No.455854

世界を越えし男と数の子たち 第41訓 勝手に改造したらダメ

俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。
俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。
気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり
そして--俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために。

2012-07-19 21:11:30 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1513   閲覧ユーザー数:1470

新章『GEARハンターオンライン』編、開始!

 

そして今回、普段よりも長いです。

優斗、チンク、ディードの3人は、あるニュースを見ていた。

そのニュースは何やら奇妙な事を放送しているようだ。

 

テレビが青空を映しながらアナウンサーが原稿を読んでいる。

 

アナウンサー『画面中央を見ていただきたい。カメラが遠く、ハッキリとは確認できませんが、確かに牛らしき動物が空に吸い寄せられるように飛んでいくのが見えますでしょうか』

 

テレビの中央にある、黒い点のようなものが、空高く飛んでいっている。

 

場面が切り替わり、被害者にインタビューをしている。

 

被害者『空がピカッと光ったらよ、空に光る円盤がいて、ウチの牛や豚を吸い込んで飛んでいっちまってな。それに隣の家もやられたようだし、一体誰がこんな事してるんだろうな』

 

ーーーーーーーーーー

 

アナウンサー『管理局では、これらを何者かによる盗難事件として、現在調査を行っています。いまのところ、被害は農村の家畜しか出ていませんが、都市部にお住まいの皆さんも、戸締まりには用心してください』

 

 

アナウンサーが『さて、次のニュースです』と言ったとき、ディードは言った。

 

ディード「物騒ですね…」

 

チンク「今の泥棒はどんな手口でやるものか、分かったもんじゃないからな、私達も気をつけよう」

 

ディード「…ですが、空飛ぶ円盤が家畜を吸い込むって何なんですかね?」

 

ユウト「全く、今時キャトルミューティレーションなんか古いっつーの」

 

優斗の言った事にディードは「キャトルミューティレーションって何ですか?」と聞いた。

 

ユウト「地球だとこんな話があったんだよ。宇宙人が乗ったUFOに人間がかっさらわれて、身体を勝手に改造されたりとかっていう話が。そんで厄介なのが、その時の記憶を消されるもんだから、さらわれた当事者も何されたか覚えてないんだよ」

 

チンク「記憶を消されたなら、何でそんな話があるんだ?」

 

優斗の話に、チンクが疑問を言った。

それに優斗は答える。

 

ユウト「それはな、まれにだが覚えている奴もいたんだよ。で、こんな話が残ってんだ。全く、アイツらは何やってんのか知れたもんじゃねえよ、ホント」

 

そう言って優斗はディードの方を見る。

 

ユウト「実際、ディードも既にさらわれてて気づかないうちに、体に変なもんとか埋め込まれてるかもよ?」

 

チンク「言っては何だが、さらいやすそうだからな」

 

ディードは2人の言ったことに笑いながら言う。

 

ディード「冗談はよしてくださいよww。子供じゃ無いんですからそれくらいでビビりませんて、それに、私やチンク姉様は戦闘機人ですよ、改造の仕様がありませんて」

 

優斗は「それもそうだな」と笑った。

 

3人が笑っていると、テレビが『ザザザッ』と音をたて、画面がぶれだした。

 

チンク「? テレビの調子が悪いな?」

 

優斗はテレビに近づき軽く叩くが、一向に良くならない。

 

ユウト「そろそろ寿命か? コイツも中開いて改造すっか」

 

チンク「直せるのか?」

 

ユウト「ああ、地球にいた頃は時々やってたし、これくらいなら自分で出来る。それに、買い換えるのも何かもったいないだろ?」

 

優斗の言葉にチンクが賛同する。

 

チンク「そうだな。私もこのテレビには愛着がある。それじゃ、修理しようか」

 

ディード「あ……、修理するならここにドライバーありますけど、使います?」

 

優斗とチンクは、テレビの修理を始めようとした。

 

そこに、ディードはドライバー……

 

 

 

