No.454875

魔導師シャ・ノワール 原作前 第一話 プロローグという名の幼少期(原作前)

ertiさん

神様などに一切会わずに特典もなくリリカルなのはの世界へ転生した主人公。原作知識を持っていた筈が生まれ育った厳しい環境の為にそのことを忘れてしまい。知らず知らずの内に原作に介入してしまう、そんな魔導師の物語です。 ※物語初頭などはシリアス成分が多めですが物語が進むにつれて皆無に近くなります。 ※またハーレム要素及び男の娘などの要素も含みます。さらにチートなどはありません。

2012-07-17 22:32:33 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:3975   閲覧ユーザー数:3744

 

 

 

 

 

 

リリカルなのはの世界に転生して数年が立った。年は数えていない。

 

 

 

よくある前世のネットなどで見かける転生物語みたいに幼馴染や主人公達の町に生まれる事もなく。

基、次元世界まで違った。そこでなら管理局とコネクションがあったり親が局員だったりしてもいいものだが

俺と言うのは呪われているらしく次元犯罪が多発している管理外世界0番『オーランド』に生まれた。

 

 

其処では、ロストロギアをはじめ、さまざまな質量兵器や時空管理局の法に照らせば

どれもこれもが引っかかる物ばかりが取引される世界。

 

もちろん、そんな世界に法など存在しない。町では強姦、強盗、殺人、放火いくらでも溢れている。

この世界では力こそがすべてだった。俺はそんな世界の娼婦の子供として生まれた。

 

煌びやだが小汚い娼婦館の建物で物心が付くまで育てられ。

体が満足に動くようになると下働きをさせられた。親は誰か知らない。

 

 

顔も知らない両親は容姿が良かったのか。容姿は男でありながら可愛らしい顔つきだ。

だが、夢も希望もない世界だと理解して。毎日、重労働を強いられれば目つきは自然と鋭くなる。

 

そしてある日、廊下を掃除をしていると。とある部屋から娼婦を纏めている。

マダムと呼ばれるババアの声が聞こえてきた。

その聞こえてきた内容はおぞましく。俺にショタ趣味の女やアレな趣味の男相手に客を取らせよういう内容だった。

 

 

 

俺はそれを聞き慌てて自分の数年で集めた僅かなお金をボロボロのズボンのポケットにねじ込み娼婦の館を出た。

もちろん俺には行く当ても無く。その日からドブネズミのように逃げ回る生活が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

町の中は基本的に石造りの地面に簡素な作りのコンクリートの建物が多い。

路地裏に入ると酔っ払いの浮浪者。ドラッグで死に掛けている奴なんて幾らでも居た。

 

俺と同じく家も家族も居ない子供などは意外と少ない。その理由は外で生活を始めてすぐに分かった。

 

人攫いである。流石にやせ細って動けないような子供は放置されているが

満足に走ってコソドロを仕出かすような子供は、あちらこちらのエリアを仕切るギャングに捕まっているらしい。

 

その事を話してくれた男の子もすぐに居なくなった。違うエリアに逃げたか。または捕まったか、殺されたか。

しばらくの間は、最低限の食事だけを僅かな金銭で購入が出来ていたが

それもすぐに無くなり。他の走れる子供と同様にスリや窃盗に走った。

 

もちろん窃盗の経験など、ある訳も無く。捕まり、ボロ雑巾のように殴られ。殺されかける。

そんな毎日を送っていて次第に嬉しいのか悲しいのか死の縁に立つと才能が開花するらしく。

物を盗んで走り逃げ、人通りの少ない場所で態と捕まり。

 

ただの金属板を尖らせたナイフで大人相手に襲い掛かり。殺して金銭を奪い、糧を得た。

 

それからと言うもの罠を考え時にはマンホールに落とし。

時にはロープで足を引っ掛けた後、惨殺。時には前に殺した相手が持っていた銃で銃殺する。

そうして俺は日々の糧を手に入れて居たが。そこで黙っていないのがギャング、マフィアの存在だった。

 

 

 

2週間ほど満足な食事にありついて気分よくその日は町を歩いていると今までに無い規模の子供狩りが始まり。

銃や魔法の杖デバイスなどで武装したギャングが町を括弧している。

 

何とか物陰や通りの影に走りぬけ。その子供狩りの包囲を潜り抜けると

俺と同じくらいの子供が捕まるのではなく残虐に殺されていた。

しかも俺と同じ黒い髪をした子供だけが殺されている。

 

