キンジを助けたため始業式に出れなかった俺は
クラスの確認にまた教務科(マスターズ)に
向かった。
「すいませんクラスの確認をしたいのですが」
「ああ、飛闇君ですか。いいですよ。ちょっと 待ってください」
いたのは小夜鳴先生だった。
「よかった小夜鳴先生で。」
「どうしてですか?」
「だって蘭豹先生だったら何かと絡んできます から。婚活の失敗を俺にぶつけてく
るんですよ。あの人が結婚できるんだったら 世界中が家族になってますよ。」
「ほお~、なんや。言うようになったの~。ん ~?」
えっ?ぎ、ぎぎぎっ、とロボのように後ろを向 けば
「ら、蘭豹先生!?いつから?」
長刀の峰で肩を叩きながら殺気振りまく蘭豹が いた
「最初っからや。さあ覚悟できてんやろうな! ?」
長刀を横に振るってきた。狙いは、首!?
「出来てません!!」
間一髪、しゃがんで避ける。小夜鳴先生助けて !
「あっ、ありましたよ。飛闇君はA組ですよ」
マイペースだな!こうなれば、
「逃げるが勝ち!」
廊下に飛び出し、全力疾走する。
「まてやあ!」
蘭豹が世界最大級の巨大拳銃、『象殺し』と呼 ばれているM500を
撃ちながら追ってくる。しかも狙いは頭だ。俺 は教室に向かって命
を燃やした。今燃やさないと即行消し炭になる から。
「ついた!」
ずぎゅぎゅん!「風穴開けるわよ!」
「ここでも!?」
安全な場所は無いのか!?
「あっ、飛闇君何処行ってたんですか?」
床で泣きそうになってた俺に話しかけてきたの は武偵高唯一の良心、
ゆとり先生だ。彼女が担任のようだ。
「ゆとり先生!蘭豹先生を止めてください!」
「えっ?何があっ「みつけたぞこのガキィ!」 蘭豹先生!?落ち着いて!」
「止めんなゆとりー!」
その後ゆとり先生がなだめながら俺が男の写真 (俺が殺した)渡したら機
嫌を直した。ちなみに生徒は全員で防弾机でバ リケードを作って隠れていた。
「飛闇君、どうしてこうなったんですか?」
クラス全員に事情説明とあのツインテールで1 時間目が終わった。
そして休み時間、
「疲れた」
「災難だったな審治。」
「日頃の行いが悪いからだろう」
キンジの労いと火野の責めを食らっていた。否 定できん。
「それにしてもまたお前等とか。キンジや不知 火はともかく
火野と一緒はな~」
「おい、俺もいるぞ」
武藤はどうでもいい。
「なんだ私とは不満か?」
「そういえば入ってきたとき風穴開けるとか言 ってた奴いなかったか?」
「無視するのか!?」
「ああ、そいつは・・・」
「あたしよ」
キンジの後ろからそう答えたのは、
「中学生?いや小学生か」
「あたしは高2よ!」
「へえ、ちっさ。」
ほんと、小さい。145ぐらいだ。
「なんですって!?」
「おい審治、怒らせない方が良いぞ」
「ごめん。気にしてたよね。」
俺は素直に謝る。
「まあいいわ。それよりあんた、飛闇審治よね 」
「そうだけど?そう言うあんたは?」
「あたしは神崎Hアリアよ。」
神崎Hアリア?どっかで聞いたことあるような ・・・・
何処で聞いたか思い出そうとする俺に右手を腰 に当て左手の指をビシッ!と向け
「あんた!あたしと戦いなさい!」
そう言いはなった。
「断る!」
こうゆうのは関わらない方が良い。
「なんでよ!?理由は!?」
「言う必要ないと思うけど」
「言いなさい!さもないと風穴空けるわよ!」
黒いガバメントを向けてくる。仕方ない。
「まず俺は蘭豹から逃げんのに疲れてる。次に あんたと戦う理由が無い。以上!」
「理由ならあるわ!」
そう言って(無い)胸を張る神崎。
「あたしがあんたと戦いたい、それが理由よ。 」
自信満々に言う。
「それさ、俺の意志が入ってないんだけど。」
馬鹿を見るような視線を向ける。
「必要ないわ!」
「日本憲法の人権を真っ向から拒否したね。」
「うるさい!いいから戦いなさい!」
そして銀のガバメントも取り出した。二丁拳銃 ダブラ か。
「わあ~自己中~。あんた友達いないんじゃな い?」
「なんですって!?」
今にも引き金を引きそうだ。
「撃てるもんなら撃ってみろ。」
余裕で言い放つ俺にとうとうキレた。引き金を 引いた。が、
「当てられない。当てるわけにはいかないから な。武偵法9条
『武偵は如何なる状況に於いても、その武偵活 動中に人を
殺害してはならない』。それに縛られてる時 点であんたがどんなに発砲し
ようが俺は動じない。殺されることはないか らな。」
事実、神崎が撃った銃弾は俺の後ろの壁に穴を 空けただけだ。
俺にはかすりもしてない。
「くうううう!」
悔しそうに口を歪める神崎。
「おい、そこまでにしとけ。そろそろ授業が始 まるぞ。」
やっと仲介のキンジが入って神崎は自分の席に 戻った。
(キンジの隣なのか。偶然か?)
気になったので授業中、火野から朝の話を聞い ていた。
ちなみに授業中神崎は、ずっと俺を睨んでいた
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