日常~登校~
「…ん、んー、……ん?」
毎朝、俺が目を覚ますとある人物がいる……。
「おはよう、汰一」
紫色の髪に涼やかな瞳、整った顔立ちをしたナイスボディの美少女にして幼なじみ、椎名京が寝間着で俺に跨がっていた。
「えーと、あなたは一体なにをやってるんでせうか」
「なにってナニだ「はーい!ストッープ!いきなりなに言おうとしてくれちゃってんの?!自主規制ぃぃ!!自重ぉぉ!!」…っち」
「何でそこで舌打ち?!わけわかんねー。ハァ、不幸だ……。」
大体、俺こと神上汰一の朝はこんな感じだ。
「よう、今日も汰一が犠牲者か。よくもまぁ、汰一に毎日毎日……。いや、今更だったな……」
リビングに行くと声をかけられた。声をかけてきたのはのは宗像秦貴。
首筋まである黒髪で目つきは鋭く、顔もそこそこ整っている京と同じ幼なじみだ。
「いやいや、諦めないくれよ。俺、まだ自由でいたいんだけど」
「秦貴には認められた。外堀ももう少しで……」
「怖い!なんか、京が物凄い怖い!」
「大丈夫、私は汰一を束縛しない。むしろ、私が汰一にシてほしい」
「さっきとは違う意味で怖くなった?!」
「なんだ、諦めろ?」
秦貴がものすごくイイ笑顔をしながら、俺の肩に手を置いてくる。
……まあ、なんだ、とりあえずその手を離せ、その笑顔を浮かべる顔面をコナゴナに叩き割りたくなるから。
「皆さん、朝食の準備ができました。配膳を手伝って下さい」
しっかりとした声でカオスなこの場を動かしたのは、キッチンから出てきた、セフィリア・白神・アークス。
腰程まである流れるような長い金髪で、全てを見透かされそうな澄んだ瞳をしている。ここ、白神寮の家主の娘で、みんなのお姉さん的存在だ。
「わかった」
「はいはい、わーたよ。運びゃいいんだろ?たくっ」
京は素直に、秦貴はブツクサ言いながらも配膳を手伝いに行く。
秦貴は口は悪いが人はいい。
「汰一さん?配膳を手伝って下さい」
そんな取り留めも無いことを考えているとセフィリアに注意される、セフィリアは優しくも厳しい。
「わりわり。考え事してた」
そうして、俺も配膳に向かう。
これが、俺たちの暮らす白神寮の朝の日常だ。
「はい、揃いましたし行きましょうか」
俺たちは基本、全員で登校する。昨日のそれぞれのどうでも良いようなことを話しながらだ。
そこに、二人近づいてくる人物がいる。
「おはよう。いつもの事だけど、朝から元気ね。あなた達」
「皆様、おはようございます」
そう声をかけてくる二人の男女は西綾寺華琳と黒上漆路。
華琳は金髪ロールをツーテールにしていて、少し鋭い目つきで
世界の大財閥、西綾寺財閥のお嬢様だ。
そして、何より、ちいさい。
「あら、汰一。なにか失礼なコト考えなかったかしら?」
そう言って華琳は俺の首筋に武器、大鎌『絶』を置く。
……な、なんで考えたことがバレてるんでせうか、神上さんにはわかりません。
「華琳、やめて」
「お嬢様、お戯れが過ぎます」
そう言って止めてくれたのは、京と漆路。
「……しかたないわね。次はないわ」
華琳はそう言って引き下がってくれた。
華琳をとめてくれた漆路は首まである黒髪に赤い瞳。華琳の執事だ。
俺の数少ない理解者だが、この執事、常識的だがかなり非常識だ。およそ不可能であろうことを可能にし、「執事ですから」
で納得出来てしまうのはコイツだけだろう。
「いえいえ、なんでもは出来ませんよ。出来ることが出来るだけです」
「お前はその出来る範囲が広すぎるんだ。そして、さらっと心読むなし」
おまえもかブルータス。
