No.475641

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

2012-08-26 13:34:30 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1787   閲覧ユーザー数:1720

 

 

 

episode54 逃亡

 

 

 

 

そうしてベータたちは海上を飛んで移動していた。

 

「それにしても今回は収穫が多かったですわ」

 

と、シスターは何やら嬉しそうにする。

 

「しかしシスター。お前は今までどこにいた」

 

と、ジアスがシスターを見る。

 

「それはもちろんティア様の傍にいましたわ。そのおかげでスパイの回収もできたことですしね」

 

「・・・・・・・」

 

「しかしまさかオリジナルの力を見れるなんて良かったですわ」

 

 

 

「その力のせいで私のISがなくなったんだぞ。しかもおめぇが余計なことを言ったせいだぞ!」

 

と、ジアスに抱えられているオータムはシスターに言い放つ。

 

「あらオータム様。わたくしは倒せるかもしれないと言いましたわ。別に倒せるとは言っておりませんわ」

 

「ぐっ・・・」

 

 

 

 

「それにしてもベータ・・・大丈夫なのですか?」

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

 

 

 

「ベータ?」

 

 

 

「だ、大丈・・・夫・・・・」

 

しかし声にはノイズが入っており、左腕はぶらりと垂れ下がっていた。

 

「しかし・・・そうは見えませんが」

 

「・・・ちょっと損傷・・・・しただ・・け・・・。だから問・・題はない」

 

「・・・・・」

 

 

 

 

『おーい!』

 

「・・・?」

 

すると、前方から二つの機影が接近してきた。

 

全体の形状はスマートであり頭の上半分を覆うメットには一本の角が頭上にあり胸部は尖った形状をして側面にセンサーが搭載されて両サイドアーマーにはスカートのようなウイングが搭載されて後ろ腰には尻尾のようにソードが取り付けられていた。二機とも同じ形状であるがカラーリングが異なっており、黒は共通だが赤と黄色に分かれていた。

 

 

 

「『ゼダスR』と『ゼダスM』ですね」

 

「アインスとツヴァイクか」

 

 

 

 

 

 

そして二機はジアス達と合流した。

 

「ジアス姉さん」

 

「お前達・・・合流ポイントで待っていろと言っただろ」

 

「さっきまで待っていたよ。けどツヴァイクか遅いから心配だって言って行っちゃうから」

 

と、赤い色を持つゼダスRの方のパイロットが言う。

 

「だって、予定時間より数十分遅れているじゃないか。心配するのは当然だ」

 

と黄色を持つゼダスMの方のパイロットが言う。

 

「お前らなぁ・・・・」

 

と、ジアスはため息をつく。

 

「駄目ですよ。命令は守らないと」

 

そうしてシスターが二人に言う。

 

「ご、ごめん・・・シス姉」

 

「物分りが良くてよし」

 

「全く・・・。どうして双子なのにこうも性格が正反対なんだろうね」

 

「性格までも同じってわけねぇだろアイ姉」

 

「はいはい。分かっていますよ」

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

「あれ?ベータ姉さん」

 

「どうしたんだよその損傷?」

 

「・・・ちょっとね」

 

「本人は大丈夫だって言うが・・・そうには見えない」

 

「まぁ確かに」

 

「本当に大丈夫なのか、ベー姉?」

 

「うん・・・大・・・丈夫・・・」

 

(うわぁ・・・・すげぇ心配・・・・)

 

(そうだね・・・)

 

 

 

 

すると・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

するとその直後に海中よりミサイルが多数出てきた。

 

「ミサイルだと!?」

 

「くっ!」

 

ジアスは攻撃ができないので回避行動を取ると、ベータはトランスミッターを起動させてユニットを出すと光球を出してミサイルを撃ち落すと、シスターも背中のキャノンを放ってミサイルを撃ち落し、アインスとツヴァイクは両掌の銃口よりビームマシンガンを放って残りのミサイルを撃ち落した。

 

「これは・・!?」

 

 

そして海中より次々と機体が出てきた。

 

 

 

「・・面倒なことになりましたわね」

 

「・・・・・・」

 

「あいつらしつこいぜ」

 

「同感だね」

 

 

