マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START
十六話 西から来た男
アスカ SIDE
白陵基地壊滅後、四番目は日本政府が首都機能を移した仙台に移設した
仙台基地は軍港でもあり戦艦のドックを完備されトレミーの整備にうってつけの場所で、物を運ぶのに一々海中から浮上して着艦させたり、人目がない場所で海面から発進する必要がなくて自由に出入りが楽になる
そして自分の目の前にソファーに寝転がる第四計画責任者がP○Pで遊んでいた
「桜咲、タマ取れないわよ~」
「いや尻尾とか切り落としたり、捕獲しましたか?」
「やったわよ、こいつタマ無いからメスじゃないの?」
いやいや銀レ○スはメスじゃないですよ
たぶんタマはついています、たぶん・・・
「・・・三つ、獲れました」
「「えっ?」」
反対側のソファーに座る社がP○Pを見せると尻尾と報酬で獲得した二つの合計三つが表示されていた
「どうして社ばっかり採れているのかしら、こいつ本当に○タマついてないの!」
言いたいことは分かります
だってこのゲーム、欲しい物があればあるほど獲れなくなる物欲センサーが発動していますから
「桜咲!上官命令であんたも参加しなさい!」
「今日は別な件で来たんですが・・・」
「ゲームやりながらできるわよね?」
「・・・アスカさんもやりましょう」
一人はタマが獲れなく逆ギレして、もうひとりは期待の眼差しを向けてかなりの温度差を感じた
あとで面倒くさい事になりそうだから参加するしかないか・・・
パーティを確認すると香月博士はハンマーで、社は弓
この二人の装備で尻尾を切るとなると切断系の武器でいくか
「これからどうします?」
「そうね~国連にハイヴ攻略を提案するわ、回復お願いね~」
「国連に提案ですか?・・・げぇ、もう来た」
「今の政府は頑固だから話しやすく遠回りしたの、ペイントお願い」
「ペイントしました、国が動いても今の戦力ではどうにもならないですよ」
「ええ、そこで新兵器の提供、社、頭部破壊お願い」
「・・・はい、アスカさんそちらに行きました」
「新兵器の提供・・・上手く渡せればいいのですが、シビレ罠使います」
「直接総理に連絡して軍上層部に掛けあって貰うわ、条件とか出されるでしょう」
日本への新兵器の提供、実績や性能を見たらわだかまりもなく交渉できるだろう
しかし戦力の増強になるが各国に情報がいく、そうなれば技術や開発者を調べられてしまう
とくにあの国は様々な手を使い新兵器を手に入れるだろう、となるとヴェーダを使い情報に規制を掛けるしかないか
「・・・アスカさん、ハンマーに注意してください」
「はい?」
画面を見るとハンマーを振り上げようとしたキャラがいた
操作していたキャラが吹き飛ばされ立ち上がった瞬間、銀レ○スに轢かれ立ち上がった瞬間上手に焼かれる
「あっ!」
「ごめんなさい♪」
一落ちが確定されキャンプに戻されると、「・・・討伐しました」と言われた
捕獲するはずが倒してしまい、タマの出現率は減ってしまった
そして10回連続捕獲しても社は尻尾と報酬から30個、俺は報酬から5個、香月博士はゼロ
「あーもうーどうして獲れないわけ!」
知りません
しかも社は1回の捕獲で3つ連続貰うのはすごすぎだろ、物欲センサーは発動しなかったのか?
それと香月博士・・・貪欲過ぎです
「タマは後にして、フェイアチルド・リムパリック社は知っているわね」
「ええっ」
フェイアチルド・リムパリック社、たしか米国の兵器メーカーで第二世代機のA―10サンダーボルトを開発や軍需産業以外にも様々な分野に進出している企業だったな
「そのフェイアチルド・リムパリック社がどうしたんですか?」
「そこのエロ爺・・・社長と知り合いで秘密裏に四番目のバックアップして貰うことになったんだけど、バックアップの条件にあんたの世界の技術をすこし提供させてもらったわよ」
「はい?」
「ガンダムを扱えるのは桜咲だけだから、実用可能なリニアライフルなどデータを渡したわ」
「・・・唐突過ぎですね」
「あら、どうしたの?いつもなら、『そういうことは俺に話してください!』とか言いそうなのに」
「博士のことですから」
「なんか棘がある言いかたね・・・ま、いいわ、あと2時間くらいで来るからあるモノを用意して貰うわ」
「あるモノ?」
「バカを玉砕する道具よ♪」
アスカ SIDE END
日本帝国 SIDE
場所は東京、日本帝国軍国防省技術廠の一室に病院から退院した唯衣がいた
「よく無事に生きて帰ってきてくれた」
ディスクに山済みされた資料の間から普段は厳しい表情を浮かべていた巌谷はやさしく微笑んでいた
「・・・私は何もできませんでした」
「いや、何度も戦闘している熟練衛士や新米衛士でも呆気なく死んでしまうこともある、そういう戦場で篁は経験や運などで生き残ってきただけで上出来だ」
「中佐・・・」
「話が変わるが篁少尉、貴官が救助されたことについて、なにかか思い出したことはないか?」
巌谷の問いに唯衣は下に顔を向け、記憶を辿ってみる
廃墟ビルで小型種に襲われる瞬間、突然の衝撃に気を失い、目を覚ました時にはベッドで寝かされていた
自分が気を失った時のことをさらに思い出そうとすると、身体に寒気が走るが微かに温かさを感じた
「どうした、唯衣ちゃん?」
「なんでもありません」
「思い出したくないことを聞いて済まない」
「いえ大丈夫です。ところで中佐、私は今後どうなるのでしょうか?」
「部隊は事実上の解散という形式を取り斯衛の部隊に配属されるだろう、ほかに希望があれば配属先を選択することが出来る」
「そうですか・・・」
「まだ辞令が下っていない分、ほかに周りを見て決めればいい」
日本帝国 SIDE END
アスカ SIDE
ノートパソコンのモニターを眺めながら考えていた
う~ん、レーザーに対抗する防御システムどうするかな・・・
ディフェンスロッドを使うがそのまま採用するわけにもいかない
全身にプラズマフィールド発生装置を搭載すると重量やバッテリーに負担が掛かる
腕のナイフシースを外してGN-Ⅹに装備されているシールドを作って見るか?