 

と一体化してしまった一本の指を優斗とチンクに向ける。

 

ユウト「…………」

 

チンク「…………」

 

ディード「…………」

 

 

三人はしばらく沈黙に静かになる。

そしてディードは自分の指を見て驚きだす。

 

 

ディード「…って、な、ななっ

 

 

 

なにコレェェェェェェェェ!?」

 

ディードの人差し指が、何故かプラスドライバーになっていた。

これに思わず、ディードは叫びだす。

 

ディード「なっ…、何で私の指がプラスドライバーに!?」

 

自分の指を見て驚いているディードに、優斗とチンクが言った。

 

ユウト「オイ、ディード。いくら何でもそれは無いだろ~」

 

チンク「そうだぞ。キャラ補正をするなら、腕を魔道書にするくらいじゃないとな」

 

ディード「違いますよ!! キャラ補正で誰がこんなマネするんですか!! つーか何処の主人公!?」

 

2人の言葉にディードがツッコんだ。

 

ディードがツッコんだ後、チンクは聞いた。

 

チンク「しかし、一体どうなっているんだ?」

ディード「分かりません…、身に覚えも無いですし…」

 

チンクとディードは何故?と思っている。

そこに、優斗が一言

 

ユウト「知らないうちにそうなってたって…、キャトルミューティレーションでもされたか?」

優斗の言ったことに、チンクは「それは無いだろう」と言うが、ディードはある事に気がついた。

 

ディード「ま…まさか!あれは夢じゃ無かったの!?」

 

チンク「どうした!?何か心当たりがあるのか!」

 

チンクはディードを見て心当たりがある事を聞き出す。

 

ディードは、昨夜の事を2人に話し出した。

 

ーーーーーーーーーー

 

ディードは、買い物袋を持って夜の道を歩いていた。

 

ディード「もう12月ですか…。とりあえず、明日の鍋料理の材料は買いましたね」

 

ディードは夜の道を歩きながら独り言う。

 

その時、夜の暗い道が明るくなった。

ディードは「なんだろう?」と思い上を見ると、丸い円盤が空に浮いていた。

 

ディード「なっ…何アレ!?」

 

ディードは驚いて、買い物袋を落としてしまう。

 

ディードが円盤…UFOを見ていると、UFOが光を放ち、ディードは余りの眩しさに目を閉じる。

 

すると、ディードは光に飲まれ、UFOに吸い込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ピーピー

 

ディード「(うん…何の音?)」

 

ディードが気を失って数分後、ディードは2人の男の声で目を覚ました。

 

ディードはまだ覚醒してない状態で、男達の会話を聞いていた。

 

???「どうですかね?コレ」

 

???「またダメだ。コレもでか過ぎたな、ネジと合わないわ」

 

ディードは次第に覚醒していき、2人の会話がハッキリと聞こえていた。

 

???「どうすっかな〜、これじゃ修理できねーよ、PSVITA。スティックが壊れちゃってさァ、ギアハンやってたら」

 

全身白タイツで、鼻の下に髭を生やした男…先輩が、同じく全身白タイツで、タラコ唇の男…後輩に言っていた。

 

後輩「だからって、素人が勝手に分解したらダメですって、修理に出しましょ」

 

先輩「いや、でも金とか取られたら嫌じゃん」

 

後輩「それなら、買ったときについてた保証書は?」

 

先輩「あ、多分箱と一緒に捨てたわ、ヤベー」

 

先輩がそう言ったとき、ディードは完全に覚醒し、目が覚めた。

 

ディードは寝ていたベッドから起き上がり、思わず後ずさりした。

 

ディード「な…何ですかアナタ達は!? それに、此処は何処!?」

 

目覚めたディードを見て、男達は「ヤベッ起きた」と言った。

 

次にディード手に違和感があり、自分の手を見た。すると…、人差し指がとんでもない事になっていた。

 

ディード「ちょっ、コレ…私の指…何ですかコレェェェ!!」

 

