No.486338 魔法少女リリカルなのはStrikerS~二次創作~ 第21話 「帰還!ミッドチルダへ」4mさん 2012-09-20 08:24:37 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:3873 閲覧ユーザー数:3534 |
「ん?なんだなんだ?」
シグナムさんに言われた通り、外に出て頭を冷やして いたところ(未だに理由がよくわからない)、皆がバタ バタと出入口から出てきた
様子を見ると明らかにさっきとは顔つきが違っており 、完全に仕事モードになっていた
「八神部隊長、どうしたんですか!?」
一応、仕事モードということで呼び方を変えておいた
「ロストロギアや!皆、急ぐで!」
『はい!』
八神部隊長の声で、現地の人を除く六課メンバーが次 から次へと目的地へと向かって行った
・・・俺は行かなくても大丈夫かな
高町さんたちには高町さんたちの戦い方があるし、何 よりエースだの何だの言われてる方々があんなにいる んだから心配はない・・・はず
「あ、アリサにすずかさん」
出入口から出てきたのはアリサにすずかさんといった 現地のメンバーだった
なるほど・・・さすがに危ないから連れていけないわ けね
「ダンテ・・・」
「はい?何ですか?」
「私は信じてたからね!?」
「ダンテ君がそんなことするわけないもん、ねー?ダ ンテ君」
「は、はぁ・・・」
出てきたと思ったらまたまた訳のわからないことを言 っていた
俺本当に何を言ったんだろう・・・
ーーーーーーーーーー
「な!?魔力弾が効かない?」
今までにない強敵を前にして、私たちは苦戦を強いら れていた
見た目はスライムでキャロは可愛いと言っていたが、 とても可愛いとは言えない性能だった
強固なAMFを誇っており、そう簡単には攻撃が通らな いのだ
「スバル!」
「OKティア!」
八神部隊長の指示により、スライムの分身を一つずつ 消していく
スバルもエリオもキャロも、最初の時よりも本当に成 長している
だけど・・・私は・・・
ーーーーーーーーーー
「本当に行かなくていいの?ダンテも・・・戦えるん でしょ?」
「俺が行っても・・・何も変わらないよ」
コテージに戻った俺は、アリサにそう問い掛けられて いた
あの人たちにはあの人たちなりの戦い方があって・・ ・
「本当にそれでいいの・・・?」
本当は・・・不安でしょうがない
あの時と同じだ、初出動の時と
どんなことにも予想外のことは起きる
もし、何かあったら・・・
「ダンテ!」
アリサの言葉に俺は振り向いた
「後悔してからじゃ遅いんだよ!?男なら、迷わず行 きなさい!」
そう言って俺の背中を叩くアリサ
そうか・・・アリサも心配なんだ
戦っている友達が
アリサも自分の中で戦ってるんだ
「俺・・・行ってくる!」
「うん!それでこそダンテだ!」
そういい残し俺は、六課のみんながいるという河川敷 へと向かった
力になれればいいけど・・・
ーーーーーーーーーー
「くっ!」
予想以上に分身の数が多く、本体は特定したものの分 身の対応に私たちは苦戦していた
・・・もっと力があれば
もっと私も強かったら・・・
「みなさーん!」
『ダンテさん(君)!?』
声のした方向を見てみると、なんとダンテさんが銃を 両手に持ちこちらに走ってきていた
私たちも隊長陣も驚きの声をあげていた
「これはこれは・・・頼もしい助っ人の登場やな」
「今回だけです。それで、早速何をすれば?」
「キャロが今捕まえようとしとるスライム以外を何と かしてほしいんや」
「・・・わかりました。あれ以外ですね」
「物分かりがよくて助かるわ」
ダンテさんが指差す方向には、一体だけ動きの違うス ライムがいる
ダンテさんは、一瞬でそれを見破ったのだ
ダンテさんも、私より・・・
「ティア!ダンテさんのサポートしよう!」
「そ、そうね!ダンテさん!今行きます!」
危ない、今は目の前のことに集中しないと!
でもダンテさんは、助けはいらないからキャロちゃん の方へ行ってと言った
何か考えがあるのだろうか?
なのはさんたちも首を傾げている
するとダンテさんは、なんとスライムたちのど真ん中 にジャンプして降り立ったではないか!
