No.478737

超次元ゲイム ネプテューヌXWorld -episode20- 【逃亡 殺意? 暗躍開始】

私はどうも原作の人や物に危害を加えるのが好きらしい。いや、ホントに好きって訳じゃないですけどもね?

さて、今回で少々ウチのキャラの一部がある状態になりますが…これで他の方に迷惑が掛かるまいか…

2012-09-02 03:05:16 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:803   閲覧ユーザー数:711

――視点 アリス――

 

 

 

「チッ……よーするにそのがすとさん擬きのクソッタレ幼女が全ての原因って事ですか…」

 

教会で突然駄教会がフウちゃんを拘束するだのほざくものだから、咄嗟にフウちゃんとネロさんの二人を連れて教会を脱出。

その途中で私はフウちゃんに何が起きたのかを説明してもらっていた。

ちなみにネロさんは気絶している。まぁフウカさんも嫌がっていた通り、影潜りは慣れていないと大抵は意識を持ってかれてしまうから仕方ない。

 

「ごめん……わたしがもっと慎重に行動してれば……」

「フウちゃんは悪くないですよ。全てはその人間気取ったがすとさん擬きのゲス幼女が悪いんですから……っと」

 

落ち込むフウちゃんにそういいながら、弾丸を回避する。

ったく、もう追い付いて来やがりましたか……

 

「逃がさないわ……大人しくするなら手荒な真似はしないわ」

 

そうほざくのは身の丈ほどの銃を片手に持った黒の女神……元の世界でも存在していたブラックシスター、ユニ。

我々の知っているユニさんならともかく、知りもしない世界の他人である彼女に情を掛ける必要はない。

 

「ハッ! 言ったでしょう? 私はそんなデタラメは信じない、と」

「そう、残念ね。なら……力ずくでも捕まえてやるわ!」

 

言って、得物である銃を乱射してくる黒妹。

だが私の知っているユニさんの射撃よりも遥かに精度が低い。

 

「そんな鉛弾ぁ……効かねぇんですよッ!」

 

放たれた弾丸を、影を盾にするようにして全て防ぐ。

思った通りだ、この黒妹は射撃精度も低ければ一撃の威力も低い。

要するにまだ彼女は"成長前"……出し抜くのは容易だろう。

ただ……今後も付き纏われるとなるとそれは非常に面倒、ウザい。となると……

 

「大人しくしなさい!」

 

黒妹は女神の機動力を生かして多方向から、その上フウちゃん達も狙いながら撃ち続けてくる。

あぁ……雑魚風情が蝿のように飛び回って鬱陶しい。

 

「…………」

「……ふん、防御するだけで何も――きゃあっ!!」

 

銃弾を影で防ぎつつ、黒妹の真下から影の柱を生成し彼女を叩き落とす。

地上に落ちた所ですかさず黒妹の両手両足を拘束し、壁に張り付ける。

 

……さて、今後の活動に支障が出るような存在は――

 

――視点 フウ――

 

 

 

アリスはユニさんの銃撃をただ何も言わずに影で防いでゆき、ユニさんの

隙を突いて彼女を叩き落とし、壁に張り付けにする。

……これで、なんとか逃げられるかな……

そう、安心しかけた時だった。

 

「……拘束しようとしていた相手に、逆に拘束された気分はどうですか?女・神・サ・マ?」

「……アリス…?」

 

動けなくしたユニさんに、ゆっくりと、一歩ずつ歩み寄りながら彼女に言うアリス。

それだけで、様子がおかしい事には気が付けた。

 

「くっ……」

「アッハハハ! 女神ともあろうお方が返り討ちに遭ってこの様。滑稽ですねぇ、笑ってしまいます」

 

その笑い声は、どこか狂気を感じさせ、

 

「それで、そんな無様な女神サマには悪いんですが――」

 

その瞳には――

 

 

 

「――ここで、死んでもらいましょうか」

 

 

 

――狂気と殺意が渦巻いていた。

 

 

「…っ!?」

「な……あ、アリス!? 何を言って……」

「だって、当然でしょう? ゲームでだって、邪魔なヤツは倒して進むじゃないですか。それと同じ事ですよ」

 

何を言っているのかわからない。

今、アリスは何と言った?

死んでもらう……ユニさんを、殺す?

