第一章少年期
三話「親友(とも)との出会い」
あの後、曹操達と出会った俺はなぜか今…………………………
「へ~~、へぇ~~~~、この児があの『弧子狼』なんだ~~。
子供だって聞いてたけどまさかホントにこんな男の子だったなんてねぇ………」
「ですね姉上、私も驚いてますが、それよりも華琳様や春蘭達が『弧子狼』だとはいえ、まさか男の子を気に入るなんて………、私にはそちらの方が驚きです」
「あのね~~……、いい?京夜。
華琳たちもお年頃なのよ?
気に入った男の子が一人くらい居ても不思議じゃないわよ?」
「そうはいいますが……、これまで秋蘭は兎も角、春蘭は華琳様や秋蘭に男子を一切近づけさせない様にしてましたし、華琳様も華琳様で男子にまったく興味を示さなかったのですよ?
それが命を救われたとはいえ…………、いえ、この先は言うべきではありませんね (チラ」
「「「///////////////」」」
…………………………………今、……陳留城の玉座の間に……おります……………。 (ドヨ~~~~~~~~ン)
何故だ!!
確かに華琳があの後、助けてくれたお礼に城に招待するといって来た!
その誘いを俺は遠慮なく受けた!
そう、そこまでは良かった!
だがその後城に入った瞬間の事だ!
突然曹操達が玉座に呼ばれたのでしばらく庭で待っていた所、今目の前の玉座に座っている金髪の女性現れて「まぁまぁまぁ、あなた最近噂の弧子狼、北翔 郷牙でしょ!」と訳の分からないまま拉致られて現代にという訳だ。
「あっ、あのー…、俺を拉致した金髪にあなた……、もしかしなくても曹嵩様ですヨネ?
でもって隣の方はもしかして夏侯充様ですカ?」
今完全に空気になっていた俺だが、意を決して発言してみる。
「うん? あぁ、そういえば自己紹介がまだだったか?
お察しの通り私が曹嵩、字は巨高よ♪
………今回は私の娘たちが世話になったわね、母としてお礼を言うは、本当にありがとう」
最初はメッサフレンドリーな曹嵩様だったが、やっぱり人の上に立つ人だ、しっかりする時はしっかりとしている。
「そうだ、私は夏侯充、字は妙譲だ。
此度は華琳様と娘たちを助けてくれてありがとう」
曹嵩様は夏侯充様と同時に俺に対して頭を下げてき……って!
「お母様! お母様が頭を下げてはいけません!!」
「そうです頭を上げてください!
あの賊は俺にも斬りかかって来たんですから!」
「それは違います華琳様、北翔殿」
「そういう訳にはいかないわ。
これは人の上に立つ者として、1人の母親として謝罪しなければならない時は頭を下げなければならないのよ。
特に3人はよく覚えておきなさい」
曹操は言葉を詰まらせた、今の曹嵩様は真面目も真面目、だからこれ以上口を挟めないんだろう……。
「北翔、今回の事は本当にありがとう、改めてお礼を言うわ。
娘を助けてくれたお礼がしたいのだけれど何かない?
私たちにできる事なら何でもするわ」
「………………わかりました。
曹嵩様、感謝の言葉と謝礼……、有難く頂戴します」
俺は曹嵩様の前で片膝を就き、頭を下げながら言った。
「♪ そうそう、それでいいのよ♪
っで? 何にする?
ホントに何でもいいのよ?
お金でも馬でも土地でも商売許可書でも武器でもお宝でも料理でも華琳でも」
「ちょ、お母様!
今何かいけないモノが入ってたんですけど!!」
「なによ別にいいでしょ?
彼はあなたの命と貞操の恩人よ?
それにあなたも彼なら満更でもないんでしょ?」
「そっ、それは……その…………/////////」
なんか曹操が顔を真っ赤にしながらモジモジし始めた。
……………風邪かな?
俺の反応を見た曹嵩様は何故か手を顔に当てて「アッチャー」と言葉を漏らした。
「……この子朴念仁だったのね…………。
今ので分からないとなると、これから惚れた女は苦労するわね…………」
? 曹嵩様の言ってる事、何が言いたいんだ?