ディードが男達に叫ぶ。

 

しかし、男達は知らないふりをする。

 

先輩「いや…知らないよ、俺達」

 

先輩の言葉を聞いて、ディードはブチキレる。

 

ディード「知らないじゃ無いでしょ!! アナタ達コレ…プラスドライバーになってるでしょーがァァァ!!」

 

先輩「いや…最初からそんなんだったよ」

 

ディード「ウソ言うなァァァァァ!!アンタ達でしょコレ、人の身体勝手に改造したの!!」

 

ディードが先輩に言うと、黙って聞いていた後輩が言い出した。

 

後輩「違うんスよ、俺は嫌だって言ったんスよ。先輩がなんかPSVITA分解したいとか言い出して…」

 

ディード「PSVITA!?」

 

先輩「あっお前言うなや〜」

 

先輩は後輩に暴露され、頭を抱える。

 

ディード「ちょっと、PSVITAってどういう事なの!! まさか、そんな事のために…!?」

 

先輩「いや、違うんだって、丁度イイ感じのドライバーがなくて…」

 

ディード「だったらホームセンター行けよ!! 何で人体改造したの!!」

 

ディードの怒りがマッハである。

 

先輩は、事は一刻を争うと言ったが…

 

 

先輩「だって、お前さァ、俺がギアハンやれない間に抜け駆けすんじゃん。絶対にお前、1人でギアシャンロン倒していい素材手に入れるだろ?」

 

後輩「やりませんて、1人じゃギアシャンロンは倒せませんよ」

 

先輩「お前さァ、前もそんな事言って、俺の知らねーうちに『どうでもいいわァァァ!!』」

 

ディードは自分の指を元に戻すように言った

 

その時、ディードの頭の上にある機械が光を放ち、ディードは次第に意識を失っていった。

 

最後に

 

先輩「最近出たネットの方やろうぜ」

 

後輩「……、データ引き継げ……」

 

先輩「こいつは……す……」

 

後輩「道……捨てて行く………」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ディードが話し終える。

 

ディード「…というわけです」

 

ディードの話を聞いた優斗とチンクは

 

 

ユウト「くくっw…ぷぷっww…」

 

チンク「まあw…災難だったなww」

 

優斗はディードから顔を逸らし、チンクはディードを気遣いながら笑っていた。

 

ディード「笑い事じゃないですよ…」

 

落ち込んだディードに優斗が言った。

 

ユウト「まあ、一本くらいドライバーでもいんじゃね? あっ…ちょっとトイレ…」

 

そう言って、優斗はトイレに行った。

そして、入れ替わりにウェンディが入ってきた。

 

ウェンディ「おはよーっス」

 

ウェンディが眠そうに部屋に入ってきた。

 

ディード「あっ、ウェンディ姉様見てください、私の指が…!?」

 

そう言いかけたディードの言葉がピタリと止まった。

部屋に入ってきたウェンディを見て、ディードとチンクは驚愕する。

それもそうだ。なにせそこにいるウェンディの今の姿はというと……

 

ウェンディ「何か、変な夢を見たっス」

 

 

ウェンディは、巨大なドライバーの着ぐるみを着たような姿をしていた。

ウェンディは全身がドライバーに改造されていたのである。

 

それを見たディードは、すぐさま優斗が向かったトイレへとダッシュする。

 

ディード「兄様ァァァ! ウェンディ姉様が全身ドライバーに改造されてます!!」

 

 

と、トイレの近くへ着いたとき、優斗がなにやら暗い表情でトイレから出てきた。

ディードは起こった状況を説明したが、優斗から反応がなかった。

 

ディードは優斗の様子を見て、一瞬で悟った。

 

ディード「に、兄様…まさか…」

 

ディードは優斗に聞いた

 

ユウト「なあ、ディードよォ…」

 

ようやく口を開いた優斗。

そして重苦しいトーンで、ディードにこう聞いた。

 

