No.498515

真・恋姫†無双 ~我天道征~ 第16話

seiさん

無事3万の黄巾党を撃退した一刀達。
その知らせはすぐに陳留へも伝えられ、人々は大いに喜んだ。
しかしその裏では、未だに華琳を狙う者達が残っていた。
一刀達は、そんな者を一掃するためある策を決行することに。

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2012-10-21 03:46:08 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:6416   閲覧ユーザー数:4899

 

 

 

 

 

 

 

 

注意 本作の一刀君は能力が上方修正されています。

 

   そういったチートが嫌い、そんなの一刀じゃないという方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの黄巾党の事件から1週間が経った。

あの後、色々と後片付けや処理があり、バタバタと忙しく時が過ぎていった。

そしてやっとそれらもひと段落し、陳留にもいつもの落ち着きが戻ってきたのである。

そう、いつも通りの・・・

 

 

「一刀、何でこんなことになっているか、理解しているわね?」

「・・・・・はい。」

 

俺は今、玉座の間で正座をさせられている。

目の前には、華琳に春蘭、秋蘭、桂花と、この城でのトップ集団が勢ぞろいである。

場には、重苦しい雰囲気が漂っている。

 

華琳は頭を押さえ、頭痛を我慢しているような感じだ。

春蘭はよくわかってないんだろうけど、華琳の機嫌が悪いから、怒っているだけなんだろうなー。

秋蘭だけは不機嫌というよりも、呆れた感じなのがせめてもの救いだ。

問題は、いつもより5割増しくらいの殺気を放つネコミミフードの軍師様である。

何もしゃべってないはずなのに、俺の耳にははっきりと呪詛が聞こえてくる。

 

まあ、その原因が俺のせいなのでしょうがないんだけど。

なんでこんなことになっているのか、あの後あった色々について語っていきたいと思う。

 

 

 

 

【語り視点】

 

時は、一刀が黄巾党を追い払った日へと遡る。

 

 

華琳達の活躍により、3万の黄巾党が撃退されたという報告は、その日のうちに陳留へも伝えられた。

桂花をはじめ、その知らせに喜ぶものがいる一方、それとは真逆の反応をみせる者達がいた。

 

 

「なぜだ!なぜ3万もの黄巾党がおり、奴等の動きまで教えてやったというのに、曹操は生きておる!」

 

そう、華琳の暗殺を企てた者たちだ。

 

「はっ。な、なんでも、天の御遣いなるものが現れ、その裁きにより壊滅させられたと。」

「そんなほら話を信じろというのか!」

「し、しかし、生き残った者達が皆そのように。程遠志様もその裁きを受けたと。」

「えーい、もうよい。貴様はさがっておれ。」

「は、はい。」

 

報告に来た部下は、ある意味真実を伝えているのだが、彼らにはそれも言い訳にしか聞こえず、当たり散らす。

そして、そんな話は聞きたくないとばかりに、その者を追い払ってしまった。

 

 

「くっ、しかしどうしますか? まさか、このような事態になってしまうとは。」

「厳政様からあれほどの部隊をお借りしたのに、失敗したなんてことがそのお耳に入ったら。」

「落ち着かぬか。此度の件、あの部隊を率いていた程遠志の奴めが、策を無視した独断行動ゆえの結果だと、厳政様には遣いを送った。」

「おお、さすが張闓殿、抜かりはありませんな。」

 

はじめこそ予想外の事態にパニックになっていたが、張闓なる代表者らしき人物が嘘の報告をしたことを知ると、途端に落ち着きを取り戻しはじめた。

それとともに、口々に張闓を褒めちぎる言葉を吐く。

 

 

「曹操の暗殺に失敗した今、我々はどうすれば。」

「あれは黄巾党どもの仕業だったのだ、我々は無関係なのだから、いつも通りにしておれば良い。」

「しかたあるまい、またしばらくはあの小娘のご機嫌取りを続けなければな。」

「そして、また機会を見つけ。」

「うむ、今度こそ曹操の奴の抹殺を。」

 

 

張闓達がそんなよからぬ考えを巡らせていると。

 

コンコン

 

その部屋の扉がノックされる。

その音に、全員の視線が扉へと集中する。

以前にも書いたが、ノックの習慣なんてものはこの時代にまだない。

そんな奇妙な時代に、その場にいた全員が戸惑う。

 

「だ、誰だ?」

「荀彧よ。張闓、少し話があるから、入らせてもらってもいいかしら?」

 

ノックの主は桂花だった。

そのことに、さらに一同は戸惑う。

部屋の外には自分達の私兵を配置しており、華琳側の人間が近づいたら、合図するようにいっておいたのである。

しかし、実際にはその合図もなく、華琳側の人間の筆頭とも言える桂花がこうしてやってきた。

 

 

「い、いかが致しましょう?」

「いれるしかあるまい。曹操に尻尾を振る雌犬だが、仮にもこの城の筆頭軍師。

下手に断れば、怪しまれてしまう。適当に話をして、さっさと追い払えばいい。」

「わ、わかりました。」

 