そして七機が出てくると、最後にもう一体が出てきた。

 

 

 

 

 

 

「ようやく見つけたぞ・・・・・亡国機業」

 

と、ダークハウンドを纏うアーロンは右手に持つランスをベータたちに向ける。

 

 

 

 

「・・バシリスタ・・だと」

 

「よりによってこんなタイミングで・・・」

 

「・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

一方その頃、ベータたちから離れたリアスは別の海上を飛んでいた。

 

「うまく逃げれているだろうな・・・まぁ手負いといってもベータがついているから、心配は無いだろう」

 

 

と、呟くと・・・・

 

 

 

 

 

「っ!」

 

リアスは突然飛んできたレーザーに気づいてとっさに回避して急停止する。

 

 

 

「逃がさんぞ」

 

そしてリアスが前を見ると、約数百メートル先にISを纏ってラウラとセシリアがスターライトMK-Ⅲを構えていた。

 

 

(ほう・・・まさかやつとここで会うとは・・・)

 

 

リアスは少し口角を上げる。

 

 

 

 

「待ち伏せか・・・・。大したものだな」

 

「貴様は亡国機業のメンバーだな」

 

「一応そうなっている」

 

「なに?」

 

 

 

「私の本属は亡国機業ではない。・・・ナンバーズNo05・・リアスと名乗ろう」

 

「ナンバーズ・・・」

 

 

 

「まぁ、このまま逃がすわけが無いのであろう」

 

「当然だ」

 

「・・・ならば、力づくでも通させてもらおう」

 

そしてリアスは両手の指に間に投げナイフを展開すると、ラウラとセシリアに向けて投擲した。

 

「そんなもの!」

 

セシリアは横に飛んでかわすと、ラウラは右手を前に出してAICで投げナイフを止めた。

 

「甘いな」

 

と、リアスが指を鳴らすと、AICで止まっているナイフが爆発した。

 

「くっ!」

 

ラウラは爆風と衝撃で吹き飛ばされるが、すぐに体勢を立て直した。

 

「私のガイストのナイフは停止結界で止められても自爆操作は可能なのでな」

 

そして再び投げナイフを展開してラウラに向けて投擲する。

 

「っ!」

 

ラウラはワイヤーブレードを射出して投げナイフを弾くが、その瞬間爆発してワイヤーブレード二基が破損する。

 

(触れても爆発するだと・・・。厄介なものを・・・!)

 

ラウラはレールカノンをリアスに向けて放つが、リアスは横に飛んでかわすと次にセシリアがスターライトMK-Ⅲを放ってきてスラスターを噴射してかわした。

 

 

 

 

 

(今のをかわすとは・・・・でしたら!)

 

セシリアは内心で舌打ちをするとビットを射出してリアスに向かわせたが、その直後にビットは横からレーザーにすべて撃ち抜かれた。

 

 

「っ!?」

 

セシリアは目を見開いて驚くと、とっさにレーザーが飛んできたほうを見ると、一気に機影が接近してきた。

 

 

 

 

「・・そ、そんな!?」

 

そしてセシリアはその機体を見て驚愕する。

 

 

 

「ブルー・ティアーズ二号機・・・・『サイレントゼフィルス』!?なぜここに!?」

 

 

 

 

 

 

(タイプMか・・・ちょうどいい。向こうの相手は任せよう・・・)

 

リアスは接近してくる機影を一瞥すると、右手に投げナイフを五枚展開すると扇状に広げてラウラに向けて投擲する。

 

 

「ちっ!」

 

ラウラはレールカノンから弾丸を放って投げナイフの一つに直撃させて爆発させると残りを誘爆させた。

 

「はあぁぁぁぁぁ!!」

 

そして両手よりプラズマ手刀を出してリアスに切りかかるが、リアスは両掌の銃口よりビーム刃を出して攻撃を受け止めた。

 

「くっ!」

 

「・・・・・」

 

そしてそのままラウラを押し返して切りかかるもラウラは的確に斬撃を受け流していく。

 

 

 

(なんだ・・この感覚は・・)

 

ラウラはとある感覚を感じていた。

 

 

 

(このやり取り・・・・どこかで・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ!」

 

