No.471827 仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双 宇宙超決戦!BLACKさん 2012-08-18 09:32:40 投稿 / 全14ページ 総閲覧数:2696 閲覧ユーザー数:2555 |
それはある時のことであった。
突如とその世界の宇宙にある巨大衛星が現れたのだ。
突如現れた巨大衛星を調べようと各国が様々な調査団を出したがすべて、連絡を絶ち、そして消息も絶ったのだった……。
仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双 宇宙超決戦!
ここは仮面ライダーディケイドの力を持つ青年、北郷一刀によって現代正史の世界と隣り合った古代中国の外史の世界。
その世界では破国と呼ばれる国を一刀が作り、王となり、大陸を統一したが、一刀は現代に戻ると同時に王を辞めた。
しかし今でも一刀を破国の王だと認知している人達は多かった。
そしてその国にある月の写真館。一刀によって建てられた写真館である。
詠「あの三人がいなくなって、ここも随分静かになったわね」
詠が写真の整理をしながらつぶやく。
月「詠ちゃん、寂しいの?」
月が一緒に整理をしながら、詠に聞く。
詠「そ、そんなじゃないわよ」
月「私は少し寂しいかな。せっかく仲良くなれたのにお別れしなくちゃいけなかったから……」
真桜「仕方ないと思うで。あの三人勝手についてきたんやし、1年以上一緒におることを許してもらった方が奇跡やろ」
真桜もカメラの整理をしていた。
彼女たちのいう三人と言うのは、一刀が女性しかいない日本の戦国時代世界に行った時の出会った毛利モトナリ、長曽我部モトチカ、大友ソウリンのことである。
三人はとある一件で一刀の怒りを買い、一刀によって性根を叩き直され、それがきっかけで一刀に惚れ、一刀がこの世界に戻って来るときに勝手についてきたのだ。
外史の管理者の一人である管輅はしばらくしたら元の世界に帰してきなさいと言ったために、1年以上経ったある日に一刀が元の世界に帰したのだ。
三人は1年ほどとはいえ、この世界の人間たちと仲良くなり、なじんでいた。
別れの際は皆、寂しい顔をしたが……。
モトナリ「きっとまた会えるで」
モトチカ「そうそう。一刀がまたここに連れてってくれる」
一刀「いや、それはさすがに管輅が怒ると思うが……」
ソウリン「そうたい、そうたい。それに思い出は絶対消えないとね」
月「モトナリさん、モトチカさん、ソウリンちゃん……」
一刀「それにいい加減返さないと自分達の領地も問題あるだろ。
まあ、管輅に頼んで、時間経過の調整は出来るけどさ……」
そして一刀は三人を元の戦国世界に帰したのだ。
沙和「でもあの三人、結構スタイルよかったから、色々着せがいあったの~」
沙和もコスプレ写真を取るための衣装の整理をしていた。
???「おいおい、沙和。それでは私達のスタイルがそんなによくなかったということか?」
そこに星が沙和の後ろにやって来て、沙和の肩に腕を乗せる。
沙和「星ちゃん、怖いの……」
星「冗談だ」
星は腕を沙和の肩から放す。
星「あの三人がスタイルがいいのは否定できないからな」
風「ソウリンちゃんは風とそんなに変わらなかったと思います~」
風と稟、それに凪、翠、蒲公英、恋、音々音もそこにやって来た。
月「あ、お帰りなさい。みなさん」
詠「あれ? 明命はどうしたの?」
蒲公英「まだ現代の方に行ってると思うけど……」
その頃、明命は……。
明命「はぅ~、お猫様~♪」
明命は現代正史の世界の道端で野良猫を見つけて、なごんでいた。
そこに……。
???「そこのあなた……」
明命「はい?」
明命に声をかける赤いスーツを着た一人の女性。
女性「あなた、この世界の人間じゃないわね?」
明命「……なんのことですか?」
明命はとぼける。
しかし、元々明命は諜報などを主に活動していた将。
自分を別の世界の人間と、質問してきた女性に対して警戒心を抱いた。
女性「とぼけたって駄目よ。
あなた達がこことは別の世界……、昔の中国から来てるってことも、それに北郷一刀って人間が関わってることもね……」
明命「…………」
その一方で一刀は……。
一刀「これ、あいつらにいいかな?」
元破国の将達に新しい服でも買ってあげようかとデパートに一人できていた。
そんな時、携帯電話に着信が入る。
一刀「もしもし……」
それから数十分後、明命に呼び出された一刀、そして他の元破国の将である、星達も現代正史にやって来て、明命を呼び止めた女性と会った。
一刀「それであんた誰?」
女性「申し遅れました。私、こういうものです」
女性は名刺を差し出し、一刀に渡す。
一刀「『宇宙開発機構 開発部部長 川城越美(かわしろ えつみ)』」
越美「そうです」
風「そんな人が風達になんの用でしょうか?」
越美「単刀直入に言います。地球の衛生上現れた衛星を破壊してください」
一刀「断る」
一刀は即答した。
越美「何故ですか?」
一刀「俺に関係ある話じゃないだろ。そんなこと、その宇宙開発機構とか国のお偉いさんが軍とかに頼めばいい話だろ。
俺のことをどこで知ったかは知らんが、買いかぶり過ぎだ。帰るぞ」
一刀が皆に帰ろうと言い、帰ろうとするが……。
越美「……あれはこの世界を壊してしまいますよ」
一刀「何?」
越美の言葉に、一刀は思わず振り向く。
真桜「どういうことや? それ」
越美「突然現れたその衛星はただの衛星じゃありません。戦略兵器なんです」
一刀「……言ってみろ」
月「一刀さん」
一刀「まあまあ。話を言ってみろ。それからまた考えてやる」
越美「はい。それではまず付いてきて欲しいのですが構いませんか?」
一刀「付いてこい? それは嫌なこったな」
蒲公英「怪しさ満点なのに、付いてこいってね~」
稟「簡単に信用できませんね」
蒲公英と稟も一刀と同意見だった。
越美「……仕方ありませんね」
そんな時であった。
突然一刀達の足元に銃弾が飛んでくる。
翠「今のは……」
凪「あそこだ!」
凪が銃弾が飛んできたところを見る。
そこにはマシンガンを持った男一人と人の大きさをした黄色いロボットがいた。
星「なんだあれは?」
越美「あれは、私たちの妨害をしようとする、某国のスパイと鉄人のイナキズ!」
一刀「イナキズ? まあよくわからんが、俺達を攻撃するってんなら……」
一刀はディケイドライバーを手にし、腰につける。
一刀「お前達は避難しとけ。ただし……」
稟「……わかりました」
詠「皆、逃げるわよ」
稟と詠は一刀の言いたいことを理解し、すぐに皆と越美を連れてその場から離れて行った。
一刀はディケイドライバーを展開し、ディケイドのライダーカードをライドブッカーから取り出す。
一刀「変身!」
一刀はディケイドのカードをディケイドライバーに挿入する。
ディケイドライバー「カメンライド」
待機音が鳴り響く。
そしてディケイドライバーを正位置に戻す。
ディケイドライバー「ディケイド!」
一刀は仮面ライダーディケイドに変身した。
ディケイドは手を叩く。
一刀「さてと、とりあえずお前達はどうするんだ?」
男はそれでも銃を構え、イナキズは戦闘態勢を取る。
一刀「やるってことか。てか、妨害する理由、聞かせてくれないか?」
男「…………」
イナキズ「…………」
男とイナキズは黙ったままだった。
一刀「だんまりか。だったら力づくで聞かせてもらうとするか」
一刀は一番厄介だと判断したイナキズの方に向かって駆け出していく。
男はその間に銃で攻撃するも、ディケイドに変身しているために有効的なダメージを与えることが出来ない。
一刀「おりゃあ!」
イナキズ「!」
ディケイドとイナキズは拳をぶつける。
一刀「っ!」
ディケイドは少し痛がる。
一刀「さすがに鉄人だけあって、普通の鉄よりは固いか」
イナキズ「!」
イナキズはそのままディケイドに向かって拳を振るう!
