No.454894

恋姫の世界に行ってくる 第十六幕

nontanさん

拠点です。

まぁ期待せずにどうぞ。

2012-07-17 23:04:16 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:3190   閲覧ユーザー数:2609

 

<流琉・流里拠点>

 

想い人は敵、恋敵は味方

 

 

「ご飯出来た。」

 

そう言って、料理を運んでくる流里。

 

「原作で、お菓子作りが上手いとは知っていたが、料理も上手いとはな・・・」

 

「・・・何か言った?」

 

「いや、瑠璃の作る料理は美味しいからな。食うのが楽しみでな。」

 

「・・・ありがと//」

 

顔を赤らめる女の子ってのは、総じて可愛いもんだな。

 

 

・・・後ろから感じる視線はこの際無視しよう。

 

 

俺達は今益州を出て涼州に向かっている。

 

この辺は馬騰の統治が良いのか、あまり賊がでなくて助かる。

 

だがそれでも小規模な賊の集団に遭遇することもある。

 

けど問題なく片ずく。

 

今まででも問題なかったのにそこに、朧も加わった。 

まだまだ成長途中だが、賊になんて遅れはとらない。

 

そしてなぜ、宿に泊まっているのに瑠璃が飯を作っているのかというと、

流琉と流里が宿の厨房を借りて作っているのだ。

なぜか二人とも自分で作りたがる。

 

まぁ食う側としては美味いものが食えるからいいんだが。

 

ちなみに穂花も料理が上手いが、少しドジな所があり四回に一回は味付けを間違える。

 

かなりのしっかり者だと思っていたんだが、事料理に関してそうでも無いらしい。

 

朧は全く出来ない。今まで殆どしなかったそうだ。

 

俺は出来ないこともないが、作る人がいるので基本任せっきりだ。

 

ダメな人間の台詞だな・・・

 

 

<流琉サイド>

 

やっぱり流里ちゃんの作る料理は美味しいな~。

 

兄様も喜んでいるし・・・

 

けど私だって料理には自信があります!明日は私が作って兄様に褒めてもらうんです!

 

 

次の日

 

朝は穂花さんに作られてしまいました。

 

けど今晩は私が作って兄様に。

 

そうと決まれば食材探しです。

 

まずは、お野菜ですね。

 

「え~とこの辺ではどんなお野菜が取れるんでしょう?」

 

それから、色々な人に聞いて回りながらなんとか今日の夕飯に使う食材を集めることが出来た。

 

「すみませ~ん。厨房お借りしま~す。」

 

ここの主人は人が良く、借りる前に一声掛ければいくら使っても構わないと言っていた。

 

「あいよ。使い終わったら片付けてくれよ。」

 

「はい。わかってます。」

 

そう言いながら厨房に入ると、

 

「お先に。」

 

「あ、流里ちゃん。どうしてここに!」

 

丁度料理の準備に取り掛かる、流里ちゃんの姿が。

 

「今日も私が作る。」

 

「昨日も作ったんだから、今日は私が。」

 

「今日も作って褒めて貰う。」

 

「え!もしかして流里ちゃんも兄様の事が?」

 

「海斗は優しい。いつも無愛想だけど、偶に笑う顔はカッコイイ。それになにより、

 なんか心が落ち着く//」

 

い、以外だった。まさか流里ちゃんも兄様の事が・・・けど。

 

「私だって兄様に褒めて貰うんです。だから今日は私が作ります!」

 

「なら、勝負。」

 

「勝負?」

 

「二人で作ってどっちのが美味しいか食べ比べてもらう。。」

 

食べ比べ、料理だったら絶対に負けません。

 

「分かりました。受けて立ちます。」

 

「なら、海斗に食べてもらう料理を一品ずつ。後は皆の。皆のは、

 勝負に関係ない。じゃあ始め。」

 

絶対に負けません!