ダークハウンドがビームサーベルを振るってきたので、ベータはスピアの先端からビームサイズを展開して攻撃を防いだ。

 

「・・・・・・・」

 

アーロンはベータを押し返すと右手に持つランスを突き出すもベータは身体をずらしてかわすとダークハウンドに蹴りを入れる。

 

「くっ!」

 

アーロンは後ろに下がるとランス下部の銃口よりビーム弾を放つが、ベータは回避しようとしたが・・・・

 

 

 

 

「っ!」

 

すると動きが鈍り、直撃を受ける。

 

 

(以前より動きが悪いな・・・。手負いか)

 

アーロンはすぐに異変を察した・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおぉぉりゃぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ツヴァイクは尻尾の剣を右掌の銃口に装着してジャックエッジに切りかかる。

 

「・・・・・」

 

フェイは左腕のシールドを前に出して攻撃を受け止める。

 

「こんのぉぉぉぉぉ!!」

 

ツヴァイクはスラスターを更に噴射して強引に刃をシールドに食い込ませていく。

 

 

 

「力任せな・・・」

 

そして一気に背中のバックパックのブースターを噴射して後ろに飛ぶと同時にシールドをパージした。

 

「ちっ!」

 

ツヴァイクはシールドに食い込んだソードを振るってシールドを放り投げたが、その直後に背中にビームの直撃を受ける。

 

「くそがっ!」

 

ツヴァイクは後ろを振り向くと腹部の銃口よりビームを放ったが、フェイは回避して左手にも右手と同じビームライフルを展開してビームを交互に放ってツヴァイクを牽制する。

 

(こいつ・・・なんて正確な射撃だよ!)

 

ツヴァイクはピンポイントバリアを使ってビームを防ぎながら接近を試みる・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・」

 

アインスは両掌のビームマシンガンを放ってGサイフォスを牽制するも、フィアはビームをかわしていくと右手に持つヒートソードを振るう。

 

「くっ!」

 

アインスはとっさに左掌の銃口よりビーム刃を出して攻撃を防いだ。

 

「・・・・・」

 

フィアは強引に押し返して左手のビームガンを放つもアインスはピンポイントバリアで防いだ。

 

(やっぱり向こうを私がやるべきだった・・・。ツヴァイクは格闘寄りだからこっちの方が相性はいいかもしれないけど、射撃戦寄りの相手だと苦戦しているわね)

 

そしてアインスはちらっとベータの方を見る。

 

 

(ベータ姉さん・・・やっぱり損傷がかなり来ている・・・・。動きにキレが全然無い・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ!」

 

ベータはトランスミッターを展開して光球を出してダークハウンドに向かわせるがアーロンはランスのビームマシンガンを放って一部を撃ち落すと左肩のバインダーのアンカーガンを左手に持ってアンカーを放って円を描いて回転させると光球を打ち消した。

 

 

「・・・・・・」

 

アーロンはアンカーを戻すとランスを勢いよく突き出してISの左肩を大きく抉った。

 

「ぐっ・・!」

 

それによってベータは大きくバランスを崩した。

 

 

 

(かなりの手負いだな・・・。悪いがこの機を逃すわけには行かんのでな)

 

 

 

そしてランスをリアアーマーにマウントするとビームサーベルを引き抜いてベータに切りかかるが、ベータはスピア先端からビームサイズを展開して攻撃を防いだ。

 

その直後にアーロンはベータを蹴り飛ばしてビームサーベルを手放すと右肩のバインダーよりアンカーガンを右手に持つと、両手のアンカーガンを放ってベータの脇にワイヤーを巻きつけた。

 

そしてトリガーを引いてガン本体から電流を流した。

 

「ぐ、ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ベータは電流が体中に流れていき、電流が停止するとベータはその場でうな垂れる。

 

「やれ」

 

そしてアーロンの合図と共に海中にいる潜水艦ドレッドノートより複数のミサイルがベータに向かっていく。

 

 

 

「ベー姉!!」

 

そしてツヴァイクがベータの元に向かおうとするが、フェイがビームライフルを放ってゼダスMの左サイドアーマーと背面スラスターに直撃した。

 

「くっ!」

 

