No.460109

魔法少女リリカルなのはStrikerS~軍狼の生きる道~第五話「狼は考える」

白さんさん

時空管理局…それは時空を守る、大組織である。フェンリーは管理局について、考えるのだ。

2012-07-27 01:30:20 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4098   閲覧ユーザー数:3949

 

 

 

「それじゃ、仕事にいってくるわね」

 

 

「ああ、いってらっしゃい」

 

 

「ルナ君、いってきます」

 

 

「おう」

 

 

「……」

 

 

フェンリーの素っ気無い反応に、クイントはガクッと肩を落として仕事に行った。

 

 

「なあ、親父」

 

 

「ん?何だ、フェンリー」

 

 

「あいつの仕事ってなんなんだ?」

 

 

「あいつ?…ああ、クイントか。あいつと俺は時空管理局っていうとこに勤めてるんだ」

 

 

「時空管理局?何だそれ?」

 

 

ゲンヤは茶をくいっと口にし

 

 

「時空管理局ってのは、次元世界の平和、安寧を維持する組織で、そうだな……警察と裁判所が一緒になったようなところ……っていえばわかるか」

 

 

「あ~なんとなく。人間が次元の平和を守る……けっ、どうも信じらんねえー。そういう組織に限って裏があるんだよな、よくある話だぜ」

 

 

「ははっ、どうだろうな……俺はあんまりそういう話はきかねぇがな」

 

 

「……」

 

 

フェンリーは知っている。人間の汚さを、人間の醜さを。だからこそDrバイルに手をかし、彼はラグナロク作戦に加担したのだ。時空管理局という組織も、上っ面は綺麗事を並べて、内では汚い悪事に手を染めているのだろう。彼は頬杖をつく。

 

 

「実はな、スバルとギンガは時空管理局に勤めたいって言ってるんだ」

 

 

「ほぉ~あいつらがね……で?親父はあいつらを局員に出来るだけしたくないんだろ?」

 

 

「す、するどいな……まあ、そんなところだ」

 

 

「なんでかは聞かねえ、親父には親父なりの考えがあるんだろ?」

 

 

「まあな……ってか、フェンリー。お前さん何時から俺のこと『親父』って呼ぶようになったんだ?」

 

 

「あ?ダメか?」

 

 

「いや、ダメじゃねぇさ。むしろ、息子が増えたみたいで、気分が良い」

 

 

「何だそりゃ?」

 

 

ゲンヤの言葉にフェンリーは苦笑いする。

 

 

「(親父…か。俺はどうしちまったんだろうな?昔ならぜってぇありえねえや……やっぱり、人間になっちまったせいか?)」

 

 

すると、スバルとギンガがやってくる。

 

 

「おはよ!お父さん!」

 

 

「おはようございます、お父さん」

 

 

「おはよう、スバル、ギンガ」

 

 

スバルとギンガはフェンリーの前に行き

 

 

「おはよ!ルナ兄♪」

 

 

「おはようございます、ルナ兄さん」

 

 

「おう」

 

 

素っ気無く挨拶する、フェンリー。

 

 

「ダメだよ、ルナ兄!朝はちゃんと『おはようございます』って言わなきゃ!」

 

 

「……」

 

 

スバルはジーっとフェンリーを見る。

 

 

「……」

 

 

「む~~……」

 

 

「……わかったよ!おはよう!スバル!ギンガ!」

 

 

「うん♪おはよ♪」

 

 

「はい♪おはようございます♪」

 

 

「振り回されてるな~フェンリー」

 

 

「ほっとけ!親父!」

 

 

 

 

今日もナカジマ家は平和なのであった。

 

 

 

 
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