一刀「ほっ!」
ディケイドはイナキズの拳を避け、イナキズの腕を掴んで、投げる。
一刀「うりゃああああ!!」
イナキズは投げ飛ばされるも、すぐに体勢を立て直す。
一刀「メタルシャフトとかじゃ、あいつの固さでまいっちまそうだな」
ディケイドは一枚のカードを取りだし、ディケイドライバーを展開させる。
一刀「パワーにはパワーだ」
ディケイドライバーにそのカードを挿入する。
ディケイドライバー「フォームライド、オーーーズ! サゴーゾ! サゴーゾ! サゴーーーーゾ!!」
ディケイドはディケイドオーズサゴーゾコンボに変身する。
一刀「はあっ!」
イナキズ「!!」
イナキズとディケイドオーズの拳が再びぶつかる。
先ほどと違い、ディケイドオーズは痛がらない
一刀「とりゃあ!」
ディケイドオーズは間髪入れずに次の拳をイナキズの腹部に当て、イナキズを後ろに飛ばす。
イナキズ「…………」
一刀「こいつでどうだ」
一刀は既に別のカードを握っていた。
ディケイドライバー「アタックライド、バゴーンプレッシャー!」
一刀「うりゃああ!!」
ディケイドオーズはゴリラアームに付いているバゴーンをロケットパンチのように飛ばした。
バゴーンはイナキズの顔面と腹部に命中、イナキズは痛がる様子はなかったものの、それでもダメージはあった。
男「イナキズ! くそ!」
男は効かないとわかっていながらも、ディケイドオーズに向かって銃を撃ち続ける。
一刀「仕方ねえ」
ディケイドオーズは胸をドラミングのように叩くと、そこから重力波が現れ、男とイナキズの周りの重力が乱れ、二人は宙を舞う。
一刀「事情を聞きたかったんだが、今は聞けそうにないな。じゃあな」
ディケイドオーズはそのまま逃げ去って行った。
ディケイドオーズが逃げ去ってすぐに重力が戻り、男とイナキズは着地する。
男「あいつは一体……」
イナキズ「…………」
イナキズが男の肩に手を置く。
男「わかっている。今度はこいつを使ってみるしかない」
男はポケットから一つのあるものを取り出した。
それはとても奇妙な形をしたスイッチだった。
一刀が逃げた先(人気のない建物)には越美と月達、皆がいた。
稟「一刀さん、お怪我は?」
一刀「大丈夫だ。まあ最初に殴った時の拳が少し痛い程度だ」
越美「さすがは仮面ライダーディケイドですね」
一刀「本当にそこまで知ってるとはな。
で、事情をいい加減聞かせろ」
越美「それは……」
???「私が説明しよう」
そこに物陰から青色のスーツを着た一人の男が現れる。
翠「あんたは?」
研磨「剱持研磨(はやじ けんま)。研磨で構いませんよ」
越美「彼は私達、宇宙開発機構の専務です」
一刀「これまたお偉いさんがわざわざ……」
研磨「簡単に説明しましょう。
まずはこれをご覧ください」
研磨はアイパッドを取り出し、そこに映像が映し出される。
その映像とは各国のロケットなどが宇宙に現れた巨大衛星に向かっていき、巨大衛星によってロケットが全て破壊される様子であった。
音々音「これは……」
研磨「見ての通り、最近になって宇宙に現れた巨大衛星だ。
巨大衛星のことについては既にニュースになっていたと思うが、このロケットの破壊についてはまだ報道されてないから知らないだろう」
詠「ええ。知らなかったわ」
越美「各国の首脳陣は、混乱になることを恐れてそのことを国民に隠蔽しました」
一刀「俺達もその国民だぞ。簡単に教えていいのか?」
研磨「構わない。この衛星を壊せるのは君達しかいないと思っている」
星「その根拠は?」
研磨「実はあの衛星になんとか潜入した調査員がいてね……、その調査員が最後に送った情報がある。
これだ」
研磨は次に内部構造みたいなものをアイパッドに映す。
研磨「あの衛星には巨大なレーザー砲が備わっているみたいでね。
この日本列島は簡単に消し飛ぶくらいにね……」
月「そんな……」
研磨「だがそんな兵器にも弱点はある。
これだ」
次に映し出されたのは何やら巨大コンピューターのようなものであった。
研磨「これがあの衛星を制御しているコンピューターであることが判明した。
だがそのコンピューターは見えないシールドによって守られていて、そのシールドを生み出している制御装置が4つあることもわかった」
越美「あなた達にはその制御装置の破壊とコンピューターの制圧をしてもらいたいと思ってね……」
詠「だったらそんなのなおさら軍とかに頼めばいいじゃない」
研磨「それが失敗したから君達にお願いしているのだよ。
君達なら各国の軍に負けない力があることを私達は知っている。
その仮面ライダーの力を言うのものね……」
一刀「…………」
蒲公英「あんまりやりたくないけど……どうするの? 一刀さん」
一刀「……面白い」
一刀はにやりと笑う。
月「一刀さん?」
一刀「やってやろうじゃないか」
風「お兄さん、本当にやるのですか?」
一刀「ああ。そんな危ないもの、壊さないとおちおち旅も出来やしないじゃないか」
稟「一刀さん……」
一刀「何、俺なら心配ねえよ。中に警備ロボットとかがいたとしても、負けることはまずないさ」
越美「でしたらすぐに宇宙に出るための訓練を受けてください」
???「その必要はないな」
そこに一人の男が現れる。
それは東王父だった。
東王父「ロケットの用意が必要なら俺が速攻で出してやるってか、外に出てみるといい」
東王父に言われて皆が外に出るとそこにはロケットがあった。
越美「これは……」
東王父「俺と管輅が作ったロケットさ」
研磨「しかしこの大きさのロケットでは……」
東王父「あのな……」
東王父がロケットの入り口を開けると、そこにはロケットの大きさとは比例しない空間の広さだった。
越美「これは一体……」
東王父「四次元空間、知らないのか?」
研磨「まさかこんな……」
東王父「これならすぐに宇宙に行けるし、簡単には壊れないさ。
さあ、乗った乗った」
東王父が皆を乗せようとした時であった。
東王父「……そこ!」
東王父はディエンドライバーを取り出し、後ろを撃つ。
すると後ろにはなんと見たことない怪人が12人ほどいた。
沙和「何あれ~?」
明命「見たことない怪人たちですね」
東王父「最近出てきたホロスコープスって言う怪人だな。ただ、あれは人間の変身したものじゃなくて、ただのエネルギー体だな」
一刀「俺達の発射の阻止か、時間稼ぎだな」
東王父「そう見るべきだな」