そういって部下の一人に扉を開けさえ、桂花を室内へと招き入れる。

 

 

「あら、あなたたちもいたの?」

「は、はい。張闓殿とともに、政策についての話を。」

「そう。だけど入室するのに、随分と待たせるのね。」

「少々散らかっておりましたので、荀彧殿が気分を害されないようにと整理などをしておりました故。」

 

桂花が気になったことを突っ込むが、一応想定内の質問であったため、すかさずそれに答える。

それに矛盾がないことを確認し、張闓は桂花へと質問する。

 

「じゅ、荀彧殿、この屋敷には私共の兵がいたはずですが、どうやってここまで?」

「あら、そうなの? そんなの一人も見当たらなかったけど。」

「さ、左様ですか(くっ、雌犬の分際で)。」

 

張闓は、どうやってここまでこれたのかを質問するが、桂花はとぼけたようにそう答える。

そんな態度に怒りを覚えながらも、笑顔で応対する。

 

「だけど私兵を配置するなんて、よっぽど聞かれたくない話でもしてたのかしら?」

「いえいえ、滅相もない。年のせいか、どうしても臆病になってしまいましてな、念のためですよ。」

 

桂花のさらなる突っ込みにも、笑顔を崩さない。

 

 

「ところで荀彧殿、本日は一体どのような用件で?」

 

張闓はとっとと追い返してしまおうと、桂花の話を促す。

 

「実は張闓、あなたにある疑惑がかかっているのよ。」

「疑惑、ですか?」

 

桂花は、さも辛そうな表情でそんなことを言う。

その言葉に内心ギクリとするも、なんとかそれを表には出さず応対する。

 

 

「ここ最近、黄巾党の奴らにこちらの軍の動きや内部情報が、漏らされている気配があるのよ。」

「そ、そうなのですか?」

「そして、その情報を流している人物が、この城の者だということまで掴んだのよ。」

「ま、まさか・・・」

「ええ、その犯人の候補として、張闓、貴方があげられているのよ。」

 

桂花が話を進めるにつれ、張闓の笑顔はだんだんと消えてゆき、その顔色は青くなっていく。

 

「ああ、ちなみに貴方達にも同様の嫌疑がかけられているから。」

 

おまけのように告げられた一言だが、周りにいた者達もその顔色を変えていく。

 

 

「な、なにを根拠にそのようなことを。」

 

張闓は、なんとかその言葉を絞り出す。

 

「私も貴方を疑いたくはなかったんだけど、いくら調べてもどうしても貴方に辿り着いてしまうのよ。」

 

桂花は、口では残念などと言っているが内心は真逆であり、その顔からは若干笑みが漏れていた。

 

「それに、つい最近こんなものが手に入ったのよ。」

 

ココンッコンッ  コロコロコロコロ

 

そして桂花は、持っていた数束の竹簡を張闓の足元へと放り投げる。

それらは床へと落ち、その内の一つが転がりながら開かれる。

 

「こ、これは・・・」

 

それに目を通した張闓は、さらにその顔を青くさせる。

 

「そう、厳政という人物にあてた、あなたの手紙よ。」

 

それは先程の話でも出た、張闓が厳政にあてに送ったという、嘘の報告だった。

他のものも、ここ最近厳政あてに送ったはずの報告書だった。

 

「これらのあなたの名で書かれた竹簡には、今回の黄巾襲撃の話や、華琳様の暗殺計画についても書かれていたわ。

それにこの厳政という人物、華琳様からの報告によれば、黄巾党とかなり深い関わりをもつ人物とのこと。

そんな人物と、こんなに密な遣り取りをしたものが見つかれば、疑う根拠としては十分ではないかしら?」

 

桂花はとうとう我慢できず、その顔に意地の悪い笑みを張り付ける。

 

 

 

すでに王手とも言える一手を打ったにも関わらず、張闓はしつこくあがく。

 

「こ、これは陰謀に御座います。何者かが私の名を使い、陥れようとしているのです!」

 

そんなみっともない言い訳をする。

顔色は青く、その姿にも動揺が見られ、状況証拠だけみても十分に犯人だと言えるのだが。

しかし奴の言うとおり、これでも決定的な証拠とはならないだろう。

 

張闓はきっと、部下の一人をトカゲのしっぽのように切り捨て、その者に全ての罪をなすりつけるだろう。

その上で、自分は無実であったと声高に宣言するだろうと容易に想像できる。

またその竹簡を持っていた者を連れてきても、同様の理由で知らぬ存ぜぬを貫くだろうことも。

 

 

「つまり、此度の件について貴方は、何も関係ないと?」

「そ、その通りでございます。」

「華琳様の暗殺なんて口にしたこともないと?」

「勿論でございます。何故私が、そのようなことを言わなければ。」

「じゃあ、これはどう説明してくれるのかしら?」

 

桂花は自分の懐から、長方形の薄い板の様なものを取り出す。

そしてその板を指先でいじると、

 

≪「心配いらん。あのお方直属の部下と、その大部隊が来てくれるそうだ。いくら曹操だろうと、数の暴力には敵うまいて。」

 「それならば安心ですな。」

 「戦とは、数で決まるものですからな。」

 

