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世界を越えし男と数の子たち 第50訓 数の子たち五十話突破記念、そして新展開突入…立ったまま寝るのって難しいよね

俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。
俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。
気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり
そして--俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために。

2012-07-19 21:33:31 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1533   閲覧ユーザー数:1507

『世界を越えし男と数の子たち』がついに五十話突破だ!!

 

ユウト「いや~まさかここまで続くとはな!!」

 

しかもユニークも五万を突破したぜ!

 

ユウト「マジか!?テスト勉強やら企業面接会で更新出来なかったのにか!?」

 

マジだ!!そこで優斗、今回から新展開に突入するんだが…

 

ユウト「? 何だ?」

 

別の世界に行ってみない?

 

ユウト「…はあ?別の世界!?」

 

 

そんな訳で、数の子たち新展開スタートです。

 

ユウト「いや、どんな訳だよ!!」

突然だが、俺は森の中を彷徨っていた。

 

ユウト「参ったな…どっちに行きゃあ良いのかサッパリだ…。どっかに人の家とかないのか?」

 

 

…事の始まりは数時間前に遡る…

 

ーーーーーーーーーー

 

数時間前

 

 

優斗は街中でバイクを走らせていた。

 

ユウト「いや〜今週のジャンプが土曜日に発売なの忘れてたぜ、教えてくれてありがとな、チンク」

 

チンク「全く…今度からはちゃんと次の号がいつ発売なのかを確認しろ、優斗」

 

優斗はジャンプを買いにバイクを走らせていた。

 

優斗の後ろにはチンクが乗っていて、優斗と話をしている。

 

チンクと話しながら走っていると、優斗達は本屋に着いていた。

 

本屋でジャンプを買った優斗達は帰路に着こうと再びバイクを走らせる。

 

すると途中で

 

チンク「…なあ優斗、あれは何だ?」

 

チンクが路地裏の方を指して優斗に言った。

 

優斗はチンクが言った方を向く

 

 

 

ユウト「…何だ、あれ?」

 

 

気になった2人は路地裏に入り、近づいて見る事にした。

 

 

路地裏に入り、2人が見たものは…

 

 

 

 

 

 

ユウト「…なんだよ、これ…?」

 

チンク「空間が…裂けているのか!?」

 

 

 

優斗とチンクが見たものは、カーテンのようなものに無数の目がある裂け目だった。

 

そして、裂け目の両端はリボンで結ばれていた。

 

 

チンク「…しかし、この裂け目、気持ち悪いな」

 

ユウト「ああ…特に、この目玉が気持ち悪いな」

 

優斗とチンクは裂け目に『気持ち悪い』と言いつつも、気になるのか裂け目に近づいた。

 

 

チンク「この裂け目は一体どうなってるんだ?」

 

ユウト「見た感じは…何とも言えねえな…」

 

 

そう言って優斗は更に裂け目に近づいて行く

 

そして、裂け目の正面まで優斗は歩いて行った。

 

その時

 

 

 

 

『ガッ!!』

 

ユウト「うおあっ!?」

 

 

 

優斗の足に何かが当たる感触がした。

 

優斗達は裂け目に気をとられていて気がついていなかったが、優斗の足下には石ころが落ちていた。

 

そして、優斗が裂け目に向かって歩く途中に、優斗はその石ころに躓いて転んでしまった。

 

 

ユウト「うおおお!?やべぇ!!」

 

チンク「優斗!!」

 

優斗は石に躓いた事で、裂け目に向かって倒れていく。

 

チンクは急いで優斗に手を差し伸ばすが、優斗との間に距離があったため届かない

 

優斗もチンクの手を掴もうとするも届かず

 

 

そして−−

 

 

 

 

『スポッ』

 

 

ユウト「うぉぉぁぁぁぁ!?」

 

チンク「優斗ーーーーーーーー!!」

 

 

優斗は裂け目に倒れていき、裂け目の中に落ちてしまった。

 

チンクは裂け目の入り口に体を入れ、手を伸ばすが、既に手遅れだった。

 

 

数分後、路地裏に残ったのは、空間に出来たカーテンのようなものに無数の目がある裂け目と、呆然としているチンク。

 

 

 

そして、路地裏の入り口からそれらを見ている1人の女性が居た。

 

 

その女性は金砂の髪に紫色のドレスを着て、手には傘…と、ビニール袋に入ったジャンプを持っていた。

 

 

 

 

 

 

 

女性「…どうしましょう、ジャンプを買うのに夢中になっていて、『スキマ』を閉じるのを忘れてたわ…」

 

女性は冷や汗をかきながらそう呟いた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

アレ?何だコレ?何で周りが緑色なんだ?

 

アレ?緑色なのは俺の方なのか?

 

アレ?つい今さっきまでチンクと街に居たはずだよね?どういう事?

 

アレ?そもそも何で俺こんな所に居るんだ?

 

……アレ?

 

ーーーーーーーーーー

 

優斗はどこかの森の中であお向けに倒れていた。

 

ユウト「(…此処はどこだ?森の中ってのは分かるが…少し落ち着いて思い出すか、え〜っと確か…)」

 

 

チンクと本屋にジャンプを買いに行った

    ↓

帰り際、チンクが路地裏の方に何かあるのを見つけた

    ↓

路地裏に行くと、気持ち悪い裂け目があった

    ↓

近づいたら石に躓いて、裂け目にダイビング!