けど日本や欧州特有の空中機動制御に関わってくるんだよな・・・
「・・・アスカさん、港に船が着きました」
「あ、もうそんな時間」
腕時計を見たら定刻通り、船が着く時間だった
ノートを閉じ頼まれたモノを担ぎ歩き出す
港に向かうと積荷を下ろしている最中、周囲を見渡すといつもの整備兵のみんなとA―01が眺めていた
「けっこう、量が多いなー社、博士は?」
「・・・こっちらです」
社に引っ張られ船に近付くとリストを見ながら船員と話している香月博士がいた
「ご依頼された品ですが、監視の目があるため半分しか積載されていません」
「・・・分かったわ」
「・・・アスカさん、連れてきました」
「はい、これ目を通して」
渡されたリストにはMK57中隊支援砲、XAMWS―24試作新概念突撃砲、XCIWS-2Bなどと書かれていた
「あの~博士、ここに書いてあるリスト間違っていませんよね?」
「間違っていないわよ」
キッパリと断言された!
XAMWS―24試作新概念突撃砲とXCIWS-2Bは米国が第三世代機開発計画のYF-23用に試作された武装だ
XAMWS―24試作新概念突撃砲は一般的な突撃砲に加えてバヨネット(銃剣)やスバイクを装備し、近接格闘戦を主眼に設計された
XCIWS-2Bは、74式長刀の技術を流用しており74式長刀に比べてよりソリッドなブレード形状になって個人的に好みだ
この二つは第三世代機開発計画から外されたYF-23と一緒にエドワーズ基地に保管されていると知っていたが・・・
MK57中隊支援砲は欧州連合で基準採用されて弾は220mmから105mm砲弾に対応した数種が存在して様々な作戦に使える兵器だ
「・・・驚いているわね~」
「普通に驚きますよ、お蔵入りになった物と帝国がまだ導入を検討している武装を持ってくるなんて」
「けど戦力を整えるには丁度いいわよね?」
たしかにトライデントストライカーなど長距離射撃に適さないがMK57中隊支援砲は長距離射撃に向いて、今考えている砲撃戦フレームに丁度いいかも・・・
これから様々な作戦に対応するにもこういう武装が必要となるな
「それであのバカは?」
「ケニーさんなら・・・「HAHAHA、オレならここにいるぜ!」・・・あそこです」
男の声したほうに向けると、そこは船の甲板の手すりに仁王立ちしていた
逆光で顔が見えないがサラサラな金髪で身長は俺より上
「あれ危なくないか?」
「再会を祝してハグ&キスッ!!!」
「えっ?」
手すりに仁王立ちしていた男は命綱無しに飛び降り香月博士に向かって落ちる
「桜咲、準備は?」
「あ、はい」
博士に頼まれた個人携帯型の消火装備インパルス銃を渡した
このインパルス銃は背中に装備したボンベ、約12リットルの水と圧縮空気を合わせて水を霧状にして高速で射出して消火する銃だ
最近では消防以外にも警察が運用している
「ケニー、地獄へ落ちなさい♪」※人に向かって撃たないでください
満面の笑みを浮かべた博士は銃を構えてトリガーが引いた
圧縮空気に押し出された霧状の水が当たり、ケニーと呼ばれる男が船体に激突する
ピンボールのように弾かれ、船を見ていたまりもさんに向かって飛んでいった
「ち、仕留められなかった」
「ウホッ、いい女性発見!」
まりもさんはなにかに気づき、飛んできた男の胸倉を掴み背負い投げして一本を決める
コンクリートには小さなクレーターが出来上がり、「ご、ごめんなさい」と聞こえて周囲は騒いでいた
「バカが沈黙したから良しとするわ」
「・・・あの人死んでいませんか?」
「アレはすぐに復活するわ」
「復活って「ユウコちゃん!もう少し強めに打ってよ」・・・へぇ?」
「さらに強くしたら痛みではなく快感なるわ」
振り向くと先ほど甲板から飛び降りインパルス銃に撃たれ、まりもさんに背負い投げされた男がいた、しかも無傷
「桜咲、紹介するわ、こいつはケニー、見てのとおりバカだから」
「ユウコちゃん、もう少し説明を長くしようぜ、オレの名はケニー・クラフト、フェイアチルド・リムパリック社の開発衛士をやっている、そして熟した女性をこよなく愛してユウコちゃんの奴隷だ!」
ここに真性の変態がいた
社は俺の後ろに隠れ様子を疑っている
香月博士は頭に手を当ててため息
「「「「・・・・・・」」」」