 「まあそのためにも、まずは曹操の抹殺が第一。」

 「そして、その後の後片付けですな。」

 「いやはや、楽をするためには、苦労をしなければならないものですな。」

 「違いない、はっはっはっ・・・」 ≫

 

 

「なっ!?」

 

そこから、以前自分達がしていた会話が聞こえてきたのだ。

さらに、

 

≪「くっ、しかしどうしますか? まさか、このような事態になってしまうとは。」

 「厳政様からあれほどの部隊をお借りしたのに、失敗したなんてことがそのお耳に入ったら。」

 「落ち着かぬか。此度の件、あの部隊を率いていた程遠志の奴めが、策を無視した独断行動ゆえの結果だと、厳政様には遣いを送った。」

 「おお、さすが張闓殿、抜かりはありませんな。」

 

 「曹操の暗殺に失敗した今、我々はどうすれば。」

 「あれは黄巾党どもの仕業だったのだ、我々は無関係なのだから、いつも通りにしておれば良い。」

 「しかたあるまい、またしばらくはあの小娘のご機嫌取りを続けなければな。」

 「そして、また機会を見つけ。」

 「うむ、今度こそ曹操の奴の抹殺を。」

 

 コンコン

 

 「だ、誰だ?」

 「荀彧よ。張闓、少し話があるから、入らせてもらってもいいかしら?」 ≫

 

 

桂花が部屋をノックするまでの、先程の会話もそこから聞こえてきたのだ。

 

「これ、あなたたちに間違いないわよね?」

 

桂花が手に持っていた板を張闓達に向けると、そこにははっきしと自分達の姿が映し出されていた。

 

そう、桂花が今持っており、一刀から預かったものとはケイタイである。

ケイタイのムービー機能を使い、それこそ言い逃れも何もできない決定的な証拠を撮ろうと考えたのだ。

ちなみにこの撮影、一刀が特別に育成した最精鋭の細作部隊「忍」が行ったものである。

張闓が出した数々の密書の回収も、この「忍」の仕事である。

 

 

「そ、それは妖術か何かですか?」

 

張闓は、あまりの事態に思わずそんなことを尋ねてしまう。

 

「ああ、これは風景や音を記録する絡繰よ。なんなら、今のアンタ達の間抜け面も撮ってあげましょうか?」

 

そんな張闓に、ケイタイの説明をするとともに、サラリと毒を吐く桂花。

 

「まあこれを見る限り、この竹簡はやっぱりあんたが出したものみたいだし、それどころか首謀者と見て間違いないわね。

 そろそろ観念しなさい、張闓。」

 

そこまで言いきり、桂花はニヤリと笑う。

 

 

そこまで黙って聞いていた張闓だが、ふいに声を荒げる。

 

「さっきから黙って聞いておれば調子に乗りおって、ならばその絡繰もろとも、貴様を消してしまえばいいだけだ!」

 

張闓の顔は、先程の青から怒りによる赤へと変わっていた。

そして懐から短刀を取り出すと、まわりにいたものたちも桂花を取り囲むように動き出す。

 

「はぁー、馬鹿な奴等。」

 

しかし桂花は、そのことにも動じず侮蔑するような目でまわりの者たちをみる。

 

「馬鹿は貴様だ。こんな所に一人でのこのこきおって。ここはわしの屋敷だ、逃げることもできんぞ。」

「なんで私が、あんたみたいな生きてるだけで有害な、自分の私腹を肥やすことしかできない、無能で屑な豚から逃げないといけないのかしら。」

「き、貴様―!ならば、死ねー!!」

 

桂花がさらに張闓を挑発するような言葉をはくと、張闓は怒りが頂点に達し、その短刀を振り下ろそうとする。

 

 

 

「だから馬鹿って言ったのよ。 そもそもこんな屑共の巣窟に、私一人で来るわけないでしょ。」

 

桂花がそんなことを言い、今日一番の邪悪な笑みを浮かべると、

 

ヒュッ  ガキン  カランカラン

 

「くっ。」

 

不意に矢が飛んできて、張闓が持っていた短刀を弾き飛ばす。

そして、その矢が飛んできた方向に目をやると、

 

「か、夏侯淵だと!」

 

そこには、部屋の入り口で弓を構えている秋蘭の姿があった。

 

 

「な、なぜだ、貴様は黄巾党どもの襲撃に逢い、重傷をおって碌に動けないはずではないのか?」

 

張闓達は、そんな秋蘭の登場に動揺する。

 

「悪いが、たかが賊ごときに遅れをとるほど、やわな鍛え方はしていないものでな。」

「だ、だが、報告ではたしかに重傷と」

「嘘よ。」

「なっ!?」

 

張闓が予想外の事態に混乱していると、いつの間にか秋蘭の近くへと移動していた桂花が、その疑問に答える。

 

 

