No.460107

魔法少女リリカル的ななにか 11話 夏、水着、プールにて

天文さん

30度超える日が続くそうですね
私は夏が嫌いなので早く秋こいこいと願っていましたが今年は秋の出番がないそうな・・・・・・

感想、支援お待ちしております。これが天文のやる気エネルギーに変わります

2012-07-27 01:21:27 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1971   閲覧ユーザー数:1863

 

 

 

絶望というゴールにたどり着いたクリスを除く女神達はプールサイドで打ちひしがれていた

 

「なんなん・・・なんで小学生で核弾頭級やの・・・・・・?」

 

さすがにそれは言い過ぎである

 

「私もアレを見ちゃうと自信なくしそう・・・・・・」

 

安心しろフェイト、お前ぐらいがちょうどいいんだ

 

「「「・・・・・・・・・」」」

 

なのは、アリサ、すずかに至っては口からエクトプラズムが漏れている

こんな状況を生み出したクリスはケラケラ笑いながらこちらに話しかける

 

「いや~転生する際に容姿について神様にお願いしてみたんだけど・・・・・・これが皆が憧れる体型なんだね」

 

自分の胸をポヨンポヨンといじりながら笑いかけてくる

周りの男子どもの視線が集中しているがクリスは気にしている感じはない。まぁ元が男だしな、羞恥心とか薄いんだろう

 

「さてと・・・・・・せっかくの自由時間なんだ、僕はひと泳ぎしてくるよ」

 

立ち上がる際に胸が揺れる、お前らガン見しすぎた

 

プールに入り泳ぎだす、その姿はまるで人魚のようで見る人全てを魅了していた・・・・・・てかあれ魔力でてない?うっすら青色見えるんだけど・・・・・・

さらに注意して目を凝らすとやはり魔力が漏れていた

慌ててクリスに念話を飛ばす

 

(クリス、魔力漏れてんぞ!?)

 

(ん?あぁ、これかい?これはちょっとした副作用というかなんというか・・・・・・)

 

容量の得ない返事が帰ってくる

 

(これは元々は人魚たちの泳ぎでね、彼女たちは泳ぐ際に魔力を放出しながら泳ぐんだ)

 

(・・・・・・つまりお前の泳ぎは人魚の泳ぎと同じ効果が出ると?)

 

(そういうこと、害はないから安心していいよ。本家に比べると効果も少ないみたいだし)

 

男子生徒のみならず女子まで釘付けの状態で効果が少ないと申すか・・・・・・

 

(お前ここままじゃお姉さまとか呼ばれる羽目になるぞ・・・・・・)

 

一部の女子の目が星になっている、あれはきっとマリア様の加護に違いない

 

(・・・・・・それは困るなぁ、悠斗なんとかできないかい?)

 

(なのは達にはバレるけど結界貼っておいてやるよ・・・・・・)

 

(ありがとうね、今度お礼にキスでもしてあげようか?)

 

わろすわろす、魔力を感じさせないような結界を発動させる

む、少し範囲を広げすぎたか・・・・・・

 

そして感じる違和感、この時間帯にはいないであろう場所に何者かの気配があった

 

(クリス、更衣室に何か反応があった)

 

(了解したよ、僕も上がるから適当にごまかして見に行こう)

 

バシャンと何かが跳ねるような音が聞こえた

プールの方に視線を戻すとクリスがプールから跳ねて出てきた

 

「さてと・・・・・・先生はどこにいるかなっと・・・・・・いたいた」

 

周りは唖然としているが本人はどこ吹く風だ

 

「先生、悠斗君具合が悪いそうなので保健室に連れて行ってもよろしいでしょうか?」

 

必殺の上目遣い、相手は堕ちる。

 

 

 

 

 

先生からの許可ももらい俺たちは更衣室に向かう

 

「しかしこれで誰もいなかったら俺達が犯人みたいだなぁ」

 

「何を言っているんだい?女の僕が更衣室に入っても何もおかしくはないじゃないか?つまり見つかって困るのは君一人ということさ」

 

ウゾダドンドコドーン!!

 

「まぁ言い訳は署で聞いてあげるから・・・・・・ね?」

 

なんてふざけ合いながら歩いていたら更衣室についた

 

「ここで暴漢が出てきたところで・・・・・・危険なのは暴漢の方だな・・・・・・」

 

「そうとも言うね、ここは敢えて女の子らしく振舞っていたほうがいいかい?」

 

「んやいらん事すんな、さっさと捕まえて終わらせんぞ」

 

ドアを勢いよく開ける

 

「カー」

 

カラスだった、見間違いかと思い目をこする

 

「カーカー」

 

見間違いでもなんでもなく本気でカラスだった

 

「悠斗、ぼうっとしてないでカラスの足元見てごらん」

 

クリスに促されカラスの足元を見てみると・・・・・・、太陽の光に照らされて装飾が光る下着が見えた

 

「カラスは光り物を好んで集める習性があるらしいね。犯人は決まりかな?」

 

「決まりっぽいよなー、そうなるとあとは巣を見つけて今まで取られていった物を取り戻せば万事解決かな?」

 

よーしじゃあさっさと捕まえて教室戻るかー、こんな所を誰かに見つかったら俺の人生が終わる

 

いざ捕まえようと更衣室に一歩踏み込んだ途端

 

ドサッ

 

何かが落ちる音がした、凄く嫌な予感がする。初めて転移してきた時のように背後ではピンク色の魔力光が見えた

 

「違うんだ落ち着け、全てはクリスが知っている」

 

「助けてはやてちゃん!悠斗君が僕を脅して無理矢理こんなことを・・・・・・グスン」

 

神も仏もいない。裏切り行為早いから!それにあいつ今口でグスンって言ったぞ騙されるな!!

