No.469993 僕と君とやり直したい出来事と 第五問ハッピーさん 2012-08-14 15:30:13 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:3115 閲覧ユーザー数:3086 |
―明久side ―
明久「ふぁ~・・・」ウトウト
あれ?僕いつの間に寝てたんだろ・・・。
明久「・・・ん!?」
なんで!?
明久「なんで僕の家に雄二がいるの!?」
雄二「うっす明久。よく眠れたか?」
明久「よく眠れたか?じゃないよ!?どうしてここにいるのさ!?」
雄二「ったく、騒ぐな明久。俺が昨日ここまで運んでやったんだぞ」
明久「へ・・・?」
これは昨日の放課後――下校時間に遡る。
―回想―
確か・・・。
明久『木下さんに手を出すな!!』
不良『ハァ?いきなり出てきてなに言ってんだテメェ?』
明久『・・・』ザッ
不良『なんだヤるっていうのかぁ?・・・ふざけやがって―――ガキはさっさと家に帰って寝てろ!!』ブンッ
優子『吉井君!』
蹴りか!だけどこんな蹴り―――。
明久『・・・』ヒョイ
不良『なんにぃ!?』スカッ
雄二の蹴りと比べたら――遅い!!
明久『せぇの!』ブンッ
不良『がはっ――!』ドスッ
弱いとわかれば一気に攻め―――。
明久『・・・ん?』
着いてきてたんだ・・・。
不良『よくも俺のダチを・・・!テメェただじゃすませねぇぞ!!』
明久『あー・・・。それはいいけどさ、後ろ注意してないと危ないよ?』
不良『後ろだぁ?そんな事言って隙があれば逃げるつもりだろ!』
せっかく教えてあげたのに・・・。
雄二『どうなってんだこれは?』
不良『へ?』
ムッツリーニ『・・・とりあえず』バチッ
不良『へ!?止めァアババババババ―――!?』バチバチ
さすがスタンガン―――効果は抜群だ。
雄二『・・・なにしに走ってきたかと思えば――木下の姉さんを助けるためか?』
明久『・・・』
雄二『明久?』
明久『・・・はっ!』
雄二『大丈夫なのか?お前』
明久『あはは――。大丈夫だよ雄二』
なんでボーッとしてるんだ僕?
雄二『で、なんで木下の姉さんが襲われている事に気づいた?俺らがいた所からじゃ姿や声すら聞こえなかったはずなんだが』
明久『・・・あれ?なんでだっけ?』
雄二『はぁ~!?なんでわかんねぇんだ!?お前の頭は今さっきの事も思い出せない”バカ”なのか!?』
明久『いや、何かのために走ってきたのはわかってるんだけど・・・。その肝心の”何か”が思い出せない・・・』
雄二『今日のお前―――なんか様子がおかしいぞ?』
明久『・・・』
いや、本当なんでだっけ?
・・・まさか、木下さんのため―――なわけないよね?
―――いや、そうなのか?
明久『っ・・・!』ズキン
また頭痛が・・・!
雄二『おいっ明久!』
秀吉『明久!?』
優子『えっ?ちょっとどうなってるの?』
なんでだ?なんで大事な事を思い出せないんだ・・・。
明久『くっ・・・!』ズキンズキン
そうだ。僕は確かに木下さんを助けようと走った・・・。
だけど、なんで僕は――声だけを聞いて”この声は木下さんだ”って思ったんだ?
なぜ僕は―――。
優子『吉井君!?』
明久『・・・』グラッ
雄二『っと』ガシッ
秀吉『また気を失のうたのか?』
雄二『・・・みたいだな』
優子『あの、これは一体どういうことなの?』
雄二『俺達もよくわからない。ただ言えるのは――――』
―――――
――――
―――
――
―
ここで、気を失ったんだ・・・。
明久「ありがと雄二」
雄二「気にすんな。・・・それより今日から清涼祭だぞ?わかってるな」
明久「うん。ここで頑張らないと姫路さんが転校しちゃうかもしれないもんね」
雄二「わかってるならそれでいい。そんじゃ俺は先に学校に行くからな」
明久「また学校でね」
雄二「おう」
そして玄関のドアに手をかけた時――。
雄二「・・・そうだった。明久」
明久「なに?雄二」
雄二「木下の姉さんが『助けてくれてありがと』だとよ」バタン
そう言うと雄二は僕の家を出ていった―――。
―雄二side ―
・・・。
雄二「さてと、どうすっか悩みどこだな」
俺は明久を家に連れて帰った後の会話を思い出していた。
雄二『さて、俺も帰るか―――』
俺は明久をベッドの上に寝かせカバンを持ったその時――。
俺のケータイに電話がかかってきた。
雄二『ん?秀吉か』
秀吉『雄二よ。明久は大丈夫かの?』
雄二『ああ、まだ寝てるがな』
秀吉『そうか・・・』
雄二『それが聞きたかったのか?』
秀吉『いや、姉上が少し聞きたいことがあると』
なんだ・・・?
優子『もしもし?坂本君かしら』
雄二『なんだ?』
優子『吉井君のことで―――』
雄二『・・・だろうな。で、聞きたいことってなんだ?』
優子『・・・本当は聞きたいことなんてないわ。ただ、吉井君が起きてるなら――少しお礼を言いたかったの』
・・・。
雄二『ふっ、こんな電話じゃなくても明日直に言えばいいだろうに―――それも本当のことじゃないんだろ?』
優子『・・・さすがね』
雄二『で、本当はなんなんだ』
優子『ただ、今すぐ声を聞きたかった・・・。これじゃダメかしら』
声を聞きたかった?
雄二『なんでだ?』
優子『自分でもわからないわ。・・・でも、何か大切なことを忘れている気がするの』
雄二『・・・それは明久に関係があるのか?』
優子『多分・・・ね。確証はないけど』
・・・。
雄二『・・・最近、お前はどんな”夢”を見る?』
優子『え?』
雄二『だからお前はどんな”夢”を見てるかと聞いている』
優子『・・・それは』
もしかすると・・・。
優子『・・・とても悲しい夢かな』
雄二『なんで悲しいんだ?』
俺が明久に対して感じていることはこいつと―――。
優子『・・・大切な人が 』
雄二『・・・そうか、すまねぇな』
一緒なのかもしれない。
優子『それじゃ吉井君も寝てるようだし・・・。また明日声をかけさせてもらうわ』
雄二『おう。じゃあな―――』
―――――
――――
―――
――
―
・・・多分、何故かはわからないが――俺と木下の姉さんは同じような夢を見てるんだろう。
本当にあったかのような―――あのリアルな夢を。
雄二「・・・まさか、あの”夢”は本当にあったのか?だから、明久に何らかの影響が―――」
・・・なんてな。
そんな事あるはずがねぇのに・・・。
もしあったとしても、過去にそんな事はない―――ってか、ありえない。
しかも、あの夢が未来での出来事なら尚更だ。
どうやって、”今”に時間を戻せる?タイムスリップでもしたのか?
雄二「ちっ、バカバカしい・・・」
・・・どうやってこのモヤモヤの原因を確かめるか考えないといけないな。
俺は考え続けながら学校へと向かった―――。
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