「な、なぜ、そのようなことを。」

「アンタ達の尻尾を出させるためよ。秋蘭が負傷し、華琳様が単身でその救援へと向かう。

 そんな美味しそうな餌を与えられて、アンタ達が食い付かないわけないでしょうからね。」

「く、ぬぬぬ・・・」

「予想通り、餌に食いついてくれたおかげで、こうして証拠を集めることができたわ。

 まあ、3万もの黄巾党が攻めてくるなんてのは、あまりに想定外だったけどね。」

「その報告を聞いた時は、さすがに私も肝を冷やしたぞ。」

 

初期の案では、守りに徹することで耐え忍び、春蘭の増援を待つ手はずだった。

実際にはそれをすることも困難となり、ご覧の様な結果となったのだが。

 

 

ちなみにこの策のことは、華琳・桂花・秋蘭、そして一刀の四人しか知らない極秘のものだった。

もちろんこの策華琳が発案であり、初めは他3人が否定したが、華琳の説得によりしぶしぶ折れる形となった。

策の漏えいや露見を防ぐため、その4人以外には秘密としたのも華琳案である。

華琳曰く、

 

「季衣や流琉に、そんな演技は酷でしょ。春蘭に至っては、言わずもがなね。」

 

とのことである。

 

 

「さあ、おとなしく連行されなさい。」

「く、くそ。」

 

張闓は往生際悪く逃げようとするが、

 

「ふっ。」

 

シュシュシュ  ザスザスザス

 

「ひぃ~。」

 

秋蘭の高速の弓捌きにより、壁へと磔にされる。

 

「言っておくが、この屋敷の周りはすでに我々の兵で囲んでいる。

 おとなしく捕まった方が、痛い目に逢わずに済むぞ。」

 

その言葉で観念したのか、張闓も他の者達も抵抗をあきらめ、おとなしく連行されていった。

張闓達には厳正な処罰が下され、こうして城内の後片付けも無事に終わり、本当の意味で今回の件は片がついたのである。

 

 

 

 

【一刀 side】

 

え?今の話のどこに、俺が正座をさせられる理由があるんだって?

むしろケイタイ渡したんだから、お手柄じゃないかって?

そう、ここまでで終わってくれれば、めでたしめでたしだったんだけど、どうも俺はそういうものとは無縁な星の下に生まれたらしい。

 

 

「一刀、あなたには感謝しているわ。

 黄巾党の件では命を助けてもらったし、城内のごみも掃除できたし、州牧にもなれたのだから。」

「いえいえ、自分ができることをしただけで御座います。」

 

そう今回華琳は、3万もの黄巾党を撃退したという武勲が評価され、朝廷から州牧の位をもらったのだ。

まあ元々の州牧がたいした人物でもなく、さらに攻められてもいないのに、3万という数にビビり逃げ出したせいで、州牧の席が空になったってのもあるんだけど。

そんな州牧のおかげで大きな力を得られたのだから、御の字としておこう。

 

 

「でもね、一刀。それはそれとして、少し調子に乗りすぎたみたいね。」

「・・・はい。」

「『白銀の死神』、随分と立派な通り名をもらったわね。」

「ほしくてもらったわけでは。」

 

華琳の話し方は普通のはずなのに、ものすごい寒気を感じる。

それに伴い俺は、小さくなっていく。

 

「天の御遣いは、ここ兗州に降りたってくれた。民達の間ですごい噂になってるわね、天の御遣い様?」

「えーと、人の噂も75日という言葉がありまして。」

 

華琳は笑顔で問いかける。

しかしその笑顔に、俺は全身の血の気がひいていくのを確かに感じた。

 

「つい先日まで、私達と天の御遣いの関係性について、朝廷からこれでもかと質問攻めにあってたわ。」

「すいませんでした!!」

 

ついに俺はそのプレッシャーに耐えられなくなり、謝罪の言葉とともに土下座をする。

 

 

そうあの後逃げのびた黄巾党達が、俺、天の御遣いのことを噂したことがきっかけだ。

そう噂は予想以上に広まり、それこそ大陸全土に知れ渡ってしまった。

あの北郷流の技の数々が、それに拍車をかけてしまったらしい。

そのため華琳はその噂の真偽について、朝廷からの質問を延々とされ、ウンザリしていたのだ。

 

「まったくよ。せっかく厄介な件が片付いたと思ったのに、なに余計な仕事を増やしてんのよ。

 私を過労死させたいの?そうなの?そんなことになる前に、今すぐ死刑の手続きをしてあげるわよ。」

「そんなこと、微塵も考えておりません。

 本当に、桂花さんには大変なお手数をお掛けして、心から謝罪と感謝をしております。」

 

桂花の罵声を聞きながら、俺はさらに深く土下座する。

桂花に至っては、そんなものすごい勢いで広まってしまった噂の鎮火作業や、朝廷への根回しなど、それこそ寝る間を惜しんで働いてくれた。

そんな桂花の働きのおかげで、民の噂も以前ほどの勢いは失い、朝廷の方もようやくその件について納得してくれた。

 

 

これが俺が正座をさせられ、今まさに全力の土下座をしている真相である。

 

「華琳様、こんな奴とっとと死刑にしてしまいましょう。」

「ちょっ!」

「首を刎ねるのならば、私におまかせを!」

「おまっ!」

「北郷、短い付き合いだったな。」

「情状酌量の余地もないんですか。」

 