 

ユウト「宇宙人ってさあ…

 

 

 

 

 

殺しても罪にならないよね」

 

 

ディード「(やっ…やられたァァァァァ!! 兄様のアナログスティックがァァァ!!)」

 

ーーーーーーーーーー

 

 

優斗があの言葉を言った後、4人はクラナガンのネットカフェに来ていた。

 

ディード「残念ですが、彼らに関する情報は極めて少ないです。分かっている事は、彼らは『ギアハン』にはまっているということだけです」

 

ディードが現状を話す。

そこにウェンディが「『ギアハン』って何スか?」と聞いてきたので、ディードが説明する。

 

ディード「『ギアハン』というのは、全次元世界で人気のオンラインゲームですよ」

 

 

GEARハンターオンライン、通称『ギアハン』

 

プレイヤーは狩人となり、様々なGEARを倒し、最強のハンターを目指す。全次元世界とネットワークが繋がっており、そんな作品に、宇宙人…ゲーマー星人が紛れ込んでいるというのだ。

 

 

チンク「だが、それだけ広いと捜すのは至難の業ではないか?」

 

ディード「ですが、他に情報が無い以上、此処しか手掛かりが無いですし…」

 

ユウト「んなまどろっこしい事しねーで、こっちで一人一人狩(ハント)した方が早くね? もういっそのこと、一人一人なぶり殺そうぜ」

 

 

ディード「兄様の荒み方が凄いんですけど。チンク姉様、何とかしてください」

 

ディードはチンクに助けを求めるが、「無理」と言われた。

 

優斗はディードに言った。

 

ユウト「そりゃ荒みもするさ、ディードおめぇはいいよなぁ! 十本あるうち一本がドライバーになっただけなんだから。俺なんかなァ、大事なアナログスティック、いやジョイスティックをお釈迦にされたんだぞ!!」

ディード「兄様、声でかいですって」

 

しかし、優斗は構わずに言う。

 

ユウト「しかもよォ、何か見たこと無いドライバーに変えられてたんだけど、何アレ?」

 

チンク「多分、ボックスドライバーだな」

 

ユウト「どこで使うんだよ!?使いどころが分かんねーよ!!せめてプラスかマイナスくらいにしてくれても良いだろうが!!」

 

叫んだ後、優斗の怒りが頂点に達し、握りこぶしを構え仲間達に一喝する。

 

優斗「絶対にゆるさねぇ…。スカリエッティに言って直してもらっても、またやられたら意味がないだろう。だったら、ゲーマー星人を電脳空間から引きずり出して、アナログスティック八つ裂きにしてやる!必ず元の体に戻してやる。いくぜ、てめーら!!」

 

優斗の言葉と共に、4人はそれぞれ別のパソコンに別れて、ギアハンの世界に足を運んだ。

 

ちなみにチンクはドライバーに改造されていないが、優斗達に付き合っている。

 

 

 

ディードはギアハンのソフトを起動するし、キャラの作成に入る。

キャラ作成のボタンを押すと「ようこそ、GEARハンターの世界へ」キャラ作成のボタンを押すと「ようこそ、GEARハンターの世界へ」と表示され、優斗達をゲームに向かい入れる。

武器は全24種あるが、最初は10種類しか使えないため、10種類が自分の部屋のボックスに入っていた。

 

ディードは自分に似たキャラを作り、武器は双剣を選んだ。

 

 

キャラ名:【トゥエルブ】

武器:【双剣】

コメント「初心者です。よろしくお願いします」

 

 

ログインすると、たくさんのプレイヤーが村に集まっていた。

 

ディードは一足先に集会所前に着き回りを見渡す。しかし優斗とチンク、ウェンディはどこにもいなかった。

 

ディード「それにしても遅いですね…。集会所前で待ち合わせって言ったのに……」

愚痴を言っていると、1人の女性プレイヤーが【トゥエルブ】に話しかけてきた。

アバターは黒髪の赤目で、大剣を背負った女キャラであった。

 