それによって左サイドアーマーが破壊されてスラスターが破損する。

 

「逃げろ!!ベー姉!!」

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

そしてミサイルはベータにすべて直撃して大爆発を起こした・・・・・

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

そしてベータはそのまま海へ墜ちて行った。

 

 

 

 

「・・・・・」

 

その様子をシスターは量産機六機を相手にしながら見ていた。

 

(さすがにまずいですわね・・・・備えあれば憂いなしとはこういう事ですわね)

 

そして誰かに通信を入れた。

 

 

「くそっ・・!」

 

ツヴァイクは背面スラスターをやられて動きを鈍らせていた。

 

 

 

「・・・・・」

 

そしてフェイはツヴァイクに向けてビームライフルを向けた・・・・・

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

 

 

しかしその直後横からビームが飛んできてビームライフルを二つ撃ち抜いて爆発した。

 

 

 

(遠距離攻撃!?)

 

フェイはとっさに後ろに飛んでビームが飛んできたほうを見ると、二体の機影が近づいてきた。

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ。シスターの言う通りに待機していれば本当に起きたな」

 

「そうね」

 

そして二体のISはモノアイを発光させると、白い方・・・『シスクード』は手にしている大型ライフルを放ち、紫の方・・・『デスパーダ』は両腕に装備している大型ユニットを前に向けるとハッチを三つ展開して物凄い数のミサイルを放った。

 

「ちっ!」

 

そしてバシリスタのメンバー達はミサイルをかわしていき、その間にアインスはツヴァイクの元に近寄って支える。

 

「退却しますわ。アインス、ツヴァイク」

 

そしてシスターはその間に撤退する。

 

 

「ツヴァイク!私たちも行くよ!」」

 

「待てよアインス!べー姉を助けなくちゃ!!」

 

「このままだとこっちが危ないんだよ!」

 

「だからって!」

 

「・・・・スラスター全開!」

 

そしてアインスはスラスターを全開にしてツヴァイクを強制的に連れて行った・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ!」

 

ラウラはプラズマ手刀を振るうがリアスは右掌のビームサーベルで受け止める。

 

「お前は・・・一体何者なんだ!」

 

「・・・・・」

 

「答えろ!!」

 

そしてラウラはリアスを押し返すとレールカノンを至近距離で放ったが、リアスはギリギリのタイミングで音速で飛ぶ弾丸をかわす。

 

「なに!?」

 

 

 

「・・・・・・・」

 

そしてリアスは投げナイフを投擲してレールカノンの銃口に差し込んで爆発させた。

 

「ぐぅ!」

 

爆風と衝撃でラウラはバランスを崩してしまい、それを狙ってリアスは左掌のビームサーベルを突き出した・・・・

 

 

 

「っ!」

 

そしてラウラは右足を上げてリアスの腕を蹴り上げた。

 

「っ!」

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!!」

 

そのまま左腕のプラズマ手刀を突き出した。

 

「ちっ!」

 

リアスは身体を反らして攻撃をかわしたが、プラズマ手刀はリアスの毛髪を僅かに切り裂いた。

 

 

 

 

「さすがだな・・・『A、S07』」

 

「っ!?」

 

それを聞いてラウラは目を見開いて驚愕した。

 

「な、なぜそれを!?」

 

「今は答える必要はない」

 

そしてリアスはラウラの腹部に膝蹴りを入れた。

 

「ぐっ!」

 

ラウラは後ろに飛ばされて蹴られた箇所を押さえると、目の前にナイフが五つ展開された。

 

「っ!?」

 

そしてその瞬間ナイフが爆発した。

 

 

 

 

 

 

「だが、近いうちにまた会おう・・・その時には真相を伝えるとしよう」

 

そしてリアスは右側を見る。

 

(向こうも終わったところだな)

 

そしてサイレントゼフィルスはセシリアに一撃を直撃させて撃墜すると、リアスを一瞥して撤退した。

 

「・・・・・・」

 

リアスはそのまま爆煙の方を見る。

 

 

 

(07・・・お前はまだ強くなる・・・そして私を超えてみせろ・・・)

 

そしてリアスは全速力で空域を離脱した・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
8
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択