次々と進む死へのカウントダウンに、俺は涙目になる。

 

 

そんな俺に、救いの手が差し伸べられる。

 

「はぁー、確かに一刀のしたことは問題だけど、一刀のおかげで最良の結果が得られたのもまた事実よ。

 よって、今回の件については不問とするわ、いいわね?」

「御意。」

「はあ、華琳様がそうおっしゃるのであれば。」

「は、はい。 チッ、あと少しだったのに。」

 

華琳のとりなしで、なんとか死刑は免れることができた。

そのことに桂花が残念そうな顔をしていたが、これも見慣れたもんだ。

 

 

なんだかんだで俺は無罪放免ということになったため、正座を崩して移動しようとした時。

 

「ああ、一刀。あなたに渡したいものがあるから、後で私の部屋に来なさい。

 そうね、まだ少し仕事が残っているから子の刻(0時前後)がいいわね。」

「渡したいもの?それって何なんだ?」

「後でわかるわ。」

 

華琳は、そういって席を立つ。

俺はその後ろ姿を見ながら、華琳が渡したいものについて考える。

しかし、ケイタイは返してもらったし、思い当たる節がまったくない。

そんな悩んでいる俺に対し、入口の扉へと手をかけた華琳がこちらへと向き直る。

 

「ちなみに、もしこなかったら、どうなるかわかってるわね?」

「・・・・・ハイ。」

 

そんなものすごい覇気を放って、華琳は玉座の間を後にした。

その瞬間、俺はこれがただ事じゃないことを理解した。

 

 

「い、一体、何を渡すっていうんだ?」

「ついに貴様も、暇を渡されるのではないか?」

「不景気の波がこんな所にも!?」

「ん?何をいっているのだ?」

「いや、気にしないでくれ。(まあ、今回あんなに迷惑をかけてちまったし、それくらいに厳罰ということも) 」

 

春蘭の発言を聞き一瞬パニくってしまったが、それも十分考えられることだと思う。

まあ、死刑にされるよりはましなんだけど。

 

「やっぱり、華琳様が直々にアンタに引導を渡すんじゃないかしら?」

「ちょ、さっき不問にするって。」

「気が変わったんじゃない?」

「いやいやいや、そう言ってからまだ少ししか経ってないから。」

「あら、私はいつだってアンタに引導を渡したとい思ってるわよ。」

 

桂花の突飛すぎる発言を否定するも、若干心に引っかかるのはなんでだろう・・・。

 

「ふっ、まあ実際に行ってみればわかることだ。」

「秋蘭、何か知ってるのか?」

「いや、私も何も聞かされてはいない。なんとなくの想像だよ。」

「それでもいいから教えてくれ。一体なんなんだ?」

「それでは、私が華琳様から怒られてしまうのでな。自分で確認するんだな、北郷。」

「そ、そんなー。」

 

秋蘭は華琳が渡したいものについて、何か知っているようだが、教えてくれるつもりはないらしい。

はぐらかされてしまい、結局はそれがなんなのかは分からず仕舞いだった。

 

 

 

その夜

 

言われた通り、子の刻あたりに華琳の部屋へと到着し、扉にノックをする。

 

コンコン

 

「一刀かしら?」

「ああ、大丈夫か?」

「ええ、はいってらっしゃい。」

 

春蘭や桂花の発言のせいで、言い知れぬ不安を抱えながらも、俺は意を決して扉を開く。

 

 

ギィ~

 

中に入ると、そこは明かりがまったくついておらず薄暗かった。

僅かでも明るいのは、窓から差し込むおぼろ月の明かりが、部屋を照らしているせいだろう。

 

「こっちよ、一刀。」

「華琳、なんでこんなに暗くしてんだ?」

 

声のした方を向くと、そこには暗くてよくわからないが、華琳らしき人物のシルエットが見える。

 

「そ、そういう気分だったからよ。  ・・・さすがに、直視されるのは恥ずかしいわ(ボソッ)。」

「え? 何か言った?」

「き、気にするんじゃないわよ、そんなこと!」

「お、おお、まあ、いいや。 で、俺に渡したいものって?」

 

なんとなく華琳の様子がおかしい気もするが、部屋には俺達二人以外の気配は感じない。

まあ危険はないみたいだし、本人が良いと言ってる以上、それ以上突っ込むのは野暮だろ。

俺はそう考えて、本来の用事を済ますことにした。

 

 

「あ、あなたに、渡したいもの、というのは、その、あの」

 

なぜか華琳は、それを言うのを躊躇っている。

そんな華琳の様子が、俺を否が応にも緊張させる。

 

(な、なんだ、華琳がこんなに緊張してまで渡したいものって。 ま、まさか!?)