女性『こんにちは、ひょっとして、このゲーム初心者の方ですか? もしよろしければ私と一緒に狩りにいきませんか?』

 

 

ディード「う〜ん…、誘われたのはいいけど、今は兄様達がいるし…」

 

ディードは少し申し訳ないと思いながら、誘いを断った。

 

ディード『すみません、先約がいるんです』

 

女性『そうですかごめんなさい、あっすいません、ちょっと今困っていて、アイテムだけでも分けてもらえるとうれしいんですけど』

 

どうやら、この女性プレイヤーはアイテムを分けてほしかったようだ。

しかし、ディードはまだゲームを始めたばかりなので、回復薬も買っていない。

 

ディード『いいですけど…、私もさっきはじめたばかりで、あまりアイテムないですよ』

女性『大丈夫です。誰でも持っているものなんで』

 

ディードは「誰でも持ってる?」と疑問符を浮かべた。

 

そして、女性プレイヤーは続けて言った。

 

 

女『きんたまくれ』

 

ディード「兄様ァァァァァァァァ!?」

 

なんと、その女性プレイヤーは優斗であった。

現実で大切なアナログスティックを失ったせいなのか、そのキャラにもアナログスティックがついていなかった。

どこまで落ち込んでるんだよこの人、とディードはあきれ果てる。

 

ディード『兄様、どこまでアナログスティック引きずってるんですか!?』

ユウト『黙れツッコミ』

ディード「完全に八つ当たりモードだよこの人、なんか凄く腹立つんだけど」

 

荒んだ優斗の態度に、半分怒り状態のディード。

優斗に女キャラにした理由を聞いてみると、どうやらアナログスティックでいじけているというわけではないようだ。

優斗いわく、情報収集をするのならムサイ男よりも女のほうがやりやすい。という優斗の考えだった。

ディードはそれを聞いて「なる程…」と感心した。

 

ユウト『とりあえず、今居るのは俺とお前だけか?』

 

ディード『みたいですね、後の2人はまだ…』

 

ユウト『だったら、こっちから捜しに行くか』

 

そう言って2人はチンクとウェンディを捜しに行こうとする。

 

すると、誰かが後ろから話しかけてきた。

 

???『ちょっといいですか?』

 

ディード『あ、はい、何ですか?』

 

優斗とディードに話しかけてきたのは、銀髪でメイド服を着て、無数のナイフを持った背の高い女性プレイヤーだった。

女性『実は今、人捜しをしていて…捜すのを手伝ってほしいんです』

 

女性プレイヤーは優斗達に人捜しの手伝いを頼んできた。

 

ディード『人捜しですか…。構いませんけど、誰を捜しているんですか?』

 

ディードが尋ねる、すると

 

女性『その人は、優斗とディード、ウェンディと「チンク姉様ですね」なんだ、ディードだったのか』

 

ディードがメイド服の女性プレイヤーの言葉を遮った。そして女性プレイヤーの正体はチンクだった。

 

チンク『む?ウェンディはまだ来ていないのか?』

 

ユウト『まだ来てねーな。つーか、チンクのその格好は何?何でメイド服?』

 

優斗は持っていた疑問をチンクにぶつける。

 

チンク『ああ、これか? ついさっきな、肩口の開いた洋風の服を着ている女性プレイヤーに貰ったんだ。「あら、あのメイド長に似てるわね」とか何とか言われてな』

 

ちなみに、このゲームには職業のようなもの…ハンタータイプというのがある。

 

優斗は『剣士』で、戦闘に特化したタイプ

 

ディードは『スカウト』で、速さが高いタイプである。

 

チンクは見た目通り『メイド』で、これはサポートに特化している。

 

 

3人は、ウェンディを捜しながら情報収集を開始するため、強そうなベテランを探すことに。

すると、なにやら顔に傷がついているものすごく強そうなごっつい装備の男キャラを発見した。

 