「さて紹介も済んだから、機具の搬入作業を始めて頂戴」
「はい――あなたがアスカ・サクラザキさんですね、今日からよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「・・・なにか、手伝うことありませんか?」
「それじゃあ、ハロと一緒にリストの確認をお願い」
「・・・分かりました」
「オイ、待てぇぇぇ!」
「なによ、自己紹介は終わってここでなにもすることないわよ、基地内の特定の女性にナンパしてきなさい」
「ラジャー!」
うわぁ・・・扱いが慣れている
前の世界の100メートル走で世界新記録9秒58の速度で基地に向かっていた
あれ、玉砕するな・・・
「それであの人は一体?」
「あんたとエレメントを組む相手よ」
「えっ?」
アスカ SIDE END
仙台基地 SIDE
港から司令室に戻った夕呼は、ハロを使い政府に通信を繋げる
「榊総理、香月です。今度の国連会議に横浜ハイヴの攻略を提案します」
『…香月博士、どういうことかね?』
「このまま手をこまねいては西日本の二の舞になります、今の状況を打開するため戦術機による横浜ハイヴの制圧しアメリカより早くG元素の確保こそ、オルタネイティブ4を大きく進展させ、日本の劣勢を覆すことができるでしょう」
『だが、疲弊した戦力ではBETAに太刀打ちできないぞ』
「それは分かっていますわ」
『………何か、対策があるのかね?』
夕呼は、待っていましたと言わんばかりに笑みを浮かべていた
「四番目が開発した新技術を帝国軍に提供します」
『新技術、それは一体?』
「電磁投射砲と水素プラズマジェットです。実戦によるテストはすでに終了し、生産ラインを確保すれば量産できるでしょう」
『だが国連からの新技術の導入は軍部が黙っていない、条件が付けられてしまうぞ』
「ご心配なく、どんな条件が付けられても新技術を最大限に活用する者はいませんわ」
夕呼は自信を持って言った
短時間で電磁投射砲と水素プラズマジェットを理解し、一から戦術機に組み込む無理がある
例え可能であるとしても試験などでかなりの時間が掛かってしまう
『・・・・・・分かった、議会と軍部には私から働きかけよう』
「よろしくお願いしますわ」
通信が切れ、しばらく国連に提案する資料を確認していると扉が勢いよく開けられケニーが夕呼に向かって飛び込んできた
「ユウコちゃ~ん、この基地にいる全員にアタックしたけど、全て失敗したよーオレの心を慰めてくれ!」
夕呼は平然と端末機の操作を始め、部屋全体に機械の駆動音と振動が響き渡った
「グボッ!」
夕呼の目の前には厚みのある防弾ガラスが下ろされ、ケニーは見事に当たりその場に倒れこむ
そして天井、壁から大きな穴が開けられ、大量の水が流れこみ水族館のような水槽が出来上がる
さらに端末機の操作を始めると中にあった水が渦になり、綺麗さっぱり無くなっていた
「これ面白いわね、ほかにデータはないかしら、ハロ?」
「任セロ!任セロ!」
その後、仙台基地から数キロ離れた砂浜に男が打ち上げられ朝刊の一面を飾った
人物設定
ケニー・クラフト
フェイアチルド・リムパリック社の開発衛士で射撃を得意としたカナダ人
元ネタはフルメタのクルツ
焦土で本国が焼けてアメリカに渡米しフェイアチルド・リムパリック社に入社した、そのあと四番目の支援するため四番目に参加、アスカと知り合い大好きな熟女(一部の女性)のためにアスカとともに行動をする香月のパシリその2(自ら奴隷宣言した変態)
狙撃銃で2キロ先の的にワンホールショットが可能な腕を持つ
愛機はサンダーボルトⅡ
あとがき
どうも、今回オリキャラを登場させ本編にはないバックアップする企業と手を結びました
アスカは近接、ケニーは狙撃という役周りになりどこかの変態という紳士みたく暴走させます
砲撃と機動の担当は「あれ、いま合流したら話が・・・」ということになり、まだ合流しません
そしてサンダーボルトⅡはある機体を元に強化されるので設定はのちほど
では、またお会いしましょう
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風邪でダウンして投稿が遅れました
まだ風邪が治りにくく、投稿が遅れます
ごめんなさい