No.467545

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

2012-08-09 08:59:16 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2389   閲覧ユーザー数:2288

 

 

 

 

episode42 夏の夜の思いで・・・・?

 

 

 

 

 

 

それから数日経って夏休みに入り、その翌日・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

隼人は優越感に浸ってベッドに寝転んでいた。

 

実は終業式の後隼人は楯無の部屋から別室に移動を行わなければいけなくなった。

 

(さすがに生徒会長権限でもずっとは無理だったな・・・。そんでもって夏休みからは一人か・・・)

 

そうして隼人は別室に移動して、現在一人・・・・

 

 

 

(だが・・・・・一人になったはなったで寂しい・・・けど)

 

そしてベッドから起き上がると、ISのコンソールを開く。

 

 

「おかげで人目を気にすることが無くなった・・・・こいつを作るのに」

 

投影されたモニターには、とあるデータが表示されていた。

 

それはあの時バンシィのデータと交換して束より受け取った最重要なデータ・・・・・そしてそして世界の技術者が知りたがる情報・・・・

 

 

 

(ISのコアのデータ・・・結構複雑と思っていたが・・・そこまで無いな・・・。いや、普通のやつなら複雑と思うのか)

 

そこには束より受け取ったISのコアのデータが表示されていた。

 

(まぁ設計図があっても素材が無ければ作れないよな・・・って、思っていたら・・・)

 

そしてコアのデータの隅にある添付データを開くと、機材のほかコアの材料が量子変換されて入っていた。

 

(『材料が無いと思って一応一つ分作れるだけ入れておきました♪はっくんなら必ず作れるよ♪』・・って、工作キットじゃないんだぞ・・・。まぁ、こんなおまけを入れていたのなら、こっちもおまけを入れておいて正解だったな)

 

隼人は呆れながらもコンソールを閉じた。

 

(まぁ、コアがあっても器が無ければ意味が無い・・・まぁ、そこは考えてあるけど・・・)

 

 

 

 

 

 

――――――♪

 

 

すると携帯電話が鳴って、隼人はテーブルの上に置いてある携帯を手にすると画面を上にスライドさせて電話に出る。

 

「もしもし」

 

 

 

『よぉ隼人』

 

相手は一夏であった。

 

「一夏か・・・何か用か?」

 

『お前さぁ、今日の夜に祭りがあるって知っていたか?』

 

「祭り・・・?どこの祭りだよ」

 

『あのなぁ・・・この時期にある祭りって言ったら、箒の実家の神社の祭りだろ』

 

「・・・あぁ・・・篠ノ之神社の祭りか・・・そういえばそうだったな・・」

 

『俺は行くんだが、お前はどうする?』

 

「そうだな・・・まぁ、気が向けば行く」

 

『き、気が向けばかよ・・・・』

 

「そういうこった」

 

そうして隼人は一方的に携帯を切る。

 

 

 

「・・・・・・」

 

隼人は携帯を閉じて机に置くと、少し考える・・・・・

 

 

「・・久々に行ってみるか。暇つぶしにはいいことだし」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその夜・・・・・・・・

 

 

 

 

「おぉ・・・・相変わらず賑やかだな」

 

「そ、そうだな」

 

と、一夏と浴衣姿の箒は神社の参道を歩いていた。

 

祭りともあって出店が多く、賑やかであった。

 

 

「それにしても隼人のやつは本当に来るのかな・・」

 

「隼人も来るのか?」

 

「あぁ。一応言ったんだけど・・・あいつ気が向けばって言っていたし、正直来るのか分からねぇ」

 

「そ、そうだな・・・。あいつの性格からすれば分からんな」

 

 

 

 

 

 

(そんなことより・・・一夏と二人っきり・・・)

 

箒は内心でそう思っていた。

 

実のところ少し前に箒は一夏より『浴衣が似合っている』と言われたので、上機嫌であった。

 

(できれば余計なことが無ければいいんだがな・・・・いや、そう願う!)

 

 

 

 

「なぁ、箒」

 

「な、なんだっ?」

 

そして箒はいきなり呼ばれて、少し声が上ずるが、一夏は気づかない。

 

「箒は何かしたいものでもあるか?」

 

「そ、それはあるぞ!・・・え、えぇと・・・・・・あ、あれだ!」

 

と、箒は迷って、指を指したほうには金魚すくいがあった。

 

「金魚すくい?お前苦手じゃなかったっけ?」

 

「な、何を言うか!私を昔のままだと思うなよ!」

 

「そうか。それじゃぁどっちが多く金魚をすくえるか勝負しようぜ。負けたら何か一つ奢るってどうだ」

 

「いいだろう。望むところだ!」

 

そうして二人は金魚すくいの出店に向かった・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「賑やかだな・・・」

 

一方隼人は別ルートより祭りに来ており、参道を歩いていた。

 

「さて・・・小腹もすいて来た事だし、何を食おうかな・・・」

 

と、考えながら歩いていると・・・・・

 

 

 

 

「隼人さん!」

 

「ん?」

 

そして後ろから声を掛けられて、隼人は後ろを振り向くと・・・

 