 

「あ、アリス! 何言ってるの!? やめてよ!!」

「フウちゃん」

アリスが、わたしの名を呼ぶ。

その声は、いつもの彼女と変わらないはずなのに。

なぜか、なぜか……

 

「……少し、黙っていてください」

「ひっ…!?」

 

アリスの狂ったような笑みを見てしまった瞬間、全身の体温が一気に冷め、わたしはなにも言えなくなってしまった。

そう、わたしは――アリスに恐怖、恐れを感じたんだ。

 

「さて、と……面倒な前置きは良いですよね。邪魔が入られたりしたら頭に来ますから」

 

そう言って、アリスは右腕の形を変化させる。

ドロドロと気味の悪い動きをしながら彼女の右腕は…鋭く尖った、槍のような形になる。

 

「ぐ……こんな、所で……っ!!」

「残念でしたねぇ。あの教祖の言葉に従わずに私達を逃がしていれば、こんなことにはならなかったでしょうに」

 

アリスはユニさんの目の前に立つと、その右腕を、弓を引くようにして構え…

 

「…お姉ちゃん……っ」

「ま、諦めてください。貴女はここで――」

 

そして、アリスはとても愉しそうな、歪な笑みを浮かべながら――

 

 

 

 

 

 

 

 

――視点 フウカ――

 

 

 

「…まったく、一体何があったらそうなるのよ…」

 

ラステイションのとある裏路地。

私はそこで全身を隠すような黒いコートを着て、目の前の黒い影に語りかけていた。

 

『そういうことで、ご迷惑をおかけしますが、暫くは別行動、ということで……』

「はぁ……了解よ。できるだけ目立たないように情報を集めてみるわ」

 

影から聞き慣れた声が直接頭に響くようにして放たれる。

これはあの影……アリスの能力の一つで、アリス本体と分身で連絡を取ることができる、というものらしい。

ちなみに彼女の話によると、色々あってラステイションの教会に追われる身になったから、暫く別行動で情報収集してほしい、とのこと。

その為に態々こんなコートまで買う羽目に……

目の前の分身アリスもいつもとは違う、見たこともない格好の女となっている。

 

「…で? この国の女神候補生とやりあったんでしょう? その子はどうしたの?」

『えぇ……しつこく追ってくるもので、思わず……』

「……殺ったの?」

『いえいえ流石にそれは……確かに最初は殺気全開で割と本気で殺ろうかとは思っていたんですが――』

 

 

『……と、思いましたがやっぱりやめです。でもとりあえず…とうっ!』

『っ!?』

『んで、ぽーいっと』

『……―――』

 

 

『――とまぁ、そんな感じで手刀で気絶させて教会前に送り返しておきました』

「………殺気全開で殺そうとしてた時点でおかしいわよ」

 

アイツ(アリス)、やる時は本当にやるヤツだから…命拾いしたわね、女神。

 

『っと、ではそろそろ切りますよ。そっちは任せましたからね』

「…えぇ、何かわかったら連絡するわ」

 

そう言って、アリスとの会話を終える。

ふぅ…本当に面倒な事になってきたわね。

 

「フウカさんフウカさん、私から一つ提案なんだけどね」

「…なによ」

 

心の中でそうため息を吐いていると、目の前の変化分身アリスがなにやら言ってくる。

…見た目だけじゃなくて声・口調も変えるのね。

 

「情報収集もしつつ、この状況で仲間にできそうな人も探すってのはどうかな?」

「仲間、ねぇ…」

 

確かに、ネロやあの襲撃者の例からして、他にも別世界からここに飛ばされた存在がいるかもしれない。

フウ達は身動きが取り辛いだろうし……そっちも私がやるしかないか。

 

「そうね、探してみましょう」

「うんうん! …あのスナイパーな人とか、仲間にできないかなぁ」

「…私はあまり気が進まないけれど」

 

話せば分かったりするものかしらね。

……いや、でも私、彼女に向かってアレぶっぱなしちゃったし、信用とかされなさそうよね…

 

「まぁ、それも考えながら行きましょう。アリ……いや、偽名にした方が良いかしら?」

「だねっ。それじゃー……ジャバウォックで!」

「…貴女、不思議の国好きなの?」

 

…まぁいいか。

とりあえず先行きに不安を感じながらも、私はコートのフードを被って路地裏を出る。

……本当に、不安しかないわ…

 

 

 

「思ったんだけどさ、そのコートってナントカ機関みたいだよねっ!」

「こんなコート着たヤツなんて13もいないわよ」

 

確かに私もそれは思ったけれど。仕方ないじゃない、直ぐに買えたのがこれだったんだから


 
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