一刀「お前達は早くロケットに乗れ。俺と東王父で足止めする」
恋「……大丈夫?」
一刀「大丈夫、大丈夫」
一刀はディケイドライバーを腰につけ、東王父もディエンドライバーを展開させる。
そして二人はカードを手に取る。
一刀、東王父「「変身!!」」
ディケイドライバー、ディエンドライバー「「カメンライド、ディケイド(ディ、エーーーンド)」」
二人は仮面ライダーディケイドと仮面ライダーディエンドに変身した。
東王父「足止めなら、俺が適当にライダーを出せばいいだけだろ。
なんでお前も変身するんだ?」
一刀「確実にロケット出すためにはいいだろ。
それにさっきの奴のせいで、少し燃えたくなっちまってな」
東王父「乗り遅れても知らんぞ」
東王父はそう言いながら、ライダーカードを数枚取り出す。
一刀「誰出すんだ?」
東王父「単純な数と力のある奴」
ディエンドはカードを挿入する。
ディエンドライバー「カメンライド、ライオトルーパー! タイガ! ギルス!」
まずはライオトルーパーに仮面ライダータイガ、仮面ライダーギルスを出す。
ディエンドライバー「カメンライド、デルタ! レンゲル! ドレイク!」
次に仮面ライダーデルタ、仮面ライダーレンゲル、仮面ライダードレイクが現れる。
ディエンドライバー「カメンライド、イクサ! レイ!」
最後に仮面ライダーイクサと仮面ライダーレイも現れた。
東王父「これでひとまず12対12だけど、めんどくさいな」
一刀「ファイナルアタックライドが使えないからか?」
東王父「ああ。一刀、お前が速攻で1体倒してくれ」
一刀「それはいいけど……簡単に倒せるか?」
???「俺がやろうか?」
そこにまた別の一人の男が現れる。
一刀「今度は誰だ?」
東王父「お前、最近この世界に現れた奴だな」
一刀「知ってるのか?」
東王父「こいつ、人間じゃないよ」
男「よく知ってるじゃないか」
一刀「で、何者?」
男「俺は地球の戦士、ハーメラス! 地力転身!!」
男はハーメラスに変身した。
一刀「ハーメラス?」
東王父「ある世界で地球から人類抹殺の為に生み出された存在。
だけど、人類抹殺しようとした矢先に宇宙人の悪の組織が地球にやって来たから、人類抹殺を後回しにして、その組織を潰した奴さ。
まあその間に人類抹殺は保留ってことにして、適当に旅立ったやつさ。
どうもあの衛星がこの世界にやって来たのとほぼ同時期にこの世界に来たらしいんだ」
ハーメラス「そこまで知ってるとはな……。それにこの鼓動……お前も人間じゃないな」
東王父「まあな。それでここには何しに?」
ハーメラス「あの地球外の力を持つ奴らが、気に入らない。それだけだ」
ハーメラスがホロスコープス達の方を見る。
ハーメラス「何なら俺一人でいいぞ」
東王父「じゃあ、俺の出したライダーは置いて行くわ。
一刀、行くぞ」
一刀「ああ」
ディケイドとディエンドはそのままロケットの方に乗り込んだ。
ハーメラス「地球の力を見せてやる!」
ハーメラスとディエンドの出したライダー達はホロスコープスと戦い始める。
その間にロケットは発射した。
稟「一刀さん、今の人は……」
一刀「それは東王父の方に聞け」
その東王父はロケットの操縦をしていた。
東王父「あいつは別世界の地球のために生まれた戦士さ。
まあ今は人類の味方でも、敵になる可能性もある、少し危険な奴さ」
詠「そんなのに、あれ任せて大丈夫なの?」
東王父「地球外の奴は特に嫌ってるからきちんと戦ってくれるさ。
それより今は目の前を見るんだな」
東王父がモニターを起動させる。
モニターには巨大衛星が映る。
翠「あれかよ! なんて大きさだ!」
越美「あの衛星の名前は『セブンティレブン』です」
星「今は名前を言ってる場合ではないだろう」
東王父「これから思いっきり揺れるから、しっかり掴まっとけよ。
頭ぶっても知らないからな」
東王父がそう言いながら、ロケットを動かし、セブンティレブンに向かっていく。
セブンティレブンの防衛システムのレーザー砲がロケットを襲う。
東王父の巧みなロケットの操縦法で、ロケットはレーザー砲の攻撃をかいくぐっていく。
明命「あの~、入り口が見当たりませんけど……」
明命が入り口が見当たらないと言い出す。
越美「入り口は封鎖されてます」
翠「どうするんだよ!?」
東王父「思いっきり突っ込む」
皆『ええええええ!?』
東王父はロケットを思いっきりセブンティレブンに一部に突き刺した。
稟「それでこれからどうするんですか?」
越美「ここから4組に分かれます」
詠「だったら、ボクと月は残るわ。月をそんな危ないところには行かせられない」
月「このロケットの見張りも必要だもんね」
越美「一番厄介なところは北郷一刀さん、あなたにお願いします」
一刀「わかった」
越美「それで二番目に厄介だと思われるところは……東王父さんでしたか? そちらを……」
東王父「ああ、わかったよ」
越美「比較的楽なところは趙雲さん、呂布さん、李典さん、周泰さん、于禁さん、それに程昱さんでお願いします。
後は馬超さん、馬岱さん、楽進さん、陳宮さん、郭嘉さんで……。私もそちらについて行きます」
星「承知した」
翠「やってやろうじゃないか!」
蒲公英「頑張るぞー!」
東王父「ああ、一刀。一応爆弾な」
東王父は一人で動く一刀に爆弾を渡す。
一刀「悪いな」
東王父がロケットの先端を開け、それから4組に分かれて行動を開始した。
一同の目の前には内部の防衛兵器と思われる、50センチくらいの大きさの帽子とボールを合わせたような物が数十体いた。
一刀「邪魔だな」
東王父「ああ」
一刀と東王父は既にディケイドとディエンドに変身していた。
ディケイドライバー、ディエンドライバー「「アタックライド、ブラースト!!」」
ライドブッカーとディエンドライバーからブラストのエネルギー弾が発射され、防衛兵器を数体破壊していく。
星「いくぞーーーーーーー!!」
そして皆が突っ込んでいき、それぞれのポイントに向かっていく。
一刀がポイント地点に向かおうとしたが……。
一刀「…………」
イナキズ「…………」
ディケイドの前にはイナキズがいた。
一刀「もう来てるとは恐れ入ったぜ」
イナキズ「…………」
イナキズは黙りながら、戦闘態勢に入る。
一刀「あのな……、喋れないなら喋れないなりに何か表現でもしろよな!」
ディケイドとイナキズは激突を始める。
