No.476559

恋姫無双 槍兵の力を持ちし者が行く 13話

ACEDOさん

 アベンジャーズ見に行きました。なんか「日本よこれが映画だ」というフレーズも「るろ剣」と比較すると納得してしまうのがなんか悔しい。けどおかげで小説を書く意欲を回復できたのでよかった。
 ちなみに通常の回復方法は「DOD」や「ニーアレプリカント」なんかのちょっと鬱になりそうなストーリーを見ると回復します。
 小説を書いている皆さんは意欲を回復するためにどのようなことをしていますか?
 最後に……アイアンマンはロマンの塊!!b

2012-08-28 09:33:49 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4555   閲覧ユーザー数:4161

 

 椿との手合わせ(講義)を終え、本当に椿にあんなことを言ってよかったのか(反董卓連合的に)考えるが、次の相手と戦う為に思考を切り替える。

 次の相手は霞だ。

 演義、正史どちらでも良将として有名な人物。

 ただし、俺の目の前にいる同一人物は袴に、サラシの女なのだが……

 だからといって、油断は出来ない。

 今までの体さばき等をみても非凡の武を持っていることはわかる。

 また、相手がどのように戦うか分からない内で自分の手札を見せるのは愚策と考える。

 だからこそ、気が抜けない。

 

 

 「よし!次はウチやで。蒼っち」

 

 そう言いつつ、目の前で己の獲物を構える霞。

 まあ、俺としても早くやりたいわけだが。

 

 「なあ霞、その蒼っちってのはなんだよ?」

 

 「いややわ、真名が蒼やから蒼っちや。ええやろ?」

 

 「いや、ええやろって……

 まあ、いいんだけどよ。

 こうもう少しかっこいい呼び方とかは「ないで」……さいですか。

 いいよ。もう蒼っちで。好きに呼んでくれ。「では、私も!」だが森羅、お前は駄目だ。なんか『旦那様』とか言いそう」

 

 すぐに森羅の舌打ちが聞こえてきたような気がするが気のせいだろう。

 つーか、手合わせをする空気じゃなくなっていると思うのは俺の気のせいなのかね?

 

 「……話は戻すけど。霞よ、俺とやるんじゃなかったのか?」

 

 「ああ、せやな。

 ほな始めようか。蒼っちの『最速』とウチの『神速』どっちが速いか勝負や」

 

 俺は霞の『神速』の二つ名は用兵に対してのものだと思ったんだがな。俺と同類ってわけか。

 

 「おっ、速さ勝負か。

 いいね。今まで生きてきて、同じような武を持ってる奴とやったことがなくてな、……まあ候補はいるんだが、何時やれるかわかんねえからお前が同類と分かって嬉しいぜ。

 気を付けろよ。

 俺は手加減なんざしねえからな。最初っから速度上げていくぜ。

 速さと速さのガチンコだ。楽しもうや」

 

 そう言いつつ、槍を構え、霞が準備するのを待った。

 

 

― side 霞

 

 

 目の前で蒼っちが構えてる。その構えに隙はない。

 蒼っちは強い。

 蒼っちはウチらと同じく武の才に恵まれてる。けどそれに慢らず、自分を鍛え此処まで登ってきたヤツや。

 恐らく、気を抜けばやられる。蒼っちのあの目は獲物を捕えた目、自分の武と殆ど同じ武と交えることが出来る喜び。

 多分、そんなかんじやろ。ウチも同じや。恋も椿も強いけど一撃、一撃に全てをかける武や。

 けど、ウチの武は手数で相手を圧倒する武、いつかは同じ武を持つ相手と戦いたかった。そして、今目の前に同じ武を持つ蒼っちがいる。

 そして、蒼っちもウチに対して同じ気持ちやったんやろ。

 だからさっき森やんが言っていた『手加減』をせず全力で来る。

 なんや、怖いけどワクワクしている自分がいる。

 誰が一番強いかではなく、誰が一番速いかの勝負。

 『最速』には悪いけど勝つのは『神速』のウチや。

 

 

 「いくで、『最速』!」

 

 

― side out

 

 

 「いくで、『最速』!」

 

 そう言うと同時に霞が突っ込んで来る。

 俺の常套手段としては初手をかわすことで相手のリズムを狂わせ、なおかつ此方のペースに持ち込め、有利に進めることができるがこの手合わせは正面からの速さの勝負。逃げるわけにはいかない。正面から速さで上回り、流れを呼び込まなければ本当の勝利じゃないし、俺が納得しない。

 だからこそ叫び返す。負ける気はないのだから。

 

 「残念だが『神速』じゃあ『最速』には勝てねえぞ!」

 

 そして俺も接近し、二人共お互いの間合いに入る。

 この速さの戦いの勝敗の行方は有効な手数の多さ、つまりいかに速く攻撃を連続で出せるかになってくる。まあ、結局は突きの連続になるわけだが、俺の槍とは違い霞の得物は偃月刀だ

 突きも出来るが本来は切る為に作られたものだ。

 だから、霞の攻撃は突きを主体とした切ることを組み込んだ戦い方だ。

 だから、俺はその切る動作をさせないために突きの照準を偃月刀とそれを持つ腕を本命にする。

 

 「っ、なかなかえぐいことすんなあ。

 けど、それやったらウチは止まらんで」

 

 俺の狙いに気付いた霞は、そう言いつつスピードを上げてくる。

 ここまでは予想通り。

 

 「やっと、速度がのって来たか。少し遅いんじゃねぇのか?」

 

 「へっ、そないな負け惜しみを言っても何も変わりはせえへんで」

 

 「舐めるなよ。この手合わせは相手の最高の速さを叩かなきゃ意味がねえんだよ」

 

 そう言い放つと同時に戦略を変える。

 今までは拡散していた突きの点を一ヶ所に更に速くたたき込む。つまり多数の点の攻撃による面制圧。

 こいつが本来の俺の突き。狙うは偃月刀、本当の戦場なら胴体を狙うとこだが、手合わせだしな。

 そして、俺の突きを対処しきれなくなって来た。

 

 「残念だったな。けど仕方ねえぞ。

 神と同格の速さの『神速』が最も速い、神よりも速い『最速』に勝てるわけがないんだからよ!」

 

 そう言い放ち、隙を見極め、渾身の突きで、霞の偃月刀を弾き飛ばす。

 

 「これで詰みだ。」

 

 「そうみたいやな。あー、なんか楽しかったけど悔しいわ。

 また、蒼っちとやってええか?次は勝って、『最速』の名前もろうて、蒼っちを『神速』にしたる」

 

 「ハッ、やってみろよ。

 そう簡単に『最速』に追い付けるもんなら追い付いてみろ『神速』。何度でもやってやる」

 

 そして、握手をする。伊達に『最速』を名乗ってない。誰も、例え神でも追いつけない程の速さこその『最速』その思いこめて霞の挑発を受ける。

 

 これで後一人、三国一の豪傑、呂奉先こと恋だけか。

 

 


 
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