 

「・・蘭か。少しぶりだな」

 

「は、はい。そうですね!」

 

そこには中学時代の友達である五反田弾の妹の五反田蘭がいた。

 

髪型は纏め上げられており、赤い浴衣を着ていた。

 

「蘭は一人で来たのか?」

 

「いいえ。兄も一緒なんですが・・・はぐれてしまったので」

 

 

「そうか」

 

「よ、よかったら一緒にどうですか?」

 

「そうだな。一人で歩いていくのもあれだし、一夏たちが見つかるまで一緒に行くか」

 

「えぇ!?い、一夏さんも来ているんですか!?」

 

すると蘭は顔を赤らめて驚く。

 

「あいつから今日来るかって聞いてきたんだ。来ているだろう」

 

「そ、そうですよね!」

 

「・・・?とりあえず、蘭は何かするものってあるか?」

 

「え、えぇとですね・・・・あ、あれがしたいです!」

 

と、蘭が指差した方には、射的屋があった。

 

「へぇ、意外とギャンブル性があるんだな」

 

「そ、そうじゃなくて!」

 

「まぁいいさ。俺もちょっとやっていくか」

 

そうして隼人が射的屋に行くと、蘭は「うぅ・・・」と静かに唸って、後についていく。

 

 

 

「すみません。二人いいですか?」

 

「いらっしゃい。二人で五百円だよ」

 

(い、意外と高い・・・いや、妥当な値段か)

 

 

隼人はポケットより財布を取り出すと、小銭で払った。

 

「わ、私が払いますのに・・・」

 

「なぁに、レディーファーストってやつさ」

 

「・・・ちょっと違う気がするんですけど・・・」

 

「細かいことは気にするな」

 

そうして隼人と蘭は射的の弾であるコルクを受け取ると、銃口に詰める。

 

「さてと・・・何を狙おうかな・・・」

 

隼人は景品を見ていく・・・・

 

 

 

 

(うぅ・・・何で私はいつも・・・)

 

隣では蘭が地団駄を踏みたい気分であった。

 

(本当はこういうのをやりたいんじゃなくて、別のお店に・・・あぁもう何で私は!!)

 

そして蘭は強くライフルの引き金を引くと、勢いよくコルクが飛び出して、鉄の板に直撃して倒れた。

 

 

「え・・・?」

 

蘭ははっとして前を見た。

 

「な、何だと!?液晶テレビ大当たり!!」

 

そして店主の親父さんは驚いていた。

 

「凄いなお嬢ちゃん。それは絶対に倒れないように・・・あっ、なんでもねぇ・・。えぇい!持っていけ!」

 

そうして蘭は大型液晶テレビを受け取った。

 

「は、はぁ・・・」

 

蘭は何がなんだかさっぱりだった・・・

 

「凄いな。あの鉄の板を倒すとはな」

 

隼人も驚いていた。

 

「え、えぇ・・・私も驚いています」

 

そうして隼人は景品のほうに目をやって、何を狙うか考える。

 

 

(・・・そういえばあのDVDBOX・・・簪があの時欲しがってそうに見ていたやつだよな・・・)

 

景品の中にはとあるヒーローアニメのDVDBOXがあり、隣にはプラスチックの板があった。

 

(・・・あれを第一に・・・・)

 

そして隣にある黒い色のウサギのぬいぐるみを見る。

 

(・・・ラウラのやつにやったらどういう反応を見せるんだろうな・・・・面白そうだからあれを第二に・・・)

 

更にその下の段に置かれている銀のブレスレッドを見る。

 

(意外と豪華だよなこの射的屋って・・・。そういやシャルロットに何もしてないな・・・。あれをプレゼントとして、第三に・・・)

 

そして最後にそのブレスレッドの隣にある投影型モニターのノートパソコンを見る。

 

(あれを第四に・・・やるか!)

 

隼人はライフルを構えると、照準を定める・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うまいなぁ、この焼きそば」

 

と、一夏はおいしそうに焼きそばを食べていた。

 

「おのれぇあの金魚め・・。真剣勝負に水を差しおって・・」

 

「金魚だけにな」

 

と、冗談交じりで言うと、箒から睨まれた。

 

「そ、そんな顔をするなよ。焼きそば分けるからさ」

 

そして一夏は焼きそばを箸に挟むと箒に差し出す。

 

「・・・・・」

 

「どうした?いらないのか?」

 

「い、いや・・・食べる!」

 

そして箒は箸に挟んである焼きそばを食べる。

 

 

「・・た、確かにうまいな・・」

 

「だろ?」

 

そうしていると・・・・

 

 

 

「ん?」

 

するととある出店の前で人だかりができていた。

 

「なんだろうな」

 

「私に聞くな・・・。分かるはず無いだろ」

 

「まぁな・・・。行ってみるか」

 

「あ、あぁ」

 

そうして二人は人だかりに向かっていく・・・・・

 

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

そして隼人は引き金を強く引くと、コルクが勢いよく飛んでいって、金属の板を倒した。

 

 

 

「な、な、な・・・・投影型モニターのノートパソコン・・・大当たり・・・」

 