 

「話は署で聞くとするの・・・・・・」

 

「信じてたのに・・・信じとったのに!!お兄さんなんて嫌いや!!」

 

「正直こんなことする人だとは思いませんでした・・・」

 

「私もフェイトちゃんに同意です、神楽君・・・・・・軽蔑します・・・・・・」

 

「アンタって奴は最低の屑ね!!」

 

四面楚歌なんて生易しいものじゃない

 

「頼むから落ち着いて話を聞いてくれ、すべての犯人はそこにいるカラス・・・・・・うぇ!?いねぇし!!」

 

いつの間にかカラスは逃げていた。ご丁寧に足元にあった下着と共に

 

「言い訳は見苦しいでお兄さん・・・・・・」

 

え!?いつの間に俺簀巻きにされてるの!?

 

「違うって!!本当にカラスが犯人なの!!おいクリスてめぇ泣いたふりして笑ってんじゃねぇよ!!この角度からだとモロに見えてるからな!?」

 

「うぇ~んwwwゆうとくんがこわいよ~www」

 

笑いながら棒読みとか器用なことしてんじゃねぇよ!!

 

俺の真実は結局誰の耳に入ることもなく、はやてに引きづられ職員室に連れて行かれた

俺は引きずられながら通りすがりの生徒に奇異の視線を投げつけられ、下着ドロなどという大変不名誉なレッテルを貼られることになった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

放課後、そこには無言で空を眺める俺がいた

 

結局帰りのHR直前まで俺は説教をされて、開放されクラスに戻る時は下着ドロ扱いで針のむしろ

用務員のおじさんがカラスの巣を見つけてくれて見事俺の無実は晴らされたが・・・・・・

 

「・・・・・・・・・もう誰も信じない」

 

代償として俺の心は砕け散っていた

目に光はなく吐き出す言葉が悲しみを物語っている

 

「お兄さんあんまり引きずるものやないで・・・?忘れよう、な?」

 

「そうだよ悠斗君、過ぎたことは忘れよう!ね?」

 

「あんまり根に持つと、男らしくないよ?」

 

「あぁもうじれったいわね!男ならシャキっとしなさいよ、シャキっと!!」

 

「悠斗君、元気だそうよ。ね?」

 

上から順にはやて、なのは、フェイト、アリサ、すずかの順で話しかけてくる

 

しかし俺の心はそんな言葉では直るわけもない

 

「俺の事を誰も信じないで市中引きずり回ししたのは誰だったかな・・・・・・」

 

『うぐぅ・・・・・・』

 

五人が押し黙る、少なからず罪悪感があるのだろう。むしろこれで罪悪感が沸かなかったら人間性を疑うぞ

 

「まぁまぁ悠斗、皆も謝ってるんだし・・・・・・これくらいにして元気だそうよ」

 

元はと言えばお前が裏切らなければこんなことにはならんかったんですけどね・・・ッ

 

「いいよなクリスは()で・・・・・・、疑われることなんて無いもんな・・・・・・」

 

クリスの精神は男だということを知っているのは俺だけなので、クリスにだけ伝わるように答える

 

「それを言われると・・・・・・申し訳ないとしか・・・・・・」

 

「ま・・・まぁ人の噂も七十五日と言うし・・・・・・」

 

長すぎるぞ、洒落にならん

しかし何時までも不貞腐れているわけにはいかない

気持ちを切り替え俺は視線を皆に移す

全員が申し訳なさそうにしている

さすがにこんな顔をされて許さないという選択肢はない

 

「もういいよ、気にしてないし・・・・・・」

 

精一杯強がってみようじゃないか、七十五日なんてあっという間だ。現に半年があっちゅうまに過ぎていったわけだし・・・・・・

 

そう言うと皆はほっとしたようにはにかんだ

 

「そうだ悠斗君うちでケーキ食べていかない?お母さんが新作を作ったみたいで試食してくれると嬉しいな!」

 

なのはなりの気遣いなのだろう

桃子さんの新作となれば断る必要がないな。いざゆかん翠屋へ・・・・・・

 

結局その場にいた7人全員で翠屋にお邪魔することになり、桃子さん新作の『洋ナシのゼリー』をご馳走になり、他愛ない話をして解散になった

 

「桃子さんご馳走になりました、今度はちゃんと買いに来ますね」

 

「それじゃあ迎えが来ますので私達は失礼します」

 

アリサとすずかは迎えが来るらしいので俺達は見送ってから解散することにした

 

リムジンがやってきて二人が乗り込む、アリサがすずかを送っていくのだろう

 

「僕リムジンなんて初めて見たよ・・・・・・」

 

二人が乗り込んだのを確認し、リムジンは動き出した。車が遠ざかり、通りに差し掛かった瞬間

 

ドガンッ

 

派手な音と共に横から黒塗りの車がぶつかった


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
4
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択