 

「私が、あなたに渡したいもの、というのは、わた「ごめんなさい!」はっ?」

 

華琳が何かを言おうとしていたが、俺はそれを遮り謝罪をする。

 

「ごめんなさい、とは、どういう意味かしら?」

 

華琳のシルエットしか見えないが、怒っているのか小刻みに震えているのがわかる。

 

「え、えーと、やっぱり気が変わって、俺に引導を渡そうとしたんじゃ?」

「はっ?」

「えっ?」

 

二人の間抜けな声が、その部屋に虚しく響く。

 

 

「何を勘違いしてるかと思えば、あなたに渡したいものというのは、褒美よ。」

「褒美? いやでも、俺が起こした問題と差し引いてゼロみたいなこと言ってなかったっけ?」

「誰もそんなこと言ってないでしょ。あくまで、一刀の起こした問題を不問にすると言っただけよ。」

「えっ、そうだったの?」

「当たり前でしょ。それだけあなたの行ったことは、私達にとって有益なことだったのよ。」

「よ、よかったー。」

 

なんとか最悪の事態を回避できたことに、俺は安堵の息を漏らす。

 

 

「まったく、どこをどう勘違いしたら、この状況でそんな考えに至れるのかしら、この朴念仁は。」

「あ、あはは、面目ない。」

「それじゃ、褒美だけど」

「いや、それはいいよ。引導じゃなかったってだけで、俺には十分褒美だよ。」

 

俺はそう言って、華琳からの褒美を辞退する。

 

「そ、それじゃ、私の立つ瀬がないじゃない。」

「でも、褒美が欲しくて頑張ったわけじゃないし。」

「なっ!? この褒美は、貴方自身が希望したものでしょ!」

「えっ、俺が?」

 

そんな華琳の発言を受け、俺は自分が何を言っていたか必死に思い出す。

 

 

「う~ん、何だ?俺が希望した??」

「そ、そうよ。 貴方が一人で黄巾党の所へと向かう、前の晩に。」

「あの晩に? 確かに、褒美がどうとか言った様な。」

 

俺は、あの晩のことを必死に思い出す。

 

そんなどんくさい俺に、とうとう華琳がキレる。

 

「ああー、もう! あの晩、私に接吻をした後、去り際に言ったでしょ!」

 

怒りを露わにした華琳が、こちらへと近づいてくる。

 

「今日の続きが、したいって。」

 

その時、月にかかっていた薄雲がはれ、柔らかな光が部屋の中を明るく照らし出す。

 

 

その光は、今まではっきりとわからなかった華琳の姿を、鮮明に俺へと映し出す。

俺はその姿に言葉を失い、ただ茫然と見つめた。

 

華琳の顔は若干紅潮しており、その揺れ動く瞳はしっかりと俺へと向けられている。

金色の髪は月の光を反射し、より華琳という存在を際立たせていた。

またその肌は、陶磁器の様に白く、みるもの全てを吸い込む様な錯覚さえ覚えさせる。

そしてその裸体は、まるで月の妖精のような幻想的な雰囲気さえ醸し出していた。

 

 

「・・・って、裸ーー!!」

 

俺はそこでやっと、華琳が一糸纏わぬ生まれたままの姿であることに気がつく。

 

「ちょ、華琳、服、服忘れてるから!」

「あえて、着ていないのよ。」

「な、な、な、なんでそんなこと?」

 

俺は華琳に背を向け、その姿を見ないように徹する。

 

「さっき言ったこと、聞こえていなかったの、この朴念仁。」

「え?さっき?」

 

そういって俺は、さっきの華琳の発言を思い出す。

 

( 「今日の続きが、したいって。」 )

 

 

「あー!」

「やっと思い出したみたいね。」

 

そこまで聞いて、やっと俺は自分の言ったことを全て思い出す。

 

「あ、あれは冗談で・・・」

「なら、一刀は私を好きではないの?」

「いや、華琳のことは好きだけど、こ、こういうんじゃなくて。」

 

今ださっきの華琳の裸体が頭から離れず、俺は動揺しまくっていた。

 

 

「と、とにかく、褒美とかそうゆうのじゃ・・」

「本当に、この鈍感は。」

 

そういって華琳は、俺に抱きつく。

 

「か、華琳?」

「褒美ってのは、あくまで言い訳。 私が、貴方に抱いてほしいの。」

 

華琳の震えが、背中越しに伝わってくる。

そして、そんな華琳の必死な思いも。

 

 

俺はそんな華琳へと向き直り、正面から抱きしめ返す。

 

「本当にいいのか、華琳?」

「ええ。 私の褒美受け取ってくれるかしら、一刀?」

「謹んで受け取らせてもらうよ、華琳。」

「んっ、ちゅっ、むぅ、はぁ」

「ちゅる、くちゅ、んふ」

 

そして二人は口づけを交わし、そのまま寝台へと移動する。

 

「か、一刀、その、私、初めてだから、」

「えっ?でも、春蘭達相手にしてるって。」

「そ、それは、私が彼女たちを攻めているだけで、そ、その、こうやって攻められるのは、は、初めてだから・・・」

 

華琳はそこまで言って、さらに顔を赤くし、目を逸らしてしまう。

 

 

「はは、照れてる華琳ってのも、新鮮だな。」

「か、一刀。私を馬鹿にするな、むっ、ちゅ、んふぅ。」

「ちゅ、んん、ぷはっ。 そんな華琳も、可愛いって思ったんだよ。」

「ば、馬鹿・・・」

「華琳、愛してるよ。」

「私もよ、一刀。」

 