その一方で、東王父(ディエンド)の方でも同じことが起こっていた。
男「……!!」
イナキズと一緒にいた男がディエンドを狙撃していた。
ディエンドはそれを元々持っていた移動術で簡単に避けていた。
東王父「おいおい。そんなに撃ったところで弾切れになるのがオチだぞ」
ディエンドがそのまま通り過ぎようとした時であった。
ディエンドが男の横を通り過ぎようとした時、男は拳を横に振るい、ディエンドの顔を殴ろうとした。
ディエンドはそれを紙一重でかわす。
東王父「おっとと……」
男「今のをよくかわしたな」
男は拳法の体勢を取る。
東王父「拳法家。まあ楽進のは拳法とは少し違うか」
そう言うとディエンドも拳法の体勢を取る。
東王父「ディエンドには全然合わないけど、俺自身は使えるんだよな……」
男「ほわった!」
ディエンドと男の拳法対決が始まる。
その対決が行われている間に、他の二組は何とかポイントに到達。
爆弾を設置していた。
沙和「これでOKなの!」
星「翠! そちらはどうだ?」
星が翠に通信を入れる。
翠「こっちもいいぜ!」
翠の方も爆弾設置を終えていた。
越美「どうもありがとう」
稟「礼を言うのはまだです」
越美と稟は危ないとして制御装置から少し離れた場所にいた。
越美「それもそうね」
稟「…………とにかく離れましょう。
そして中央へ……」
翠チームと星チームは中央のメインコンピュータールームの方に向かう。
一刀「うりゃあ!」
イナキズ「!!」
ディケイドはディケイドダブルルナトリガーとなり、曲がる銃弾で攻撃をしていたが、イナキズは止まらない。
一刀「だったら痺れさせてやる!」
ディケイドダブルは新しいカードをディケイドライバーに入れる。
ディケイドライバー「フォームライド、フォーゼ! エレキ!!」
ディケイドダブルはディケイドフォーゼエレキステイツに変身し、エレキロッドがドライバーから出され、ディケイドフォーゼはそれを握る。
一刀「これで痺れろ!」
エレキロッドの電気攻撃にイナキズは痺れ、一時的に動けなくなる。
一刀「よし!」
一刀はその隙に制御装置に爆弾を設置する。
一刀「じゃあな」
一刀はその場から去って行った。
イナキズ「…………」
一刀が去ったのと同じ頃。
男「はあ……はあ……」
東王父「いい加減にしたら?」
ディエンドは攻撃を避けていただけで、攻撃はしていない。
その為、男が無駄に体力を消耗していた。
男「まだだ! まだ! お前達を止めないと……」
東王父「言い忘れたけど、さっき避けた時に爆弾を投げたのに気付いたか?」
男「何?」
すると制御装置には既に爆弾がついていたことに男はようやく気付いた。
男「なっ!?」
東王父「これでボンだ」
東王父がそう言うと、全ての制御装置についていた爆弾が爆発した。
男「くっ……」
東王父「これでよしと…」
男「何故だ! 何故、お前達はあいつらの味方をした!?」
男は泣くように叫ぶ。
東王父「あいつら?」
男「あの鉄人達だよ!!」
変身を解いた一刀は星チームに翠チームと合流、中央のコンピューターがある部屋に入る。
その部屋は中心にそのコンピューターがあり、そのコンピューターに行くための細い道が何本かあり、下は空洞と危ないものであった。
越美「あとはあのコンピューターをどうにかすれば……」
越美が一番乗りとばかりにコンピューターに近づく。
すると越美の腕目がけて銃弾が飛んで行く。
越美「っ!」
蒲公英「越美さん!」
凪「誰だ!」
東王父「よっ」
そこにはなんと東王父が男と一緒におり、先ほどの銃撃は男のものであった。
真桜「あんた、どうしてこないなこと……」
東王父「そいつは人間じゃないぞ」
星「何?」
越美「よく見破ったわね」
越美が抑えていた腕の部分を見ると、そこには血は流れておらず、機械の配線が見えていた。
翠「義手?」
男「そいつは俺の親父が作った鉄人だ!」
沙和「どういうことなの? それ」
???「説明してあげようか?」
そこになんと、地球に残っていたはずの研磨が現れた。
星「貴様、地球にいたでは……」
研磨「乗ってたんだよ。こっそりとね……」
男「あいつも鉄人だ!」
研磨「我々は山波法蔵(さんば ほうぞう)博士によって造られた鉄人!」
邦城「そんで俺はその息子の山波邦城(さんば くにき)だ。
あいつらは……親父が宇宙開発の為に造った鉄人だ。
だがある時、あいつらは自我を持って暴走。親父を殺した!」
蒲公英「どういうこと?」
研磨「こういうことだ」
すると研磨と越美は何やら変身ポーズのような体勢を取る。
稟「?」
研磨「チェエエエエンジ! グランオン!!」
越美「チェエエエエンジ! スカイオン!!」
二人はなんとイナキズのような鉄人と変化した。
研磨がなったグランオンは蒼色の体にこめかみにガトリングを付けた悪魔のような顔。
越美がなったスカイオンは紅色の体に女性的なフォルムではあるが、腕にはパイルバンカーをつけ、顔はこちらも悪魔のような顔だった。
恋「…………変身した」
真桜「けど、明らかに悪役みたいな顔やな」
グランオン「悪だと?」
スカイオン「私達が?」
グランオン「違うな。悪はお前達人間だ」
凪「どういうことだ?」
スカイオン「私達、機械生命体の方が人間よりも明らかに優秀」
グランオン「だから山波博士を殺した。だがあの博士は!」
スカイオン「私達が反乱を起こした時のためにこのセブンティレブンに私達を人間に擬態させ、機能をほとんど使えなくさせる妨害電波を仕込んでいたのよ!」
風「風達が壊したのはその妨害電波の発生装置だったのですね~」
スカイオン「そうよ」
グランオン「おかげで……このコンピューター完全に私達のものにすることができた。
感謝するぞ、人間ども。その礼代わりに私達自身の手で殺してやろう」
一刀「…………」
東王父「……………なあ、一刀」
一刀と東王父は笑いかけていた。
スカイオン「貴様ら、何がおかしい?」
一刀「俺と東王父が気づいてないわけないだろ」
グランオン「何?」
東王父「お前達、今の自分の機能をきちんと見直してみろ」
グランオン「?」
グランオンとスカイオンは自身の機能を見直してみる。
グランオン「最大出力100%……何!?」
スカイオン「変形機能が使えない!?」
東王父「俺をなんだと思ってるんだ?」
スカイオン「貴様は北郷一刀の仲間……」