ディード『あっ、あの人凄く強そうですよ!?』

ユウト『おおー、良いんじゃねぇか!? メッチャ強そうだし、確実に100時間以上はやっているぞ』

 

チンク『よし、声をかけよう!』

 

チンクたちが男に声をかけると。

 

 

男『何か用っスか?』

 

ディード『お前かィィィ!!』

 

そのごつい男キャラはウェンディであった。

現実のウェンディとはかけ離れた男キャラであり、面影は赤髪くらいしかなかった。

 

ウェンディ『あっ、優斗達っスか』

 

ユウト『何でゲーム始めたばかりの奴が歴戦の勇者顔して歩いてるんだよ!! てかその顔の傷どこでつけられた!!』

 

ディード『大体、そんな立派な装備どうしたんですか?』

 

ディードがウェンディに聞く。

 

ウェンディ『あたしはハンターっス、欲しいものはハントで手に入れるのがハンターっスよ』

 

ディード『ハントも何も、まだ始めたばかりなのにどこで…』

 

そう言った時、運営のキャラが警備兵を連れて、優斗達の方へとやってきた。

 

運営キャラ『あのう、すいません』

 

ディード『何ですか?』

 

運営キャラ『私達運営のものなんですけども、そこの路地裏でハンターが襲撃されて身ぐるみが剥がされたとの報告があったのですが何か心当たりは……』

 

運営がそう言いきる前に動いたのは優斗とチンク、ウェンディであった。

運営のキャラにボディブローを叩き込み、気絶させる。

 

 

「警備兵の装備を剥ぎ取った」

 

ディード『剥ぎ取るなァァァァァ!!』

 

「こんがり焼き肉を手に入れた」

 

ディード『焼くなァァァァァ!!』

 

ディードは3人の行動にキレる。

 

ディード『何してんですかあんたら!! このゲームはGEARをハントするゲームですよ!!ハンターからハントしてどうするんですか!?』

チンク『一流のハンターは仕事を選ばない、どこかの会長も言ってたような』

ディード『言ってないしもう仕事じゃねぇよそれ!!ただの追い剥ぎじゃねえか!!』

 

言い訳をするチンクにディードはツッコミを入れる。

 そしてこの騒ぎを聞きつけた運営や警備兵が優斗達の方へと走ってくる。

 

ディード『ヤバイ!ルールを犯したから、管理者が私達を排除しようとしてますよ!!』

 

捕まったら最後、ログイン停止となりゲーマー星人を探すことなどできなくなる。

追っ手から必死に逃げる優斗達、はたして最初からこんな調子で大丈夫なのだろうか。

そしてこの先、優斗達は様々なプレイヤーと出会い、協力していくこととなる。

 

 

 

 

???『へえ…、なかなか面白い人達がやって来たようね…』

 

後書きここでゲーム内キャラ紹介

 

名前:『優子』

 

使用武器:大剣

 

タイプ:剣士

特徴…攻撃力や防御力が高く、戦闘向きのタイプである。

 

コメント「コメントか……特に書くことねーな」

 

使用者:『五十嵐優斗』

 

 

名前:『ちーちゃん』

 

使用武器:ナイフ

 

タイプ:メイド

特徴…仲間のサポートに特化しており、ナイフとアイテムの使い方に長けている。

 

コメント「ロリはステータスだ、希少価値だ」

 

使用者:『チンク』

 

 

名前:『トゥエルブ』

 

使用武器:双剣

 

タイプ:スカウト

特徴…速さに特化し、攻撃の手数の多さがウリ。

 

コメント「初心者です。よろしくお願いします」

 

使用者:『ディード』

 

 

名前:『ディー=ザ=ヴァーミリオン』

 

使用武器:二丁銃

 

タイプ:ガンナー

特徴…遠距離攻撃が得意で、防御力が低い。

 

コメント「みんなよろしくっス!」

 

使用者:『ウェンディ』

 

 


 
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