スライムに囲まれた状態のダンテさん
スライムたちもダンテさんの周りから離れ、今にも飛 びかかろうとしている
ダンテさんは腰の位置に剣を構え、それを鞘から抜こ うとするような体勢に入った
私はスバルと一緒にキャロのサポートをしながらもそ の様子を見ていた
ついにスライムが一斉にダンテさんに飛びかかってい った
でもなのはさんたちは静かに見守っている
するとダンテさんは、スライムたちが飛びかかるより 一瞬早く剣を目に見えないほどの速さで振り抜くと元 の体勢に戻った
次の瞬間、ダンテさんの周りに赤い光の筋が何本も入 ったかと思ったら、それが空中で爆発した
その衝撃でスライムたちは、あっという間に全て吹き 飛ばされた
「ほう・・・」
「なかなかやるなぁ、ダンテくん」
隊長陣も感心の声をあげていた
それもそうだ、私たちが苦戦していたスライムをいと も簡単に倒してしまったのだから
「本体の拘束、完了しました!」
こちらも、キャロがアルケミックチェーンを成功させ 任務が完了した
私は・・・一体・・・
ーーーーーーーーーー
「なかなかの腕だったぞダンテ」
「いやいや、そんなことないですよ」
「謙遜することないで?あの状況でひっくり返すなん てなかなかのもんや」
「まぐれですよ。まぐれ」
地球メンバーに別れを告げ、俺たちはミッドチルダへ と戻るヘリに乗っていた
その中で俺は、隊長陣にさっきの戦いはなかなか良か ったとの評価を頂いていた
それにしても・・・
「なーんかみなさん、誤魔化そうとしてません?」
すると、隊長陣その他数名がギクッとしたような表情 をしていた
あれ・・・?戦いに夢中になって忘れちゃったけど、 何かあったような・・・
「あれ?そういえば何かあったような・・・」
「な、何にもないでダンテ君!なーんにも!」
「は、はぁ・・・」
はやてさんの言葉に他の人たちも頷く
まぁ、はやてさんがそう言うなら・・・
「ん?あれ?」
何だかポケットの中でもぞもぞと動くものが・・・
恐る恐る取り出してみると
「・・・ヤドカリくん?」
なんと!ヤドカリくんがいつの間にかポケットの中に 入ってしまっていた
多分バーベキューの時コートを脱いでいる時に入り込 んでしまったのだろう
「うわぁ」
「ヤドカリさんです~」
リィンさんが俺の手のひらの上にいるヤドカリくんを 撫でる
ヤドカリくんもなんだか気持ちよさそうだ
「どうするんや?それ」
「・・・育ててもいいですよね?」
「かまへんよ。それにしてもほんまちっちゃくて可愛 いなぁ」
「本当です~。あ、握手してくれたです~」
ヤドカリくんも皆のことが気に入ったようだ
「私、ヤドカリって初めて見た」
「可愛い~」
「ほんまやなぁ~」
皆の評判もよく、ヘリの中がなんだか暖かい空気にな っていた
そして、たまに機動六課に連れてくることを約束させ られ(特にリィンさんに)、正式に許可が下りたのだ った
また家族が増えた
ーーーーーーーーーー
「はやてさん・・・」
「な、なんや?」
「何で給料二倍になってるんですか?」
「ほら・・・あれや!出張任務にも一緒に行ってもら ったしな!その分の報酬というわけや!」
「いや、でも・・・」
「えーからえーから受け取っておきーや!」
そう言って、給料袋を俺に握りしめさせるはやてさん
なんかいつもと違うような・・・気のせい?
ーーーーーーーーーー
「シグナムさん」
「ん?あ、ああダンテじゃないか」
「も、模擬戦ですよね?いつやるんです?」
一応シグナムがやるって言ってたし、あんまり気は進 まないけど約束だから・・・
「い、いやいやいいんだ!お前も昨日の出張任務で疲 れているだろう。今日はゆっくり体を休めろ」
「え?でも・・・」
「そ、それでは私は仕事があるので失礼する!」
「あ、シグナムさん!」
するとシグナムさんはスタスタと歩いて行ってしまっ た
うーん、一体何があったんだろう・・・
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