東王父「俺も外史の管理者の一人だ。お前達とこの衛星、それに……」
東王父は邦城とようやくやって来たイナキズの方を見る。
東王父「あの二人がこの世界とは全く別のエリアの世界からやって来たのはすぐにわかったよ」
一刀「俺は明命に電話もらう前に、管輅からそのことを聞いてたんだ」
一刀はその時の管輅のやり取りを説明する。
一刀がデパートに一人でいて、明命から連絡をもらう数分前であった。
一刀「もしもし……」
管輅『一刀さん、私です』
一刀「管輅か」
一刀は電話のためにデパートを出る。
一刀「それで何の用だ? お前のことだから、どうせまた異世界で何か悪いことが起きたとか、この世界にやって来たとかだろ」
管輅『その通りです』
一刀「それで今度は何があった?」
管輅『最近、この世界の地球の衛星軌道上に巨大な衛星が現れたことを知ってますか?』
一刀「ああ。……それが異世界から来たって?」
管輅『はい。まああれだけならよかったのですが、問題はその衛星ではなく、二人の鉄人です』
一刀「二人の鉄人?」
管輅『はい。その鉄人は兄妹でして、名前をグランオン、スカイオンと言いますが、二人は開発者の手によって人間の姿にされています。
その名前ですが、グランオンは剱持研磨、スカイオンは川城越美と名乗っています。
そして二人はこの世界に迷い込んだ時に、どうも私達管理者の力のようなものを手に入れたようでして、おそらくはあなたのことを知ってるはずです』
一刀「俺を殺すと?」
管輅『いえ、それは二の次でしょ。あの二人が優先することは自分達を元の姿と力を取り戻し、衛星の掌握し、手に入れることでしょう。
そしてあの二人を人間にしている妨害装置は4つあります。
恐らくはその破壊を一刀さん達に頼むと思いますので……』
一刀「わかった。まあ、そちらの方は……」
管輅『一刀さんのことですから、あえて引っかかったふりをして相手を倒そうと思っているのですよね?』
一刀「壊したところで俺は負けねえよ」
一刀はディケイドライバーを見る。
管輅『相手の力を見くびらない方がいいですよ。少しですが、管理者の力も持っていますから……。
まあ東王父にもそのことは既に伝えてありますので、しばらくしたら合流できると思います。
それとその鉄人二人と一緒に別の鉄人が一体と人間が一人、飛ばされて来ています。
その人達は殺さないようにしてください』
一刀「わかった」
管輅『それでは頼みますよ。一刀さん』
そして管輅は電話を切った。
一刀「ということだ」
東王父「俺が一刀に渡した爆弾は、コンピューターの機能を一時的に壊すだけですぐに修復されるものだ。
つまり俺と一刀が壊した制御装置は壊れてないってことだ。まあ残りの二つは普通に壊れているから、その姿に戻れたんだろうけどな」
稟「やはりそうだったのですか」
風「お兄さんらしい考えですね~」
沙和「稟ちゃん、風ちゃん、どういうこと?」
一刀「さすが軍師、あの二人に何か気づいていたのか」
稟「怪しみますよ。普通」
風「グゥーグゥー」
いつの間にか寝ている風。
稟「寝るな!」
風「おおっ!」
風は起きる。
スカイオン「貴様ら……ふざけるな!」
風「風も気づいてましたよ。あなた達が怪しいってことに……」
一刀「だろうな。そんな寝ている余裕があるんだしな……」
稟「それに私達はどこの国の軍師をしていたと思っているのですか?
破壊者が建てた国、破国の軍師ですよ」
稟を中心に、破国の将達は笑みをこぼす。
明命「けれど、申し訳ございません。
私が最初に出会った時にもっと疑っていれば……」
一刀「だから気にするなって。
もしもあいつらが最初に接触してきたのが、俺だとしても、俺はわざとあいつらの策に乗って、ここまで来てたと思うしよ」
一刀はグランオン達の方を見る。
グランオン「……貴様ら下等生物が我ら鉄人に勝てると?」
一刀「お前達、何もわかってないな」
グランオン「何?」
一刀は頭をかく。
一刀「勝てるかじゃなくて勝つんだよ。俺達がな……」
一刀と東王父はディケイドライバーとディエンドライバーで変身準備をする。
一刀、東王父「「変身!!」」
ディケイドライバー、ディエンドライバー「「カメンライド、ディケイド(ディエーンド)」」
仮面ライダーディケイドと仮面ライダーディエンドに変身した。
一刀「さてと……こいつらの相手は俺達がする」
東王父「他の皆はロケットに戻っておいてくれ。
操縦法とかは既にその男に教えてある。そんでそこの鉄人は皆の護衛よろしく」
イナキズ「…………」
邦城「わかった。本当は俺がどうにかしたいけど、どうにも出来ないからな……。
頼んだぞ!」
イナキズを先頭に、皆がロケットの方に戻っていく。
スカイオン「あなた達、正気なの?」
グランオン「人間を超え、京の力まで出せる我ら鉄人兄妹に……」
一刀「ディケイドはそれを超越してやるぜ」
東王父「ディエンドもな」
狭い場所でディケイド&ディエンドとグランオン&スカイオンとの戦いが始まった。
東王父「はあっ!」
グランオン「ふん!」
ディエンドライバーの銃撃とグランオンの頭に付いているガトリングの銃弾がぶつかり合う。
ディエンドライバー「カメンライド、サガ」
ディエンドライバーから仮面ライダーサガが現れ、ジャコーダーの伸びる鞭でグランオンのガトリング攻撃を防ぎ、その隙にディエンドがグランオンを撃つ。
グランオン「ぬお!」
ディエンドライバー「アタックライド、ブラースト!」
撃っている間に新しいアタックライドカードを入れ、ディエンドブラストをグランオンに当て、グランオンにダメージを与えていく。
その一方ではディケイドとスカイオンが戦っていた。
一刀「ふりゃあ!」
スカイオン「せい!」
スカイオンは持ち前のパイルバンカーでディケイドを襲おうとする。
一刀「よっと」
ディケイドは避けると同時に新しいカードを握っていた。
一刀「こいつでいくか」
ディケイドライバー「カメンライド、スーパーワン!」
ディケイドは仮面ライダースーパー1の姿に変身した。
一刀「こいつはあまり知らないが、まあ宇宙用だからなるようにはなるだろ」
スカイオン「えええい!」
スカイオンは再びパイルバンカーでディケイドスーパー1を襲う。
一刀「うりゃ!」
ディケイドスーパー1はスーパー1が持っている拳法術のようなもので、スカイオンの腹部に拳を入れる。