どうやら自分が狙われているらしい事だけを理解して。その時の俺は

自分の所為で殺された子供に何も感じなくなっていた。既に精神はこの世界に染まりきっていたようだ。

 

 

それからは今まで住んでいた町から離れ。隣の別の町に移住した。

流石に屋台のような店の主であっても殺せばギャングが黙っていないので。

 

今度は町を歩いている身なりのいい人達にターゲットを絞って狩り始めた。

その行動は案外成功だったようで。一回の襲撃で自分からしたら3ヶ月分ほどの金が手に入り。

さらに余裕のある生活が出来始めていた。そしてまた一人夜道を一人で歩く子豚のようなオッサンを襲った。

 

その事で俺は後々の人生に大きく影響を与える嵌めになるとは露も知らずに。

 

 

 

暗い夜道を鼻歌を歌いながら街灯の切れかけたチカチカとした光の中を歩いていて。

辺りが一瞬、真っ暗になった時に上っていた街灯から飛び降り。すれ違いざまに首後ろにナイフを突き刺す。

男はぐもった声をを残して静かに倒れ。すぐに首に刺さったナイフを抜き。

上着に手を入れ懐を探っていると。突然、声を掛けられた。

 

 

「見事な手際だな坊主。おじさん仕事が無くなっちゃったよ」

「ッ!?」

《バンッ!バンッ!》

 

自分のベルトに吊っていた拳銃で反射的に2発を声のした方向に撃ち放った。

 

「おおっと!?怖い怖い、こりゃマフィア共の護衛だったら簡単に死んじまうぜ」

 

撃ち込んだところは丁度街灯の影になっており。銃を撃たれたというのに暢気な声が聞こえた。

 

「なんだお前はッ!!」

「いやいや、そこに寝ているオッサンを始末しろって頼まれた殺し屋兼傭兵さ。盗賊とも呼ばれるがな」

「・・・なら、もう用は無いな?」

「それがよ~。目標を殺されたのはいいんだが・・・。

 俺の手じゃないって分かれば相手は金ださねぇような奴なんだわ。だからよ...」

 

影の中から二つの光る小さな青い球体が現れる。

 

「ちょっと死んでくれや。坊主」

《シュ!》

 

浮んでいた光が途端に加速し。弾丸に比べれば遅いが普通の人が避けれるような速度ではなかった。

「魔導師ッ!?」

《バンッ!バンッ!バンッ!バンッ!》

残弾を気にもせずに拳銃を飛来してきた魔法弾に撃ち込む。

《パシィン!ドガン!ドカン!》

ギリギリのところで二つの魔法弾に拳銃の弾丸が当たり。軌道が逸れて建物に当たって爆発した。

「ヒョー!いいねいいね!次は四つ行こうか坊主!」

《シュ!!》

 

更に影から魔法弾が浮かび上がりその瞬間加速して。俺を殺そうと跳んできた。

 

「くッ!」

《バンッ!バンッ!バンッ!》

地面に転がりながら周囲を照らしていた街灯を拳銃で撃ち砕き。

道の明かりをすべて無くした。建物から出る光は僅かで道は殆どが真っ暗になり。

 

《ドドドドンッ!》

 

魔法弾が地面に当たったようで炸裂した。爆発の衝撃で体は吹き飛び、頭からぬるりとした液体が垂れ。

右腕に焼けた鉄が流れ込むような痛みを簿えながら。真っ暗な道の中、路地に逃げ込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「街灯を壊して明かり無くして逃げるか、手際といい基点といい。面白い坊主だな。

 案外役に立つかも知れねぇな。捕まえるか?」

影から出てきた男は魔法で明かりを作り。地面に垂れた血液を指で掬い、舐め取る。

 

「ん~・・・高い魔力資質も感じられる・・・。合格じゃねぇか!よし!絶対捕まえるぜ!」

 

男はサポートが得意な仲間に念話で連絡を取り。小さいながら自分から逃げた子供を捜し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※読んでくれてありがとうございます!感想などなどはお気軽に!

※誤字脱字などの指摘もどんどんお願いします。

※また誤字脱字や妙な言い回しなど見つけ次第修正しますが特に物語りに大きな影響が無い限り報告等は致しませんのであしからず。

 

 

 
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