その夜、俺と華琳は初めて結ばれたのである。

 

 

 

チュンチュン チュンチュン

 

そんな雀の鳴き声とともに、朝日が俺の顔を照らす。

 

「ふあー、朝、か?」

 

寝ぼけた頭で、周りの状況を確認する。

そんな俺の隣には、幸せそうな顔で眠る華琳の姿。

俺はそんな華琳の髪を掻きあげる。

 

「んっ。」

「ごめん、起しちゃったか?」

「いいえ、起きていたわ。只、余韻を堪能していただけ。」

 

そう言って華琳は、優しげな笑みを浮かべていた。

 

 

「一刀は?」

「うん、俺も。」

「ふふっ、一刀。」

「華琳。」

 

見つめあいながら、また華琳にキスをするため近づいていく。

 

(これが、幸せっていうんだな。)

 

そんな余韻に、俺は浸っていた。

 

 

が、やはり俺にはオチがついてまわるようだ。

 

「華琳様、もうすぐ朝議の時間で御座います。」

「失礼かとは思ったのですが、華琳様にしてはあまりに遅いもので。」

 

扉越しに、春蘭と桂花の声が聞こえる。

どうやら、あまりに華琳が遅いため、様子を見に来たみたいだ。

 

そんな状況に、俺の顔は青白くなっていく。

 

「ま、不味い。」

「そうね。もしこんな所をあの二人に見られたら、どう思うかしらね?」

「・・・華琳さん、楽しんでらっしゃいませんか?」

 

口ではそんなことを言いながら、華琳はまったく困っている感じではなく、むしろ楽しそうにしていた。

 

 

「い、急いで服を着替えて、あの窓から。」

「華琳様、失礼致します。」

「ちょっ!!」

 

俺はまるで間男のように、窓からの脱出を図ろうとするが、それよりも早く扉は開かれてしまった。

俺は、下だけ履いており、上半身裸というなんとも間抜けな姿。

そんな俺の姿を見て、扉の前で固まる春蘭と桂花。

 

「え、えーと、おはよう。」

「な、な、な、なんでアンタがそんな恰好で華琳様の部屋にいるのよ!!」

「こ、これには深い訳が。」

「うるさい! あんた、とうとうその本性をあらわしたわね!この変態種馬全身精液強姦魔!!」

 

桂花は俺の声にまったく耳を傾けず、罵詈雑言を言い続ける。

それに対し、

 

「・・・北郷。」

「な、何かな、春蘭?」

「貴様、よくも華琳様を穢したなーーー!!!」

「誤解だーー!!」

 

俺はそんな変態的な恰好のまま、窓からエスケープする。

 

「待てーーー!!!」

「待ちなさい、この変態ーー!!」

 

そんな俺を、鬼の形相で追いかけてくる二人。

 

「「死刑にしてやる(わ)ー!!」」

「勘弁してくれーー!!」

 

そんないつも通りの鬼ごっこが、繰り広げられた。

 

 

「あはは、やっぱり一刀は、一刀ね。」

「華琳様、お召し物をお持ちしました。」

「あら、ありがとう秋蘭。」

 

その光景を楽しそうに眺める華琳に、秋蘭が近づき服を渡す。

 

「あなたは、行かなくていいのかしら?」

「ええ、華琳様が本当に穢されたのであれば、地獄の果てまで追いかけますが。」

「あら、残念ね。」

 

華琳の質問に対し、秋蘭は全て承知の上のことなのか、落ち着いて対応する。

 

 

そんな秋蘭がつまらなかったのか、華琳は意地の悪い笑みを浮かべて、

 

「なら、次は貴方がこうなる番かしら?」

「か、華琳様。」

「ふふ、安心なさい。たった一人の女しか愛せない様な、そんな狭量な者を選んだつもりはないわ。」

「ぎょ、御意。」

 

華琳のそんなびっくり発言に、さすがの秋蘭も顔を赤く染める。

 

「ほんと、今日はとても良い朝ね。」

 

華琳はそう言って、今感じている幸せを噛みしめるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

sei 「はい、ちょっと遅れましたが16話投稿しました。

   いやー、やっちゃいました、色んな意味でw

   今回は城内の掃除と、華琳とのイチャイチャを書いてみました。

   掃除に関しては、ばら撒いていたフラグをようやく回収できました。

   自分で書いてて混乱してたので、ようやくすっきりできました。

 

   華琳との話については、迷いましたね。

   なあなあで流すか、最後まで行ってしまうかと、今後の展開大丈夫か?とビクビクしながら。

   まあ最後は、やぁっーってやるぜ!の精神で行きましたけど。

   基本的にこの話ではラブラブ、イチャイチャでいくつもりなんで、まあ問題ないですよねー。

 

   さて今回のゲストですが、まあ今回の流れ上この人しか考えられませんでした。

   早くも2回目の登場ですが、この方です、どうぞ!」

 

 

