~工匠都市ユイドラ・近郊~
さまざまな種族達が協力して戦っている最中、ある3人の娘達が孤立した状態で戦っていた。
「えいっ!うふふ……死んじゃえ!玄武の鎌撃!!…………それっ!!」
レンは大鎌で目の前の敵の身体を真っ二つにした後クラフトを放ち、さらにクラフト――カラミティスロウを放ったその後
「大地の刃よ、我が敵を貫け!岩槍!!」
魔術を放って、さらに敵の数を減らした!そして魔術を放った後、敵の身体を分かれさせた大鎌はレンの手に戻った!
「キャハハハ♪エヴリーヌと一杯遊ぼう?」
エヴリーヌは凶悪な笑みを浮かべながら空気を斬り裂くほどの神速の弓捌きで敵を次々と葬り
「みんなすぐ死んでつまんな~い。邪魔だから消えちゃえ!贖罪の雷!!」
生きている魔物達をも巻き添えに自分が放った矢によって絶命した魔物達の死体をとてつもない威力が込められた雷の魔術を放って、塵と化させた!
「ふふっ………こんなにいるんだから、少しは楽しませて………よね!!」
セオビットは凶悪な笑みを浮かべながら黒々と燃える魔剣を横薙ぎの構えをした後回転斬りを放って、自分を囲む複数の敵の身体を真っ二つにし
「降り注げ、氷柱!氷垢螺の氷柱!!」
さらに魔術を放って、巨大な氷柱を敵の頭上に発生させ、それらを落として大量の敵を頭ごと潰した!
「キャハッ♪数年前と比べて、随分戦えるようになったね、レン。」
「うふふ♪それほどでもないわよ♪」
エヴリーヌに褒められたレンは嬉しさを隠せない表情で答えた。
「ふふっ……人間の子供の割にはそこそこやるようね。………まあ、この私に比べればまだまだだけど。」
「む~……だったら、もっと頑張ってセオビットお姉様にも褒めてもらうよう強くなるわ!」
セオビットの答えを聞いたレンは頬を膨らませて答えた。
「………お姉様?」
レンの自分に対する呼び方にセオビットは首を傾げた。
「そうよ。うふふ………もしかして違う呼び方のほうがいいかしら?」
「(お姉様か………初めて呼ばれたけど悪くない気分だわ。)好きにしなさい。まあ、その内”お母様”になるかもしれないけどね。ふふっ………」
セオビットは男性を魅了するような妖艶な笑みを浮かべてレンに言った。
「あら♪その言い方からするともう、パパに抱かれたのかしら?」
「ふふっ………年のわりにはませているわね。………想像に任せるわ。」
「………言っとくけど、エヴリーヌはもっと前にお兄ちゃんに抱かれているからね。」
セオビットとレンの会話を聞いていたエヴリーヌは面白くなさそうな表情で言った。
「ふふっ………順番なんて関係ないわ。要は結果を………父様の子供を身籠ればいいだけでしょ?………この戦いで戦果を上げて、早速父様に褒美として抱いてもらわないとね♪」
「………それはエヴリーヌのセリフだよ。魔神のエヴリーヌに勝てると思っているの?」
「ふふっ………種族の差なんか関係ないわ。……要は手柄を貴女よりたてればいいだけじゃない。」
「………ふ~ん………エヴリーヌ相手にそんな事を言う奴、初めて見たよ。」
セオビットの挑発に乗ったかのようにエヴリーヌはセオビットを睨んだ。
「ねえねえ、2人とも!レン、いい事を考えたんだけど!!」
「いい事?」
「何かしら?」
そこにレンが手を上げて、2人を自分に注目させた。
「ここは3人で協力して、レン達の周りの敵を全部殲滅しましょ♪そしたらパパ、レン達が仲良くしている事に褒めてくれるし、敵も一杯殲滅した事も褒めてくれるから、その時ご褒美をねだればいいと聞いてくれると思うから一石三鳥よ!」
「「………………」」
レンの提案を聞いた2人は少しの間黙っていたが
「キャハッ………」
「ふふっ………」
やがて2人は口元に笑みを浮かべ
「その提案、賛成~!さっさと終わらせて、お兄ちゃんに一杯褒めてもらおうっ…………と!!」
「ふふっ………まさかこの私が他人と協力し合う日が来るなんてね………せいぜい、私の足を引っ張らないで………よ!!」
エヴリーヌとセオビットは会話をしながら敵を倒していた
「うふふ………レンはパパとママにい~っぱい褒めてもらって、甘えよう………っと!!」
レンも凶悪な笑みを浮かべながら自分の背後から襲いかかって来た敵を振り返って、襲いかかって来た魔物の首を刈り取った!そして3人はお互いの背中を向け合い、それぞれの武器を構えた!
「キャハッ♪最初はエヴリーヌから行くね♪」
エヴリーヌは凶悪な笑みを浮かべて弓に矢を番え
「あったま、あったま♪………ぜ~んぶ、潰す!!」
エヴリーヌは空気を斬り裂くほどの動作の弓捌きで次々と敵の頭を射抜いて、粉々に破壊し
「まだまだ行くよ!制圧射撃!!氷剣!ティルワンの闇界!アン・セルヴォ!!」
さらに上空へと転移した後、滞空しながら技や魔術を放って、敵を次々と葬った後、弓を虚空に仕舞って両手を上げた!
「キャハハハハハハハッ!エヴリーヌの敵はみ~んな、潰れちゃえ!」
凶悪な笑顔で笑ったエヴリーヌは敵を見降ろして、自分の足元に大きな魔法陣を出現させて大魔術の詠唱を開始した!