    ↓

気がついたらどこかの森の中で倒れていた←今ここ

 

 

ユウト「…思い出せるのはこん位だな…」

 

優斗はゆっくりと立ち上がり、辺りを見回した。

 

 

ユウト「にしても、こんな訳の分からん所に迷い込んじまうとは…早く帰らないとチンク達が心配するな…」

 

しかし、帰らないとと思いつつも、優斗が居るのはかなり深そうな森の中、しかも目印も何もないときた、これでは確実に迷いそうだ。

 

ユウト「…まあ、とりあえず歩くか。歩けば知ってる所に出られるだろ、多分」

 

1人そう言って、優斗は森の中を歩き出した。

 

ーーーーーーーーーー

 

話は冒頭に戻る。

 

歩き始めてから数時間は経っているのに、街はおろか人の姿さえ見えない。

 

それどころか、森の奥へ進んでいるような感覚さえ覚える。

 

そして、優斗にはさらに気になる事があった。

 

ユウト「…つーか、色々とありすぎて全く気にする暇が無かったが、この紅い霧みたいなのは何なんだ?前が見づらくてしょうがねぇ」

 

そう、優斗が居る森の中は紅い霧に覆われていた。

 

しかも歩いて行けば行く程、霧のせいでさらに道に迷っているような感じがする。

 

このままでは確実に森の中で遭難してしまう

 

そう思った優斗は、人の居る場所…もしくはどこかに人がいれば、街までの道を教えて貰おうと考えていた。

 

ユウト「…ま、とにかく歩くしかねえか…」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

あれからまた、しばらく歩いていると、優斗は湖にたどり着いた。

 

ユウト「この辺りは霧が濃くなってて見えづらいな…それに霧のせいかこの辺は涼しいな…」

 

本来なら湖の景色は綺麗なのだろうが、紅い霧のせいで湖のほとんどが見えず、湖の向こう側もほとんど見えない状態である。

 

優斗は湖の向こう側に何かあるかもと思い、湖の周りを見て回る事にした。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

優斗が湖の周りを歩いている一方、湖の先にある異様な雰囲気のする紅い館、そのとある一室に1人の少女が居た。少女の名は『レミリア・スカーレット』

 

容姿はドアノブカバーのようなに丸く薄いピンク色の帽子を紅いリボンでしめ、水色の入った青髪が下から見えている。服は帽子と同じ色にフリルのついたフワフワしたもので、見た目は10歳くらいの子供だった。

 

 

レミリア「咲夜」

 

レミリアが誰かの名前を呼ぶ。

 

すると、初めからそこに居たかのように銀髪のメイド服を着た少女が現れた。

 

 

咲夜「失礼します、お嬢様」

 

「咲夜」と呼ばれた少女が返事をした後一礼をする。

 

レミリア「咲夜、霧はどこまで広まったかしら?」

 

咲夜「現在、霧は幻想郷の約9割に広がっています」

 

咲夜の報告を聞いたレミリアは「そう…」とだけ返事した。

 

 

咲夜は「それと…」と話を付け加えた。

 

咲夜「お嬢様、先程『博麗の巫女』が動き出したようです」

 

レミリア「『博麗の巫女』が…この霧を異変と感じ取ったようね」

 

レミリアはそう言うと、紅い瞳を輝かせながら上機嫌になった。

 

しかし、その表情は凶悪な笑みを浮かべていた。

 

 

レミリア「フフフ…今夜は楽しめそうね。咲夜、準備をしておきなさい」

 

ーーーーーーーーーー

 

 

話は戻って、優斗は湖の周りを歩いていた。

 

ユウト「この湖…思ったよりはデカくないな」

 

霧で湖の全景が見えなかったため、かなりの大きさがあると思っていた優斗は拍子抜けした、それでも結構長時間歩いてはいたが。

 

そんな事を思いながら歩を進めると、優斗は湖の反対側に着いた。

 

そこから少し歩くと、優斗はある建物を見つけた。

 

 

ユウト「…何だよこの建物…つーか館?真っ赤で気味悪いな」

 

優斗の前にある館は血のように紅く、大きな庭があり、入り口には大きな門があった。

 

優斗は辺りを見回すと、門の所に人が立っているのを見つけた。よく見るとその人は女性で、女性は華人服とチャイナドレスをあわせたような淡い緑色の服に紅いロングの髪、その上には☆マークの中に龍の文字の入ったエンブレム付きの帽子を被っている。

 

そして門の所に立っているという事は…おそらく門番か何かだろう。

 

ちょうどいいや、と思った優斗は門番に道を尋ねようとした。

 

ユウト「あの〜すいません」

 

門番「…………」

 

門番からは返事が無い

 

何度か呼びかけるも返事は無く、聞こえて無いのか?と考えたが、返事が無い理由はどうやら違っていたようだ。

 

門番「…ぐ〜〜…」

 

ユウト「寝てる!?立ったまま寝てるよこの人!?」

 

返事が無いのは、門番が寝ていたからのようだ。

 

ユウト「(どうすんのコレ?この人全然起きそうに無いんだけど!?)」

 

門番が寝てるのではどうしようも無い、しかも起きる気配が無い。

 

そこで、優斗の目に紅い館が映った。

 

ユウト「…多分、勝手に入ったらマズいだろうけど、門番がこの状態だしな…」

 

しばらく考えた後

 

ユウト「…ま、いいや、俺しーらね。どうせ道を尋ねるだけだし、何か言われたらこの門番のせいにでもするか」

 

 

そう言って、優斗は館に入って行った。

 

 


 
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