一刀は鉄人が固いと思っているために、あまりそう言った自身もダメージを受けるような戦い方をしていないが、スーパー1の拳法的な動きなら大丈夫だと思い、拳を入れた。
その結果、拳は痛めず、スカイオンにダメージを与えられた。
そしてまた新しいカードを手に持つ。
ディケイドライバー「アタックライド、フリーズハンド!」
ディケイドスーパー1の左手は緑色の手袋となり、そこから冷凍ガスが発射される。
スカイオン「くっ! この程度で私を止められると思うな!」
スカイオンは怯まずに突き進んでいく。
ディケイドライバー「フォームライド、ダブル! ヒートメタル!」
次にディケイドダブルヒートメタルとなり、メタルシャフトでパイルバンカーを攻撃する。
一刀「思った通りだな」
スカイオン「何?」
スカイオンがパイルバンカーを見るとパイルバンカーにひびが入っていた。
一刀「今の冷凍攻撃はこいつを脆くするためにやったんだ!」
メタルシャフトでパイルバンカーを完全に破壊し、それと同時にスカイオンの腹部に足を乗せ、蹴り飛ばす。
スカイオン「くぅ!」
グランオン「スカイオン!」
ディエンドの攻撃を受けて後ずさりしていたグランオンがスカイオンと合流する。
一刀「どうだ?」
グランオン「思ったよりやるな。だがここまでだ」
グランオンとスカイオンがそれぞれの手を取る。
一刀「京パワーか」
グランオン、スカイオン「「キョーオンエナジーパワー!!」」
二人が握った手から強烈なエネルギー衝撃波が発生する。
一刀「くそ! 思ったよりパワーがある」
東王父「うわああああ!!」
ディケイドダブルとディエンドは吹き飛ばされ、下の空洞に落ちて行った。
グランオン「これで邪魔者はいなくなった」
スカイオン「所詮は人間ね。やはり下等だわ」
グランオン「では……」
グランオンとスカイオンはコンピューターを使い、地球に何かをしようとする。
グランオン、スカイオン「「セブンティレブン、レブンフォーメーション!!」」
するとセブンティレブンは衛星型から人型ロボットの姿に変形する。
その様子は何とかロケットで脱出していた皆にも確認できていた。
真桜「なんや、あれ? 変形しよったで」
邦城「あれはレブンフォーメーション!
やばい! あいつらはグラヴィティドライブで地球を攻撃する気だ!」
沙和「それ何なの~?」
邦城「あれを最大出力で撃ったら、アメリカ大陸は愚か、地球の半分は消し飛ぶぞ!」
皆『ええええええ!?』
恋「一刀……」
風「お兄さんなら大丈夫です」
邦城「だが現にあいつら、レブンフォーメーションを止めれてないぞ!」
月「大丈夫です。一刀さん達なら、止めてくれます!」
邦城「けど……」
稟「仮に撃たれたとしても策があるはずです」
邦城「策って……」
見ているうちにセブンティレブンは人型に変形し、その腹部からグラヴィティドライブを発射しようとしていた。
邦城「やばいぞ! 本気で撃つ気だ!」
詠「……ちょっと!? あれ何?」
凪「うん?」
地球を映し出していたモニターからは地球から何かが大気圏を突破し、セブンティレブンに突っ込んでいた。
ハーメラス「うおおおおおおお!!」
それは何と、地球で一刀達に代わって現れた怪人の足止めをしていたハーメラスであった。
ハーメラスは現れた怪人全てを倒し、地球が狙われていることを察知し、飛んできたのだ。
スカイオン「何あれ?」
コンピューターを制御しているグランオン達もハーメラスの姿を確認できていた。
グランオン「構うもんか。邪魔する者は始末してしまえ」
セブンティレブンの腹部にはグラヴィティドライブのエネルギーが溜まっていく。
ハーメラス「させん!」
ハーメラスはなんと、グラヴィティドライブのエネルギーの中心に突っ込んでいき、セブンティレブンを押し始めたのだ。
ハーメラス「ぬおおおおおお!!」
グランオン「バカな! 押されてるだと!?」
スカイオン「お兄様!」
グランオン「こうなればまだ出力が50%にも満たしてないが、グラヴィティドライブを撃つぞ!」
グランオンがコンピューターをいじって、グラヴィティドライブを撃とうとした時であった。
突然、下からエネルギー波が飛んでき、グラヴィティドライブの制御コンピューターを破壊した。
グランオン「何だと!?」
下を見てみると、そこにはディケイドブレイドジャックフォームに抱えられていたディエンドがディメッションシュートを撃っていたのだ。
東王父「俺達を甘く見過ぎ」
グランオン「貴様らーーーー!!」
ハーメラス「うおおおおおおお!!」
この世界の地球の力を借りたハーメラスはセブンティレブンを押し出し、月まで運んでしまった。
グランオン「ぐああ!」
スカイオン「あああ!」
床にいたために、セブンティレブンが月に不時着したショックで、グランオンとスカイオンの二人はバランスを崩す。
そして浮いていたために不時着の衝撃をくらわず、ディケイドブレイドはディエンドを運んで、グランオンとスカイオンの前に立つ。
ハーメラス「ふううううううううう」
ハーメラスは地球から空気がない状態でも生きていられる体をもらっているために、宇宙空間に出ても問題がなかったのだ。
ハーメラスは月面に着陸した時、体が浮いた。
ハーメラス「おっと」
ハーメラスは体を慣らそうにも地球とは別の星ではうまく適応できない。
そのためぴょんぴょん飛び続けた。
グランオン「貴様ら、よくもやってくれたな」
東王父「おいおい。これを動かしたのは俺達じゃないぞ。月の上にいる奴にでも言ってくれよ。
まあそいつも人間じゃないけどな」
スカイオン「あなた達はどこまで私達の邪魔をすれば気が済むの?」
一刀「お前達が考えを改めて、人類抹殺をやめるまでか、ここで俺に壊されるかまでだな」
グランオン「ほざくな! 下等生物が……」
一刀「俺、そろそろ本気で頭にきてるんだが……」
ディケイドブレイドはディケイドの姿に戻り、ダブルファングジョーカーのカードを握っていた。
東王父「一刀、そろそろあいつらを外に出して戦った方がいいぞ」
一刀「何故だ?」
東王父「このセブンティレブンはあいつらにいいように使われて嘆いてるからな」
一刀「わかるのか?」
東王父「まあ人間じゃないんでな。機械の気持ちは分かるとはあまり言えないけど、嘆いているのは分かるよ。
さっきから何か耳に響いてこないか?」
一刀「そう言えばあのグラヴィティドライブだったか?
