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魔法少女リリカルと恋姫な物語 ~少年の数奇な運命~ 第34話 新たな事件の幕開け

レアさん

皆さんこんにちは~。ようやくA'sに突入ですよ・・・。と言っても突入してすでに三話目に入ってるんですけどねwさて今回のキャラの一人称、もし間違っていたらご指摘お願いします;;どうにも自信がないもので・・・。

2012-08-04 14:52:02 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1263   閲覧ユーザー数:1177

 はやてのお見舞いから数日が立ち、12月に入った。11月でも十分寒かったが、12月に入るとさらに寒く感じる。今は学校の帰り道を一人で歩いている。というのも、みんなはアリサの家に、僕は父さん達から話があるために先に帰っているのだ。

 

[そういえばヴェルジュは雪を見たことがないよね?]

[そうですね。知識としては知っていますが、記録した事はないですね。私が生まれたのは、あなたに渡される二月前でしたから]

[てことは2月か~・・・確かにその頃はほとんど降らなかったな~]

 

 てことは今年の雪が初めてになるのか。

 

[海鳴市でも雪は降るから、ちゃんと見せてあげるね]

[ええ、楽しみにしています。しかし柳殿たちの話とはなんなんでしょうかね?]

[結構軽く言ってきたから、そんな気難しい話じゃないと思うよ]

[神那がそう思うのなら大丈夫でしょう]

 

 そんなことをヴェルジュと念話しつつ、いつもの帰り道を少し早歩きで帰った。でもなんだろう・・・ヴェルジュには言わなかったけど、さっきから嫌な感じが消えない・・・。

 

???side

 

 わが主が闇の書による侵食の影響でそう長くないとのこと、そしてそのために何を犠牲にしても主を救うこと、たとえ主との約束を破ろうとも・・・。それが我らの決意。

 

[・・・シャマル、結界を頼む]

[了解・・・、どうしてもやるの?]

[いつかは誰かがやらねばならぬのだ]

[・・・そうね、もう迷わないわ。気をつけて]

[ああ]

 

 ・・・ここに立っているのがヴィータであったなら、おそらく神那と戦う事を良しとしなかっただろう。我ら守護騎士の中で特に仲がよかったからな。・・・考え事をするのはここまでだ。すまぬな神那、わが主のために・・・お前の魔力を蒐集させてもらう!

 

side out

 

嫌な予感というものは意外と当たるもので、ヴェルジュと話しながら帰っていると、突然結界が展開された。

 

「っ!?」

<<結界!?近くに魔導師の反応はなかったはず・・・>>

「今はそっちじゃなくて、僕ら以外にこの町に魔導師がいたってことだよ!」

 

 ジュエルシードの件が片付いて油断してた・・・。可能性はゼロじゃないのに、どこかで安心してたところがあったみたいだ。でも何の目的で結界を張ったんだろう?

 

「ヴェルジュ、セットアップ」

<<分かりました、ここはそれが賢明ですね>>

 

 何の目的でかは知らないけど、この結界を張ったやつがこちらを襲うつもりなら、セットアップしておいたほうが得策だとおもい、ヴェルジュにセットアップを頼んだ。

 

「ヴェルジュ反応は?」

<<・・・正面です>>

 

 ヴェルジュの言葉に反応して顔を正面に向けた。そこにいたのは・・・。

 

「・・・ザフィーラ?」

「・・・」

 

 何でザフィーラがここに?というかどうして結界内にいるの?

 

「・・・すまぬな神那。これもわが主のため・・・」

「喋った!?というかザフィーラも魔導師!?」

<<・・・私が正面にいるといったときに魔導師だと気づいてほしいものですね>>

「・・・魔導師ではない、守護獣だ」

「守護獣?なにそれ?」

<<おそらく使い魔みたいなものでしょう>>

 

 なるほどね。てことはアルフと同じってことか。

 

「ちなみに主が誰か聞いても教えてはくれないよね?」

「ああ、答える事はできんな。もとより、我の行動は主の思いと反する事だ。ゆえに、主のことを教えても意味はないということだ」

「ふ~ん、とはいってもなんとなくは分かってるんだけどね」

「・・・」

「使い魔的なものってことはさ、とどのつまり常に主のすぐそばにいなきゃいけないわけで、そうなると八神家の誰かってことになるよね?」

 

 まあ、ヴィータは除外だな。あの子が主って柄じゃないし、シグナムさんもどっちかって言うと騎士って感じかな?となるとシャマルさんかはやてになるんだけど・・・。

 

「余裕だな?敵を前にして考え事とは」

「え?"シュッ"うわっと!?」

 

 ザフィーラが繰り出した突きを何とか避け、距離をとる。なるほどね・・。

 

「見た目どおり、ガチガチの接近戦タイプか」

「ならばどうする?」

「こうするさ!」

 

 イーグルを構えて下ろしていた腕を、上げる動作と同時にイサカへと変化させた。この約半年で色々な事を覚えた。その一つがイーグルからイサカ、イサカからイーグルへの瞬時のフォーム変化だ。まずは牽制程度で・・・!

 

「ふっ!」

「この程度・・・!」

 

 こちらの銃撃をバックステップしながら、ザフィーラは避けていく。さすが、身体能力は高いね~。

 

「鋼の(くびき)!」

「よっ、ほっ、とっ!」

 

 ザフィーラがそう唱えると、地面からいくつも鎖のようなものが出てきてこちらを襲い始める。なかなかに・・・面倒だねこれ。

 

「面白いけど、これじゃ僕は捉えられないよ?」

「・・・もとより我の目的はお前の足止めだ」

「それってどういう・・・」

 

 そう言い掛けた途端、胸から腕が生えた。

 

「がっ!?」

<<神那!!>>

 

 なんだこれ・・・!胸から腕が・・・いや、正確には何か空間みたいなところから腕が生えている。でも胸をえぐられている感覚だ・・・!

 

「くっ・・!これは一体・・・!?」

「すまんな・・・お前の魔力、頂いていく。なるべく後遺症は残さぬよう尽力させよう(・・・・)

 

 させよう(・・・・)?という事は仲間がいたのか・・・。そう思った瞬間、全身に激痛が走った。

 

「がっ・・ああああああぁぁぁ!!」

「・・・っ!」

 

 僕の叫びがあたりに響く。ザフィーラも聞くのがつらいのか顔を背けた。意外と冷静だね、僕は。自分がこんな状況に陥ってるのに、他人の事に目を向けるなんて。30秒もしないうちに蒐集というのが終わったのか、痛みが引いていく。代わりに魔力を失ったというのが分かった。

 

「はぁ・・はぁ・・・」

「・・・まだ立っていられるのか」

「自分でも・・・驚いてるよ・・・。それに聞かなくちゃいけないことがあるからね」

「我に答えられる事なら答えよう・・・」

「それじゃ・・・これが主のためって言ったけど、こんな事をして主・・・はやて(・・・)が喜ぶと思うの?」

「っ!?・・・わかっている。これが主との約束に背くことだということは・・・」

「ああ・・・そうじゃなくてさ・・・」

「神那!?」

 

 あ・・だめだ、もう限界・・・。結局言いたいことが伝わらないまま、僕はその場に倒れこんでしまい、意識を失った。


 
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