで、うっかり一度口が離れてしまってもろに「好き」と一刀様に聞かれてしまった時は「違うからな!違うからな!?蓮華様の御体の負担を減らすためにしてるだけだ!」と言って一刀様を殴っていました!加虐趣味と被虐趣味と歪んだ愛情表現を兼ね備え、さすがにこれは私から見ても弁護のしようも無く異常なぷれべっ!?』
と笑顔でまくし立てていたが疾風のように現れた甘寧殿に背後から殴り倒された。
甘寧殿は真っ赤な顔で今明命が言ったことは全て嘘だ、忘れてくれと言いながら昏倒した周泰殿を引きずっていかれた。
あっけに取られてしまったが、一刀様に力づくで行為に及ぶことや殴る等の乱暴を働く事は三国の申し合わせで禁止されているはずだ。
夜の影響が大きいとの噂もあるがあの元譲殿でさえ一刀様に手をあげることは無くなったと聞いているし、うっかり反射的に手を出してしまったという馬超殿もその時に御伽番一回飛ばしの罰を受けている。
真偽の確認が必要と思われる旨を公達様に御報告しておこう。これは私的に許せないと言うことではなく安全管理上重要な問題であるためだ。
5月24日
今日は賞与の支給日だった。経済の参考書でも購入しようかと思い退庁しようとしたところ、子丹御嬢様らに拉致され連れて行かれた先は衣料店だった。
いや、正しく言えば特殊な衣料店で品揃えの半分以上が下着なうえ、透けている、胸が隠れない、とんでもないところに切れ込みが入っている等どうみても普通でないものばかりだ。郭淮と張郃が、「さぁ仲達、どれがいい?」などと言うがどうしろというのか。
仕方がないので下着以外の衣料を見ていたがどれもこれも日常的に着るとは思われない服ばかりで、三国合同塾の制服まであった。よく見ると値札に紹介文らしきものが書いてある。
『合同塾 教師用(大中) あの眼鏡軍師様も御愛用!貴女は魏派?呉派?』
『合同塾 学生用水着(中小)●様仕様 ”一刀が離してくれないの” 王様みずから威力を証明済み!』
『華蝶仮面(赤) ”愛と性技の使者、嗜好の一品” 妖しい魅力で一刀様を翻弄するも、捕まっていけないお仕置きを受けるも貴女次第!?系列商品の連者も御座います
『ごすろり(中)馬岱様仕様 ”すごく良かったよ!背中の留め金で半脱ぎにするのも簡単で、これだけで三回もしてもらっちゃった!”←試供品を御提供致しました馬岱様より御感想を頂きました!』
『作業服(中)李典様仕様 ”脱がんでも手やらアレやら色々入るから寒い時期は便利やで”
←試供品を御提供致しました李典様より御感想を頂きました!技術系の貴女に!※胸元寸法は調整致します』
『璃々様服(小) ”ねえご主人さま、もうこの服小さくて着れないよ” あれは違法ですがこれは合法!貴女の魅力を際立てます』
…最後のは問題無いのか?
特に買えるものが無いというと御嬢様らは非常に不満げであったが、店員が李典様より開発試作品を預かっており、『寸法の合う方に、展示会での着用と感想の報告を条件として無償提供したい』と言付かっていますが如何でしょうかと白い水着を提案してきた。
極端に布地が少ないわけではなく透けもせず、私の体型と凡そ合っていた為提供を受けることとした。
御嬢様が店員となにやら話し合った後に生温かく微笑みながら、展示会の後、一刀様に温泉等二人きりの時に再度御披露目する事と指示を受けた。
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その後の、とある文官の日記です。