華琳「今回は、私がゲストを努めさせてもらうわ。」

 

sei 「はい、というわけで、本編で真っ先に一刀とイチャイチャした華琳さんでーす。」

 

華琳「それは、あなたがそうゆう風にしたからであって。」

 

sei 「いやー、大胆に迫った癖に恥ずかしがってるのがなんとも。」

 

華琳「あ、あなたねー。」

 

sei 「いい目の保養になりました。」

 

華琳(チャキ)

 

sei 「冗談です、すいません、少し風邪気味で熱に浮かされているだけなんです。」

 

華琳「あなたは、本当に喧嘩を売るのが好きなようね。」

 

sei 「そ、そんなつもりはないのですが。」

 

華琳「まあ、いいわ。今日は機嫌がいいから、勘弁してあげる。」

 

sei 「ありがとうございます。(特に、一刀)」

 

 

華琳「それじゃあ、まずは本編についてね。」

 

sei 「はい、一刀が桂花に渡していた物が判明しましたね。」

 

華琳「ケイタイ、とはね。誰か解った人なんているのかしら?」

 

sei 「どうでしょうね、自分で書いてても苦しかったですからw」

 

華琳「苦しいと言えば、一刀が外史に来てからかなり経つけど、電池切れしてるんじゃない?」

 

sei 「いえ、一応なんかの時様に、電池パックは外していたので、切れてはいないと・・・」

 

華琳「それ、本当に切れないのかしら?」

 

sei 「・・・・・」

 

華琳「・・・・・」

 

sei 「ふ、ふふふふふふ、掛かったな華琳、その攻撃はお見通しだ!

   脳内のリバースカードオープン! 『ご都合主義』発動。

   この効果により、一刀は太陽電池式の充電器をもっていたという設定が加わり、華琳の攻撃は無効となる。」

 

華琳「・・・・・」

 

sei 「・・・・・」

 

華琳「そう、ならいいわ。」

 

sei 「ああー、滑ったー!!」

 

華琳「安心なさい、貴方がウケタ所は見たことがないから。」

 

sei 「ぐはっ、わ、私のラ、ライフは0です・・」

 

 

華琳「次にコメントについてね。」

 

sei 「一刀の忍法について、コメントがありましたね。」

 

華琳「たしか、忍法に不可能はないだったかしら?」

 

sei 「そうですね、とてもいい言葉だと思います。

   この話は外史ですから、と同じくらい良いですね。」

 

華琳「こうやって、人間は堕落していくのね。」

 

sei 「そこまで言いますか!?」

 

 

sei 「さて、そろそろネタもなくなってきたので、今回はこれで終わりにしましょう。」

 

華琳「ぶっちゃけ過ぎよ。」

 

sei 「まあ、事実ですし。

   ちなみに次回は、三羽烏の拠点パートを書いていきたいと思ってます。」

 

華琳「まあ、順当な流れでしょうね。」

 

sei 「それに伴い、一つお知らせが。

   今まで週1くらいのペースで更新してきましたが、次回は2週間ほど空きます。」

 

華琳「あら、なにかあるの?」

 

sei 「理由は2つあるのですが、まず一つは少しリアルが忙しくなるため、執筆時間がとれません。」

 

華琳「あら、あなたにも忙しい理由なんてあったのね。」

 

sei 「華琳が、私のことをどう見てるか解って、少し泣きそうですね。」

 

華琳「そんなことより、もう一つは?」

 

sei 「まあこっちは、本当に大した理由じゃないんですよ。あくまで向こうが主で、こっちはサブです。」

 

華琳「言い訳はいいから、早く言いなさい。」

 

sei 「・・・ネタが思いつきません。」

 

華琳「はっ?」

 

sei 「拠点パートのネタが、思いつかないんですよ。いやー、まいったまいった。」

 

華琳「ふんっ。」

 

sei 「(ドスッ)ぐ、ぐふっ。み、見事なボディーブローですね。」

 

華琳「ありがとう。だけど貴方、ふざけているのかしら?」

 

sei 「いえいえ、至って真剣です(`・ω・´)キリッ 」

 

華琳「余計にたちが悪いわね。」

 

sei 「だって、ないものはないんですもん!」

 

華琳「そこをなんとかするのが、作者の腕の見せ所でしょ。」

 

sei 「そういわれても、はぁー、誰かネタをくれないかなー(チラッ)」

 

華琳「私を見られても、貴方が思いつかない以上、私にもそんなものはないわよ。」

 

sei 「ですよねーw あーあ、ほんとに困ったなー。(チラッ チラッ)」

 

華琳「・・・・・」

 

sei (チラッ チラッ)

 

華琳「文章じゃ何のことかわからないでしょうけど、何で画面のほうをチラチラ見てるのかしら?」

 

sei 「いえいえ、深い意味は。あーあ、誰か優しい人がネタをくれないかなー。(チラッ)」

 

華琳「はあー、呆れてものも言えないわ。

   あの馬鹿がネタを思いつくか微妙なとこだけど、それじゃ2週間後にまた逢いましょう。」

 

sei 「また次回ー。(チラッ チラッ)」

 

 

 

 


 
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