「ふぅ・・・ただいまー」
家の玄関を開けながら言う。
各国の手伝いやっと終わったよー、2年間は長かった。
「さーて今度は家の片付けでも・・・」
「よっしとどめよ福音!!銀の鐘」
「だが甘いよ。紅椿、絢爛舞踏!」
「ちょっ、今エネルギーの残り10だったでしょ!やっぱそれ反則!!」
「おやおや、こっちはエネルギー満タンなのにそちらはたったの50ですか?」
「その顔をやめなさい!!」
何と言うことでしょう。
リビングで、神×2がゲームしていました。
「お前ら・・・」
「あ、京ちゃんお帰りー」
「お邪魔してるよー」
こちらを見ずに返事する神×2。
「お前ら何してんだよ!?ここ俺の家だから!神はさっさと天界へ帰れ!」
「ぶー、けちー」
「まあそう言わずに」
全く話を聞く気のない笑顔×2
「なんで・・・もういいや。で、アンタら何してんだ?」
さっき聞こえた会話からイヤな予感しかしないけど、一応聞いてみる。
「ああ、これ?いやーあまりに暇だったから原作に出てくるISでゲーム作っちゃった☆」
「時系列的に作っちゃ駄目だと思うんだけど?まだ出てきてないし」
「おかげで逆転できたよー、さすが第四世代」
「ゼウスは少し黙れ」
「酷いなあまったく」
はっはっは、と笑う最高神。くそぅ、殴りたい・・・!
「で、ハル。アンタ仕事は?」
「ぎくぅ!な、なんのことかなあ~?」
「ほほう、サボりか」
「いやいやサボってないよ!?ただ今は仕事がちょうどなかったから遊んでただけーっていうかなんというか・・・」
段々トーンが下がっていく女神ハトホル。
2年前から、俺はハトホルのことを『ハル』と呼ぶようになった。まあ始まりは急なことで、
『京ちゃーん、あだ名つけて!名前で呼ばれるのあんまり好きじゃないから!』
昼飯を食ってる最中、目の前に現れたハトホルの顔に食っていたエビフライが飛んだ。
そしてハトホルはエビフライの物理的ダメージと俺のゲンコツと引き替えにあだ名を手に入れたわけですよ。
「今はだってさ?なんか政治家がどーたらやってて暇なんだもん!だからその暇にゲーム作ってたらこんなのが完成したんだよ!逆に褒めてよ!?」
「仕事をしろよ!つーかゼウス!アンタ一応ハルの上司だろ!?部下がそんなことしてていーんですか!?」
さっきから会話に参加していなかったゼウスに話を振る。黙れって言ったの俺だけど。
「いーんじゃない?別に」
なんという放任主義。
「それよりも京ちゃん、そろそろ原作に介入して行く頃じゃないかなーと思って来てみたんだけど」
「ああ、あと少しで高校生だしな。中学は行ってないけどそこら辺はどーにでもなるし」
ずっとISに携わっていたせいで俺は学校にほとんど行っていない。小学校のヤツらの記憶はないし、中学に行く暇なかったしね。
まあそこら辺はテキトーで良いでしょ。IS学園ってIS動かせればいーんだから。
「で、で、でなんだけど京ちゃん、自分のIS作ったの!?スッゴイ気になるんだけど!」
急にトーンが上がり出すハル。誰か音量操作してるんじゃないか?
「作ったのは作ったよ。・・・知らないの?神でしょ?」
俺の行動を全部把握しているんじゃないのか?もしかしてサ「サボりじゃないよ!」心を読むな!
「なんかねー、そこら辺だけ見られないようになってるのよ。ISを作ったことに関してだけ全部。まったく、どっかの神様の仕業かしらね?」
チラリと横を一瞥する。
「全く、困った神がいたものだね、神の観覧を規制するなんてできるのは最高神ぐらいだよ」
・・・やはりお前か!!
「だってそっちの方が楽しみに待てるでしょ?速攻ネタバレより随分ましだと思うけど」
「・・・・確かにそうだけど」
「おもしろいもの造ってたから、期待して待ってなよ」
「・・・うん、そうする!」
「おいゼウスハードル上げるな、プレッシャーで胃炎起こすぞ」
正直ゼウスだけにしかバレれないのはありがたいかもしれない。ハルが見てたら多分このゲームの中に俺の機体が入っていた。・・・あんまり見せられるような機体じゃないしなー。
ちょうど時計から一時間ごとに流れる音楽が始まったとき、二人が腰を上げた。
「さてと、僕らはこれで帰るよ。明日は神班会議があるんだ」
「何その斬新な会議」
「ちなみにアタシは雑用で呼ばれてる・・・グスン」
ドンマイ、頑張れハトホル。
「しばらくアタシたち来れなくなるからね!寂しくても泣いちゃ駄目だよ!・・・グスン」
「まずハトホルが泣かないことだね。それじゃあね、また今度」
「あ、ああ、またな」
音楽が鳴り終わると、二人の姿は消えていた
「さてと、準備しますか」
携帯を取り出し一つの番号を呼び出した。
**************************************
「・・・で、織斑一夏の誘導を俺にやれと」
「そうなんだよきょーくん。いっくんをどーにかして誘導して欲しいんだ。私はいっくんが使えるようにちょ~~~~っと調整しなきゃいけないだ☆」
現在束のラボへとお邪魔しています。それにしてもコード多いなここ、間違えて踏み千切るぞ。
「そもそも男がIS乗れるっておかしいよな、ソイツ」
本当にどうしてISに乗れるんだろう?