「執事ですから」
そう言いながらクスリと笑う。
ちくしょう、それで納得できちまう……。
華琳と漆路が加わってからさらにしばらく、突然背中に衝撃が襲う。
「ドーン!!」
物凄い笑顔で俺に飛びつきという名の攻撃を慣行してくきたのは白い美少女、榊原小雪。
肩まで無造作に伸ばした綺麗な白い髪に赤い瞳、所謂アルビノだ。
彼女には昔は色々あって仲間入りした少女だ。
過去の事でトラウマを心に抱えてる。できれば、俺もそのことについては思い出したくない。
「みんな、オハヨ~。Zzz~」
おはようと言った瞬間に寝るこれまた美少女は板垣辰子。
無造作に伸ばした青い髪にへにゃっとした糸目。女子高生にしては身長もスタイルも色々凄いがいつでもどこでも寝ようとする。
この子とは小学生の時知り合ったんだが、まあ、こっちもこっちで色々あった。
途中、辰子のお姉さんが暴走したりなんだりと色々あったが、結局なんとかなった。こっちはいずれ話そう。
「雪、危ないから汰一に飛びつくのはやめておけ。
辰子、ここで寝るな」
二人に静かに、しかし、厳かに注意を促す、この中でも目立つイケメン、東條雅識。
背中辺りまである灰髪をまとめた赤い瞳の美形。
完全完璧無敵無双超人だ。いや、冗談とかじゃなくて、マジで。文武両道ってか、文武両極だな、もう。
「はーい!!」
「う~ん、は~い。ふあ~」
雅識の言葉に素直に従う二人。
雅識はこのファミリーのリーダーでありまとめ役だ。
普段は優しいしめちゃくちゃイイ奴なんだけど、怒らすと修羅や閻魔、般若が降臨する。
そりゃ、もう、恐ろしい。つか怖い。どれぐらいかって言うと、華琳含めた女性陣が泣きかけるほどに、俺と秦貴もヤバい汗が止まらなかった。……漆路だけは涼しい顔してたけど…。
まあ、よーするに従っといた方がいいってことだな。
「オイ、このオレを忘れんな」
「あ、居たんだ、竜兵」
「てめぇ!ヤるぞ!!」
話しに入ってきたのは板垣竜兵。
辰子の弟でバイでゲイでホモだ。説明終わり。
「とや~!」
「ぐほぉ!」
突然、雪が竜兵を文字通り蹴り飛ばした。竜兵はボールように飛んでいき。
「えい。センタリングコンボ」
それを地面につく前に京が再び蹴り上げた。
「がはぁ!」
そして、最後の落下地点には
「じゃあ、私がフィニッシュね」
……悪魔が居た。
「ハァッ!」
「グギュッ!」
華琳が棒状の何か(断じて、鎌ではない。違うったら違う!)を振るい、竜兵はナニかが潰れたような音を出しながら、地面の厚い抱擁とキスを盛大に受けた。
「……ガクッ」
「…さ、行きましょ」
「お~!ブ~ン」
「了解いたしました。お嬢様」
「はい、行きましょう」
「あいっかわらずえげつねえな、オイ」
「Zzz~」
「辰子、いい加減起きろ」
全員が全員、竜兵を無視して歩き始める。
……色々とヤバい音がしたはず何だけど……。
「汰一、行こう?手つなぐ?」
「……ああ、行こうか。手はつながねぇ」
「ちっ」
こうして、俺たちの日常は始まる。
おまけ
「オレはあきらめねえからな。待ってろよ、汰一、雅識!」
汰一達が去ったあと、1人獣(変態)が吼えたという。
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まず始めに、この小説は原作ブレイクやキャラ崩壊、最強系オリキャラなどの最低系を多々含みます。そんなんふざけんじゃねーよ!という方は、バックをお願いします。それでもいいよと言う方はどうぞお読みください。
せめて、ひと時の娯楽と成らんことを願います。