「まぁそれは置いといて、本当に何にするの?
さっきもいったけど、私たちにできる事なら何でもするわよ?」
「はい、では遠慮なく言わせて貰います。
俺の頼むモノは……………………………………………
…………………………………………………………………………
…………………………………………………………………
…………………………………………………………
…………………………………………………
…………………………………………
…………………………………
…………………………
…………………
…………
…
――???――
一刀が曹嵩達と顔を会せていたその頃、陳留の街に1人の旅人の少年が流れ着いていた。
「ここが…………陳留か……」
目的の街に着いた…………。
長かった、……徐州からここまで一ヶ月、ようやく着くことができた。
「……ここに、俺の生涯の〝友〟がいるのか……。
一体どんなヤツなんだろうな……」
なぜ俺が徐州からこの陳留へ来たのかというと………。
数日前、俺はお師匠様からある予言をうけた。
『数日の後、陳留の街にお主の生涯の〝友〟が現れる。
その者との出会いがお主の人生を大きく左右する。……っと出ておるのぉ』
『本当ですかお師匠様!』
『あぁ、本当じゃ、その者の性別は男、丁度お主と同じ年頃の少年じゃ。
特徴は黒い髪と目で、『天』・『地』・『人』の三本の刀を持っておる、服は真白い服を着ておるの。
その者との出会いで、お主は人生は飛躍的に良いものとなる。
さぁ行くのじゃ〝・・・〟よ! その者を探しに!』
こうして俺はお師匠様の言うとおり旅に出た、途中立ち寄った村や街で病人を診ながら旅をしていると、ある噂を耳にした。
一月ほど前、突然現れた賊狩りの噂だ。
腰に二本、背に一本の見た事もない刀を持った、白い服を着た10くらいの少年が賊を討伐して周っているっというのだ。
名は北翔、字は郷牙。
噂では『その少年は妖術を使って賊を切り刻む』、『大怪我をした者を刀一振りで治してしまう』、『闘っかている様はまさに弧狼だった!』などと言うものがあったが、それ聞いた時、俺は確信した。
「その少年が俺の生涯の友だ」……と。
特徴も一致している。
黒い髪と目、白い服、三本の刀、俺と同じ歳の少年。
すべて一致している、だから俺も旅を急いだ。
一刻も早くこの少年を見つけるために……。
「さて、とりあえず (グゥ~~~
…………まずは腹ごしらだな……」
そういえば、今朝から何も食べていなかったな……。
それに飯をを食べる時間くらいはあるだろ。
俺は街を歩きながら飯屋を探す事にした。
「しかし、この街は賑やかだな。
人も店も多い、ここまで大きな街に来たのは初めてだが……、いい所だな」
俺が居た街も結構大きいと思っていたけど、この街に比べたらまだまだだな。
「しかし、こうも広い街だと探すのに手間取りそだな……、どうしたもの『ドン!』っ!!」
考えるのに夢中になってついつい下を向いて歩いていたせいで、人に打つかっててしまった。
「すいません! つい考え事をして……い……て…………」
慌てて相手の方を向くと、そこには俺を同い年くらいで白い服、三本の刀を持った少年が尻餅を付きながらこっちを見ていた。
…………俺の心配は、どうやら取り越し苦労だったらしい。
――???(終)――
「…………君、無欲だよねー……。
こういう時は大金やお宝を要求するでしょ? 普通……。」
あの後、俺は曹嵩さ……華夜様からお礼を貰い、城を出るため城門の前に居た。
あの後、曹操たちは大事なようがあるとかで出来なかったが、曹嵩様と夏侯充様とは真名を交換した、お礼の気持ちだそうだ。
だから今、門の前に居るのは俺と華夜様の2人だけだ。
「はい、お礼は〝これ〟だけで十分です。感謝の気持ちをたくさん貰いましたから……」
俺は手に持ったモノを見せながら苦笑いした。
「だけど、本当にいいの?