あれが発射されそうな時から聞こえてきてるな」
東王父「あれはこのセブンティレブンの嘆きだ。
こいつも自我を持ってる鉄人なんだよな」
一刀「だったらなんで俺達を邪魔しなかったんだ?」
東王父「信じてたんだろうぜ、お前を」
一刀「俺をか?」
東王父「ああ。色んな世界に行ったお前だ。それを管理者の力を使って知って、それでお前を信じようと思ったんだろうな。
事実、お前は前情報があったとはいえ、制御装置は壊さなかったからな」
一刀「それで十分なのかよ」
東王父「まあそこはこのセブンティレブンの考えだからはっきりは言えない。
けど、俺も皆もあいつらをお前が倒すと信じてるぞ」
一刀「お前、もう手伝う気ないのかよ?」
東王父「いやいや、最後にこれ渡しておく」
ディエンドはディケイドにあるカードを手渡す。
一刀「これはケータッチの更新カードか」
東王父「以前のオーズはプトティラだけだったけど、最後のタジャドルやスーパータトバ、フォーゼのコズミックにメテオフュージョンの情報も入ってる」
一刀「そいつはサンキューな」
スカイオン「貴様ら……」
グランオン「そんな余裕で勝てると思うのか? 下等生物が……」
一刀「そんな風に何かを見下してる時点でお前達は負ける。その自分達が見下してる下等生物にな」
東王父「俺も人間じゃないけど、言わせてもらうぞ。
そういう風に見下してる時点でお前達の方が下等に見えるぞ。
よく言うだろ、下等生物とか言って、負ける奴とか……」
一刀「それに人間には可能性が色々あるんだぜ。そしてそれを認めずに滅ぼそうとするお前達はその人間に負ける」
グランオン、スカイオン「「貴様、何様のつもりだ!!」」
一刀「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!」
グランオンとスカイオンは一刀と東王父の余裕とも言えるやり取りにいらだちを覚えていた。
グランオンとスカイオンは胸部分からミサイルを発射させる。
東王父「はっ!」
ディエンドはミサイルを巧みに撃ち落す。
一刀「それじゃあ……」
ディケイドはケータッチを取り出し、ディエンドからもらったカードを入れる。
ケータッチ「クウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、電王、キバ、W、オーズ、フォーゼ」
ディケイドはそれぞれのライダーの紋章を押し、最後にディケイド自身の紋章を押す。
ケータッチ「ファイナルカメンライド、ディケイド!」
ディケイドはコンプリートフォームへと変身し、ケータッチを真ん中に付け、ディケイドライバーを右腰につけた。
グランオン「そんな姿になったところで我らには……」
ケータッチ「フォーゼ! カメンライド、コズミック」
ディケイドコンプリートは気にせずにフォーゼの紋章を押し、最後にFの文字を押す。
するとディケイドコンプリートの隣に仮面ライダーフォーゼコズミックステイツが現れる。
ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、フォフォフォフォーゼ!!」
ディケイドがディケイドライバーに挿入し、ディケイドとフォーゼコズミックステイツはコズミック同じ動きをする。
一刀「たああああああ!!」
ディケイドとフォーゼコズミックステイツはライダー超銀河フィニッシュを放ち、グランオンとスカイオンを宇宙空間に追い出した。
グランオン「ぬっ!」
スカイオン「くっ!」
一刀「たあ!」
ディケイドも二人を追って、外に出た。
ハーメラス「うん?」
ようやく月の重力に慣れたハーメラスがセブンティレブンから出てきたディケイドやグランオン達を見る。
ハーメラス「こいつを動かした原因は……あの二機だな」
ハーメラスは飛び上がり、ディケイドの横に立つ。
一刀「お前は……」
ハーメラス「あいつらか? あの機械で地球を撃とうとしたのは?」
ハーメラスがディケイドに尋ねた。
一刀「あの二人な。それとこれは壊さないでくれよ。
こいつ自身も意思はあるみたいで、本当は破壊工作なんてしたくないらしいが、あいつらのせいでそれは叶わないらしい。
元の世界に戻してやらないといけないみたいだしな」
ハーメラス「だったらあの二人を叩き潰す! 怒力転身!!」
するとハーメラスは姿を変え、レアガーラに変身する。
レアガーラ「怒りの戦士、レアガーラ!」
一刀「レアガーラ? 二段変身、カブト……いや、イナズマンみたいだな」
レアガーラ「よくわからんが、今の俺は怒りの戦士、レアガーラだ」
一刀「まあいいさ。手伝ってくれるのか?」
レアガーラ「手伝う気はないが、あいつらを潰す気だ」
一刀「あっそ。俺もあいつら潰す気なんで、よろしく」
ディケイドとレアガーラが協力して、グランオンとスカイオン兄妹と戦う!
グランオン「貴様も邪魔をする気か」
スカイオン「お兄様」
グランオンとスカイオンは手を繋ぐ。
ケータッチ「オーズ! カメンライド、タジャドル」
ディケイドとレアガーラの横に仮面ライダーオーズタジャドルコンボ(最終版)が現れる。
ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、オオオオーズ!!」
ディケイドの左手、オーズタジャドルのタジャスピナーに紫の力が溜まっていく。
グランオン、スカイオン「「キョーオンエナジーパワー!!」」
一刀「はああああああ!!」
ディケイドとオーズタジャドルからロストブレイズが放たれ、キョーオンエナジーパワーで生み出された球体のエネルギーを完全に飲み込んだ。
レアガーラ「怒両飛(どりょうと)!!」
レアガーラはロストブレイズで生まれた小型のブラックホールが消えると同時に駆け出していき、グランオンとスカイオンに向かってラリアットをし、二人を吹き飛ばした。
グランオン「なんてパワーをしているんだ」
スカイオン「お兄様、こうなったら……」
グランオン「出力が100%なら出来るはずだ。
変形機能を無理矢理にでも使うぞ!」
グランオンとスカイオンは一刀と東王父のせいで本来使えないはずの変形機能を無理矢理稼働させ、変形を始める。
グランオン「チェエエエンジ! グラバギー!!」
スカイオン「チェエエエンジ! スカプター!!」
グランオンはバギーカー、スカイオンは羽のないヘリコプター形態に変形した。
グランオン「乗れ! スカイオン!」
スカイオン「はい!」
グラバギーの上にスカプターが乗り、合体する。
一刀「キョーダインらしいことをするじゃないか。
まあ、俺は普通にバイクに乗るけどな」
そこにマシンディケイダーが現れ、ディケイドはマシンディケイダーに乗る。
レアガーラ「そんなものに頼る必要はない」
グランオン、スカイオン「「うああああああ!!」」
グラバギーとスカプターはミサイルやガトリング攻撃で、ディケイドとレアガーラを攻撃する。
しかし、二人をそれを月面でありながらも、地球の地上と変わらない動きでかわしていく。
一刀「せっかくバイクに乗ってるんだ。こいつを呼べばどうなるんだ?」
ケータッチ「龍騎! カメンライド、サバイブ」
ケータッチで呼び出された龍騎サバイブは、烈火龍ドラグランザーがバイクモードになった姿に乗って、現れた。
ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、リュリュリュ龍騎!」
ディケイドとマシンディケイダー、龍騎サバイブとドラグランザーが炎を纏い、グラバギーとスカプターを轢いた。
グランオン「ぐあああああ」
