「オッラアァ!!」
一人の少年が拳を上へと振り上げる
その一撃で屈強そうな男が宙に舞う
「糞があぁぁあ!!」
「オイ、もっと人数連れて来い!!」
「バッカ!もう居ねぇよ!!」
「ヤベェ!!榊がやられた!!」
少年を取り巻いている男性約50人以上が焦り隠そうともせずに騒ぎ出す
少年は見た目からして17、8歳位の高校生で少し大人びている感じの男だ
身長180cm程で髪は薄めの青がかかった様な感じ
顔は整っている
いわゆるイケメンという類だ
服装は長袖長ズボンで素材は安っぽそうなものだ
そのせいか彼の体付きは分かりやすいものだった
背筋、胸筋、腹筋、足、腕の筋肉が浮かび上がる
そのどれもが素晴らしいものだ
「そうだ!来い!もっと来い!!」
そう叫びながら敵を圧倒していく
その顔は笑顔でとても楽しそうだ
二段蹴り、アッパー、関節技、踵落し、回し蹴り、胴回し回転蹴り
様々な攻撃技を使っている
その一撃で一人ずつ倒していく
顔面に貰えば骨が折れ
脇腹に喰らえば骨が折れ臓器に
足に喰らえば骨が折れ立てなく
「ダアァッラ!!」
「ガッ!!」
そうやって一人一人着実に倒していく
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先程の光景から10分経った
そこに立っていたのは少年1人だけだった
他の者は下で気を失ったいるか、呻き声を上げているか、死んでいるか
その三つだった
「こんなもんか」
手首を振り下を見ながらそう呟く
そして、近くに佇んでいるマンションに近づく
「オイ、終わったぞ」
「…………」
中から少年より少し大きい位の背の全身黒ずくめの人間が多数無言で出てきた
一人は少年の前に
残りの人間は地面に転がっている者たちに近づく
「報酬は?」
「…………」
少年の問いに答えず、黒ずくめは懐に手を入れて5つの茶封筒を取り出し少年に放り投げる
それを受け取った少年は5つの内一つの中身を少し出し確認する
その中には1万円50枚程入っていた
それを見て少年はもう一度仕舞った
少年を見て黒ずくめは先程別れた者達と合流すべく歩き出す
少年もまた、歩き出す
「結構稼げたな」
上を向きながら満足気に笑顔で歩き続ける
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『親不孝通り』それは不良達の密集区。その区域の中心に『禁止区域』という場所が存在する。それは警察などでも干渉しようとしない場所。犯罪が当たり前の様に起きうる場所。その中で子供の頃から住んでいる少年『藤井 戒』という青年が居た。
その青年が武士娘達と出会う
※暁の護衛を知らなくても大丈夫にしますので安心してください