報酬がただの〝あいつへの紹介状〟で?」
そう、俺が貰ったモノは紹介状、俺が今一番〝会いたい人への紹介状〟だ。
「はい、これは紹介状は、今の俺にとって一番必要なモノですから」
「そう、ならもう何も言わないは……、それで、これからどうするの?」
「今日はここに残って旅に準備をします、出発は明日ですね」
そう、旅に向けての準備をまだしてない。
華琳たちを助けた時、3人とも怪我をしていたので薬を使い切ってしまたのだ。
理由は簡単、天生牙のことはまだ秘密の方がいいだろうと判断したからだ。
「そう、じゃあ本当にお別れね」
「はい、……それと華琳たちに言っておいてほしいことがあるんです。
『またいずれ』って」
「えぇ、いいわ。
あの子達には私責任を持って言っておくわ」
「お願いします。
それと、短い時間でしたけど、お世話になりました」
俺は改めて華夜様に頭を下げた。
「いいのよこれくらい。
むしろ娘の恩人にこれだけの事しか出ないのが歯がゆいくらいだから。
それじゃあ、機会があったらまた会いましょうね、一刀君」
そう言った後、華夜様は城へと戻っていった。
俺も街へと歩き出した。
しばらく歩いた後、俺は悩んでいた。
「さて、なに買うかな……。
傷薬を風邪の薬は当然必要だしな……、後は…………『ドン!』っ!!」
考え事をしていて注意が散漫になってしまっていた。
突然ぶつかったため、咄嗟の反応が出来ずに俺は尻餅を付いてしまった。
俺がぶつかってしまった人は、俺と同じ歳くらいの凛々しい顔立ちの赤髪の少年だった。
突然の事に相手も驚いたんだろう、すぐに俺に言葉をかけて来た。
「すいません! 考え事をして注意してなく……て……………」
……っが、相手も俺を見て固まった、そして「………見つけた」っと呟いた。
「あの、どうかしましたか?」
俺の言葉に我に返ったのか、再び慌てて俺に駆け寄ってきた。
「すっ、すまない! 大丈夫か!!」
「あっ、あぁ俺は大丈夫。そっちは?」
「俺は大丈夫だ。
それよりすまない、考え事をしていて前を見てなかった」
「いや、こっちも考え事をしていて前を注意しなかったんだ。
俺の責任だ」
「いや、これは俺の責任だ。
俺が注意していれば未然に防げた事だ」
「いや、こっちの責任だ。
俺が注意していればぶつからずにすんだんだ」
「俺の責任だ!」
「違う、こっちの責任だ!」
「俺だのだ!!」
「こっちのだ!!」
「「…………」」
しばらく無言で睨み合いあった。
「「………………はは、あはは」」
やがて、俺達は互いに笑い出してしまった。
「なら、お互い様だな?」
「あぁ、お互い様だ」
少年と俺は、ぶつかったことは互いの不注意という事にし、ここで会ったのも何かの縁だろうという事で近くの店で飯を食べる事にした。
これが俺と少年、……この先『神医』と呼ばれ、俺の唯一無二の親友になる〝華陀〟との出会いだった。
あとがき
笑い方がうまく書けねぇ~………。
駄作者の小説を見てるみんな! オラにアドバイスを分けてくれ!!
はいすいません、調子こいへマシタ。
けど、どうやったらうまく書ける本気と書いてマジで分からないので、教えて下しあ。
アンケートの結果ですが、
今の所、1が4票、2が9票 計13票となっています。
このアンケートは第一章の中盤辺りまで続ける予定なので、まだの方は投票お願いします。
オリキャラですが、夏侯充は本来夏侯惇の息子ですが、夏侯兄弟の親父様の名前が分からなかったので本作では夏侯充のしました。
容姿は、華夜(曹嵩)が華琳をそのまま大きくした感じです。
京夜(夏侯充)は春秋姉妹を足して2で割った感じです。
2人は元々姉妹という設定なので共通の『夜』を真名に加えました。
春蘭、秋蘭に関しては父が『蘭』の一文字が入っている設定です。
以上! あとがき終わり!!
ではではまた次回お会いしましょう!
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詳しくは二話のあとがきを見て投票してください。