No.461184

魔法少女と竜と漆黒の狂戦士と

第十一話 栄養バランスは大事

2012-07-28 17:54:00 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:6358   閲覧ユーザー数:5795

(零冶、回収したよ。)

 

(そうか、おつかれさま。・・・あの子はどうしている?)

 

(ん、気絶して寝ているよ。)

 

(分かった。)

 

 思った通りフェイトが勝ったか。さて、高町をほったらかす訳にはいかないから迎えに行きますかね。

 

「なぁ、高町の奴遅くないか?」

 

「うん・・・ちょっと遅いかな?」

 

「どうしたのかしら?」

 

「俺が様子を見に行ってくるよ。」

 

「じゃ、じゃあ私も「ダメだ、もし高町が戻ってきたら二度手間だろ?」・・・わかったわ。」

 

 そして高町を迎えに行こうと玄関を出た時、似非フェレットがこっちに向かって走ってきた。

 

「ん?おまえは高町の・・・」

 

「キュキュ、キュ~!!」

 

 一生懸命身振り手振りで何かを伝えようとする。・・・いくらフェレットでもソレで意思表示はしないぞ普通。まぁ、どうせ高町の事だろうが・・・。

 

「なんだ?着いて来いってか?」

 

「キュウ!!」

 

 頭を分ブンブン振って肯定する。そして高町が倒れている所まで案内してくれた。

 その後高町を月村邸にい連れて行きすずかたちが心配する中、すずかのベッドに寝かせて介抱した。まぁ、一応共犯だし、罪悪感が全く無いわけではない。

 

「うう、・・・ここは?」

 

 お、目が覚めたようだな。

 

「すずかの部屋だよ。」

 

「え?でもわたしは・・・。」

 

「ああ、俺がお前を拾ってきた。」

 

 態々迎えに行ってやったしな。

 

「あ、ありがとう。・・・。」

 

「高町はどうせフェレットを追っかけてるときに転んで頭でも打ったんだろ?」

 

「え?あ、にゃはは~。実はそうなの。」

 

「お前らしいな。さて、すずかたちも心配しているみたいだから早く行ってやりな。」

 

「うん!!」

 

 高町は元気よくすずかたちがいる広間に行った。

 そういえば、高町が起きる前に高町兄があいつを拾ってきたときの事で礼を言ってきた。ちょっと意外だったがちゃんと礼を言うあたり、感情的なやつとはちょっと違うみたいだな。

 少しだけあいつの認識を変えた。

 

 その後、俺たちは日が暮れたので帰ることにした。・・・あ!確かムサシに買い物を頼まれたんだっけ?仕方ない、帰り道のスーパーに寄るか。

 そしてスーパーに入って頼まれていたものを探していると見覚えのある金髪が目の前に・・・

 

「ん?」「え?零冶?」

 

 なんとフェイトとばったり出くわした。

 

「買い物か?」

 

「うん、今日と明日のご飯の買い物。」

 

「ご飯の・・・買い物・・・?」

 

 フェイトの手に持っているの買い物カゴの中はパンにインスタントのポタージュと・・・ドックフード?もしかしてアルフの飯なのか?・・・いやまぁ、一応狼の姿になるから食べられるのだろうが・・・大丈夫か?なんかとてつもなく心配になったんだが・・・。

 

「・・・お前、ぜっっったいに栄養バランス考えてないだろ?」

 

「え?う、うん・・・おかしいかな?」

 

 ・・・はぁ、フェイトって自分のこと考えないタイプだな。・・・仕方ない。まぁフェイトなら知られても大丈夫か。

 

「フェイト、今からお前の家に行くぞ。」

 

「ええ!?ど、どうして?」

 

「どうもこうもあるか!こんな食生活を送っていたらいつか倒れるに決まっている!だからお前の家に飯を作りに行く。」

 

「で、でも迷惑じゃ・・・。」

 

「お前に倒れられたら尚更迷惑だ!いいからそんな事は気にするな。」

 

「・・・うん、分かった。」

 

 よし、許可が出た。さすがに無理矢理は犯罪だからな。

 

「ちなみにフェイトは猫が嫌いか?」

 

「え?好きだけど・・・何故?」

 

「いや、気にするな。それじゃあ、フェイトの家の場所を教えてくれ。」

 

 そして俺はフェイトの住所を聞き出すとあの二人を連れて行くために一旦家に帰った。そして夕飯の材料を途中で買ってフェイトの住むマンションに行った。

 

 ピンポ~ン

 

「は~い・・・あ、レイジ!話はフェイトから聞いているよ。上がっとくれよ・・・・おや?レイジ、アンタ猫でも飼ってたのかい?猫の臭いがするよ。」

 

「ああ、家に二匹いてね。それじゃ、お邪魔するよ。」

 

 中に入るとフェイトがソファーに座って待っていた。

 

「いらっしゃい零冶。」

 

「あぁ、お邪魔するよ。それと紹介したい奴がいるんだが・・・いいか?」

 

「え?う、うん。でも、何処にいるの?」

 

「この中さ。」

 

 俺は背負っていた少し大きめのリュックを開けると、

 

「っぷはぁ!!苦しかったニャ!」

 

「旦那様酷いニャ~。」

 

 中からムサシとコジローが息苦しそうに出てきた。

 

「猫が喋った!?それに二本足で立ってる!?レイジ、それは一体何なんだい!?」

 

「それは酷いニャ!僕はアイル-族のムサシと」

 

「メラルー族のコジローだニャ~。」

 

「あいるー族にめらるー族??」

 

「ああそれは、」

 

 俺は二人の事を話した。・・・一応、絶滅したアイル-族とメラルー族の生き残りということで無理矢理納得させた。

 

「・・・か、可愛い。」

 

 フェイトがムサシを抱きしめて頬ずりしている。どうやら気に入ってくれたようだ。

 

「ニャ!?そんなに頬ずりするなニャ。手入れが大変なのニャ!」

 

「~~♪」

 

 幸せそうな顔しているな~、あ・・・アルフがちょっと寂しそうだ。さて、そろそろご飯を作ってもらわないと。

 俺はムサシを解放してやり、ご飯を作ってもらった。フェイトたちは美味しそうに食べていて、ムサシとコジローも喜んでいた。

 


 
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