 

<海斗サイド>

 

「今日のはいつもより豪勢だな。なにかあったのか?」

 

「海斗。流琉のとどっちが美味しいか食べ比べて。」

 

食べ比べ?ギャルゲーとかだと好きな相手にしてもらう、典型的なイベントだが。

流琉はともかく、流里にまでフラグを建てた覚えはないんだが・・・

 

「まぁ、分かった。」

 

俺にそんな種馬スキルが無いことだけ祈ろう。

 

「じゃあ、兄様。まずは私のから食べてください。」

 

そう言って料理の載った皿を俺の前に差し出す流琉。

 

「へぇ~。なかなか美味しそうじゃないか。なぁ海斗。俺にも一口くれよ。」

 

「待ってろ朧。俺に食べろって言ってるのに、お前が一番じゃ失礼だろ。」

 

「ねぇ二人とも。なんで私は呼んでくれなかったの?」

 

「穂花さんには・・・」

 

「負ける気がしない。」

 

「ちょ、二人とも酷いよ~」

 

なんとも賑やかな食卓だな。

 

「ならいただくとするか。」

 

ちなみに流琉が作ったのは炒飯だ。

簡単な分、作り手のこだわりなどが見えてくる。

 

「はむっ、もぐもぐ。うん、美味しいな。油っこくなくて、しかもパラパラしてるし、

 なんというか、お米に香ばしい香りがついているって言うのかな。ともかく

 とても美味しいぞ。」

 

「はお!ありがとうございます!」

 

「次は私の。」

 

そう言って出したのは青椒肉絲。

これは元の世界でもあまり食べた事が無いから楽しみだな。

 

「はむっ、もぐもぐ。うん、こっちも美味しいな。青椒(ピーマン)の苦味もきつすぎないし、

 切り方も良い。何よりこの、紹興酒かな?タレもいい感じに具と合っているしな。」

 

「ありがと。」

 

「なぁ海斗・・・」

 

そんな目で見るな。

 

「ほらよ。」

 

「お、ありがと!あ~ん。「「「っっっ!!」」」ん!こいつは美味い!そっちもくれよ。

 「ほら。」あ~ん、お~。美味いな!」

 

蓮花に一口分取り、炒飯を口の前まで持っていくと、朧は勝手に食べた。

青椒肉絲も。何そんなに反応してんだお前らは。

 

「・・・で。どっちが美味しかった?」

 

どっちがか。まぁこんなの決められるはずも無く。

 

「どっちも同じぐらい美味かった、とだけ言っておくよ。」

 

「え~兄様。それじゃあ勝負になりません。」

 

「そうだそうだ。」

 

って言われてもな。

 

「まぁ、そんなに気にするな。どっちも美味しかったんだ。二人とももっと勉強して

 もっと美味しいものでも食わせてくれ。もちろん穂花もな。」

 

「「「はい!」分かった。」勿論です。」

「なあ、俺は?」

 

「お前には期待してない。」

 

さて、最近作ってもらってばかりだしな。

 

「明日は俺が作ろう。全員楽しみにしてるといい。」

 

 

次の日の夜

 

 

「さて、こんなもんだろ。久々だからどんなもんだかわからんが。

 まぁ不味くはないだろ。」

 

今日作ったのは昨日食べ比べの為に出された物と同じ、炒飯と青椒肉絲だ。

 

「召し上がれ。」

 

「「「「いただきます。」」」」

 

皆食べ始めると、女性人が。

 

orz

 

「おい、お前等どうした?」

 

「・・・兄様がこんなに。」  「・・・海斗がこんなに。」  「・・・海斗様がこんなに。」

 

「「「料理が上手かったなんて。」」」

 

「そうでもないだろ。なぁ朧?」

 

「いや、これはかなり美味いぞ。流琉や流里のも美味かったがこれは・・・」

 

おいおいそんなにか?まぁたまたま今日会った行商人が胡椒持ってたから、

少し財布の紐を緩めて買ったが、この世界じゃ香辛料は殆ど出回ってないからな。

 

「流里ちゃん、穂花さん。私達争っている場合じゃ無いですね!」

 

「敵は他にいた。」

 

「私達で海斗様をぎゃふんと言わせてやりましょう!」

 

「「「おおー!」」」

 

なんか盛り上がってるし。

 

「なぁ海斗?あいつらってお前に食ってもらうために頑張んのか?それとも・・・」

 

「言うな朧。女の子には触れてはいけないものもあるんだよ。」

 

まぁ、さらに飯が美味くなるからいいとするか。

 

 

 

あとがき

 

 

こんばんはnontanです。

 

拠点でした。流琉と流里の拠点の筈がなんか穂花も入ってしまった。

 

けど、穂花のも作りますので。

 

 

ご意見、ご感想、ご指摘があればコメントしていただけると嬉しいです。

 

 

でわでわ

 

 
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