店主の親父さんも信じられない光景を目にしているようにガクッと肩を落とす。

 

 

 

「大量、大量と・・・」

 

そうして隼人は獲得した景品を袋に入れて手に提げる。

 

ちなみに蘭は兄である弾が見つけて、液晶テレビを一旦家に置いてくるといってその場を後にしていた。

 

 

 

 

 

 

「・・何やってんだよ・・・」

 

すると人だかりの中から一夏と箒が現れた。

 

「よぉ一夏、箒」

 

隼人は二人を見つけると荷物を持って二人の元に近づく。

 

「こんなところに居たのかよ・・・」

 

「あぁ。景品が大量で満足さ」

 

「・・そ、そうかもな・・・」

 

一夏は隼人の後ろでしくしくと泣く店主の親父さんを見て苦笑いする。

 

「そういや、隼人は一人できたのか?」

 

「あぁ。途中で蘭と会ったんだが、獲得した景品がでかすぎるから一旦家に帰ったよ」

 

「そうか・・・。蘭も来ていたんだな」

 

「・・・まぁ、挨拶ぐらいしておけよ」

 

「分かっているさ」

 

 

 

 

「ごほん」

 

と、箒がわざとらしく咳き込む。

 

「で、いつまで立ち話をしている気だ?」

 

「別にこのままってわけじゃない。そういうお前は何を急いでいるんだ?」

 

「そ、それはだな・・・・」

 

「視線が泳いでいるぞ」

 

「お、お前が言うな!お前だって嘘をついているとすぐに視線が泳ぐだろ!」

 

「うっ・・・それは・・・・。分かったよ。聞かんでおこう」

 

そうして隼人は降参して、その後三人は祭りを見ていった・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉ、綺麗だな」

 

そして三人は高台の方に行くと、そこからの景色を見た。

 

時間帯もあって、夜景がとても綺麗であった。

 

「そ、そうだな」

 

「確かに」

 

 

 

そして隼人はちらっと一夏と箒を見る。

 

 

 

「わりぃ一夏。ちょっと急用を思いだしたから、もう帰るぞ」

 

「そうなのか?」

 

「あぁ。後は二人で楽しみな」

 

そうして隼人は二人に手を振ると、その場を後にした・・・・

 

 

 

「二人で楽しむって・・・どういうことだ?」

 

一夏は首を傾げるが、箒は静かに唸る。

 

(隼人め・・・・気遣いのつもりか・・)

 

隼人は立ち去る前に箒に向かってニッと笑みを浮かべていた。

 

(だ、だが・・ありがたく使わせてもらうぞ・・・お前が与えたチャンスをな・・・)

 

 

 

「・・でも、時間が経つのって早いよな」

 

「・・?」

 

「色々と事件とかがあったけど、もう夏休みか」

 

「・・・・・・」

 

「・・・俺さ、IS学園に入れてよかったと思うんだ」

 

「な、なぜだ?」

 

「そりゃ、色んな出会いがあったからさ。箒や鈴、そして隼人と再会して、個性豊かなやつらとも友達になった・・・」

 

「・・・・・・」

 

「最初は戸惑ったけど、今はそうじゃないな」

 

「・・・・・」

 

箒は頬を赤らめる・・・・・・・

 

 

 

 

 

「い、一夏」

 

「なんだ?」

 

「・・そ、そのだな・・・」

 

箒は言いたいものも恥ずかしさから言葉が出てこないが、何とか口を開こうとする。

 

「・・わ、私は・・!」

 

そしてずいっと一夏に近寄る。

 

「お、おう・・」

 

「お、お前のことが・・・!」

 

「お、俺のことが・・・?」

 

「・・だ・・・だ・・・だ・・・だ―――――」

 

「だ・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

          ・・・・

「・・・だ・・・だいちゅきだぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・?」

 

 

 

 

「・・・・・・!?」

 

 

一夏は頭の上に?を浮かべると、箒は顔を真っ赤にして頭の上に!?を浮かべた。

 

 

「・・え、えぇと・・・今のって―――――」

 

 

 

「な、なんでもない!!」

 

そして箒は一夏を勢いよく突き飛ばす。

 

「ふげっ!?」

 

「そうに違いない!!いや、そうでありたい!!」

 

そして箒は首を振り、後ろを向いてしゃがみ込んだ。

 

 

 

(何をやっているんだ私は!?こんな大事な時に噛むなどと・・・情けないぞ・・・!!)

 

箒は内心で慌てふためき、泣きそうになっていた・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ぷ、ぷぷぷ・・」

 

一方近くの木の陰には隼人は腹を抱えて笑いを堪えていた。

 

(わ、笑ったらいけない場面だが・・・だ、駄目だ・・・笑いが出てしまう)

 

隼人は今にも腹を抱えて笑い出しそうだった。

 

(一夏ばっかりのこと言えねぇな、箒のやつも・・・)

 

そうして隼人は何とか笑いを堪えて、深く息を吸って吐く。

 

「・・まぁ、頑張れ」

 

そして隼人はそう呟くと、その場を立ち去った・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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