スカイオン「きゃああああ」
二人はダメージに耐えらず、少し爆発し、変形が解除され、元の人型に戻った。
ディケイドが振り返ると同時に龍騎サバイブは姿を消した。
一刀「よいしょと」
ディケイドはマシンディケイダーから降りる。
一刀「それじゃあ、真コンプリートフォームにでもなるか」
ディケイドは改めてケータッチを取り出し、ケータッチのカードを抜いて、再び入れ、ボタンを押す。
ケータッチ「シャイニング、アームド、キング、メテオフュージョン、ハイパー、ブラスター……」
先ほどと違う順番でパネルを押す。すると先ほどと同じ紋章のパネルを押しているのに発せられる音声が変わっているのだ。
ケータッチ「…エンペラー、サバイブ、ゴールドエクストリーム、ライジングアルティメット、スーパータトバ、スーパークライマックス」
ディケイドは最後にディケイド自身の紋章を押す。
ケータッチ「ファイナルカメンライド、ディケイド!」
ディケイドはコンプリートフォームのさらなる姿、真コンプリートフォームへとファイナルカメンライドする。
ヒステリーオーナメントと額のファイナルカメンライドのカードがなくなる。
それからケータッチにはライジングアルティメットの雷のようなものが付き、右腰に付いたディケイドライバーにはアギトのドラゴンネイル。
顔のところには龍騎サバイブの触角。頭部にはカブトハイパーの角。胸部分はファイズブラスターの時に出てくるフォトンブラッドの筋。胸部分にブレイドキングフォームのスペード。
背中には装甲響鬼の無数の剣と電王超クライマックス時のウイングフォームを模した翼とそれを多い被るようなキバエンペラーのマントが付く。
さらにサイクロンジョーカーゴールドエクストリームの特徴である金色のクリスタルサーバーがディケイドにも付き、そしてオーズスーパータトバコンボと同じ赤の頭部、黄色の胴部、緑の脚部となり、
最後にメテオフュージョンの体のラインがフォトンブラッドとクリスタルサーバーをそるように付く。
一刀「真コンプリートフォームバージョン3。これからもまた増えるんだろうな」
動き自身には問題ないが、さすがにごつくなってきたと思う一刀。
東王父「そうぼやかない」
ディケイドの変身を見て、そう言うディエンド。
レアガーラ「そんなことより、さっさとやる気がないなら、俺一人でやるぞ」
一刀「いや、その役割は簡単には譲れねえ」
ディケイドはファイナルアタックライドカードを手に持ち、ディケイドライバーに挿入する。
ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、ディディディディケイド!!」
ディケイドの前にクウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、電王、キバ、W、オーズ、フォーゼ、そして最後にグランオン達を固定するようにディケイドの紋章が現れる。
一刀「たあああああああああああ!!!!」
レアガーラ「怒貫蹴(どかんしゅう)!!」
ディケイドはライダーの紋章をキックで突きぬけていき、レアガーラは怒りの力を込めたキックをグランオン達に向かって飛んで行く。
グランオン「これは……」
スカイオン「動けない……」
一刀、レアガーラ「「たああああああああ!!!!」」
ディケイドが最後の自分の紋章に到達すると同時に、レアガーラもディケイドの横におり、二人のキックはグランオンとスカイオンの体を完全に貫いた。
一刀「ふん」
ディケイドは完全に自身の紋章をキックで貫ききったと感じ、後ろを向く。
グランオン「何故だ? 何故こんな下等生物なんかに……?」
一刀「だから言っただろ。下等生物と見下してる時点で……」
レアガーラ「お前達の方が下等だ」
一刀「意見があったな」
レアガーラ「ふん」
スカイオン「人間を抹殺して、私達がこの地球の頂点に……」
レアガーラ「やはりお前達は地球に害をなす存在だったようだな」
グランオン、スカイオン「「ああああああああ!!!!!」」
グランオンとスカイオンは完全に爆発し、消滅した。
ディケイドはその場で手を叩く。
一刀「さてと、帰るか」
東王父「お帰りは、こちらだ」
ディエンドが銀色のオーロラの壁を出し、ディケイドとレアガーラは地球に帰った。
月「お元気で……」
邦城『世話になった』
邦城とイナキズ、そしてセブンティレブンは管輅の手で元の世界に帰ることになった。
セブンティレブンはあまりに大きいのもあって、邦城とイナキズはセブンティレブンの中に入って、通信で皆に挨拶していた。
管輅『それでは私はこの人達を送り返しますね』
宇宙に浮かぶセブンティレブンの側に銀色のオーロラの壁が現れる。
邦城『うん? ちょっと待ってくれ。セブンティレブンが何かを伝えたいみたいだ。
モニターに出す』
邦城がモニターで使用していない筈のコンピューター画面をモニターに映す。
するとその画面から文字が映し出される。
『助けて、ありがとう。友達……』
これはセブンティレブンの精一杯のお礼の言葉だった。
一刀「ありがとな……」
そしてセブンティレブンは元の世界へと帰っていった。
東王父「それじゃあ、俺もこいつを連れて行くわ」
正司「……」
ハーメラス、そしてレアガーラに変身する男、人防正司(もりさき しょうじ)は東王父の手によって、元の世界に帰されることになった。
正司「じゃあな、北郷一刀」
一刀「俺、名乗ったっけ?」
正司「会ったことがあるだけだ。別の世界のお前にな」
一刀「別の世界の俺……。どこのだ?」
正司「知らん。そこまで興味はない」
東王父「まあそこは調べればすぐにわかるさ。それじゃあ……」
東王父は正司を元の世界へと帰した。
明命「それで一刀さんはどうするんですか?」
一刀「まだこの世界にいるつもりだぞ。
てか俺は買い物中だったんだ」
沙和「買い物って何を買おうとしてたの?」
一刀「服だぞ」
真桜「服なら、沙和や月が作ってるやろ」
一刀「いやいや、たまには俺が買ってやらないとな……」
一刀が笑顔を見せる。
凪「一刀さん……」
一刀「どうした? 凪に翠、顔が赤いぞ」
蒲公英「もう、一刀さんったら、鈍いんだ~」
一刀「ははは……さすがにだんだん分かってきたけど、俺、どうすればいんだろうな……」
苦笑いを見せてしまう一刀だった。
映画的キャスト
北郷一刀/仮面ライダーディケイド
程昱
郭嘉
董卓
賈駆
周泰
楽進
李典
于禁
呂布
陳宮
趙雲
馬超
馬岱
毛利モトナリ
長曽我部モトチカ
大友ソウリン
人防正司/ハーメラス/レアガーラ
山波邦城
イナキズ
管輅
川城越美/スカイオン
剱持研磨/グランオン
東王父/仮面ライダーディエンド
完
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この作品は劇場版「仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!」を参考に作られたものです。
そのため作品のネタバレになる部分が一部一部あります。ネタバレが嫌な方はご閲覧しないほうがいいことを勧めます。
またこの作品は作者が書いた今までの作品を見ていることを前提で書いている部分があります。
そのためよりいっそうこの作品を楽しく読んでもらうためには「仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双」シリーズ
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