いや、そもそも何でISは女性にしか使えないんだろうか?
本当に女性しか使えないんだろうか?
「きょーくんだってIS乗れるじゃん!」
「俺はスルーの方向で」
俺は神に特典を貰ってるし、当然と言えば当然なんだけど。
「んー・・・俺がISの調整するよ。同じ男だし、俺の方が早く終わるだろうから」
というのは嘘で、ちょっとフライングで白式見たいんだよねー。
「それもそうかもね。じゃあきょーくんお願い」
「OK任されたよ」
「・・・さてと、何しよう?」
目の前の待機状態の白式に向かって問いかける。
ま、返事返ってくるわけないか、そりゃそうだよね。
(別に弄くる必要ないんだよなー・・・もうこれで動くし)
束は気付いていないけど、白式の本当の設計者は俺なんだよな・・・
造ったのは束だけど、アイデアは俺なんだ。
白式の構造、武器の『雪片弐型』、単一能力の『零落白夜』、第二移行の『雪羅』etc・・・
アイデアの相談をされたから、束がそう造るように誘導する答えを出したんだよな。
そのころはまだ、俺が白式に乗る予定だった《・・・・・・・・・・・・》けどな。
やることがないので、白式に触れる
「・・・こい、白式」
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side篠ノ之 束
きょーくんに白式の調整任せちゃったけど、もうこっちの準備は終わっちゃったよ。
白式の調整終わったかなー?
きょーくんはどっこかな・・・あ、見つけた。けど、
「・・・きょーくんやっぱ動かせるんだね」
「コイツはもう俺のじゃないけどな」
そこには、白式を身にまとった彼が居た。
「・・・最初はここにあった試作機が反応したんだっけ」
昔を懐かしむように言葉を零す彼。
「そうだね・・・あのときはホントにビックリしたねー」
「目の前に実験材料《サンプル》が来たってな」
「そんなのじゃないよー」
彼の冗談に笑う。
けどあのときは本当にビックリした。ISは私が造った。だからISのことは誰よりも知っている。
ISは女性にしか反応しない。
言い換えれば、
ISは男性には使えない。
それもわかっていた。
でもそんなことより、
「本当にビックリだよ・・・」
最初に動かしたのが自分と同じ天才《どうるい》であったことに。
ウサミミの天才は、やっと仲間を見つけた。
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side織斑 一夏
(迷った・・・!)
高校入試の試験会場ってなんでこんなに複雑なんだ?
係員の説明もよくわかんなかったし・・・
(ま、適当に探すか)
部屋事態はこの建物にあるのは確かなんだし、探せばいつか見つかるだろう。
(あーさらに迷った・・・お?関係者以外立ち入り禁止?)
半ば諦めていたところ、扉に貼られている文字が目に入った。
(関係者・・・あ、今日は入試だから学生は関係者。つまりみんなここに集まってるわけか)
「すみませーん・・・おくれま・・・あれ?」
部屋には誰もいなかった。中央の天井にだけ明かりが点いているようで、その真下だけが視認できた。
そして、そこにあるものも。
(あれは・・・IS?)
中央にあったもの、それはISだった。
正確に言えば日本の量産機「打鉄」だが、このときの俺には関係なかった。
――ISが目の前にある。
その憧れから、機体に触れてしまった。
(なっ!?)
――世界で唯一ISを動かせる男となるなんて、このときの俺には知る由もなかった。
・・・次からは、藍越とISを間違えないようにしよう。
そして、そんな俺の姿を捉えていた監視カメラに気付くはずもなく。
一夏が連れて行かれ、誰もいなくなった後。
監視カメラから男の声がした。
『・・・残念ながら唯一ではないんだよね、織斑一夏。学園で会おうぜ・・・ブツッ』
そもそも、その部屋に監視カメラなどなかったというのに
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相変わらずスッカスカでヘチマみたいな内容
なんというgdgd感・・・!!
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