「闇の深淵にて重苦に藻掻き蠢く雷よ………」
エヴリーヌが大魔術の詠唱を始めると、突如空の上の雲の中から巨大な球体が雷をほとばしらせ、ゆっくりと魔物達の頭上へと降りて来た。
「彼の者に驟雨の如く打ち付けよ………!グラビティ………ブレス!!」
そして魔物達に降りて来た球体は大量の魔物を包み込んで雷をほとばしらせて、大ダメージを与え、最後には爆発し雷を全方向へと飛ばしてさらに周囲の魔物達を巻き添えにして消えた!エヴリーヌの大魔術――グラビティブレスの威力はすさまじく、魔物達がいた場所は大きなクレーターとなっていた。
「ふふっ………そんな物欲しそうな眼で見ないでくれるかしら?………汚らわしい。私の身体を好きにしていいのは父様だけなんだから。」
セオビットは欲情が走ったような血走った眼で自分を見る魔物達に凶悪な笑みを浮かべた後、冷たく言った。そして一匹の魔物がセオビットに飛び掛かって来た!
「フン!」
しかしセオビットは魔剣を一閃して、自分に飛び掛かって来た魔物を真っ二つにした!それを見た魔物達はセオビットを恐れ、後ずさった。
「ふふっ………どうしたのかしら?そんな脅えた目をして………そんな目を見ると屠りたくなってくるじゃない!!」
そしてセオビットは魔剣で次々と敵を斬り捨てて行き
「真の暗黒に呑まれよ!ヴォア・ラクテ!!」
さらには魔術を使って、敵の数を減らした!
「アハハハハハ!あまりにも弱すぎて、笑いが込み上げて来るじゃない!」
そしてセオビットは空へと舞い上がり、凶悪な笑みで笑いながら大量の魔力弾を雨のように降らせて、逃げ惑う魔物達を葬って行った!
「ふふっ………我が最高の魔術で葬られる事………光栄に思いなさい!」
さらにセオビットはエヴリーヌがやった動作のように両手を上げて、自分の足元に大きな魔法陣を出現させて詠唱を始めた!
「我、久遠の絆断たんと欲すれば………言の葉は降魔の剣と化し汝を討つだろう………」
セオビットが詠唱を始めると異空間から巨大な漆黒の刃を持った巨大な槍が出て来て、空中で廻った後自らが向かうであろう敵陣に刃を向けた!
「ファイナルチェリオ!」
そしてセオビットが魔術の名を言い終わると、巨大な槍は敵陣に落ち、その巨大な刃で大量の敵を貫き、絶命させた!
「うふふ………2人とも、最初から張りきり過ぎじゃない♪そんな事されたら、レンも一杯張り切らないと駄目じゃ………ない!!」
2人の活躍を凶悪な笑みを浮かべて見ていたレンは自分に襲いかかって来た敵を大鎌で真っ二つにした!そして敵陣に突っ込み、技の構えをした!
「うふふふふふ………!」
そしてレンはクラフト――ブラッドサークルを放って、自分を囲んでいる敵を吹き飛ばし、そして滅した!
「熱風!落雷!死線!」
さらに次々と魔術を放って、敵を葬って行き
「風よ、我に汝の加護を!加速!!………ヤアッ!ハッ!死んじゃえ!」
自分の身体能力をあげて、次々と敵の目の前に移動して大鎌で敵の首を落として行った!そして一端後退して、大鎌を異空間に仕舞って大魔術の詠唱を始めた!
「炎よ!氷よ!雷よ!大地よ!光よ!闇よ!今ここに全て具現せよ!」
レンが詠唱を終えると、レンの背後の空間が歪み、さまざまな属性の武器がそれぞれ無数に現れた!それを見た魔物達は悲鳴を上げて、逃げ出したが
「さあ!お茶会の始まりよ!…………虹のお茶会(レインボー・パーティー)!!」
時既に遅し、レンの大魔術によって魔物達は到る場所から断末魔を上げた!
「ふふ……これで終わりよっ!」
とどめの一撃の合図をするかのようにレンが指をならすと、爆発の嵐が起こり、大量の魔物達を塵に変えた!
「キャハッ♪まだまだいるようだね♪」
「ふふっ………次は誰が殺されたいのかしら?」
「うふふ♪どうしてそんなに震えているのかしら?おもてなしはこれからよ♪」
魔物達は可愛らしい容姿や美しい容姿をしながら凶悪な笑みを浮かべて自分の仲間達を残虐に殺していったエヴリーヌ達に恐れて、後ずさっていた。
「キャハッ♪」
「ふふっ♪」
「うふふ♪」
3人は凶悪な笑みを浮かべてそれぞれの武器を構えた!それを見た魔物達は悲鳴を上げて我先にとエヴリーヌ達に背中を向けて逃げ出したが
「うふふ♪今度は鬼ごっこね♪」
「この私達から逃げられるとでも思っているの………かしら!」
「キャハハハハハハハ!!死ね死ね死ね死ね死ねぇー!」
3人によって逃げ出した魔物達は虐殺されて行った!たった3人の凶悪な攻撃は、逃げ惑う魔物達を蹂躙し、もはや誰にも止められないような状況になり、エヴリーヌ達が戦っている場所は魔物の死体が次々と積み上げられ、現世の地獄と化した!
一方ユイドラの周囲で戦っているプリネ達も目まぐるしい活躍をしていた………!
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外伝~それぞれの戦い~中篇(前半)